それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
警告と同時に放たれた数十発のミサイルはエルダーブレインが居た場所に全て着弾、爆風と爆煙を撒き散らす、だがユノはそれどころではなかった、なぜなら今の声だもう二度と聞くことはないだろうと思っていたものだから。
だが、もしかしたら自分が都合のいい幻聴かも知れない、そんなことすら考えてしまうのだがそれを否定するかのごとく
「とぉう!」
再度聴こえたあの声、だが知ってるそれよりもやはり幼い掛け声とともにユノ達の前に着地した影は声の通り大体デストロイヤー位の身長の子供と言える体型、腰の辺りにはウロボロスの浮遊型ユニットとデストロイヤーのあのグレネード砲をキメラ合体させたような浮遊型武装を、そのピンクとも水色とも言える瞳は全てにおいて自信満々な様子が手に取るように分かり、爆風に揺れるは特徴的なあのサイドテール、そして着地してから彼女はゆっくりと左手を越しに据え、右手でピースを作り横にしてから右目に当てて、その少女は高々と宣言する
「へっへーん、アーキテクト様、華麗に復活~!」
「アーちゃん……?アーちゃんなの?」
「おうとも、ごめんねユノっち色々心配させちゃってさ、だけど説明は後、今はやるべきことをやろう」
あの一撃でアイツが殺られるわけ無いしと言われればユノもPPKを再度構え直して爆煙が晴れるのを待ち、数十秒としないうちに爆煙が晴れれば思わずオモイカネがやっぱりねという感じの苦笑を浮かべつつ。
「ま、あれで撤退なりしてくれればとか思ったけど無いよね」
「……誤算、ここまで復活が早いとは思わなかった」
「はんっ、このアーキテクト様が殺られた場合を考えてないとでも?まぁ、本当ならさっさと復活できたけど今回はちょっと手を打たせてもらったけど」
あの時、トゥーマーンにコアをぶち抜かれ、最後の力で特殊ラボへ88式と降りた際には本当はこの素体で復活を果たしていた、だが今回に襲撃がダミーブレイン【キャロル】の物と考えるのは何かが違うと勘付いた彼女は自分は死んだままとして裏工作を助手である88式に任せて潜伏していたのだ。
そしてナデシコ内にエルダーブレインが現れる少し前くらいに特殊ラボから事前に用意してあったダイブ装置でナデシコに入りタイミングを狙ったそれが今となる。
「所謂、時間差コンティニューってやつさ!それに、来たのはあたしだけじゃねぇぜ?」
パチンと彼女が指を鳴らせばまず初めに何故か情報部の面々が強制送還され、それと入れ替わるように入ってきたのはVector、ウィンチェスター、クリミナの三人、戦力的に言えば見た感じは変わらない、だがそれは見た感じだけ、特にウィンチェスターとVectorの二人はこと戦闘においては群を抜いている二人である。
「クリミナ、皆も」
「肝が冷えましたわ流石に……ですがユノ、もう大丈夫ですわ。それよりも」
「予想通りだったか、指揮官どっちをお望み?」
「ま、聞くまでもないでしょうけど」
ユノの前に守るような陣形で立ちそれぞれが彼女に言葉をかけていく、そしてVectorからの質問には勿論一つしか無いと頷いてから
「キャロルちゃんを助けよう、せめて彼女が撤退するまでの時間を稼いでくれればいい」
「ってことだ、言っとくけどさっきみたいに楽にノセると思うなよ、先に言うけどアタシらかーなーり強いからね!」
彼女の言葉を皮切りにそれぞれが獲物を構える、全ては利用されるだけされて殺されそうになっているキャロルを救うために、アーキテクトもVectorも今回の件が全て目の前のエルダーブレインが仕組んだことだということは分かっていた。
Vectorは少し前にジャウカーン達の言葉で、アーキテクトはそもそもにして初めの暗殺で確信した。彼女が言うには
『だってあんな誰にもバレずに入れるならまず初めにユノっちを殺すべきじゃん?なのにあたしを、何よりもラボを爆発させて吹き飛ばした、これってつまり鉄血の技術云々のコレ以上使われたくないという考えから来たことだと思うんだ、だからこそこれがダミーブレイン、キャロキャロの作戦じゃないって確信したんだよ』
とのこと、ともかくこの状況でキャロルと敵対しようという考えはその場にはなく、その様子にエルダーブレインは表情を変えずに
「不利、だけど目的だけは果たす……来い」
「もういい、私を放っておいてくれ」
突如キャロルが声を上げる、全て自分が悪いのだからこのまま死なせてくれという懇願にも近い言葉、これにはユノも若干キレつつ。
「馬鹿言わないで!!いいから逃げて、自棄になって死んで誰が喜ぶのさ!」
『ああもう、何でこういう時のキョロルは頑固なのかなぁ!!しかも私表に出れないし!』
このまま殺されてもいいと感情が余程強いのだろう、アルアジフも外に出れず全く動く様子のないキャロルにエルダーブレインはコレは好都合だと射撃ユニットを向けた時
「余所見なんていい趣味ね!」
「回避、邪魔を……」
「悠長に回る口ね、子供特有のお喋りかしら?」
Vectorが先制して踏み込みエルダーブレインに一撃加えるがそれを射撃ユニットで防ぎその衝撃で飛び退く、だがそれに合わせるようにウィンチェスターが飛び出して愛銃をぶっ放す、が
「防御、温い」
「電磁シールドですって!?」
「……私にも使われている技術だ、ならばメインフレームが使っていても何だ不思議ではない」
右手を掲げればそこから電磁シールドが発生、ウィンチェスターの散弾は全てそれに防がれ、それを見たクリミナが驚きキャロルが解説するのだが貴女は早くお逃げになって下さいというクリミナの叫びにかき消される。
このままじゃ本当に殺されるまで動かないんじゃとすら思った瞬間、それは突然来た
《ったく、世話が焼けるわね》
それは聞き覚えがありすぎた声だった、ユノは勿論、アーキテクトも何よりエルダーブレインが今まで崩さなかった表情を崩して
「ありえない、お前は既に再生産されている、そこに居るのは不可能!!」
《五月蝿いわね、わたくしが何も考えなしに殺られるとでも思ってるならエルダーブレインも大したこと無いのね。さて、ルーラー、悪いけどキャロルは引き上げさせてもらうわ》
「嘘だろ、イントゥルーダーはだってもう既に……いや、そうか、お前は!!」
これ以上こちらの問いかけに答えるつもりは無いのだろう、アーキテクトの言葉に反応もなくキャロルがログアウトをし居なくなる。
それを見てエルダーブレインは崩した表情を先程と同じものに戻してから
「……撤退」
「逃がすとでも?」
「肯定、あなた達も撤退を推奨……せめて最低目標だけでも遂行する」
ゴトリ、と言う何か重いものが落下した音が鳴ってからエルダーブレインが姿を消す、それから全員がその音源を見た瞬間、エルダーブレインの言う最低目標の意味を理解した、が理解した所で同しようもないだろう、そこに居たのは
「オモイカネ!!」
「分かってる、全員強制ログアウト!!!」
「オモイカネも逃げてっ!!!」
勿論だとオモイカネの姿がなくなった瞬間、【ゴリアテPlus】が炸裂した。
おめでとう、アーキテクトはロリテクトに進化した!!イメージ的には某FGOのロリンチちゃんな!
あ、次回こそこのSession終わります、終わらせます。