それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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もはや隠す素振りすらしない二人のベースとなったアニメとキャラ


影響されやすい似たもの姉妹

RFBの自室、そこにユノとノアは招待されてアニメを見ていた。なぜ?と聞けば彼女曰く二人にもアニメの素晴らしさを感じてもらいたいからとのこと、無論ノアはその言葉に不満というか、そもそもにして何でコイツとという感じに

 

「何でアタシもその、アニメってのを見なきゃいけねぇんだよ」

 

「まぁまぁ、見てみると結構色々学べるかもよ?」

 

「……まぁ、見るけどよ」

 

「楽しみだねノアちゃん」

 

ノア、押し切られやすい少女である。という事で始まったのは着いてこられるやつだけ着いてこいという勢いのアニメ、冒頭早々から中々にヘビーな展開にユノもノアもおぉうと言う感じだったのだが逆にそれが二人の興味をガッツリ掴んだ。一言では表せない、見たからこそ分かる世界観、回を追うことに更に引き込まれていく二人、その様子にRFBはよしよしと頷きながらも大丈夫かととある不安を覚える、ある意味嫌な予感とも言えるだろう。

 

(……これ、二人共変なハマり方しないよね)

 

彼女の直感はそのアニメの最終シリーズの最終回まで見た翌週に現実となる、流石に一日で全てとはいかないので数日掛けて見たのだが結果から言えば彼女らはそのアニメのそれぞれ一人ずつの登場人物に妙なシンパシーを覚えたらしい、ユノは主人公の少女に、そしてノアはまるで自分がそのキャラの写し身なのではと思えるくらいな境遇、性格、戦闘スタイルのぶっきらぼうだが優しい少女に。

 

ここでRFBの誤算をあげるとすれば二人のハマってからの影響の受けやすさを甘く見すぎていたという点だろう、ユノはその少女の戦闘スタイルにも惚れ込んだのか97式散たちに中国武術を教えてくれと頼み込んで着実に会得を初めている、それをKSGから聞いた時のRFBの顔は非常に面白いくらいに引き攣らせた顔をしていたらしい。

 

だがまだそれならばもしものための護身術だしでなんとか誤魔化せる、問題はノアだった。どうやら彼女にはあの変身バンクに一種の感動を覚えたらしい、しかも劇中に変身する前の呪文みたいな物も気に入ったようでアニメを見た後から作戦時にヘリから出撃や、作戦エリアの上空から突入する際には短いながらもキレイな歌声が聞こえるという噂が流れ、終いにはそれが発展してそれが聞こえたら天使が来て助けてくれるなどというのが流れてたりするらしい。

 

とにかく、そんな影響もろ受けのノアは今コソコソと隠れるように現れたのはよく隠れて特訓したりしている空き倉庫、そこそこの広さのその場所に現れた彼女は改めて周りや周辺に誰も居ないよなと確認してからヨイショと持ってきていた小型の映像端末を机の上に置いて再生すれば、映ったのは例のアニメの一番新しいシリーズの彼女が気に入っている例のキャラの変身バンク、食い入るようにそれを見つめてから

 

(……流石に最初っからコレやったらあれだよな、エアハルテンバカ食いすぎるよな)

 

まだ常識的な思考を持っててよかった、そんな声が聞こえそうなことを思いつつだがそのキャラの装備とかはなんかこうアレンジして作れそうだよなぁなと考えつつ、彼女がやってみたいとほんの僅かでも思ったのは

 

(にしてもすげーよな、胸に銃弾挟んで放り投げてからリボルバーの弾倉に入れるなんて、いや、現実的じゃねぇしアニメってのはそういうものだってのは理解してるんだが、これ弾道計算とか駆使すりゃアタシでも真似でるんじゃねぇか?)

 

ノア、なんだかんだで思いつきと好奇心で動く姉を馬鹿には出来ない似たような思考の持ち主だった模様、何度も何度もその場面を見てはこうして、ああしてと動作を組み立てていき、何処から取り寄せたのかその部分のBGMまで流しながら

 

「よっ、ほっ、へへっ」

 

だんだんと上がるテンション、効かなくなるブレーキ、動きが段々と洗礼されアニメのあのキャラのようになり始める、彼女は初めて見たときからそのキャラには共感していた。

 

初登場時はまるで少し前の自分を見ているようで若干の同族嫌悪を感じながら、だが彼女の過去を知って少し泣いた、それから主人公たちの共闘、その後も様々な事を体験しながらも前に進み、なんだかんだ優しい一面だったりを見せる彼女に強いシンパシーを感じのめり込んでいた。

 

だからだろう、彼女がやってることをついつい真似したくなった、したくなったけど流石にコレを他の誰かに見られるのは恥ずかしいしと来たのは此処で、それは確かに正解ではあった、が彼女も彼女で割りとうっかりしやすい少女ではあった。何が言いたいかと言うと端末からの音量を考えてなかった、確かに人間には少し聞き取りにくいかもしれない音量では合ったが戦術人形となれば耳の良さは戦場では生存率に直結するために非常に感度は高く設定されている、それがどんな悲劇を起こしたかはノアがあのキャラがやっていた胸からの弾込めから見ていこう。

 

(よし、後は締めだ)

 

先ずはアニメと同じ形のリボルバータイプの銃を生成、しかも全く同じ過程で作るから拘りが強い、それから胸の谷間に先ずは弾薬を生成、それから脳内で弾道をシュミレート、完璧にこの弾倉に入るという計算を表してからにやりと笑みを浮かべて

 

「よっと!」

 

思いっきり谷間から空中に飛ばす、その間も弾丸の回転、軌道、その全てをシュミレートして入ると確信した彼女は銃の弾倉部分を着地地点に構えればカコンカコンカコンと何とも小気味のいい音をしながら綺麗に入っていくのを確認してから、歓喜の声を上げそうになるのを堪えつつガンスピンとガンアクションをしながら、最後に

 

「バァン!」

 

決まった、思わずニヤける表情を抑えながらさて、バレる前に帰らねぇとなと振り返った時、ノアが固まった。

 

何故、胸を抑えているFive-seveNが居るのだろうか、何故、そそられる物を見たとばかりな表情を浮かべているDSRが居るのか、何故、何か事切れながらも幸せそうな笑みでST AR-15が倒れているのだろうか、と軽く現実逃避をするも言っちゃえば

 

「駄目、あああ、撃ち抜かれた、キュン死にする」

 

「えへへ、えへ、幸せよ、死んでもいい」

 

「ふふっ、こんな人気のない所で……私の心を撃ち抜いた責任、取ってちょうだいね?」

 

ジリ、と無意識の内にノアが下がる、コイツラやべーじゃんと本能が告げる、だが向こうもジリジリと迫ってくる、どうすりゃいい、とノアが混乱しだした時、救いの手は

 

「ノアに……何をするつもりですか?」

 

ゴリッと銃口を当てられる57、三人が振り向けばそこには修羅のような笑顔を浮かべたクフェア(おくさま)の姿、何故だか知らないが今はもう何も流していないはずの端末からBGMが流れ始めた幻聴すら四人を襲い、コレにはさすがのノアも

 

「ヒエッ」

 

「ふふっ、冗談ですよ、でもノアは何してたの?」

 

素直に答えたノアだったがその日以降、絶対に今日のような真似はするもんかと誓うのであった。




はい(はい)だって、ノアちゃんにあのおっぱいリロードやらしたかったんだもん!!!(開き直り)

尚、この時のクフェアちゃんから流れていたBGMは『歪鏡・シェンショウジン』です、つまりこの娘はそれベースになりつつあるというワケだな

あ、でもXVで一番エロい変身バンクだと思ってるのは切ちゃんですねはい

因みに一番好きなのはXVのビッキーの変身バンクです、かっこよすぎひんあれ?

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