それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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でっかいカメに大興奮のノアちゃんの図


ノアちゃん、カメを保護する

今の御時世、自然というものは大幅に減少しており、残っているところも人の手で厳重に管理され保護されている箇所ばかり、なのだが何も全てが全てそうだということではない。

 

本当に小さいながらも人も何も手付かずの自然というものも存在する、まぁそれは悲しいことに悪党のアジトの隠れ蓑なっていることも多々あるのだが……ともかく今回の始まりはそのS地区に存在している小さなグリーンゾーンからだった。

 

「っと、こちらイチイバル、此処であってんのか?」

 

《こちらナデシコ、うん、そのグリーンゾーンであってるよ……オモイカネ詳細データを》

 

《あいよっと、こりゃ凄いデータ越しでもそれなりの自然だって変わるからノアの視点だと結構綺麗なんじゃない?》

 

オモイカネの言葉の通り、はっきり言えば木々と小鳥のさえずりにノアは少し言葉を失うほどに感動していた、だがすぐに思考を切り替える、今回は遊びに来たわけではなく任務できたのだからと。

 

《じゃあ改めて、今回の任務はその地区の調査、何でもそこをグリフィン保護下のグリーンゾーンにしたいんだって、だから危険性、または》

 

「野党共が寝蔵にしてねぇかの調査だろ、居た場合はどうすりゃ良い」

 

《可能な限り自然にダメージを残さずに排除、だって》

 

簡単に言ってくれるな上はと若干苛つきながらバイザーを展開して生体反応を探る、流石にグリーンゾーンだけあって小動物関連の反応も拾ってしまうので、それらを除外しながらエリアを警戒しつつ歩いていく。

 

そこまで大きなエリアではないとは言えそれでも数十分と掛けて探るも人間らしく反応は殆ど見られない、この辺は元々鉄血の支配下でもあったのでその影響で入り込めなかったか、もしくは

 

「(また死体、潜伏先に選んだのはいいがアイツラに見つかってそのままって所だろうな……南無南無っと)それらしい反応はねぇな、ナデシコからはどうだ」

 

《鉄血の反応は無いね、うーん、人も探れるようにならないこれ?》

 

《いやいや指揮官、その場合、全人類が対象になってシッチャカメッチャカになるだけだよ!?》

 

あ、それもそうだと納得の声に普通は考えるんだがなそこはと姉のあまりの脳天気っぷりに溜息を吐く、とこのタイミングでバイザーが新たな生体反応を拾った、また小動物かと思ったノアだったが、その反応の大きさに言葉を失う、明らかに小動物ではないと

 

スイッチが入る、ここに来て漸く本命とご対面かと思わずニヤけそうになる口元を抑えつつ、その反応に向かって慎重に距離を詰めていく。大きさから考えれば人間だとしても可笑しくない、と思っていたのだが近付くにつれて何かが違うぞと感じ始め、距離にしてほぼ至近距離まで来た所で建物の影からチラッとその反応を目指した時、ノアの目が異常な輝きを見せた、獲物を見つけたとかではなく、子供が興味を惹かれるものを見つけたという目である。

 

任務自体は特に何かがあったというわけでもなく無事に終わり、ノアも帰投を始め数十分後、いつものように出迎えに来ていたクフェアは見え始めた彼女の影に嬉しそうに顔を綻ばせて

 

「おかえり、ノ……ア……?」

 

「おうクフェア、ただいま、いやそれよりもなぁコレ見てくれよすげーだろ!!」

 

どうしよう、どんな反応してあげたら良いんだろう、そんな感情に埋め尽くされる自身の電脳、確かに彼女は無事に帰ってきた、何処にも怪我らしい怪我もない、簡単な任務だしそんな恐れはないのだがやはりノアが無傷で帰ってきてくれて嬉しい、うん、嬉しい。

 

嬉しいのだが問題は彼女が『抱えて』きたものだ、かなり大きなそれはノアの少女らしい細腕と腰からの生成されたベルトによって固定されていた。それは甲羅と呼ばれる物を背負っていた、それは恐らくは空を飛ぶのは初めてであり四肢と頭を甲羅に隠していた、と書けば分かるだろう、ノアがあのグリーンゾーンで何を見つけあまつさえ連れて、いや、持って帰ってきたのか、その正体は

 

「あの、その、カメ、ですよねそれ」

 

「ああ!めっちゃでけーカメ!」

 

その時の笑顔は勝ち気でも、少女らしいでもなく、少年らしい笑顔だった。という訳でいつまでもそのカメを抱えているわけにもいかないからと改修されて大きくなった中庭の水辺付近、そこにノアは抱えたまま向かい降ろした。

 

「これ、私が知ってるカメの大きさじゃないんだけど……」

 

「ですよね、カメってこう、手の平というか、とにかくそのくらいですよね?」

 

「だろ?だからアタシも驚いてさ、ヘリアンだっけか、アイツに報酬として持ってっていいか聞いて連れてきたんだ」

 

へっへっへとまた子供らしい笑顔を浮かべながらその大きなカメ、副官とWA2000の憶測だとゾウガメと呼ばれる種類に食堂からもらったキャベツの葉を差し出せばモリモリと食べ始め、更に感動する。

 

彼女のその反応に周りの見物に来た人形達が癒やされている中、でも、とユノは口を開く

 

「この子、ここで飼うの?」

 

「おう、アタシが世話してやる!」

 

餌やりを終えたのかゴシゴシと甲羅の汚れをタオルで拭きながらノアは何がそんなに面白いのか笑顔のママそう告げる、どうやらかなり本気らしい。ユノもはっきり言えば大きなカメに興味を惹かれているので勿論賛成でありクフェアも副官も反対はしない。

 

動物の世話をしているWA2000もノアを見据えて

 

「しっかり世話するのよ、飽きたとか無しだから」

 

「ったりめぇだ、態々重い思いして抱えて連れてきたのに忙しねぇなんて畜生すぎるだろ、キチンと世話するっての、なぁ【ノロトル】!」

 

時が止まった気がした、見物に来ていた人形達も、彼女の周りに居る副官達も、思わず聞き間違いかなと思うほどだった。今この少女はこのゾウガメに何と名付けた?

 

「ノロトル?それノアちゃんが付けたこの子の名前?」

 

「ソイツ以外に誰がいんだよ、あ、理由か?鈍いカメ、カメってタートルってんだろ?だからノロトル、いい名前だろ?」

 

あ、これはユノと同じ匂いを感じるな、誰もが思い全員黙る、ノアのネーミングがまさかここまでとはという空気も若干流れる、流石のクフェアもコレには引き笑いを浮かべ、旦那のそのセンスにどうしたものかと陰ながら頭を抱えることに。

 

だがもしかしたらユノが何か言うかもしれないと副官が見れば

 

「おぉ、ノアちゃんのネーミングセンスも中々だね!」

 

「オメェの食べ物シリーズよりはマシだろ?」

 

五十歩百歩である。こんな形ではあるがこの基地にまた新しい動物のマスコット、ゾウガメこと【ノロトル】が加わった、性格は人畜無害、のんびりとしており基本的に中庭をのんびりと散歩して水辺で涼み、ノアが笑顔でくれる餌を食べて寝ている、因みに鈍感と言うべきか、周りを気にしないと言うべきか誰が甲羅に乗ってもそこまで気にしないのでチョコパイが羽休めしても、大福が器用に大の字で寝ていても彼はのんびりと過ごしているらしい。




次のアプデでワニガメ迎えられるって聞いたらゾウガメが現れたからね仕方ないね、絶滅してるとか云々は気にするな、私は感覚で小説を書いている。

でっかいカメをお世話するノアちゃん!
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