それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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地下施設攻略戦、キャロル側


フェアリーリリース Session4

突入した彼女たちを出迎えたのは当たり前ながらウサギ部隊、だが地上と違い屋内で通路の広さの関係上から人数が限られているとなれば向こうも同じ制約を受けるというもの。

 

更には彼女たちのボディアーマーくらいはナガンやクリミナ、Vectorはまだしも他の面々には正直言って内に等しく、更にはM4の装備である義手から出されるフィールドは幸いにもウサギ部隊の銃では簡単に破られない、だとすれば油断さえしなければ彼女たちの進軍が止まるということはない、だが進んでいく最中、ナガンはふと思う。

 

「数が、あまり多いようには感じんな」

 

「確かにそれは思います、何処かで待ち伏せでもしている?」

 

義手をガトリングに切り替えて斉射しつつアナが答えるが、直後のナデシコからの情報で待ち伏せなどは確認されないと来ると、次にキャロルが自身が立てた推測を話す、曰く

 

「地上の方に殆ど回しているのかもしれん、奴からしてみれば地下の防衛よりも地上に進出させてから例の雑草刈りとやらをさせるほうが良いと考えたのだろうな」

 

「ってことはあれだ、言い方悪いけどさ、量産してる施設が此処にあるはずだよね」

 

「間違いなくな、ナデシコ、俺にも情報を回せ、その施設を止めに行く」

 

《少し待ってね、ダウルダヴラと接続、完了、今マップを出すね!》

 

ダウルダヴラのヘッドギアに表示されたマップを見れば、それらしい広さの部屋は数箇所、そこから彼女は反応を探れば、一箇所に絞ることが出来たのだがやはり場所が場所だからかその一つ前の部屋、広間と言うべきだろうか、そこに防衛するように展開している複数の敵性反応。

 

反応の大きさ的にウサギ部隊だけではない、更に言えば恐らくヨゼフ・アルブレヒトが居ると思われる部屋とは違う方角、ここに来て戦力の分散をしなければならないという状況になり、キャロルは少し悩んでから

 

「スユーフ、ジャウカーン、俺について来い……それともう二人ほど借りたいが」

 

「ふむ、AR小隊、それとアナ、お主らはキャロルの方に、残りは儂と共にヨゼフの身柄を確保しに行くぞ……まぁ簡単にとは行かんじゃろうがな」

 

「了解、隊長、お気をつけて」

 

「AR小隊、了解、AR-15残弾はまだ平気ですよね」

 

「余裕はあるわ、とは言ってもいつまでもぞろぞろ出てこられたらキツイのも事実ね」

 

これだけの人数と戦力ならば問題ないとキャロルはナガンに伝えてから、別働隊として量産施設に向かっていき、ナガン達は引き続きヨゼフの元へと進軍を急ぐ、ナデシコからの情報だともう既に打ち上げられた衛星兵器は彼女たちが感知できる範囲外に飛んでしまったらしい、つまりはもう衛星兵器となっていてもおかしくないのだ。

 

場面はキャロル達、量産施設を目指して進行中なのだが進むにつれて彼女たちが感じるのは

 

「やはり、と言うべきか。数が増えてきているな」

 

「当然でしょ、衛星兵器がメインとは言えそこを止められても向こうにとっては痛手なのは間違いないでしょうからね」

 

「でもでも、どんなに来てもアタシには勝てません、ガオー!!!」

 

「そのガオーで敵が吹き飛んでいくのを見てると彼女が規格外何だなと思わされますね」

 

事実、改良されたジャウカーンの鉤爪のような腕から繰り出される斬撃と、光波を飛ばすという器用な攻撃にウサギ部隊は為す術もなくなぎ倒され、結果的に他のメンバーの弾数を節約でき、更には進軍そのものも非常にスムーズなものになっている。

 

そして、目的地の一つ手前、例の防衛するように展開している敵性反応の場所の前でM4が覗き込んで見れば、そこに居たのは複数のウサギ部隊、そして明らかに誰かが乗り込んで操縦していると分かる大きさのロボを確認した彼女は顔を引っ込めてその事を話せば

 

「それは恐らく正規軍の機体だな、アンジェリカからの資料で見た記憶がある、確か動かしてるのはエゴールという人物のはずだ」

 

「例のカーターって奴を裏切って暗殺までしたっていう軍人だったかしら、どうであれ強敵ではあるでしょうね」

 

「エゴール、レイラ指揮官から名前だけは聞いたことがあります、結構な手練だとも」

 

「どんな敵でもアタシが倒しちゃいます、がっ」

 

「今はまだ叫ばないで下さいね、何だかSOPみたい……じゃなくてキャロル、どうしましょう」

 

どうもこうもないのだがと思いながらキャロルは思考を巡らす、因みにだがエリザたちのことを忘れているように思われるがそもそもにして彼女たちとは未だに連絡も取れず、しかもナデシコの眼から掻い潜れる例のペンダントでも使っているのか何処に居るのかも不明とのことで放置しようということになっている。

 

と余談は置いておき、数瞬の思案の後、キャロルが出した案は単純明快、ようは後ろの施設をまずは止めたいので

 

「M4、ここから奴らに向けてグラビティブラストを撃て、それで決まれば御の字だがそうもいかんだろう、その後、俺を除いた全員で戦闘を開始してくれ」

 

「貴女は?」

 

「俺はお前らが戦闘してる所を突破して奥の施設に侵入後、機能を停止させる」

 

「単独は危険ですマスター、せめて誰か一人は護衛に」

 

「ならばスユーフ頼めるか?よし、では作戦開始だ」

 

作戦開始だとは言ったが流石に馬鹿正直に撃てば先に向こうから攻撃を受けてしまう、なのでAR-15が先ず発煙手榴弾投げ込む、無論その時点で、いや、その前からかもしれないが向こうも彼女たちに気付けば投げられた方向に攻撃を開始。

 

そんな中、オーディンと名付けられているロボに登場しているエゴールは彼女たちの狙いには気付いていた、だからこそ反撃とばかりに飛んできた重力波の暴力に彼は冷静にただ一言

 

「……無駄だ」

 

「これで!?嘘、ディストーションフィールド!!」

 

アーキテクトが言うにはM4のグラビティブラストは本来であれば防ぐということはほぼ不可能に近い攻撃、だが世の中勿論ながら例外もあり、それはディストーションフィールド、つまりは重力の壁であれば防げてしまうということ、そして目の前の存在はそれをやってのけた。

 

「来たな、だがここを通すわけには行かない」

 

「チッ、本命だけは無傷か、だが作戦に変更は無い、行くぞ!!」

 

「大きい相手は大好きだよ、さぁ遊ぼう、ガオー!!!」

 

「シンデレラ、参ります!!」

 

「キャロル、スユーフ、行きなさい!」

 

AR-15の言葉に頼んだとキャロルは答えてからスユーフを連れ奥の入口へと駆け出す、だがエゴールもそれを阻止しようと動くのだが、それよりも早く影と見紛う速度で、ジャウカーンが彼の目の前に現れ防御も出来ずにその一撃を受けるのだが、その装甲に傷は付いていない

 

「堅っ?!」

 

「速い!!」

 

互いに互い、驚き合いながら先にエゴールがボディに付いているバルカンで反撃、ジャウカーンはそれを両手を広げ電磁シールドを展開しつつ後退、と同時に今度は別の方向からAR-15が銃撃を浴びせるが徹甲榴弾であるはずのその弾丸は装甲を傷つけるよりも前にフィールドに阻止され、舌打ちをしながら即座に動けば、後部についているマシンガンが火を吹きついさっきまで彼女が居た地点に着弾。

 

ならばと次に躍り出たのはアナ、だがその手には銃ではない、それを見たエゴールは思わず声を出してしまう。

 

「刃物だと、通らんぞ、さっきのを見てなかったのか」

 

「ええ、見てました、ですが……」

 

同じだと思わないことですね、その言葉と同時に接敵、振るわれた一閃は盾にした右腕のバルカンを綺麗に切断、予想外の出来事に操縦席で驚愕の表情を浮かべるエゴールが見たのは残心とも言える表情を浮かべるアナ、戦闘は終わっていない、だが形勢は一気に彼女たちに傾いたということは言うまでもないだろう。




何でこの娘、当たり前のように高周波ブレードを振ることを最初にやったの……?

因みに、他の展開としてはこの後にグラビティブラストをチャージ済みで懐に潜り込んだM4が「この距離ならフィールドは張れませんね!」と叫ぶ案もあったりした
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