それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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交差する、IFなのは貴女?私?

※一人称だよ


出会うはずのない出会い

MOD化計画が進み、その先駆けとして自分が。その話が来たのが朝、今日は特に出撃もないので基地の警備でも手伝おうかと思った矢先、ペルシカさんを乗せたジープが基地に来て少しすればラボに呼ばれて向かえばこの話だった。

 

正直な感想として初めに出たのは思ったよりも早いだった、確かに早いほうが良いのはそうなのだが自分達の特殊性を考えると幾らペルシカさんでもそんなにあっさりと話が通るものなのか……まぁでも私がそれを考えても仕方がない、こうしてMOD化を受けることが出来るのはありがたいのでその事は触れないでおこう。

 

「それで、どんな感じに行うのですか?」

 

「至ってシンプルさ、ボディをMOD仕様に改装するだけだよ。君のメンタル部分は恐らくは既定値に達していると思われてるからね」

 

「そして今回のそのボディはあたしとペルっちとキャロりんの合作なのだ!」

 

イエーイ!とハイテンションなアーキテクトからの言葉に私達の強化の話が出た時のROとAR15の話を思い出して無意識に義手を撫でてしまう、いや、大丈夫だとは信じてますが、信じていますが!

 

……いや、本当に大丈夫ですよね?ちらっと見えたのですが明らかに私が所持してるものではない義手があった気がするのですが、それとその隣にあった姉さんが持ってるのと似たような物は一体?

 

「ん、どうかしたかいM4」

 

「いえ、はい、えっと、大丈夫です」

 

「ふふ、もしかして不安かい?分からなくもないけどね」

 

まぁ不安といえば不安なのですがと言う言葉を飲み込んで信頼してますから大丈夫ですと答えておく、まさかペルシカさんとの合作ならばトンデモ技術なのが使われていることなんてないだろうと考え、MOD化の説明を聞いておく。

 

とは言ってもその作業中は自分は昨日を全て落とした状態なので大体は起きた後の確認になる、それが終わればいよいよ作業が始まるので私は専用のベッドに横になり、眠る直前にペルシカさんとアーキテクトに一言かけてから

 

「さてと、じゃあ始めようか、次に起きた時には驚くだろうね」

 

「楽しみにしてます、じゃあお願いします」

 

「任せなさいな!んじゃ、おやすみ!」

 

その言葉を最後に私の意識が落ちた、あとは終わるまで眠るだけ……だが、その瞬間、異変が起きてたことを私は知らなかった

 

「え、メンタルモデルがロックされた!?」

 

「M4のメンタルを彼女自身が閉じ込めた……?他に異常は出てない、こっちからは何も出来なさそうだね、アーキテクト、とりあえずボディの改修を済ませてしまおう」

 

「大丈夫なの?」

 

「なるようになるしかない、大丈夫さ、彼女は特別だからね」

 

落ちる、落ちる、落ちる……可笑しいと思い始めたのはどのくらい経ってからだろうか、妙な浮遊感に目を覚ませば私は真っ暗闇をただ落ち続けていた。

 

右も左もわからない空間、だけど落ちているという感覚だけははっきりと分かる何とも言葉にし難い体験、下を見てみるが目は何も移さない、底があるのかすら怪しい奈落を遅すぎず、かと言って早くもない速度で落ちていく。

 

終わりがないと思ってしまうそうな程の落下、いつまでも続く闇、だがそれは唐突に終わりを告げた。突然脚が地面に着いた感覚に驚き、崩しそうになる体勢を何とか留めて周りを見れば

 

(ここは、戦場?ですがこんなところ見たことも、行ったこともない……)

 

それにと足元を見ればそこにあるのは荒野の土ではなく、ステンドグラスのような足場、つまり周りに見えているのは映像記録に近いものだということが分かった。

 

分かった上でこれが何なのかと言う疑問が浮かぶ、少なくても私はこの戦場を知らない、でも……

 

「知ってる気がする?」

 

「っ!?」

 

声が聞こえ振り向けばそこに居たのは『私』だった、だがその姿は今の私とは対象的に黒く、纏う雰囲気に、そして表情と目には余裕というものを感じられない。

 

だがはっきりと分かる、彼女は

 

「貴女は誰、いや、私?」

 

「えぇ、でも貴女であって貴女じゃない」

 

そう静かに答えた『私』は向かってくるわけでもなく、かと言って視線を逸らすということもなく私を見つめ、それから周囲の光景を見渡してから

 

「ねぇ、どうして力を求めるの?」

 

「え?」

 

「確かに力があれば貴女が思うように守れるものが増えるでしょうね、でもそれ以上に失うものが出てくるかもしれない、そしてそれを復讐のために振るうことになるかもしれない、ねぇ、それでも求めるの?」

 

目の前の『私』が語る言葉には重さがあった、まるで実体験を話しているような、そんな事を思わせるほどの重さが。

 

彼女の言う通りかもしれない、この求めた力が良くないものを引き寄せてしまうかもしれない、だけど

 

「力があれば、その引き寄せてしまう、守りたいものを失わせてくる良くないものを私なら、いえ、私『達』なら退けられると思うから」

 

「……だから力を?」

 

「えぇ、今の私じゃ、多分、遠くない未来に後悔することになるから」

 

これが私の『私』からの問いかけに答え、この求めた力が引き寄せた良くないものは一人じゃどうしようもなくても、皆とならば……家族とも言えるあの基地の人達とならば怖くはない。

 

私の答えに目の前の『私』は何も言わずに見つめてくる、しかしその瞳にはさっきまでは試すような鋭いものだったのが今では羨望に近いものを感じる事ができた。まるで私がそう答えられるのが羨ましいと、そんなふうに思える視線、そこでふと思うのは目の前の『私』は何者なのか、と言う若干今更ながらな疑問、分かるのは自分ではない自分ということだけ

 

その疑問を向こうは感じ取ったのかは分からない、だけど唐突に『私』はまた周囲の戦場跡を見渡してから、ふと一箇所で視線が止まり、私も釣られてみてみれば思わず言葉を失った。瓦礫にもたれかかるように座り込み、しかしよく見れば頭部を撃ち抜かれている人形、私は彼女を知っている、だって

 

「あーる……おー?」

 

「さっき、私は貴女であって貴女じゃないって言いましたよね。正直に言えば自分でもなんで此処にいるのかはよく分からないのですが、私は貴女とは別の歴史を歩んだ、そんな存在だと思って下さい」

 

別の歴史、逃げるようにRO635の死体から目を逸らした私とは違い『私』はまだRO635の死体を見つめている、その瞳には感情が乗ってない。

 

「IF、ということですか?」

 

「さぁ、どっちが私がIFなのか、それとも貴女がIFなのか、そんなのどうでもいいじゃないですか、それよりも……」

 

気付けば『私』の後ろに一つの扉があった、それと同時に私の中で警鐘が鳴り響く、あれは、良くないと、だが同時に自分はあれを開けるべきだと告げる直感があった。

 

「探してるのでしょ、貴女が失ったっていう【記憶】あるわよ、この扉に」

 

開ける?『私』の問い掛けに覚悟を決めた私はゆっくりと扉に向かい、手を掛け……




落下中のイメージはEXTRACCCのサーヴァント戦前のあれ。

あ、因みに『私』は大体分かると思いますがほんへM4ネキです、はい。
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