それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
「遠慮も釣りも要らねぇぞ!!!」
両腕の20mmバルカン砲による空中掃射、これによりギルヴァにしか注意が向かってなかった人ならざる異形『悪魔』達が新たな脅威を認識したのか一部が彼女に向く。
そうだ、それでいい、悪魔という未知の相手故に一箇所に留まっての定点射撃なぞしてみようものならば恐らくは奴らが持っているあの鎌で上半身と下半身がサヨナラするだろうとノアは感じ、とにかくあの鎌の間合いに入らないように、だが同時に自分にも攻撃が届くという高度を保ちながらバルカン砲による斉射を続ける。
がいくらバルカン砲の驚異的弾幕だとしてもこの数相手では中々に骨が折れる、故に彼女は遠慮なく次の手札を切ることに。明らかに『あのアニメ』に影響ダダ受けしたと思われる腰のアーマーを展開、ズラッと並ぶは小型の追尾ミサイル、射撃は決して止めずにバイザー表示されるターゲットインフォがオールグリーンになった刹那
「赤字大出血サービスだ、腹一杯になるまで食いやがれってんだ!!!!」
数十という小型ミサイルが一斉発射、それぞれが軌道を描き、そして着弾後に爆発、もろに直撃した個体は勿論、その爆風に巻き込まれた悪魔も道連れにし、この光景に久しく昂ぶってなかった己の感情に犬歯をコレでもかと見せるほどに笑みを浮かべ
「ハッハー!!こりゃあいい、最高なパーティーだぞおい!!!」
《イチイバル、撃つなら撃つって先に伝えて、味方巻き込むつもり!?》
「あ?あぁ、次からはそうするっ!?」
WA2000からの苦情にも似た通信に謝罪しつつ攻撃を続行していると彼女の視界の右隅の空間が波紋を描いた、その様子に悪寒を感じた彼女は咄嗟に腰のスラスターを前方に吹かせ後退、その直後に大鎌が彼女の眼の前を風切り音を立てて振り下ろされ、避けそこねた右のバルカン砲の砲身が綺麗に切り落とされた。
「っち!こちらイチイバル、分かってるとは思うが奴らの獲物にゼッテェ触れるな!!!スパッと泣き別れすっぞ!!!」
《了解じゃ!聞いたな、近づけれる前に斉射で撃ち殺すのじゃ!!》
ナガンの声がバイザーから響く、更に聴けばもう既に戦闘開始しているらしく絶え間ない射撃音と怒号が響き渡りナガンから言わせてみれば戦況に余裕はありそうでないとのこと、当然と言えばそうだろう普通であればノアの様に高機動からの大火力掃射やギルヴァやブレイクみたくスタイリッシュな大立ち回りが出来るわけもない、彼女等の武器は手に持っているそれぞれの銃や、基地から持ってきた兵器の類。
《こちらヒポグリフ、これより団体のお客様に炸裂弾のサービスを行います、皆様、当機よりも下及び前方に出すぎないようお願い致します》
「アヤツあんな冗談言えたのか……」
そして航空機部隊による対地攻撃も彼女等にとっては心強い存在である、81式のアナウンスとも言える通信の直後、巨体に見合わない速度と静音性で現れたP基地で彼女にしか扱えない魔改造ティルトローター機『ヒポグリフ』が颯爽と現れてからアーキテクト曰く『何か付けれた』と言うフワッフワな証言で装備された二門の20mmバルカンから特性の炸裂弾が嵐のように放たれば、そんな物にノアのバルカン砲にも耐えれなかった悪魔たちが原型を保てるわけもなく、跡形もなく姿を消していく。
暫くの掃射の後に、もう一度パイロットである81式から通信が入り
《如何だったでしょうか、本日は更に無誘導爆弾も搭載しておりますので必要でしたらスモークなりで場所の指定をして下さい、では当機はこの地点でホバリングしつつ皆様の援護を続行致します》
無論、航空支援はこれだけではないのでその後も他の基地の支援が戦場を襲えば、更に戦況はこちらに傾き始めることは言うまでもないだろう、そもそもにして
「地上だけでも過剰戦力じゃろこんなん」
「部隊長、無駄口叩いてる暇あったら撃って!!」
「ええい、固いのぉ、ほれ!」
呑気で軽い掛け声と同時に放たれた射撃はWA2000を襲おうとした悪魔を打ち抜き霧散させる、これは助けられたのかと言えばそうではなく、副官の後ろでは同じ様に悪魔が霧散していた。
「何か言うことは?」
「よく言う、お主は式自に事前告知されておったじゃろうて、寧ろわしのほうが言われる立場じゃ」
「何よく分からない言い争うしてるのよこのお婆ちゃんと孫娘は……」
ほらほら戦場で戦闘中何だから気を引き締める!と傍から見たら緩いと思われそうな二人のやり取りに活を入れるFAL、無論緩んでいるわけではないのだが……
因みに一〇〇式と式自は各々とりあえず出来る範囲での援護をしながら黙々と射撃に徹していた、一〇〇式としてはギルヴァやノアのように動きたいなぁとは思っているがそもそもあれを出来るはずがないので、我慢している、悪魔が接敵したらわからない。
所変わりシュヴァルベに搭乗して強襲を今か今かと待ち侘びているヤークトフントチームだが、リーダーだけは少し違った。
「(……ふぅ、だめ、あれを思い出すな)最悪、原液、ですかね」
「駄目よ原液なんて、使ったら貴女止められないから」
彼女のポツリと零した程度の呟きに即座に反論をしたのは隣りに座っていたイングラム、その時の表情は作戦中の狂った感じでも無表情でもない、何処と無く憂いを帯びた表情、だがそれ以上は何も言わずに居ると戦場が騒がしくなった。
どうやらそろそろ自分達の出番のようだと何時ものケタケタという表情に変わり、そして
「ルガーP08よりヤークトフントへ、飛びますからシートベルトお願いします」
「ヤークトリーダー了解」
「MG4、コールサイン【ヤークト2】了解」
「イングラム、コールサイン【ヤークト3】了解よ、ケケケ、悪魔は美味しいのかしら?」
「KS-23、コールサイン【ヤークト4】いつでも良いぜ、さっさと行って悪魔とやり合いたいなぁ!!」
「M21、コールサイン【ヤークト5】所で皆もう地上で出ちゃったけど?」
彼女の言葉に見れば大きく開けられた道に突入していく面々、出遅れじゃないコレと思わず聴けばナデシコから
《皆は上から、指揮官の逃亡を阻止する形で通してあります、あと途中参戦の存在が居ますので情報を渡すから誤射しないでね!》
撃ってこなきゃねと冗談なのかそうじゃないのか分からないイングラムの呟きに本当に止めてね?釘を刺すユノ、そしてシュヴァルベは悪魔の巣へと羽撃くのであった。
とこうして書いてる間に本家が上がりまして現状ですでに状況が向こうと違ってることに聴けばよかったと頭を抱える作者の図(尚、何故か体温が8度ある模様)
問題あったら明日の私がきっと頑張る!