それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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そういや名前だけで内装話してなかったなと


たまに寄るならこんなレクリエーションルーム

今日も平穏なP基地の休日、各々が自由に、そしてのんびりと過ごしている今日このごろ。

 

「って言うわけでアタシと遊ぼう、ユノっち!」

 

「話の前後が綺麗サッパリないんだけど……いや、あーちゃんと遊ぶのが嫌だというわけじゃないけどさ」

 

珍しく基地を一人のんびりと歩いていたユノは今日は嫌にハイテンションなアーキテクトと出会っていた。両手の指を決めポーズ風に構えラップでも歌うのかなというテンションの彼女に少しだけ戸惑いながら急にどうしたのさと聞いてみれば、何ともまぁ彼女思いの理由だった。

 

「いやさ、ユノっちって休日でも平日でもこう、作ってる感じがして年相応な休み方ってしてないんじゃないかなって思ったのさ」

 

「年相応?」

 

「そうそう、普段って指揮官だったり、クリミナの奥様だったり、ルピナス達のお母さんだったりって感じでさ、こう、もっと気張らずに過ごしてる日があるのかなって」

 

はて、どういう意味だろうかと考えてみる、確かに自分はこの基地の指揮官であるし、ルピナス達のお母さんでもある、それはつまりクリミナの伴侶でもあるということだ、どれも作ってると言うよりも自然とそうなっているという方が正しい、でもアーキテクトはそういう事を言いたいのではないとはユノも感じている。

 

うーん、と考え、考え、もしかしてと思い至り

 

「肩書きとかを取っ払って遊ぼうってこと?」

 

「それだ!偶には肩の力を限界まで抜いて馬鹿騒ぎしない?」

 

ニヒヒと表現するのが一番だろう笑顔を浮かべ手を差し伸べるアーキテクトにユノは少しだけ、いや、迷う必要なんて全く無いとばかりに彼女も似たような笑顔を浮かべてその右手を握り返せば、向こうは待ってましたとばかりに笑みを更に深めて

 

「よぉし、ならばあたしがユノっちにらしい遊びを教えてしんぜよう、さぁ着いてくるのだ!」

 

「おー!」

 

と言っても外出をするわけではない、そもそも外に出る際は二人とも同行者が必要なため、それはなんかこう今回の趣旨じゃないよねと言うのがアーキテクトの言葉、ついでに言えばアーキテクトもらしい遊びをとか言っているが本人もよくわかっていないということも付け足しておく、まぁつまり

 

「と言うわけでやってきたぜ、レクリエーションルームバージョンゲームセンター!」

 

「な、何か前に覗いたときよりも大きくなってる!?」

 

主犯、アーキテクトとRFB、因みにスチェッキンも珍しく悪乗りしてたりもする。ともかく最初の頃なんかは小ぢんまりして誰もあまり利用してなかったレクリエーションルームバージョンゲームセンターだったが、今ではアーキテクト達を始めとした者たちがあれこれと導入したり壊れていたのを改修したりで今では下手なお店よりも充実したラインナップな物となっていたりする。

 

なのでこの部屋は今や防音対策はしっかりと施され、ユノも入るまで此処まで大きくなっとはしれなかったという、それを聞いて

 

「あれ、じゃあユノっちってゲーセンとか初めて?」

 

「初めてじゃないけど、片手の指かな、あまり来たことはないよ」

 

「それは勿体ない、RFBに聞いたけどゲームにそれなりに興味があるのならばきっと此処も気にいるよ、さて、じゃあ先ずはっと」

 

どれから紹介しようかなぁと思っているとバァン!という豪快な音、それから少ししてよっしゃ!とSOPMODの声。

 

おぉ?とユノが興味を惹かれたのを確認してからアーキテクトは先ずはあれからにしようかなとその音の発生源に彼女を連れていけばあったのはパンチングマシンと呼ばれる機械が鎮座しており、ボクシンググローブを付けたSOPもそこに居たが彼女らに気付けば

 

「あ、指揮官だ!って珍しいね此処に来るなんて」

 

「アーちゃんに誘われてね、コレは何?」

 

「こいつはパンチングマシン、読んで字の如し、ターゲットをグローブを付けた手でぶん殴ってその威力を測るものさ、因みにコレがさっきのSOPの数値になるね」

 

見ればモニターには160と書かれていた、因みにコレは戦術人形用に調整が施されているのでそれを踏まえればかなりの数値と言える、どうやら今回ので記録を更新したらしくハイスコア更新とも表記されており先程の喜びの声はそれだろう。

 

「あ、そうだユノっち、一度やってみる?結構ストレス発散にもなるんだよコレ」

 

「ストレスは、無いと思うけど、そうだね。一度だけ」

 

はいどーぞと渡されたグローブを右手に付けてアーキテクトが端末を操作、少しすればターゲットが迫り上がり、ユノはそれを確認してからグッと構えて右手に力を込めて

 

「てりゃぁぁぁぁあああ!!!」

 

言うなればそう、パスン!と言う軽いけど鋭い、そんな感じの音が響いた。確かに人間相手ならばまぁ有効な一撃だ、恐らくは八極拳の発勁に近い感じの一撃、そしてパンチングマシンは基本的に衝撃を感知する機械、つまり

 

「……」

 

「ま、まぁ機械だし」

 

「ど、ドンマイだよ指揮官!」

 

数値は非情だった、思わずむぅとパンチングマシンを睨むユノにまぁまぁとアーキテクトは宥めてから今度はと自身が右手にグローブを付け左手で端末を操作してから先程と同じように現れたそれに

 

「見てて、自慢じゃないけどあたし、パンチングマシンで!!!」

 

ドスン!と軽快な音が響きピピピとモニターが先程のパンチの威力を指し示す、その数値は

 

「100とか普通に出しちゃうもんね!」

 

「おぉ!」

 

「でも100って戦術人形の中じゃあ平均値じゃなかったっけ?」

 

「あ、ちょ、ソーちゃんそこは黙ってる場面!」

 

尚、SOPの言う通りこのパンチングマシンでの100はあまり打撃が得意ではないというクリミナでも出せる数値なのでつまりそういうことである。

 

そんな感じに出だしから中々に好調な感じで始まったアーキテクト主催の息抜き大会、パンチングマシンを終えた二人はSOPも着いてきて次に向かったのは銃型のコントローラーで迫りくるゾンビを撃ち倒していくと言う所謂『ガンシューティング』と呼ばれる筐体、因みにタイトルに2と書かれているのだが1はない、3、4はあるのに。

 

「あ、コレやったことあるよ、あの時はM4とだったかな、AR-15は何か少しビビってたけどM4は冷静にバンバン頭を撃ち抜いててカッコよかったなぁ」

 

「へぇ、でもSOPちゃん射撃なら私だって自信あるよ~」

 

「ふふっ、ユノっちとこのあたしのコンビならばノーコンノーダメパーフェクトな攻略を披露してあげるよ!」

 

と自信満々に二人がドヤ顔をしてたのが数分前、そして今、そこに居たのは

 

「これ、よくよく考えればゲームの画面だからアシスト働かないし、リロードで指が地味に痛い……」

 

「こ、このあたしが、三回コンティニューだとぉ」

 

ボロボロな二人であり、それを見て思わずお腹を抱えて笑うSOPの姿、実銃じゃない以上当たり前の結果なのだが二人はどうにもその辺りの思考が抜け落ちていたらしい。

 

その後も音ゲーと呼ばれるもの、レーシングゲーム、格ゲー等などを楽しんでから最後に、三人はプリクラと呼ばれる機械で記念撮影をして解散となった、因みにその時の写真は各々銃や通信端末に張ってあるらしい。




因みにガンシューティングはHOD2だったり。

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