それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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【犬もどき】様の作品【METAL GEAR DOLLS】との大コラボ会に参加しました!さぁ、モンハンの時間だ!!


ハンティングの時間だ! Session1

ナデシコ電脳空間、腕を組み睨むようにモニターを眺めるキャロルとその隣で椅子に座って暇そうに眺めるオモイカネの姿。

 

今日も何時もの業務中であり、だが最近の鉄血はと言うと驚くくらいに大人しいものであり、結果として暇なのである、寧ろ人間の反応の方が活発だぞと思わずキャロルが吐き捨てるように呟けば

 

「ハハッ、確かにそうだね。ここが鉄血との最前線だ~とか言われてたのが嘘みたいだよね、まぁそれでも他の地区に比べると十分に活発だけどね」

 

「D地区と比べるなよ、あそこは別格に平和というだけだからな……ん?」

 

唐突にキャロルが声を上げ、それから組んでた腕を解いてモニターを操作し始める。何かを捉えたのかとオモイカネも同じ様に動かしてみればすぐに分かった、S地区の一角に大きめの反応が動いているのだ、当初は鉄血かと思われたのだが違う、これは鉄血でも兵器でも人間でも、ましてや悪魔の類でもない。

 

「何だこいつは……オモイカネ、予測ルートを出せ、それとオペレーターはあの地区にてなにかこいつに関する情報がないか探れ!」

 

「了!直ぐに出すよ、速い……ルート、出たっておいおいおい!?」

 

彼女が出した予測ルート、それはS09地区、更に悪いことにこの基地まで通るような形になっていた、思わず苦い顔をになるキャロル、そこにオペレーターアバターがこの反応に関する情報を纏めた物を二人の前に表示させる、その中には戦闘をしたが数秒と持たずに壊滅というものもあり、だがそれ以上のことが出ていない。

 

「録に情報も集められていないのか、となると現れたのは最近、いや、もしかして今日?」

 

「どちらにせよ偵察は必要だ、ユノと祖母上も呼んでおこう、これは厄介な事になってるな」

 

というのが数分前のやり取り、それからユノとナガンが特殊戦術室に到着したのだが二人は二人であの時に誰かとやり取りをしていたようで、しかもその謎の反応の話を聞けば、じゃあさっきの話となる。

 

勿論、二人のさっきなんて知らないキャロルとオモイカネは何かあったのかと聞けば

 

「さっき、モハビ・エクスプレスの人が通信を繋げてきてMSFから依頼が来てるって話だったんだけど」

 

「その内容が『怪物の島と呼ばれる島から逃げ出し暴れているモンスターを討伐、もしくは捕獲して欲しい』と言う内容じゃ、その時は訳わからんことをと思っていたが……」

 

どうやらこれがその例の【モンスター】の反応らしいとナガン、何かの暗喩だと思っていたのだがまさか本当にそうだとは夢にも思わなかったらしい、しかし逃げ出したモンスターは週種類ありこれがどれなのかは不明、とりあえず実物を見て特徴を話せば情報が貰えるらしいのでと白羽の矢が立ったのが【ランページゴースト】のノア、アナ、RFBの三人である。

 

なぜこの三人と言えば機動力である、それぞれが単体で高機動で動けるのでいざと言う時の撤退も容易だろうという判断、それにRFBは【マキシマムパワードールスーツ】を着用しているので万が一の時には盾となることも可能な布陣でもある。ともかくその三人は現在は廃墟の街で動きを止めている反応の偵察に来てみたのだが、それはすぐに見つかった、いや、見逃せという方が難しいだろう。

 

その存在は巨大な体躯であり、胴体部を覆う青い鱗と、頭部や背面、腕部などに立ち並ぶ黄色の甲殻、腹部や首回りなどを中心に生え揃った白色の体毛の生物が凛とした姿で発達した四肢で立っている姿、自分達が知っている生物の枠を軽く凌駕している存在に驚愕すると同時に言葉を失った、恐怖からではない、初めて見たその生物の美しさに言葉を奪われたのだ。

 

《こちらナデシコ、その辺りの筈だが何か見つけたか?……おい?》

 

「っ!わ、わりぃ、今映像データを送る」

 

ノアから送られてきたそれを見てからキャロルは即座にモハビ・エクスプレスの運び屋と呼ばれる男に映像からの特徴を話せば情報が送られてきて、詳細を読み、難しい顔を晒す。

 

ユノとナガンも同じ様に読んで見ればなるほど厄介な相手だと理解する、その相手は自身でも電気を発生させ、周りから蓄え、更には攻撃に転じるらしいと聞けば分かるだろう、相手は戦術人形にとっては天敵も良いところなのだ。

 

「電気って、そうか、だからあいつこの街で陣取ってんのか」

 

「廃墟だけど、多少なりと電力があってそれを吸い尽くしてるってことだよねあれ」

 

「並の人形では纏う電気にやられ動きを止めた所に四肢による一撃、応戦しようにも電気によって雷管の誤作動すらありえる、まさに天敵、ですね」

 

上がっている情報を見れば確かにそんな話も混ざっていた、となると並の基地ではあの存在とは戦闘にすらならないということになる、だがそれは【並の】基地と人形であればである。

 

今この場にいる三人は少なくともそんな【並】に組み込まれる面々ではない、ノアは生身でありハイエンドモデルでありしかも銃が使えなくても彼女には【シュトイアークリンゲ】があるし、アナも試作技術運用素体という事と彼女本人が単独行動時代の経験から電気による気絶を受けたこともありその辺りの処置が施されている、唯一RFBは彼女自身には何も施されていないが【マキシマムパワードールスーツ】がそもそもにして普通の人形ではどうしようもない相手や状況での運用が主なのでその辺りの対策もバッチリである。

 

《まぁ話によると他の場所でもモンスターの目撃情報があり、多数の基地が動いているようだが恐らくはどれも強敵、ともすれば、今あいつを相手に出来るのはお前たちだけだ》

 

《それに今そいつを逃すと色々と厄介になりそうだしね、出来れば此処で仕留めちゃおう》

 

因みに捕獲は本当に可能ならばするくらいの認識である、と言うかあれを生け捕りとかどうしろとと言うのが三人の本音である。それから相手の情報を再度確認、RFBはマキシマムパワードールスーツの調子を確認し、ノアはシュトイアークリンゲを取り出して軽く振るって、アナは飛行ユニットの側面の出っ張り部分を握り引き抜けば黒一色の刀身【高周波ブレード】が姿を表し小さく頷く。

 

敵はまだ動いていない、廃墟ではあるが奴が陣取っている場所は三人が戦ったとしても十分な広さはある、仕掛ける場所にはうってつけ、ノアは最後にと二人に

 

「最終確認だ、確かに倒すことが目的だが何が何でも生き残れ、それがアタシからの命令だ」

 

「シンデレラ、了解。隊長もお気をつけて、貴女に何かがあればクフェアが悲しみますから」

 

「【マキシマム】了解だよ、いざって時は私を盾にしてよ、タンク役はお手の物ってね」

 

それぞれの言葉を聞き、気合い十分だと判断すればノアは攻撃的な笑みを浮かべ、物陰から広場に躍り出て、シュトイアークリンゲの刃先を地面に突き立てて、グリップを思いっきり捻りエンジン音を響かせればモンスター、【雷狼竜ジンオウガ】は彼女たちを視認

 

「グオオオオオオ!!!」

 

「おら、来いよでっけぇ猫!」

 

「いや、あれ狼でしょ!?」

 

「狐では?っと、来ますよ!」

 

狩猟が始まった。




という事でランページゴーストはジンオウガを相手取ります、銃が使えないなら殴って斬ればいいじゃない!!

因みにしれっとアナさんが取り出したブレードはブラックロックシューターが持ってるのとほぼ同デザインです、あれ好き。

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