それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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だからって私を実験体にする必要ないですよね!!!


空を自由に飛びたいなー

M1014は今の状況をうまく飲み込めていなかった、M1014はなぜ自分が此処にいるのかと疑問にしか思っていなかった、M1014は目の前のラボ主任のハイエンドモデルがなぜニコニコ笑顔で自分の特徴とも言える背中の翼の様なユニットを台座に飾って今まさにこれに追加した機能を説明しますと言う雰囲気を醸し出しているのだろうか。

 

分からない、いや、分からない訳ではないが理解したくない、という思考が彼女の頭の中を占領していくが現実はとても非常であり

 

「やぁやぁ、突然で悪いんだけどさ、あれから飛行ユニットの改良が進んでさ、ちょっと飛んでみようぜ!」

 

「嫌です!!!!」

 

M1014、飛行ユニットのような装備が特徴的なのだが当の本人は高所恐怖症である。だが目の前のハイエンドモデル、アーキテクトは関係ないとばかりに笑顔を崩さないまま大丈夫とサムズアップをしてから

 

「空は怖くないさ、ほら、ヘリコプターで作戦地域に移動しているときと変わんねぇって!」

 

「あれとこれは別でですよ!?あっちはだって外を見ないでいいですし、でもこれは自分が飛ぶから嫌でも飛んでるって分かっちゃいますから怖いんですよ!?」

 

「そうかなぁ、結局は飛んでるって事実は同じだと思うんだけどなぁ」

 

普段の凜とした表情は鳴りを潜め、半泣きに近い表情を晒しながらアーキテクトに抗議すれば向こうはこれはマジで嫌なんだなぁと考えを改める。

 

改めてはいるが折角作ってしまったので一度は良いから飛んでもらえないかなぁと言う考えもある、なのでどうにか説得できないかと思っているとそんな考えをM1014は見抜いたのは更に反論を重ねる。

 

「そもそもにしてSGタイプであり私が空を飛ぶことで何の利点があるというのですか?」

 

「空中機動できるってことは強襲できるってことになるし、SG特有の機動力も低さも補えるから割と悪いことではないと思うんだけど……」

 

「む、それを言われると確かにと思いますが、下手に飛ぶと的になるだけでは?」

 

アーキテクトの考えも分からないでもと理解を示しつつもM1014はデメリットを提示すればアーキテクトも確かにと頷く、この様に彼女は決して話を聞かないというわけではない、キチンと話をすれば理解して思考を巡らしてくれる。

 

が、それと今回の実験がお流れるなることとイコールにはならない、確かにM1014の言う通りまだまだ戦場で使うには色々とデメリットが多いのも事実なのだが、どうであれ今彼女が確認していのはこの改良型M1014用飛行ユニット【空を自由に飛びたいなちゃん】の稼働実験がしたいだけであるので

 

「まぁそれはそれとして、とりあえず飛んでみようぜ」

 

「今の話からどうしてそうなるんですか!?と、飛びませんよ私は、ていうか飛ぶんだったらノアちゃんとかアナさんとかRFBとか居るじゃないですか、何のためのランページゴーストですか!」

 

「むむ、その3人にもきちんと協力してもらってるよ、でもノアは元々から飛べるように身体を改造されてるし、アナも同じ様に耐久をそんな感じに上げてる、唯一RFBもマキシマムパワードールスーツを装備しての飛行だから純粋な人形での飛行データって無いんだよね」

 

「……だ、だったらFP-6とか居るじゃないですか、寧ろあっちのほうが飛びそうじゃないです?」

 

FP-6、この基地ではほぼほぼ滅多に活用されない監獄区画の看守長なのだが基本的に対人戦においてもあまり捕虜などは取る機会もなければ、人形を反省させるために投獄させることも今まで無いというこの基地では彼女曰く、物凄く暇とのことであり今のこの時間帯でも試験稼働には喜んで協力してくれるであろう人形の名前を出してみれば

 

「うん、エピっちにも後で協力してもらうつもりだよ~。ただ完成までは少し時間がかかっててねぇ」

 

M1014は悟る、神は私を見放したと。同時刻、教会でお祈り中だったG3とHMG21が突如顔を上げたと思えば、ただ一言告げる、神はこの基地に居ると、まぁこの下りは余談なので置いておこう。

 

ともかく、彼女の飛行ユニットによるテスト飛行は約束されているらしい。

 

「ぜぜ、絶対やらなくちゃ駄目ですか?」

 

「うーん、まぁやって貰えるとデータが手に入って開発が進むから協力してもらえると助かるな~って」

 

言葉では遠慮気味にように言っているが目は、顔は、言外に告げている。折角此処まで準備したからさYou、飛んじゃいなよ!☆と告げている。

 

選択肢はあってないようなものであり、だからといってこのままフライトを開始されるのは彼女的には辛い、なので選んでのは

 

「と、飛びません!」

 

「そうか……まぁほら、意外と飛べば楽しいかもしれないよ!」

 

「今の選択肢なんだったんですか!?」

 

「勿論、聞いただけさ。じゃあカウントダウン始まるよ~」

 

待って?待って下さい!と最後の抵抗を繰り広げるが飛行ユニットは気付けば台座から降ろされて背中に付けられており、後に来るのはアーキテクトの楽しげで無情なカウントダウン。

 

しかしこうして叫び続ければ誰かがきっとと声を張り上げれば、何事かと起きたのは88式と89式、二人はその様子を見て

 

「あの、主任?ベネリさん凄く嫌がってるような気がするんですが……」

 

「助けて!助けて、飛ばされる!!!」

 

「この状態のベネリさんを飛ばすのは流石に危険かと思うんですよね、ほら、落ち着いて下さい、今外しますから」

 

「むぅ、確かに若干錯乱してる状態の彼女を飛ばしたらバランス崩して危ないか、ごめんベネベネ……」

 

こうして彼女のテスト飛行は既のところで中止、流石の彼女も錯乱一歩手前の彼女を飛ばす危険性は理解してくれているらしい。

 

しかし、では折角作ったこれはどうしようとなる、このまま死蔵させるのは勿体無いよなとアーキテクト、さてさてどうしようと考えていると88式がゆっくりを手を上げてから

 

「でしたら、私が飛びましょうか?決められた空間でのテストでよろしいですよね?」

 

「え、まぁはっちゃんが良いって言うならば嬉しいけど、でもその場合少しだけ時間くれるかな、SGじゃなくてMG人形用の調整を掛けるから」

 

「私は主任の役に立てるならば嬉しいですから。では自分も準備をしてきますね」

 

こうして88式が立候補したことによって通常人形用の飛行ユニットのテストデータが得られることになる、まだまだ実戦で使うにはまだまだと調整が必要だが将来的に全部隊に配備することを考えているらしい、が

 

「……要る?」

 

「要らぬじゃろうて」

 

「え~、絶対に使えると思うんだけどなぁ」

 

ユノとナガンの許可が降りるにはまだまだ時間がかかりそうである。




アーキテクトちゃんはこれを配備とかこの基地をどうしたいんですかね……(困惑)

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