それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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今回ちょっととある要素に手をかけてみるぞい


長女の悩み

今日も今日とて何時も通りの忙しさを見せる基地の朝、ここ最近になり稼働率が一気に跳ね上がっている基地所有のヘリを止めてある格納庫、その中でも何かと出撃が多い今となっては81式専用機になっているヒポグリフの上に座っている影一つ。

 

見慣れたシスター服に身を包み、脚をブラブラさせ、むぅと頬を膨らませて怒っていると言うよりも悩んでいるという素振りを見せながらているのはルピナス……ではなくよく見ればオレンジ色のリボンが見えるので彼女はルピナスダミー四姉妹の長女枠『アニス』

 

基本的に四姉妹のまとめ役であり長女を名乗り、何かとルピナスと張り合うことが多い彼女が今こうして悩んでいる理由、それは一週間ほど前に起きた襲撃の際のことだった。

 

「……むぅ」

 

彼女たちは基地内に侵入してきたキャロルの配下の一人【トゥーマーン】にルピナス、ステアーと共に四姉妹全員で掛かった、普段は各々が唯我独尊と言うべきかマイペースと言うべきかな彼女たちだが任務となれば一糸乱れぬコンビネーションで敵を葬る小さき殺人鬼に変貌する。

 

自信はあった、自分達はどんな敵でもおねえちゃん(ほんたい)としかもその時はステアーまでいたので負けはしないと、だが結果は……

 

「むぅ、うーん」

 

鎧袖一触、その一言だけで場面を言い表せられる光景だった。自分達が出せる以上のコンビネーションで相手を、ユノを悲しませる絶対悪を殺さんと動いた筈だった、だが気付けば自分達四姉妹は一瞬で機能をダウンさせられ、おねえちゃん(ほんたい)もステアーもピンチに陥り、更には本来であれば戦えるはずがないシャフトも危険に晒してしまった。

 

要は、悔しいのだ。しかし同時に自分達が全力を出してあの結果ということならば、今の自分達では今後もしかしたら現れるかもしれないトゥーマーンクラスの敵には勝ち目がないということになってしまう。

 

それはよろしくない、自分達は確かにダミーではあるが、こうして自我が芽生え原因は分からないが勝手に起動までする存在、となれば有事の際には自分達でも考え動くことになりうる、その時にもし自分達が殺され(壊され)たらこの自我が無くなってしまうかもしれない、もうこの声で、この思考で、ママ、パパ、と呼べなくなる未来が来てしまうかもしれない。

 

「(嫌だそんなの)でも、うーん」

 

嫌だで否定しきれるほどこの世界は甘くなんて無い、だけどじゃあどうするかと言われても彼女には何も浮かばない、だからこの場所でかれこれ数十分は悩み続けている、悩み考え、とこの時点でダミーという枠を卓越し始めているような気がしないでもないが彼女がそこを気にするわけもなく、ただひたすらに悩み続け。

 

ピーという甲高い音が脳内で響いた、ダミーで処理できる思考の限界に触れ始めたことを知らせる音だ。

 

「ふみゃ~」

 

その音が聞こえたと同時にアニスの口から何とも可愛いらしい悲鳴と同時に眼をアニメのようにグルグルに回して、更に体全体もフラフラと揺れ始めてしまう、コレがベンチとかだったら何の問題なかったのだがここはヒポグリフの上、地上までの距離はそれなりにあり受け身もなしに地面に落ちればどうなるかなんて言うまでもないだろう。

 

だが今のアニスにそれを気付くすべもなく、体のふらつきは大きく激しくなり、そして……

 

「おっと、ふぅ、流石に焦ったな……」

 

誰かに受け止められた、それを理解できたアニスは急速にオーバーヒートギリギリになった思考を冷却してから目を開けば映ったのはゲーガーの心配そうな表情、どうやらアニスがヒポグリフに上にいて突然体制を崩したから慌てて駆け付けてきたらしい。

 

それを聞いたアニスはお礼を言ってからゲーガーの腕から降りるのだが、向こうとしては何があったのかと気になる所、なので良かったら話してくれないかと言ってみれば、少しだけ迷う素振りを見せてから、ゆっくりと悩みを話してみた。

 

「なるほどな、確かにダミーの素体はメインよりも性能が幾らか抑えられていると言うのは聞いたことある」

 

「うん、だからまたあの時の敵が現れたらどうしようもないなって……でもどうすれば良いのか分かんなくて」

 

ショボンと言う効果音が似合いそうなほどなアニスの態度にどうにかしてやりたいと考えたゲーガーは通信機のスイッチを入れ、とある人物に連絡をつける。

 

彼女の、いや、彼女たちの問題を解決できる人物、それは……

 

「ふむふむ、なるほどね」

 

場面代わりここは新生アーキテクトラボ、D08ドリーマーの手によって豊満になった白衣姿のアーキテクトが椅子に座って彼女に事情を話したアニスを見つめながら顎に手を当てて思考を一気に巡らす。

 

彼女の話から恐らくは彼女たちが弱いというわけではないという結論が出た、と云うのも

 

「君たちはダミーでありながら自我を芽生えさえ、あまつさえそれをメインと変わらないくらいに進化、いや、成長と言ったほうが良いな、ともかく成長させた」

 

「うーん?そうなの?」

 

「あぁ、そうだとも。だからこそ今こうして悩んでいるんだからね、しかもメインからの指揮は一切なしに、だとすれば君たちの思考にダミーレベルの素体じゃ追いつかなくなり始めている事が原因だとアタシは推測するよ」

 

つまりは成長したアニス達の思考の処理速度に対して、ダミーの素体が追いつかなくなり始めていた、追いつかないからあの戦闘の時も本当ならばもう少し戦えたはずなのだが鎧袖一触のような形になってしまった。

 

なので彼女が提示した案というのは単純に

 

「実はペルシカから欠片だけど話を聞いたことあるんだけど、メンタルモデルの進化に対してボディを改修するって計画があってね、試作という形にはなるんだけど……試してみないかい?」

 

無論、まずはユノっち達に話を通さないといけないけどねと付け足しながらも彼女たちの判断を仰いで見る。

 

アニスは考えた、考え、自分だけじゃ駄目だよねと意識だけを残りの姉妹たちに繋げて電脳空間で相談を始め、そして

 

「お願いするわ!」

 

「合点!とその前にさっき説明したけどユノっちに許可貰えないといけないんだけど……」

 

なので今日はここで解散となりアーキテクトは改修案を資料に纏めてから翌日にアーキテクトはユノとナガンに資料を見せ、彼女たちとの話を交えて1から説明をしてみれば

 

「……うん、私は良いと思う。ナガンは?」

 

「まぁ結果的に戦力の強化になる、任せられるかアーキテクト」

 

許可が降り、四姉妹のボディ強化の計画が始まったのである。




Q つまり?

A MOD化の触りって感じですはい。
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