それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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NTK様の作品【人形達を守るモノ】にてコラボ作戦に参加しました!!

今回キャロルが出てきた理由とか書いていきたいね!!


新体制での初任務

DG小隊の一人である【スミス】がウロボロスに聴いても知らぬと返ってきた【コレクター】と呼ばれる鉄血のハイエンドモデルに拐われた、その話が来たP基地の現指揮官であるキャロルは二つ返事で作戦の参加を了承し即座に出撃、だがそのメンバーは少々特異的ではあった。

 

彼女が今回の作戦に選抜したのはアーキテクト、ゲーガー、スユーフ、ダラーヒム、トゥーマーン、ジャウカーン、そして……

 

「疑問なんですけど、なんで今回の作戦はマスターも出張ってきたんです?」

 

ここはスミスが囚われているとI05地区、そこで各々が作戦前の準備と装備のメンテナンスを行っている最中、自身はその手の装備がないのでと暇を持て余していたトゥーマーンがダウルダヴラの最終チェックとナデシコとの接続状態を確認していたキャロルにそんな事を聴いてみる。

 

少し前ならばいざしらず、今のキャロルはP基地の指揮官と言う最高責任者とも言える立場、だと言うのに戦場にわざわざ彼女が出てくる理由があまりピンとこなかったのだ、戦力に不安がとかであればまだ分かったかもしれないが、この場に集っている戦力から見ればぶっちゃけ過剰もいいところである、と言うよりも

 

「アタシら【オートスコアラー】とアーキテクト、ゲーガーだけでお釣りが来ますよこんなん」

 

「だろうな、俺としても此処までの戦力が集っているというのは想定外だ」

 

コレクターと呼ばれるハイエンドモデルが何処まで強いかは知らないがそれを差し引いても敵が可哀想に思えてくる戦力、これに関しては此処に来るまで此処まで集まるとは知らなかったので仕方がなかったことと言えばそうなのだが、今回に限っては事前に知っていたとしてもキャロルは同じメンバーで出てきただろう。

 

ではその理由は?彼女が態々指揮官という立場を引っさげても、しかもオートスコアラーと言う今日まで徹底して存在を秘匿していた部隊すら連れてきたのにはきちんとした理由がある。

 

「P基地はフェアリーリリース作戦後、ユノの指揮官からの事実上の引退、更に創設以来の副官であった祖母上が『負傷』を理由に引退と立て続けに起きただろ」

 

「あ~、かなり基地が騒がしかったですね~……あぁ、そういう事ですか」

 

「流石に察しだけは良いな、そう、この2つの情報は抑えたとしても流れる、そうとなればこの基地は現在隙きが出来ているのではないか、などと考え始める輩が出てきても可笑しくない」

 

よしんば出てきたとしてもP基地の諜報部と警備部門が合わさったあの基地をどうこうできるとは思えないが、それでも火の粉が降り掛かってくることが分かっているというのに手を打たないのはキャロルとしては容認できないことである。

 

さてどうしたものかと考えている時に今回の話が飛んできた、故に彼女にとっては確かにユノとの繋がりがある者たちを手助けするという気持ちも十分にあるが

 

「P基地は決して揺らいではいない、むしろ今迄以上に堅牢になっているということを周囲に知らしめるチャンスだというわけだ、俺自身が指揮官でありながら出てきたのもお前達オートスコアラー部隊を出したのもそのために過ぎん……後はまぁナデシコをAK-12に任せてみたかったというのもある」

 

「な~るほど、確か量産型ルーラーでしたよね彼女。まぁどうであればアタシらはマスターの為に動くだけなんですけどね~」

 

「……ありがたい言葉だ、それにしてもコレクターか、聴いたことのないハイエンドモデルだがトゥーマーン、お前の見立てだとどうだ?」

 

寝っ転がっていた体勢から飛び起きてぐっと伸びを一つ挟んでから今回の相手、コレクターについての聴いた限りの情報を電脳内で整理、それから

 

「アタシと同じ空気は感じなくはないかなぁと、相手を煽りに煽って自分のペースに飲ませてから絡め取る、肉盾戦術だってそういう意味でしょうからね~、もしこれが戦術人形だけ、って場面だったら面倒だったかと、アタシらが出張ってくることを想定してなかったとしか考えられないですね、多分ですけど」

 

「ダウルダヴラもオートスコアラーも非公式作戦でしか出てこなかったからな、向こうとしても情報が出てこなかったのだろう、だが油断はするなよ、特にトゥーマーン、お前は油断からの瓦解が得意だからな」

 

「もしかしなくてもまだあの襲撃の時のアタシの行動を根に持ってませ、あっ、はい、スミマセン」

 

言葉を言い切る前にキャロルからとても意味ありげな笑みを向けられればトゥーマーンはそれ以上言えずにリバイバーに興味津々に話しかけているジャウカーンを止めるかと逃げるように走っていく、それをやれやれと思いながらキャロルは別働隊になったアーキテクトとゲーガーを思い浮かべる。

 

こっちは問題ないだろう、だがもしコレクターの一言にスイッチが入るとすれば間違いなく

 

(アーキテクト、だろうな)

 

「へくしょい!!!!誰か噂でもしてるな?」

 

「作戦前に何を騒いでるんだお前は……」

 

場面代わり東側担当のアーキテクトとゲーガーはまだ装備の展開はしていないがそれ以外の準備は終えていたので作戦開始まで待機中、待機状態のアガートラームを手に持って眺め、コレクターの情報を思い出す。

 

人形は与えられた役目を、それ以外は【ごっこ遊び】と吐き捨てる。そんな話を聞かされれば流石のゲーガーと言えど少々イラッと来るものがある。だが同時に自分で此処まで来るということはとゲーガーと同じ様に待機状態のガングニールを弄りながら暇そうに欠伸をしているアーキテクトを見つめ

 

「アーキテクト」

 

「んあ、何さゲーちゃん」

 

「……奴が何を言ってきてもお前はお前らしく居てくれよ」

 

何時になく真剣なその言葉にアーキテクトはゲーガーが何を言いたいのかは理解できた、もしコレクターがユノとの絆を、親友という存在を侮辱してきたらと考えたら確かに彼女らしからぬ怒りを抱くかもしれない、そんな事を心配しているのだと。

 

だからアーキテクトはいつもの彼女らしい笑みをゲーガーに向けてから

 

「へへ、大丈夫だっての。アタシとユノっちの関係は、あんな奴にとやかく言われるほど薄っぺらく無いから。まぁそれでもアタシがスイッチが入りそうになったら」

 

「あぁ、グーで目覚めさせてやるから安心しろ」

 

「……出来ればアガートラームの左腕はバックラーがあるので止めてほしいかなぁと」

 

割とマジな声なアーキテクトにゲーガーはフフッと何時ものように微笑んでから

 

「そうだな、思いっきりそうするとしよう」

 

そしていよいよ、作戦が開始される。




これ書いてる内に向こうお話が上がってたァァァァァ!!??

……ま、まぁ多分大丈夫やろ、作戦前やし、うん(土下座準備

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