それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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我慢できずにゴグマジオスの戦場の話を書きました!


恐怖も涙も仮面で隠して

跳びかかってきた一体のイーオスを殴り殺して即座に構え直し戦場を見渡す、マキシマムパワードールスーツのお陰でイーオスやガブラスには苦戦していない、だがもしこのスーツが無ければ体の震えが分かるだろう、このスーツの元ネタのライダーのフルフェイスヘルメットが無ければ恐怖とそれを押し殺そうとして流れかけている涙に気付かれただろう。

 

ランページゴーストの一人であるRFB、作戦をゲームと題しお調子者な感じに戦う、だがこの基地の個体である彼女の根っこは臆病である、そんな彼女がランページゴーストへの入隊を志願したのはこのスーツが扱いたかったからではない、そんな臆病な自分を変えたかったから。銃を持っても、敵を前にしても、こうしてお調子者を演じても、恐怖で全てを投げ出してしまいそうになる自分を変えたい、だけど臆病者である彼女はこうしてアーキテクトに頼みマキシマムパワードールスーツなんてものを作ってもらった。

 

「ハァ、ハァ、こ、来いよ!!!」

 

入隊から日が経たない内に今回の事件が起きた、始めのジンオウガは興奮があった、近くに頼りになる心強い隊長と副隊長が居たから不思議と怖くなかった、だからゴグマジオス防衛戦に参加してくれと言われた時も、そして実際に山のような巨体と周りに集まるイーオスとガブラスの大規模な群れを見ても恐怖に塗り潰されることはなかった……ゴグマジオスが飛び立ち、熱線で辺りを焼き尽くし始めるまでは

 

今度は滑空してきたガブラスとそれに合わせるように接近してきたイーオス二体を腕部と胸部のバルカンとガトリングガンで薙ぎ払いまた戦場を見渡す、先ほどまでMSFの兵士たちが築いていたはずの防衛線は影も形も無く、今見えるのはそれでも防衛線を築き直し攻撃を再開する兵士たちとそれを襲うイーオスとガブラスの群れ、そんな中を悠然と要塞へと歩を進めながらも熱線や巨体を駆使した攻撃を続けるゴグマジオス、そして

 

(逃げるな、逃げるな、逃げるな!!!)

 

ヘルメット越しに見えてしまう息絶えた兵士、微かに動いている者も居るがとてもじゃないが助けられない、うめき声だって衛生兵を求める声だって聞こえ恐怖に思考が、メンタルが押し負けそうになるのを必死に堪える。もしこれが彼女だけだったら直ぐにでも動き出して仲間の元に走り出してしまっただろう、でも今はそれが出来ない。

 

チラッと自身の後ろを少しだけ見る、そこには負傷しているMSFの兵士、ヘイブン・トルーパーも混ざっているがとにかく負傷者が数名、手に持った銃で応戦はしているが動けない者たちが居た、今ここで自分が逃げ出したら、恐怖に負けたら彼らが犠牲になる。だから退けない、頼りになる隊長も副隊長もあの熱線攻撃の際に散り散りになってしまってランページゴーストとして救えるのは自分しかいなかった。

 

こんな大層なパワードスーツを来ていて逃げればP基地に、ランページゴーストという小隊に傷が付くし、何よりも自分が変わりたいと、少しでもこのスーツの元ネタとも言えるあのヒーロー達の様に恐怖に立ち向かいたいと願い、着たで逃げ出したりなんてすれば彼らを侮辱する事になる、だから彼女は叫ぶ、あのヒーローと同じセリフを、周りを勇気付ける以上に自分を奮い立たせるセリフを

 

「みんなの運命は、私が変える!!オオオオオ!!!!」

 

声を張り上げて注意を自分に向ける、ただでさえ目立つカラーリングと大きさなのでイーオス達もすぐにこちらに注目し襲ってくるのを殴り、蹴り、内蔵された兵装を使い薙ぎ払っていく、倒して行く最中にも彼女の中では恐怖が叫び続ける、まるでその言葉と感情そのものが自分に敵意を持ってるのかと言うほどに襲いかかってくるのを声を張り上げながら押し殺し戦う。

 

怖い、だからなんだ、怖い、そうだとしても、怖い、でも

 

「逃げるもんかァァァァァァ!!!」

 

自分はまだいい、だけど後ろにいる彼らには命は一つしか無い、だから自分が盾になるんだ、そうだタンク役は自分なんだから当然なんだと言い聞かせ、がむしゃらに戦い続ける、がマキシマムパワードールスーツに異常が起きた、どうやら始めのゴグマジオスの熱線をフォースシールド込みで防いだのだがその影響が今になって来て、急に出力が落ちたのだ。

 

数字にしてほんの少し、だが戦場において、しかも今まさに戦闘中ですというタイミングでのそれは

 

「ぐあっ!?にゃろ!!!」

 

ブンッ!!と握った拳が空振る、と同時に今度は別の個体が右から彼女に突撃してくるのを回避しようとするが落ちた出力では動きに遅れが出て結果、タックルが直撃しその小柄な身体からは想像できない威力のそれに思わず体制が崩れてしまう。

 

倒れなかっただけマシかも知れないが誤差である、それはRFBも理解しているのですぐに体勢を直そうとするがそんな暇を周りの敵が許してくれるわけもなく、跳び掛かり動きを阻害せんと追撃を加える、このスーツはだからといって簡単に壊れる装甲はしていないしヘルメットも同じなのだが、何度も壊そうと噛み付いてくる光景に彼女の中で、バックアップがあるはずだと言うのに明確な【死】を感じさせたと同時に彼女の中で何かが弾けた。

 

「あ、ああああああああ!!!」

 

死にたくない、そう強く思った彼女の電脳は今まで以上に素早く手段を講じ、即座にマキシマムパワードールスーツをAI状態に起動させ自身を射出、跳んだ状態から腰にマウントしてあった自身の名を冠した愛銃を構えて

 

「喰らえっ!!」

 

自分でも驚くほどに冷静に敵を狙い銃爪を引けば、放たれた7.62×51mm NATO弾は的確にイーオスの頭部を貫き、その生命を終わらせる、それは飛んでいたはずのガブラスも例外ではなく、彼女が着地する頃にはマキシマムパワードールスーツを囲んでいた筈のイーオスとガブラスはほぼ息絶え、AI操作のスーツは素早く彼女に近付いてきたタイミングで即座に乗り込んでから周りの状況を把握しようと見れば負傷者の所に数匹の二足歩行の猫【アイルー】が来ており向こうはRFBに気付くと両手を降ってからそれから持ってた小型のピッケルで防衛線の方向を指して

 

「にゃ~お、うぉ~!」

 

「……えっと、向こうに行けってこと?」

 

「にゃう、にゃ~う!」

 

どうやら違ったようで一度負傷者達を指差し、それから再度防衛線を、いや、よく見れば他の場所のアイルーが負傷者を運んでいるのを見れば理解できて、ヘルメット越しなのでアイルーには見えないが笑ってから

 

「オーケー、護衛もタンク役も任せてよ!」

 

「にゃー!」

 

最後に見ればゴグマジオスが巨大な槍のようなものに貫かれていた、もうすぐ、もうすぐで戦いが終わりそうだと思いながらRFBはまたちょっとだけ出力が下がり始めているマキシマムパワードールスーツを操り戦場で暴れるのであった。




ここ数話コラボばっかじゃねぇかとか言われそうだけどすまぬ、こういうお祭りは書きたくなるんやすまぬ、スマヌス……
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