それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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これ以上は(元ネタ的に増やさ)無いです


集いし四人のハイエンド

悲鳴、叫び、嘆き、逃げ惑う人と人形、手が空いている自警団と思われる組織が人類人権団体の過激派と戦闘を開始するが状況が味方をしていない、連中は恐らくはこの街を徹底的に破壊するつもりに対して防衛側は敵を此処まで入れ込ませてしまった状況で民間人を守りつつの排除、どちらが分が悪いかなんて言うまでもない。

 

が、その分が悪いという状況が今彼女達に味方している、お蔭で混乱に乗じての行動ができるからだ。

 

「しかしキャロル様、無差別にヤれば流石にバレるのでは?」

 

「確かにな、故に今回は負傷し動けない人形、更に周りに人の目がない状況の人形を探す……5、いや、この騒ぎならば10はやってもテロリスト共の所為に出来るだろう」

 

見た目は子供の少女そのままのキャロルが大人顔負けの眼でそんな事を口走るアンバランスさにダラーヒムは少し苦笑する、と言うよりもスユーフは変装用に用意したのが思いっ切り子供の、この年頃の少女が切るようなフリフリの可愛らしい服なのが更に苦笑を強くするポイントなのだが。

 

「そう言えば、さっきのあれは?」

 

「この体が人間を素体をしてることは言ったな?だがそのままでは流石にダミーと言えど心許ないと判断したメインフレームが弄ったのさ、そこに更にあの拠点にあった『私向け』の装備データを組み込んだのがアレというわけだ」

 

「あった?え、じゃあ例のイントゥルーダーが?」

 

「だろうな、奴めどうやらこの素体を持ち出す気満々だったようだ……だが何故か攻撃に使えるようなものは無くてな……何故だ?」

 

いや、今持っても仕方のない疑問だったなと打ち切り実験が施せそうな人形を探すように街中をダラーヒムと共に駆け巡る、途中何度かテロリストに襲われる場面もあったがその都度ダラーヒムが排除、もしくはキャロルが試運転だと告げてから腕を向ければ腕から銅線らしきものが現れ相手を縛り上げ、そのまま細切りの肉片に変えた、これにはダラーヒムも引き笑いである

 

「うわぁ、派手にやりますね」

 

「ふん、どうせ生きていても虚しい外道だ、行くぞ」

 

それ以上の興味も見せずにキャロルが歩き出せばダラーヒムも慌てて後を追う、尚この時のアルアジフの意識は眠りについているのはキャロルの優しさである、曰くこんな物見せてギャアギャア言われるのは堪らないとのことなのだがコレを聞いたスユーフがお優しいのですねと言われそっぽを向いた姿が見られたとか何とか。

 

未だ騒ぎが収まる様子を見せない状況、キャロルとダラーヒムは人形を探すがどれも誰かしらが負傷したものを引っ張って避難させている光景で彼女が先に出した条件に合うものが居ない。

 

「チッ、動きが良い……当たり前だが想定してはいたということか」

 

「どうしましょうか、このままでは」

 

《こちらスユーフ、キャロル様。少しマズイかもしれません》

 

続きを促してみれば他の地区からグリフィンの救援が来たのだがそれが例のP基地らしく、このままでは鉢合わせもあり得るという報告、本日何度目かの舌打ちを繰り出すキャロル、とりあえずスユーフにはP基地の動きを監視を命令してから自分たちは少し条件を緩めて探し回ることに

 

そして見つけた、彼女、いや、彼女『ら』はコンビで街の警邏をしていたのだろう、だが始めの爆発で二人同時に負傷、しかも場所が悪い事に丁度激戦区であり救助も入れない、故に放置されてしまい、今は

 

「くっそ……オイしっかりしやがれって」

 

「うぅ、ぐぅ……」

 

コンビ相手であるG41に激励の言葉を掛ける【XM8】だが見ればG41の両腕は既に無く目は虚ろ、XM8もはっきり言えば始めの爆発の衝撃で重症を負っており動くに動けない、だと言うのに周りにはテロリスト共が居りこのままではこの場で壊されるか、最悪、持ち帰られ壊れるまで手酷い歓迎をされるだろう。

 

その最悪が頭を過ぎればメンタルモデルに弱さが生まれる、誰でもいい助けてくれと縋りたくなる、だがこの状況でそんな者は

 

「ほぉ、コレは丁度いい、ダラーヒム片付けろ!」

 

「本気で来なよ、適当にあしらって料理してあげるから!」

 

声なき声が届いたのか、突如として聴こえた少女の声と何処か聞き覚えがあるが何かが違う女性の声、そして次の瞬間、囲んでいた半分は細切りになった、もう半分は見覚えと言うか面影を感じる顔なのだが全く違う純白の女性がまるでブレイクダンスを踊るような動きで殴り殺す、たった数十秒と無い戦闘の結果、残ったのは少女と女性、そして自分達だけ、だからこそ

 

「助けて、くれ」

 

「あぁ、助けてやる……だから私の手を取れ」

 

キャロルはあれから考え、参考にならないだろうという声を掛けた掛けられたと言う部分に注目をした、それは本当にもしかしたらという賭け、だが冷静に考えればあり得なくないのだ、スユーフの時もダラーヒムの時も自分達は少なからず向こうから認識され会話と言えるか怪しいがそれを行い打ち込み成功している、他は暗殺に似た形で打ち込み失敗、故にそこに注目をしたのだ。

 

声が届いたXM8はゆっくりと右手を差し出せばキャロルは無表情でその手を掴み、ウィルスを打ち込んだ。刹那XM8に異変が起きる、それはダラーヒムの時と同じような現象、全てが食い破られるではなく書き換えられる感覚、そして髪は他二人と同じ様に純白に、眼の色はワインレッドに変容を始めそれが終われば彼女は目を開き

 

「カッハッ……助かった、んですかね?」

 

「むぅ、見事に髪色と変わるんですね~ってキャロル様?」

 

「クククッ、アハハ、ハッハッハッハッ!!!そうか、何ということだ、こんな簡単な事に気づかんとはな、しかも初めに私はそれを実践しているというのにだ、ククッ」

 

「あのぉ、ぶっ壊れちまったんですかね?」

 

あまりに不躾なXM8だった人形の言葉にオイオイオイと冷や汗を流すダラーヒムだったがキャロルは機嫌が良いらしくその言葉にもまぁなと言う声で答えてから続けてG41に近付いてから先程と同じ様に声を掛け頷いたのを確認してから打ち込むのだが少々不安があったりする。

 

(衰弱が激しい、体が変容に耐えれればいいが……)

 

だがこのままではいずれ死ぬ、なればと打ち込んで見れば生きたいというメンタルが強かったのか奇跡的に耐え、鮮やかだったであろう金色はやはり同じ様に、だが今まで以上に綺麗な純白に変わりその金色は右目の赤い部分にそれが当てられ、赤は左目に当てられるように変容、実験は成功し、だがそれでも衰弱しているのは変わらないし両腕がないのも確かなのでキャロルは少し思案してから

 

「スユーフ、脱出経路はもうあるか」

 

《勿論です、ほぼ間違いなく誰とも接触はなく抜けれるかと》

 

「上出来だ、直ぐに戻って私と合流しろ、背負ってもらいたい人形が居る。ダラーヒム、適当な外套に使えそうなものを見繕って【ジャウカーン】の両腕を隠せるようにしろ」

 

「直ぐに!」

 

時間はないぞと伝えればダラーヒムはバタバタと適当な服屋から外套に使えそうな布を拝借、それをG41だった人形【ジャウカーン】に纏わせてから彼女を背負う、そのタイミングでスユーフは戻ってきたのは彼女にはXM8だった人形【トゥーマーン】に同じ様に外套に纏わせ背負わせる。

 

「では撤退だ、その後は暫く潜伏期間とする、どちらにせよジャウカーンの腕を作るのに時間が必要だからな」

 

こうして彼女等は二人のハイエンドモデル【トゥーマーン】と【ジャウカーン】を加え街から撤退、アルアジフからの我儘から始まったお出かけがまさかこう転がるとはなとキャロルは笑みを零していたが戻って早々に

 

『もっと遊びたかった!!!』

 

「ええい、我儘を言うな!そもそもあれだけ遊べば十分だろうが!」

 

「……あれ、放っておいて大丈夫なんです?」

 

「何時もですから」

 

「本気の喧嘩じゃないですし平気みたいですよ」

 

「喧嘩するほど仲がいいってことですね!!」

 

貴様らも好き勝手言うな!!そんな彼女たちの賑やかな声が拠点に響いていたとさ。




という訳でガリィ枠とミカ枠が埋まりました、【SERE†NADE】役とかは考えてないのでワンチャン生存フラグあるな!!

本日のおふさけあとがき
ノア「折角の休日だってのに妙な時間に目が覚めちまったな、漫画でも読むか……お~、うたずきんねぇ、とりあえず1巻だけ読んでみるか。確かRFBとか詳しかったよな」

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