それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
ナデシコでの業務が復旧し慌ただしい生活が戻ったP基地、とは言ったがそれは今までが開店休業だったのが普通に戻っただけということ、ナデシコの性能が上がったとは言え、大体はそこの地区や近辺の基地で捌けるレベルなので随時、情報を伝達するだけであり、他の人形達も各々が決められた仕事を行い、無事に帰ってくるだけの日常に戻っている。
が、一箇所そうではない場所がある。本日より漸く修復が始まったアーキテクトのラボである、と言っても当初は少し長くなりそうだなと思われていたそれだがD08のドリーマーの協力が入った事で期間は大幅に短縮、今日一日は流石に無理だが明日にでも終わりそうだなと言う勢いになっていた……と言うのがつい昨日、そして
「まさか本当に3日で復旧するとは思わんだ」
「これだけ機材と資材、人手があれば余裕でしょうよ」
あの清々しいまでに吹き飛んだ一室、そこが今彼女等二人の目の前には真新しい機材が所狭しと置かれたラボに様変わり、と言うよりも復旧され現在は88式と特殊ラボに避難させていたバックアップデータをインストールしている途中である。
コレにはアーキテクトは自分でも手伝っていたことだと言うのに驚いていた、確かに工期は短くなるとは言っていたがそれでも一週間、短くても後もう2日は掛かるだろうと思っていたからだ、因みに休憩などもきちんと挟んでコレであるので驚愕も無理ないだろう。
「ともかく、細かい説明は作業中に話したと思うから要らないわよね。ふぅ、さて……」
「さて?」
アーキテクトは忘れていた、彼女がラボの修復以外にもやることがあって来たということを、だがドリーマーが意味深な笑みを浮かべていることでなにか碌でもないことを考えていることは理解できた、まぁだからといってどうにか出来るわけでもないのだが。
パチンッと彼女が指を鳴らせばガチャンとラボの意味有りげなスペースの床が開いて何かがせり上がってきた、それはアーキテクトのボディだった、それは見るだけで自分の一つ前のボディよりも耐久面も性能も全てが上だと理解できた、そのボディは……豊満だった
「えぇ……」
「何よ不満なのかしら~?」
「……大きすぎない?」
「寧ろコレでも抑えたほうよ感謝なさい」
えぇと改めて困惑の声を上げるロリテクトことアーキテクト、彼女の目の前にある新たなボディ、見た目は一部を除いて前と差異は無い、ではその一部、このボディを手掛けたのがD08のドリーマーだと言えばもう大体話しが着くだろう。
「これ、目測でも90はあるように見えるんだけど?」
一度言ったがもう一度言おう、そのボディは豊満だった、次の瞬間、アーキテクトの抵抗に似た声とドリーマーの散々煽っておいて何も起きないわけないよなぁ!と言う叫び、最後には
「裏切ったな、はっちゃん!?」
「ごめんなさい主任!!でもほら、こっちのボディの方が今後を考えれば安全ですから、ね!?」
うがぁぁぁぁぁ!!!とその叫びを最後にラボから声が消え、代わりに何か機械が動く音が響き、数十分後、ドリーマーを迎えに来たアルケミストとエージェント、そして見送りに来たユノとノアとナガン、そして……
「あ、アーキテクト、なのですか?」
「3日会わないだけでこうも変わるのか」
驚く二人、それはそうだろうつい三日前はロリ体型の少女だった彼女が次会ってみればグラマラスな女性に変貌していると慣れば驚くのも無理はないだろう、対して言われたアーキテクトは若干遠い目をし、ドリーマーはコレでもかと言うほどに勝ち誇った笑みを浮かべながら
「まぁうん、作ってもらったんだ、コレぐらいは代償だよ、うん」
「ククッ、似合ってるわよアーキテクトぉ?」
リサイズされたお蔭でボロンはない、がそれでも主張が激しい胸を慣れない感じに抑えながらアーキテクトは諦めが籠もった声でそう呟く、だがこの素体に変わってから分かったのだが想定以上に性能は良く、かなり本気で作られたということが分かってしまい彼女も強くは言えなくなってしまった。
此処まで心配されてたのかと、そう思ってしまったから
「ありがと、ドリーマー」
「なっ、何急に言ってるのよ、大体アンタが自分を駒にするような事をするのが悪いわよ、コレに懲りたら止めなさいよ」
照れ隠しだろうか、そっぽを向いてドリーマーがそう返せば、アーキテクトはせめてものお返しだとばかりに笑う、そのやり取りを見てユノはノアに耳元で
「何だかんだで仲いいよねこの二人」
「まぁ、競争相手とかドリーマー言ってるし、仲が悪いとかはねぇだろうよ」
何やら言い争いを始めた二人、だがその顔は嫌っているという感じではなく、悪友との言い合いと言った感じの雰囲気であり、見れば笑みを浮かべ合い、一通り言い合ってからじゃあそろそろ帰るという所で思い出したかのようにアーキテクトが早速活用している谷間から二枚のディスクを取り出してからドリーマーに投げ渡す。
「何かしらコレ」
「今回の戦いでゲーちゃんが使ったアタシの新作でコーラップス技術を試験的に運用した武器の稼働データ、もう片方が戦ったハイエンドモデル4体の戦闘データが詰まってる、特にハイエンドモデルの方はユノっちの眼すら欺いて掻い潜ってきたステルス能力の奴もあるから、それを解析できたら並大抵のステルスは破れるものが出来るはず、有効に活用してよ」
「ふぅん、まぁありがたく頂戴するわね……それじゃあね、また何かあったら言いなさい、協力はしてあげるから」
「あ、はい、本当にありがとうございました!それと、そちらでも何かあったら言って下さい、私達P基地は喜んで協力しますとタカマチ指揮官に伝えて下さい」
「アタシもだ、すっ飛んでいってやるから言えよな」
その言葉にD08のハイエンドモデル三人はそれぞれ軽く反応し、挨拶をしてから自分達の基地へと帰っていくのを3人で見送り、姿が無くなってから、アーキテクトはただ一言
「ノアっち、君ってこんなに重い胸で飛び回ってたりしてたんだね……」
「そうか?まぁ慣れるまでは重いかもな、慣れちまうと何とも思わないんだが」
「私は初めからそうでもなかったけどなぁ、あぁ、でも二人よりは小さいからかな」
大きいからこそ分かる苦労、アーキテクトはそれを感じながら新生ラボに向かい、一週間ぶり近くとなる開発等を再開、だがそこで一つ新たに悲しい現実が彼女を襲った
「……あっれ、手書きで書いてた設計図ってどんなんだっけか」
データにもしてないそれを思い出すのに、数日使った模様。
そら向こうのドリーマーが関わってるなら大きくなるのは当然の帰結だよなぁ?
という事でアーキテクトの胸がまぁ大体90位になりました、でもその分性能や耐久や装甲も付与されて大幅に強化されたからね、必要経費だな!