それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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とは言っても少しインターバルが挟まるけどね


ハンティングの時間だ! Session3

討伐完了の報告を聞いたP基地、特殊戦術室は安堵の雰囲気に包まれていた。

 

ジンオウガ、今まで相手取っていた鉄血とも、そして集団で戦った悪魔とも違うモンスターという存在、現状においての最大戦力に近い三人をぶつけながらも一つ間違えれば誰かが負傷ないし、殺されていたかもしれないという強敵を無事に討伐できたという報告はやはり気を緩ませてしまうものだが、一人だけそれを良しとしていない人物が居た。

 

「オペレーター、直ぐに今回のモンスター騒ぎの情報をかき集めろ、特に戦闘データだ、急げ」

 

《え、キャロル?さっきからどうしたのさ、それに他の戦いって……》

 

「さっきの依頼の内容を忘れたとは言わせんぞ、あのジンオウガと呼ばれるモンスターは『逃げ出した』、ならば必然的にこいつを住処から追い出した存在が居るということになる」

 

「いや、じゃああんだけ強かったのの更に上がいるってこと!?」

 

オモイカネの叫びで漸く事態の大きさを認識し始めたユノ、だからこそ今こうして彼女は情報を集めさせているのだ、もし他のモンスターがジンオウガよりも強ければ強いほど、それらが逃げ出すほどの化け物が怪物の島に君臨したということになる。

 

そしてそこから更に彼女は懸念を示したのは、こうしてその島の生物が逃げ出したとなれば、生き物である以上餌が必要であり、しかし島には餌となりうる存在が居ない、そうとなればそいつが次に取る行動は決まっている。

 

「餌を求めて動き出す……」

 

「餌って、えっと、もしかしなくても人間、とか?」

 

「それだけで収まればいいがな、っと来たか」

 

意味深な言葉を吐けばオモイカネは最悪の想像をしてしまい、顔を引くつかせる。そんな彼女に構う暇はないとオペレーターが集めてきた情報に目を向けて処理していく。

 

曰く、空を飛び火を吐く竜の番が居た。曰く狡計で如何なる相手であろうと獰猛に襲いかかる黒き竜が居た。曰く地を驚くべき速度で走破し如何なる障害もその身一つで潰した竜が居た。曰く目に映るもの全てを喰らい、話ではELIDすら喰らったという竜が居たと。

 

上げられた情報と画像データを一つ一つ見ていき、整理すれば分かるのはジンオウガと同等、或いはそれ以上の存在がこうして島から逃げ出し暴れているという事実にキャロルの表情は険しさを深めていく

 

「山まで割った奴が居るだと?……チッ、整理すればするほど冗談染みた話が出てくるな」

 

《ねぇ、その元凶ってこっちに来るかな》

 

「無い、とは言えんだろうな。ジンオウガを始め数体がS地区に現れたことを考えれば来ると見越しておいたほうが良いだろう」

 

ユノの不安はキャロルにも理解できる、そんな強大な化け物がこの辺りに来れば被害はとんでもないことになる、街が、繋がりを作った基地が、何よりもこのP基地そのものだって危ういものになる。

 

肝心の元凶の情報が一切無いためあくまでそれらは彼女たちの推測、しかしモンスターという存在を知ってしまったからこその最悪が脳裏に浮かび、だからこそどうにかせねばなと意思を強く保ち、それから

 

「ランページゴースト、一旦引き上げろ。何、ジンオウガの遺体はどうするだって?確か遺体については指定がなかったな、は?持って帰りたいだぁ!?お前は何を、ああ分かった、分かったから待ってろ!」

 

キャロルがノアとの通信を終えて深い溜め息を吐いてる同時刻、そのノアはと言うと瓦礫に腰を掛けて今終えた通信内容を二人に話していた。

 

「ってことらしい、こりゃもう一つ大仕事がありそうだ」

 

「マァジで?EXステージまであるのか、次はどんなモンスターが相手だろうね!」

 

「浮かれないで下さい、キャロルの言う通りこのモンスターが逃げ出したほどの存在となれば一筋縄で行かないなんて話ではなくなりますからね」

 

いや、浮かれてるのは多分、隊長だと思うけどとRFBが言えば確かにそうではあるのですがとノアに視線を移せば、彼女はジンオウガの遺体をシュトイアークリンゲで突いていた、ついでに言えば先ほどのキャロルとの会話でなぜ遺体を持ち帰りたいと言った理由を思い出してしないはずの頭痛を感じてしまう。

 

「食べれるかもしれないから持って帰りたいとかどんな要請ですか……」

 

「いや、だってどう見ても食えそうじゃねぇか、なのにこのまま野ざらしで腐らせるってのは勿体なくねぇか?」

 

「食え……そう……?」

 

真顔で言い放ったその言葉にRFBは絞り出したような声でオウム返しをしてしまう、何をどう認識すればこれを食材として見れるのだろうか、少なくとも自分だけだったら食べようとは思わない、間違っても、絶対に。

 

それはアナも同じ気持ちではあるが、彼女はこの遺体に別の利用価値を見出していた、それは皮などの素材、先ほどの戦闘で電撃を纏い、それらを攻撃に転用、しかも出力は弱いながら自身でも電気を発生させられるという点に置いて自分達の電撃の弱さを補えるものが作れるのではないかと思ったのだ。

 

だから、遺体を持ち帰るというのは賛成である、しかし食べようとは彼女も思っていない。と考えているとノアが唐突に話題を切り出してきた、それは先ほどの戦闘での自分達の獲物の話、訓練では扱えていたがいざ実践を通してみてどうだったということらしい。

 

「マキシマムパワードールスーツは最高だね、鈍重でもないし攻撃力もあって防御も十分、ただまぁ銃火器を試せなかったからそっちは分からないけど」

 

「高周波ブレードもいい感じです、隊長が弾かれた胴体部にも傷を入れることが出来たという点でも文句はありませんね、ただ耐久面が少し不安が残りそうですけど、まぁ鍔迫り合いでもしなければ問題にはならないでしょう」

 

どうやら好評のようだ、最後にノアはどうだったのかと聞かれればシュトイアークリンゲを掲げて、笑みを浮かべる。正直に言えば言葉にせずともそれだけで彼女の評価は分かったのだが二人は黙ってノアが語り出すのを待ち

 

「ぶっちゃけちゃえば、刃物なんざって思ってたけどこれは良い、実戦だからこそ分かったがガトリングと違ってまた使ってて楽しいと思う武器だ、まぁでも……」

 

ヨイショと立ち上がりシュトイアークリンゲを原子分解させて消してから、今度は両手に20mmバルカン砲を取り出し、両腰に小型のミサイルを射出するためのアーマーを装着してから

 

「刃物も良いが、やっぱモンスター相手にこれをぶっ放してぇ、へへ、な?」

 

「……いや、まぁ、通用するなら、ですかね」

 

「私もアーキテクトに頼んで【バンバンシュミレーション】のあれ再現してもらったバックパック作ってもらおうかなぁ」

 

束の間の休息、それは彼女たちとジンオウガの遺体を回収しに来たヘリが来るまで行われた。




サブタイトルを変えようかとも思ったけどもうちょいこれで押し通すよ!

因みにキャロルちゃんはあれこれ思考を回してるけど多分7割は空振りだから安心してね!
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