それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
「うーーーーーーーん」
アーキテクトの唸る声がコレでもかと響く彼女のラボ、パソコンを前に腕を組みああでもないこうでもないと唸り、何かを閃いては打ち込んでみるが思ったような結果が得られないとまた唸る。
そんな事をかれこれ数十分と繰り広げている、がどうやら成果は全然出ないらしい。しかしそれでもと彼女は考えに考えて、コレならどうだとまたパソコンに何かを打ち込んでからENTERを叩けば出てきた結果は【Error】
「なあああああああ!!!!」
「じゃかしい!!!黙って作業ができんのか貴様は!!!!」
どうしてだとばかりに叫べば、ウロボロスの怒号とボスンとアーキテクトの後頭部に命中する一冊の本、ロリボロスの状態で投げられたそれは大した威力はないので痛くも痒くもないもないので問題ない。
では何故ウロボロスが此処に居るのかと言えば、ノアは哨戒に出ており、ならばクフェアの所で話でもしてあげればとなるのだが今はどうやらリベロールとの恋バナに花を咲かせているようでそういうことには点で興味がない彼女は此処に来たという流れになる、だが来てみれば唸ってばかりで、こっちの相手はしないし、本を読んでれば叫び始めるわで若干選択に後悔してるとか。
「と言うか貴様はさっきから何を唸っているのだ、煩くてかなわんぞ」
「はぁ、ディストーションフィールド……」
「お前が開発したとかいう防御フィールドだろ、それがどうした」
「それを突破するための武器が開発できないんだよ~!!!!」
うぅぅと何故か泣き出すアーキテクトにどうすれば良いんだよコレと呆れ顔で困るウロボロス、だが彼女言いたいことは理解できた、確かに今はあれを破る方法が急募にはなっている。
彼女とてまさかあんなにあっさりと自分の最高傑作が再現されるとは考えてもいなかったので、フィールドをぶち破るような装備なんて全く考えてなかったのだ、だが一応現状でも対抗手段はすでにあるにはある。
「クロスレンジ、要は格闘戦に持ち込んじゃえばフィールドでも防げる距離じゃなくなから実質無力化にはなるけど……」
「奴らは飛んでるな、とすればそれが出来るのはノア位になる、が」
「向こうだって馬鹿じゃない、距離を取りながら戦おうとするし数で優位すら取ってくると思う、となれば必要になるの遠距離からフィールドをぶち破れる装備、なんだけど」
それが浮かばないんだよぉぉぉぉ!!とまた叫び始めたアーキテクトに、今度はグーパンでも決めてやろうかと拳を握れば、それよりも速く別の人物の平手がアーキテクトの頭を叩き小気味の良い音を響かせた。
「何を叫んでるんだお前は、外にまで聴こえてるぞ」
「いったた、若干本気で叩いたでしょゲーちゃん……」
「ほぉ、お前がその姿になってるのは初めて見たな、てっきり捨てたのかと思ったぞ」
叩いた人物はゲーガー、その姿はいつもの牛飼いスタイルではなく、此処最近は本当に着なくなっていた戦闘時の服装、それにウロボロスが驚いたように言えば向こうはまぁなと答えてから此処に現れた要件を話す。
「こいつに呼ばれたんだよ、で、何の用だ」
「おぉ、ほい、コレが完成したから渡しておこうかなって」
ポイッという軽い感じに投げられたそれをゲーガーが受け取ったのは赤い宝石が嵌め込まれたペンダント、ウロボロスはそれを何だと言う目で見ているがゲーガーにしてみればとてもとても見覚えのあるものであり、そして同時にとある記憶が蘇る。
【Seilien coffin airget-lamh tron】アーキテクトからはコレの起動キーだと言われ、渋々ながらも唱えれば本当で、しかしそれはキャロルと復活早々のオートスコアラーに聞かれ、と言う所で頭を振るって思考を戻し
「完成したのか、確か【アガートラーム】だったか」
「おうさ、あ、起動キーはもちろん変えてないからね!」
「……はぁ、まぁ良い、それくらいならお前のワガママに付き合ってやる」
「前々から思ってたがゲーガー殿は些かこいつに甘いのではないか?」
かもしれんと苦笑気味に答えつつ、とりあえずテスト起動しておこうよとアーキテクトの言葉でラボに設営されている実験場に入り、その中央にゲーガーが待機すれば少ししてからアーキテクトが
「オーケー、じゃあとりあえず起動と幾つかの変形かな、お願い!」
「で、アガートラームとはどんな装備なんだ?」
「見てれば分かるが、まぁトンデモ装備だよ……【
突如として何かを謳うように唱えたゲーガーに何をしてるんだアイツはと言う目を向けるウロボロス、だが次の瞬間、アーキテクトの頭を叩いた。
誰が予想できるか、ペンダントに嵌められていた赤い宝石が弾けたと思えばそれがゲーガーの各部に装甲として装備されて最後には彼女の右手に短剣が収まるなんて、いや、何だこれはアニメかと思わず言葉にしてしまうのも無理はないだろう。
「痛くないけど叩くことないじゃんかウーちゃん」
「ウーちゃん言うな、馬鹿だろ、コーラップス技術をこんな贅沢な無駄使いするやつ初めてみたぞ」
ウロボロスの呆れた声にアーキテクトは特に反省も色もなく、でもこういった所からの観点で更に技術が育っていくんだよ?とか言えばいよいよまぁ好きにしろと彼女も諦めてしまう。
そんな二人のやり取りを見ながらゲーガーは各種装備の調子を見つつ、短剣を長剣に、そこから銃に、大剣に、蛇腹剣に、大砲に、とあれこれ変形させてから満足したのか装備を解除、すると粒子になったそれはまた赤い宝石に戻ってペンダントに収まる。
「ふむ、悪くはないな……だがこれでディストーションフィールドは破れるのか?」
「うーん、大砲状態の質量兵器なら防ぎきれずに行けるかも?あれって確かに実弾兵器も防げるけど光学兵器よりは弱いはずだから」
「ともすればアーキテクト殿には弱そうだな、お前の装備は基本的に質量兵器だろ?」
ウロボロスの言葉にふむと何かを考え始め、それからポンッと手を叩いたと思えばちょっとごめんと急いでパソコンの所に戻り何かを先ほどと同じ様に打ち込んでいき、そしてENTERを叩いて若干の沈黙、それから
「出来たァァァァァァァァ!!!!!」
「うるせぇ!!!」
両手を上げて大歓喜の叫びを上げたと同時にウロボロスのドロップキックが炸裂、だがアーキテクトはそれを受けながらも全くダメージがないのでそのままウロボロスを抱きしめながらぐるぐると回転を始める、見たことないはしゃぎ具合の彼女にやれやれと思いながらパソコンを覗き込めば
【Success!】
「……まぁ、アイツが楽しいならそれでいいか」
こう呟いたときのゲーガーの顔はとても穏やかだったとか。尚、この後回り過ぎて目を回してアーキテクトが机の角に頭をぶつけ、続けてウロボロスも目の回し過ぎで倒れて若干の騒ぎになった模様
ここに来てゲーガーに新装備とアーキテクトがまた何か開発したけど有効活用されるかは若干分からない、まぁ何かに使うでしょ
因みにゲーガーのアガートラームは黒色がメインらしいぞ!あと聖詠の訳はかなり変えました、はい。