それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:焔薙
いつもの司令部、本日の業務を終えた第四部隊、部隊長【UMP45】は気ままに散策していたのだが少し喉の渇きを感じたので休憩所に向かう
「ふんふんふ~んっと、む?」
休憩所に着いた彼女の目に写ったのは何とも珍しい光景、見た本人も驚いたが和む光景でもあるので笑みが溢れる
その光景とは、ベンチに指揮官が座りそのままの体勢で居眠り、それだけならいつもの光景で済まされるのだが両膝には【G11】と【一〇〇式】が同じように枕にして寝息を立てていた
G11は一日の大半を寝て過ごせる存在なので寝てても不思議ではないが一〇〇式がこうも油断しきった寝顔を晒しているのはUMP45にしては珍しい光景でそれで驚いたのだ、更に彼女から言わせれば
「指揮官が膝枕してるのって私、初めて見たかもね~」
呟きながらコーヒーを自動販売機から買い、それからそっと音を立てずに寝ている三人に近づく、やはり司令部で指揮官の側というのだが安心してるのか普段の一〇〇式であれば気配に気づき起きても可笑しくない距離であるはずなのに全く起きる気配がない
三人の気持ちよさそうな寝顔を眺めていた彼女だったが、ふと指揮官のほっぺに視線が行く
(前々からちょっと思ってたけど指揮官のほっぺって柔らかそうだよね、確か前にFALに話したら病み付きになるって言ってたっけ?)
それを思い出した彼女、慎重にだが素早く指を動かして指揮官のほっぺを突いてみれば、思わず感嘆の声が上がってしまう
確かに見た目通り柔らかい、だがそれだけではなく張りもありまるで幼子の肌を触っている感触だった
(これは想像以上、確かに病み付きになるね。へへへ、うりゃうりゃ)
ツンツンと何度も突いても起きる気配はなく、何が面白いのか、にへへ~と緩い笑顔になる指揮官、それを見て相変わらず毎日が幸せそうなことでと笑いながら呟く
何度か突いてる内にふと思う、今寝てる二人のほっぺもどんな感触なのだろうかと。思い立ったが吉日とばかりに先ずはG11から触れてみる
(おぉう、え、すっご、指揮官は子供みたいだったけどこれ赤ちゃんの肌みたい、いや実際の赤ちゃん触ったの過去に巡回任務のときの一回だけだけど、でも気持ちいいー)
ぷにぷにと触り続けても飽きが来ない感触に感動するUMP45、そして残り最後は滅多にこんな隙を晒さない一〇〇式、先の二人よりも更に慎重に指を運んでいき、そっと触れる
(……大福!二人と違ってちょっとモチッとした感じね、でも良いわねこれも)
これ他の子も気になっちゃうなーと思いつつほっぺを突くのを止めない、それほど三人のほっぺが魅惑的であり一度突けば何度も突きたくなってしまう程魔性なのだ
そしてそれほど突かれながらも身動ぎ程度しか動かない三人、あまりに警戒心が無さ過ぎではなかろうがと流石の彼女も心配になる、が今この時はだからといって止めるつもりは無いようで突いていると
「部隊長?」
偶々UMP45が目に入ったのか、それとも彼女と同じように飲み物を飲みに来たのか分からないがFG42が不思議そうな声で彼女に話しかける
「ん?あ、【FG42】じゃん、三人のほっぺ突いてるんだよ」
「え、指揮官……それにG11に一〇〇式まで、ほら起きてください、こんな所で寝ていては……」
「はいはいは~い、ストップ、起こす前にさ、ちょっとほっぺ突いてみ」
「何を言ってるのですか、そもそも指揮官に貴女は何をしてるのです」
基本的に生真面目な彼女は寝ている三人、特に人間である指揮官は風邪を引くと洒落にならないので起こそうとすればUMP45が止めに入りそう提案する
が委員長基質FG42は呆れ気味にそう言い返し、逆に部隊長に呆れ顔を返せば、UMP45は負けじとニヤリと笑い
「突いて尚、そう言えるのなら起こせばいいよ」
挑発した、基本的に生真面目な彼女だが更に根っこは妙な負けず嫌いが存在し意外かもしれないが煽られると直ぐに乗りやすい、つまり
「……一度だけですからね」
「一度で済めば良いね」
何を言ってるのですか、突きながらそう言い返してやろうとした彼女だったが口が開かなかった、指揮官を突いた瞬間、口には出さないが負けを認めたのだ
「どうしたのかな~FG42?」
「こ、こんなの反則よ」
「そうだね~反則だね~、所でそこの二人も突いてみて、感触の違いが良いよ」
陥落したFG42は言われるままG11をそして一〇〇式を突けば、端から見ても顔が綻んでいるのが分かるくらいに嵌ったと確信できたUMP45、そうして暫く二人で感触を楽しんでいると今度は
「何しとるんじゃお主ら」
「副官!?あ、いえ、これはその」
「やっほー副官、いやぁ感触にハマっちゃってね~」
流石に二人で突いてる所は目立つのかM1895が声をかければFG42はしどろもどろになりUMP45は悪気もなく笑いながら白状する
彼女の言葉でなるほどのうと頷いてから指揮官に近付けば一度突いてから
「分からんでもないがのう、何か特別なことしてるわけではないというのにずっとこんな肌じゃからな」
「特別なケアしてないんだ、え~卑怯でしょそれ」
「いえ、人形の私達がそれを言いますか?」
「人形でも手入れはせぬと荒れるのじゃ」
M1895の言葉にえ、となるFG42。だよね~と笑いながら頷くUMP45を尻目に流石にこれ以上は指揮官の体が痛み始めると判断した副官
「ほら、起きぬか、お主でも風邪を引くぞ、二人もじゃ」
「ん、え、あ、おばあちゃん?それにFG42にUMP45?あ、そうだ寝てたんだっけ」
「ん~、あと5分」
「ふえ、あ、ご、ごめんなさい!すっかり寝ちゃいました」
三人(内一人はまだ寝る気らしいが)が起きほっぺの感触を楽しむ会はお開きになった。因みにだがFG42はその時の感触が忘れられずに月1で指揮官が昼寝するタイミングに現れては膝枕を提供しほっぺの感触を楽しむ姿があったとかなかったとか
G11とか一〇〇式とか絶対にほっぺ柔らかいしモチモチしてそうじゃん?(確固たる意思)M1895の手入れ云々は彼女自身がエステとか言ってるので多分そうなんだろうなぁって感じです、でも関係ないかも知れないね、わからないね
今回何が凄いって座って膝枕を提供した体制で熟睡できる器用全振りの指揮官だと思う、絶対体痛くなるぞこれ