それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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平穏こそがこの司令部のウリ


彼女達の安らぎ

その日、【ST AR-15】はこの世の天国を見たと後の真面目な顔して語った、無論、その時は真顔で酔っているときである

 

彼女がそう言ったのは休日のカフェ、AR-15はまだ覚醒しない頭を起こそうとコーヒーでも飲むかと店内に入った時だった、カランカランとベルが鳴らしつつ

 

「マスター、コーヒー……あとマフィンも頂戴」

 

「畏まりました、お好きな席どうぞ」

 

ふああとオフなのを良いことに気を完全に緩ませて欠伸をしているとこの時間帯ではかなり珍しい声で呼ばれる

 

「AR-15、おはようって眠そうだね」

 

「指揮官?ええ、まぁ……」

 

「ん、どったの?あ、これ?ほら、カフェってスプリングフィールド一人だからさ、たまには手伝おうって思って、AR15?」

 

振り向いた先でAR15は見惚れた、視線の先、そこにはメイドが居た。ヴィクトリア朝のメイド服に身に纏った指揮官(天使)

 

席に座るわけでもなく自分を見つめ続けるAR15に指揮官は不思議そうに小首をかしげるがその行動一つとっても彼女にしてみれば悩殺行動であり未だ寝ぼけていた頭が一気に覚醒をしてフル回転を始める

 

「……マスター」

 

「ハイ、なんでしょうか」

 

「(この愛でるべき存在を)テイクアウトで」

 

「やっておりませんしお嬢様に何しようというのですかAR15」

 

酔ってもいないというのに軽くタガが外れた事を言いだした彼女にスゥッと別のメイドが現れる、【G36】だ。そこで内心で舌打ちをする、指揮官が此処に居るということはM1895(祖母)G36(保護者)が居るはずだというのを忘れていたと

 

気付けば同じくメイド姿の【9A91】が指揮官を退避させて別のテーブルの席に座らせていた、手伝いに来たとは何だったのか……

 

「あら、居たのG36」

 

「ええ、お嬢様が手伝いを申し出たのでならばと洋服などを用意しまして、それでお一人では何か遭ってはと思い私と9Aも手伝いに入ってる訳でございます」

 

「ならこれって貴女の趣味?」

 

「趣味?人聞きの悪い、これは制服でございます」

 

ふぅんとそこでとりあえずの納得を挟むAR15、制服と言うのならスプリングフィールドと同じデザインにすればいいのにそうではないという所が疑惑なのだが彼女にとっては眼福なので黙っていることにし何時までも立っていれば邪魔になるのでカウンター席に座ることにした

 

「コーヒーとマフィンです」

 

「ありがとって指揮官じゃないのね」

 

「その、指揮官は長いスカート慣れてないので……転けます」

 

「何で着せたのよ」

 

「でも笑顔で皆を和ませますから」

 

「なるほど、マスコットって訳ね」

 

それならああやって寛いでもらったほうが逆に手伝いになるわねと他のお客が来る度に緩い笑顔で出迎えては頭を撫でられる指揮官を眺めつつコーヒーとマフィンを楽しむ

 

それから少しして、カランカランと扉が開いた方を見れば

 

「いらっしゃいませ、M4」

 

「あら、M4、貴女もコーヒー?」

 

「ええ、ふふ、似合ってますよ指揮官。AR15隣良いですか」

 

どうぞ、と答えればでは失礼しますと座りスプリングフィールドに注文をする、ついでにとAR15もコーヒーのお代わりを要求、店内は珍しくお客が多く二人のメイドが行ったり来たりと慌ただしく動き回る、それを見てた指揮官も手伝おうと行動を起こそうとすればG36か9A91によって座らされる、もはや戦力として見られてないがマスコットとしてはこれ以上にない存在なので問題はないと思われる

 

そんな店内をコーヒーを飲みつつ眺めていれば、また珍しいお客がこのカフェに訪れる、カランカランと入ってきたのは【M4 SOPMODⅡ】こちらはよくパンケーキ等を食べに現れるので珍しくはない、珍しいのは後ろに付いてきていた【M16A1】だ

 

「M16姉さん、珍しいですね」

 

「M16?どうしたのよ来るなんて」

 

「コーヒーが美味いって話を聞いててな、一回は飲んでおこうと思ったんだよ、隣座るよ」

 

「マスター、パンケーキ!あ、アイスと蜂蜜増々ね!」

 

「畏まりました、M16もコーヒーで宜しいでしょうか?」

 

ああ、頼むと答え、聞いたスプリングフィールドはでは少々お待ちくださいとパンケーキの調理と並行してコーヒーも淹れ始める

 

にしても、とM16が店内を見渡す。先程と変わらずに何時もより少々多いお客と働くメイド、そして気付けば餌付けされ始めている指揮官、世界がどんな状況かと言うのを忘れさせるほど平和な光景

 

「……平和だな」

 

「どうしたのですか突然」

 

誰に対して言ったわけではなく何となしに呟いたと言った感じのM16の言葉にM4が反応すれば

 

「いやな、AR小隊(わたしら)がこうしてノンビリとしてられるって良いことだなっと」

 

「確かにそうね、何があっても可笑しくない作戦だって受けてきたから何時何処かで誰かが欠けても不思議ではなかったわね」

 

AR15が続けてそう言葉にすれば、M4もそう、ですね。とぼんやりとコーヒーを見つめる、確かに中には誰かが今欠けていてもおかしくない状況に陥った作戦もあった、だが今ここで全員が揃っている

 

だからこそ不安にもなる、この先はどうなるのだろうかという未来への不安、それを壊したのはSOPだった

 

「大丈夫だって、私達は強いし、それに今はこの司令部の皆が居るからどんな作戦でも怖くないよ!」

 

「そう、ですね。私達だけではない、それは何よりも心強いですね」

 

「心強いと言うか強すぎると言うか、だがこの平穏を味合うためなら頑張れるってのも事実だ」

 

「と言うか、欠けるなんて指揮官が悲しむことは許さないわよ」

 

四人それぞれが決意を表すように言い合い、カウンター席から見れる店内の喧騒を眺めつつ注文した物を楽しむ、そんな些細な平穏、それこそが彼女達の安らぎなのだ、これまでも、そしてこれからも




今日も今日とて平和なAR小隊の図

AR15が出てくるとキャラ崩壊しかしてねぇな?まま、世界が平和な証拠だからヘーキヘーキ……えっとペルシカさんの電話番号はっと

この最後のシーンはAR小隊の面々がカウンター席にポーズ決めて座ってる感じでお願いします、私には画力なぞない……

急に評価が貰えてビビってる作者が居るらしい、あ、有難う御座います!

リアル司令部 宿舎全開放しました(虚無顔ダブルピース

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