それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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最前線で動物抱えすぎだろこの基地!!!


基地なのか牧場なのか

メェ~、という独特な鳴き声が養鶏場隣に建てられた小さな牧場に響く。正体は言わずもがな【ヤギ】である、だがここはF小隊が良く手伝いに行き過去にゲーガーも牛飼いとして働いていたあの牧場ではなくP基地。

 

では何故ヤギがここにということになるのだが答えは簡単であり、何とその牧場からヤギが送られてきて今は配達に来たF小隊の面々と共にユノ達はヤギを眺めていた

 

「お前、まさか前に私の髪を食べたやつじゃないよな?」

 

「アハハ、そういう事もあったね、でももう大きくなったから大丈夫だよ」

 

ジト目で件のヤギを見つめるユノにF45はそんな感じにフォローを入れるがこのヤギ、実はまだ彼女の髪を狙っている、いや、何だったらF45でも良いとすら思っている。だが悲しいかな、この二人がヤギのそんな心理を理解できるわけもないのでモシャモシャとされるまでは時間の問題だと思われる。

 

「Destroyers can still eat hair」

 

「それは身長的に仕方ないんじゃないかな?」

 

「まぁ、その度にハンターか私かF45に泣き付いてるから本当にやめてやれとは思ったけどね」

 

そんな二人の様子を少し距離を離して見つめるのはF416、F9、F11の3人、本来ならばハンターとデストロイヤーもだったのだが二人は流石に全員基地を離れて指揮官を一人にするのはマズイだろうと居残り組になっている、それを聞いたユノは残念そうな声を上げたのは言うまでもないだろう。

 

こんな会話をしながら三人はそれにしてもとユノを見つめて思う、確かにちょくちょくと通信でやり取りがあったり、牧場にユノ達が顔を出してくることもあったので成長後の彼女も知っているのだが、また少し見ない間に今度は妊娠しているとはさすがの彼女たちも驚きに驚いたものであり、だがこうしてこの基地の様子を見て思うのは

 

「平和だね、少し前に襲撃があったとは思えないくらいに」

 

「呵々、これでもやっと落ち着いたのじゃがな」

 

「あ、副官さんお邪魔してますってあれ?」

 

「The deputy has grown! ?」

 

「もしかしてMOD化ってやつですよね?」

 

ほぉ、よく知っておるなと笑いナガンが事を詳細に説明すれば流石お婆ちゃんですという言葉が返ってきてお主らわしを何だと思っておるのじゃとまた笑いつつヤギと戯れるユノとそれを後ろで見ながら会話を楽しむF45を見つめて、それから

 

「そっちも変わりないようで安心じゃよ、にしても妊娠祝でヤギを送るか普通」

 

「因みにだけど山羊の乳は赤ん坊には向かないからあげたら駄目だよ」

 

違うそうではないとF11の善意からのアドバイスに心で突っ込みを入れる、そう何とこのヤギ、ユノとクフェアの妊娠祝で牧場主が譲ってくれたヤギである、何故かは不明であるが兎も角この基地の新たな家族となることになった、因みにゲーガーは前々からヤギの飼育もしたいと思っていたようで少し喜んで今は餌をどうするかなどの話し合いをスリーピースと共にしているところである。

 

ヤギ、となれば物珍しい動物が見たいとばかりに此処にやってくる人形も居れば、中には勿論珍しいものが好きだという

 

「へぇ、こいつがヤギねぇ……」

 

「愛嬌ある感じですね」

 

「気を付けて、あまり近寄ると髪の毛を齧られるからね」

 

「うぅ、まさか私も狙われてたなんて」

 

髪の毛をタオルで拭きつつ涙を流すF45、そして同じくついさっき髪を齧られて濡れタオルで吹いていたユノがノアとクフェアにそう警告する、この時の映像はばっちりF416に撮られて居た模様。

 

ノア、と言えばF小隊に命を助けられた少女であり、その時の恩を感じているので出逢えば何かとF小隊に、特にF45に何か困ってることはないか等を聞きながら雑談を楽しむことが殆どでありクフェアもその時の話は聞いているので彼女たちには頭が上がらなかったりする、無論

 

「私達は、少しだけ手を伸ばしてあげただけで、握ったのはノアの意志だよ」

 

「だとしてもだ、お陰でアタシはこうして生きてるし、クフェア達とも出会えた、感謝したりねぇんだよ」

 

「私も同じです、ですから困り事があったりしたら話してくださいね」

 

「はいは~い、だったら赤ちゃんが無事に生まれたら見せて欲しいな!45姉もそうでしょ!?」

 

勢いよくそう告げたF9の言葉にF45もそうだねと頷けば、では約束ですとクフェアが微笑む、また別、ヤギの前ではキャロルが今度は見つめていたのだがそこに来たのはF11、彼女は興味津々でヤギを見つめるキャロルに

 

「ヤギは、初めて?」

 

「まぁな、ふむ、猫とも犬ともまた違う、中々に面白いな」

 

基本、動物となればこの基地に居る犬、猫、亀、鳥、アクアリウムの魚くらいであり牧場に居そうな動物というのは当たり前ながら彼女は見たことがなかったのでキャロルにしては珍しいくらいに眼を輝かしてヤギを観察する。

 

これにはFive-sevenも珍しいものを見たとばかりに驚いた表情を晒し、彼女に近づいて

 

「そうだ、名前つけてみたらどうかしら?」

 

「名前?それはあの二人が決めるだろう」

 

「決める、かな。かなり揉めてるみたいだけど」

 

F11の言葉にむ?と振り向けば確かに何やら言い合いをしている妹達の姿、耳をよく澄ませてみれば聞こえるのはどうやらこのヤギの命名らしいのだが出てきた単語が

 

「だから【杏仁豆腐】の方が似合ってるでしょ!!」

 

「なんで食い物なんだよ、だったら【メーゴート】の方がそれっぽだろうが!」

 

「I have to say like sisters」

 

何やってるんだアイツラと思わず頭を抱えてしまうキャロル、因みにクリミナとクフェアも同じ様に苦笑いを浮かべてどうしたものかと考えていたりする、兎も角このままでは埒が明かないと思った彼女だがだからといってそうすればと思っていると、ナガンが二人の間に割って入り、それから

 

「ならばキャロルに決めさせろ、お主らは今日まで好きに付けておったのじゃ、アヤツにも付けさせなければ不公平じゃろうて」

 

「あら、丁度良いじゃない、ほら決めてあげなさいな」

 

まさかのキラーパスに何故俺がと思いつつも断ればまたあの不毛な争いを客人の前で晒すだろうと考えたキャロルは仕方がないかとヤギを見つめ、数分と考えてからゆっくりと口を開き……

 

その日はF小隊には一泊してもらい翌日、また来てねと見送った後、キャロルは自身が名付けたヤギの元へ向かい

 

「ふむ、そんなにおかしな名前だっただろうか、なぁ【マシロ】」

 

メェ~、キャロルの言葉に答えたのか、ヤギ改め【マシロ】は今日も元気にP基地で過ごしている。




久しぶりにF小隊の皆様に来てもらいました!本当はスィストラちゃんとゼクスお姉さんも出したかったけど作者のキャパがF小隊だけでも死んだからね、すまぬ、すまぬ……

と言うか、当たり前のようにキャロルと一緒に行動してんのなあのウサギ
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