それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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ナノマシン投与後の彼女ですが、挨拶回りはまだまだ追いついていない


ここ以外にもまだ挨拶回りしてない所は沢山ある

失 楽 園(ロストエデン)?またお前の繋がりか、そうなんだろ」

 

ノアの呆れたとも、ある種の感嘆とも言える声、彼女は今空中哨戒の途中だったのだがナデシコのユノからの通信が来て出てみれば、その失 楽 園(ロストエデン)に寄ってきてはくれないかという話。

 

そもそも何でと聞けば、まず1つにユノがナノマシン治療後にまだ向こうとは話をしてなかったことを思い出したから、それに伴い、ノアの事も説明しなければならないと言うのが一つ、とそれらしいことを並べて説明をしたのだがつまるところ

 

「オメェが忘れてただけじゃねぇか……いや、もしかしてまだ説明してない繋がりあるんじゃねぇだろうな?」

 

《うぐっ、い、いやほら、此処最近って襲撃とかキャロルちゃんとかの事があったから……》

 

「いや、だからって忘れちゃいけねぇだろ」

 

ド正論すぎるその言葉に電脳内でウグッと胸を抑えるユノにオモイカネが苦笑いを浮かべてたとかなんとか、とにかくそこがどんな所なのか等の説明を求めればユノは1から話していくのだが、そこで出た人物の名前にノアはふむっとなる。

 

どっかで聞いたことある名前だなと確かアウトロー時代にそんな名前を聞いたような聞かなかったようなと、だがあの時は色々と荒れていたし何よりもユノを殺すことしか考えていなかった頃なのであまり覚えていないのはその影響かもしれないなと考えを打ち切り

 

「んじゃま、そこに向かって【デッドマン】って奴と合流して事情を説明してこいってことで良いのか?」

 

《うん、その時にさ、ホログラム投影の通信機持ってるよね、それに繋いでくれれば私も会話するよ》

 

言われジャケットの懐を探り一機の小型の通信機を取り出し正常に動くかどうかの確認のためにスイッチを押せばブォンと映像投影が始まり映ったのは電脳空間内のユノとオモイカネ。

 

どうやら正常に働いてくれているようで、向こうも手を降ってくれるのでノアは仕事しろと伝えてから映像を切りまた懐に仕舞い込む、それからバイザーに新たに表示された目的の街、件の失 楽 園(ロストエデン)から一番近い街に合流地点を設定したらしく、そこに向かって飛んでいくのだが

 

「そういや、デッドマンってどんな奴だ」

 

《うーんと、大きくて、ちょっと怖い感じだけど優しいお兄さんかな》

 

見事なまでにフワフワな説明に思わず眉間に皺が寄る。アタシが聞きたいのはそういう事じゃないんだけどなぁと思うのだがコイツにコレ以上言っても仕方ないし、声から聞いても間違いなくコレでいいと言う感じだったので本気でこの説明で通ると思っているらしい。

 

正直に言えばあまり当てにはしてなかったのでハァと溜息を吐いてから目的の街が見えた所で高度を徐々に下げ、警戒されない程度の距離に着地、飛行ユニットなどを全て分解し消してから、街に入り指定されてある待ち合わせ場所に向かったのだが時間にはまだ少々の時間

 

(早かったか……暇だな)

 

別に想い人を待っているというわけでもなく、言ってしまえば仕事の延長上での待ち合わせ、なので楽しみだとかそういうのもない、どう暇を潰したものかと考えているノアのところに数人の男性が近づく。

 

彼女は彼らがすぐに何が目的かと言うのは理解できた、が彼女的には物好きなヤロー共だと言う感想、だが周りから見れば153cmの体型にB100のバスト、そして服装はハイエンドモデルのハンターのそれ故に出る所は出ているのもあり男を誘き寄せてしまうほどである、自覚はないが。

 

「よぉよぉ嬢ちゃん、一人?」

 

「この辺じゃ見ない顔だけど、よければ案内するよ俺たち」

 

「るせぇ、悪ぃがアタシは仕事できてんだ、付き合うつもりなんざこれっぽっちもねぇよ」

 

ドスを聞かせた声で牽制をするが向こうがそれで退くわけもなく、寧ろ気の強い女として気に入られるだけ、コレは面倒だなと最悪、殴り散らすかと考えた時、男たちの更に後ろから割って入る様に現れた大男、誰だと思っていると男は小声で

 

君がノアか?

 

「!?あぁ、悪いな、いきなりこんな面倒事で

 

構わないと告げてから男性【デッドマン】がノアの手を引っ張るように男たちの輪を突っ切る、彼女としては何かしらの妨害が来るかと思ったのだがそれもなく、と言うよりもデッドマンから出る威圧に怯みそれどころではなかったようで、二人は適当な喫茶店に転がり込み、お茶という形で自分が何者なのか、そして今のP基地とユノの状況、とりあえず彼が最後に会ったというD08の結婚式から後のことを一通り話してから、例の端末を起動、少しすれば

 

《あ、デッドマン、お久しぶりです!》

 

「あぁ、久しぶりだな。本当に大きくなったな」

 

《あはは、この姿になってから挨拶が遅れてすみません……》

 

「ったく、繋がりある面々に本当に挨拶回り忘れてるとか流石に失礼すぎやしないか?」

 

はい、すみませんと物凄く凹んだ声で謝る、まだまだ挨拶に回ってない繋がりは多く、かと言って時間を割きたいという彼女は思ってはいるが中々に難しい、と言うのが重なって今日までになっているのは分かっているからだ。

 

《デッドマンも、変わりました?なんだかこう、前よりも少し柔らかくなってっていうのかな》

 

「そうか、あまりその自覚はないが……」

 

「アタシは今日が初めてだから何とも言えねぇけど、柔らかい、うーん、まぁそうなんかな」

 

その辺りを感じるの苦手だからなぁとケーキ(5皿目)を食べながらボヤく、だがそんな彼女でもあの状況で手を差し伸べたのを見れば少なくとも悪人とは思えないのでそれでいいかとなる。

 

因みにだがノアの繋がりある者達の評価は発育が良いけど言動や行動から近所の悪ガキという評価に落ち着いてるとかなんとか、コレは街の雑貨屋の老婆や老人からも同じような立ち位置、コレは知らないのは本人だけとかなんとか。

 

「だが、襲撃された時にこちらも気付ければ良かったのだがな」

 

「それはしゃーねぇだろ、ジャミングもされてたし、ナデシコも大変だったりしたからな」

 

《まだ傷跡は残ってますし、修復もまだ残ってます、今回の件は私の慢心が引き起こしたものですから……》

 

「だが、君たちは勝った。確かに被害は出ただうけど人的被害はなし、そこは誇れ、それから反省を見つけ埋めていけばいい」

 

その言葉にユノは、はい!と大きく頷いてからその後は他愛ない雑談を繰り広げるのだが、別れ際に各々の会計を行ったのだが

 

「……そんなに食べてたのか」

 

「何時もだ、財布にもそれだけ入れてるから問題ねぇ」

 

「姉妹してよく食べるんだな」

 

その日一番の売上を更新したらしい。




という訳で今回は『HIKUUU!!!』様の作品『IM NOT MAN.I AM A DEAD MAN』のところへと挨拶回りしてきました!え、何時繋がりを持ったのかって?それは向こうを読んでくだせぇ!

……デッドマン兄貴コレで大丈夫?(不安)

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