それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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(バレなきゃ何でもありの)真剣勝負

※所謂お遊びポーカーなので細かいルールは気にしてはいけない(戒め


BARの一コマ ~ポーカー編~

場面はスプリングフィールドのBAR、そのテーブル席で難しい顔をしながら自身の手札を見る【AK-47】とこちらは表情を動かしてはいないが手札を見てため息をついてる【FAL】そして二人の向かい側には表情一つ動かさないで二人を見ているディーラー役の【ウェルロッドMkⅡ】

 

三人がしているのはポーカー、と言っても金銭のやり取りではなく負けた方が勝った方にお酒を奢るくらいの友人とやる程度の軽いノリの賭け事だがそこは戦術人形、負けず嫌いがそこそこ居るので盛り上がる

 

「……駄目ね、降りるわ。スリーカードで貴女と勝負しようと思わないわよ」

 

先に動いたのはFAL、肩を竦め手札をテーブルに広げる、残るはAK-47だが意を決したと言う感じの顔で

 

「勝負よ!ストレート!」

 

「ごめんなさい、フルハウスです」

 

「やっぱりね、駄目ね、ウェルロッドから勝ち星取れる未来が見えないわ」

 

がカウンターで出された手札の役は彼女より上、NO!と項垂れるAK-47を見てウェルロッドはクスリと笑ってからスプリングフィールドにジンのお代わりを要求、ここまでで彼女の全戦全勝、ウェルロッドがディーラーをやる時のポーカーでは毎回誰かが挑むも中々勝つことが難しいとこのBARでは有名である

 

そんな彼女に尚も挑むAK-47、本日の彼女の戦績は全敗だが退かない所を見るにきっと本物のギャンブルはやらせてはいけないだろう、そこで扉が開かれ入ってきたのは我らが副官の【M1895】と【OTs-14】二人はマスターに挨拶をしてからテーブルにて繰り広げられる静かな戦いを見て

 

「ほう、今日はウェルロッドがディーラーしておったのか」

 

「ええ、偶にはやらないと鈍ってしまいますからね」

 

「強いの?」

 

「かなりな……興が乗った、わしも一つやろう」

 

「なら、私も参加するわ」

 

司令部一の年長者M1895と最近、指揮官の憧れの大人の女性となっているOTs-14参戦、その時点でFALは両手を上げ不参加を決めベルギービールを飲みながらの鑑賞に回ることに、と言うのもOTs-14は不明だがM1895は色々な意味でカードゲームが強いのだ

 

テーブルに緊張が走る、先程までは涼しい顔から一切表情が動かなかったウェルロッドが真剣な眼差しに変わるほどだ、そしてゲームが始まった。数戦し一進一退、いよいよ最終戦、ほぼ横並びで勝負はこの一戦で決まる

 

誰も一言も発しずカードの配られる音、マスターのコップを磨く音、店内のBGMだけが場を支配する。手札を見たそれぞれは殆どが表情を動かさない、強いてあげるならAK-47が多少眉が動いたくらいか

 

「……二枚ドローじゃ」

 

宣言をし手札から二枚捨てウェルロッドから配られたカードを加える、そこで初めてむぅと顎に手を当てながら唸る

 

だがそれは本心からの唸りなのかミスリードなのか、数戦したとは言えそれで読めるほど彼女は甘くない、だったら自分の手札を強くしたほうが良いと考えたAK-47も続いて

 

「三枚ドロー、うっ」

 

(事故か、にしては少々露骨な反応じゃな)

 

(事故かしら、まぁ警戒はしておくべきね)

 

(事故ったようですね)

 

配られたカードを加えた瞬間、声とともに苦虫を噛み潰した顔になる、他三人は一応警戒するが悪くなったのだろうと考える

 

二人は行動を起こしたが一方でウェルロッドとOTs-14は不気味なほどに動きを見せない、悩んでいるようにも見えれば今の手札に絶対の自信を持ってるようにも見える

 

「一枚ドローよ」

 

(動いた?では悩んでいただけ、それともドロー自体がブラフ?)

 

その沈黙を破ったのはOTs-14、そっと手札から一枚だけをテーブルに出しドローを要求

 

配りながらウェルロッドが思考する、彼女と相対するのは今日が初めて故に戦い方が分からないというものあるがこの数戦でもイマイチ思考を読み解きれておらずそれだけ彼女が強敵だと思わされる

 

残るはウェルロッドだけ、と思ったが彼女はドロー宣言をせずに不敵な笑顔を浮かべると

 

「私はこれで勝負です。皆様は如何なされますか?」

 

「ほう、勝てると踏んだわけか。無論、わしも勝負じゃ」

 

「退く理由を見つけるほうが難しいわよね?」

 

「私も勿論勝負、って言いたいけどレイド、私だって退き際は弁えてるわよ」

 

バサッと出された手札の役はワンペア、この三人相手にこれで勝てる筈がないとAK-47は心底悔しそうに言い両手を上げる

 

残りの三人も手札を場に見せれば、全員が驚き場の三人は苦笑いを浮かべる

 

「……全員フラッシュと言うのは疑ってくれって言ってるようなものではなくて?」

 

「あら、証拠が?」

 

「さてな、わしには検討もつかんのじゃ、さて同じ役だがスペード、わしの勝ちじゃな?マスター、【コニャック】を頼む」

 

上からOTs-14が苦笑いを浮かべながら疑い、ウェルロッドがすっとぼけ、M1895がさっさと結果を処理する。因みにAK-47は口元が引き攣っておりFALに至っては、はいはい何時ものと言った感じにビールを飲んでいる

 

周りの戦術人形の反応も大体そんな感じであり、OTs-14は初めてだから知らないことだがウェルロッドとM1895、この二人さも当たり前のようにイカサマを繰り出す、現行犯で咎められたことがないのであくまで推測となっているがほぼ確定だろうというのが全員の見解

 

結果はM1895の勝利でその戦いは幕を閉じたがその後もウェルロッドがディーラーのポーカーは夜更け近くまで続けられBARは相変わらずの盛況を見せたのであった




マトモにカードゲームやってる絵面が浮かばなかったのは自分が駄目な人間だからだと思う

ウェルロッドはディーラー似合いそうから今日のお話が生まれた理由でしたね。絶対似合いそうじゃんアゼルバイジャン

あ、G36Cチャレンジ大勝利しました(燃料投下)でもごめんな、姉はいないんよ……来ないんだよあのメイド

09/28追記 デューラーってなんだよディーラーだよ(感想で指摘されてから気付いた駄目指揮官の図)

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