それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
なお、13年経っても本気でサンタクロースは実在していると信じてる人妻合法ロリ経産婦が居るらしい
綺麗に飾り付けられた街並みと賑やかな音楽、そんな街を白く優しく染め上げていく雪、されどその寒さに負けないとばかりに楽しげに過ごす人々、本日は12月24日、そう
「クリスマスイブだよクリスちゃん!!」
「うん、分かってるよ。サンタさんにはもう手紙は送ったの?」
勿論!とレイディアントガーデンに向かう途中、雪が降り中々に凍える寒さだと言うのに太陽のような笑顔を浮かべるルキアが言葉にした通り、本日はクリスマスイブ、街は恋人や家族で賑わい、世の子供たちはサンタクロースが届けてくれるであろうプレゼントに心を踊らせながら眠りにつく日である。
この街、ガーデンもその空気は変わらない、今頃街ではスチェッキンが全力でクリスマス商戦に参戦して客寄せをしているだろうし。スリーピースは今夜にでもクリスマスライブを行うだろう。と書けば分かるようにまだ朝である、朝だと言うのに街はもうそんなお祭り騒ぎなのである、これにはクリスもまだ子供心ながら
「(気が早いってレベルじゃないような……)それで、ルキアは何をお願いしたの?」
「えっとね、ぴにゃ猫の大きなぬいぐるみ!」
ぴにゃ猫、それはだるんとした目つきと得も言えぬ表情をし猫のようでありながら猫ではないようなやっぱり猫なのではという風貌と体型で右耳付近にリボンをしてあることから一応はメスらしい、キャラである。因みにスリーピースの一人PP-90が可愛いと大絶賛しているとか何とか。
ともかくルキアはそのキャラが大好きなのである、それはもう、部屋にはぬいぐるみが並んでいるほどなので力の入れ具合は相当なものだろう。親友であるクリスにはPP-90が可愛いと絶賛しているのは知っているがイマイチその感覚を掴まていなかったりする。
「でも、大きなぬいぐるみは持ってなかった?」
「もっと大きなのだよ、えっと、エゴールおじさんくらいに大きな奴が出たんだ!」
「……サンタさん、苦労しそうだね」
クリスのそんな言葉はルキアには届くわけもなく、二人はレイディアントガーデンへと足を運び、友人たちと雪遊びを興じるのであった。のと同時刻、丁度ルキアがエゴールの名前を出した辺りでその当の本人はというと
「突然手伝ってくれと言われたときは何だと思ったが、まさかこの格好をすることになるとはな」
「結構似合ってるから良いじゃないか、子供たちからも人気だよ、サンタクロースさん?」
クックックッと笑いながら告げるスチェッキンに『サンタクロース姿』のエゴールはやれやれと溜息をつく、事の始まりは今日はランページゴーストは非番待機ということで自身の愛機『オーディン』の整備をしていた時にスチェッキンから手を貸してほしいと言うことが始まりだった。
そして屋台でじゃあこれを着てと渡されたのがサンタクロースの衣装と付け髭、そして中には大量のお菓子が詰め込まれた如何にもな袋、当初は困惑してしまった彼だったが元々が子供好きな面もあったのか、今では慣れた感じに
「メリークリスマス、良い子にしてたかな?」
「めっちゃ様になってるの笑うんだけど、この姿だけ見てると正規軍の人間でしたって誰も思わないよねこれ」
「人にやれと言っておきながらそれを言われると反応に困るのだが」
「ごめんごめん、さぁその調子で孤児院と学校を周ろうか、なぁにサンタクロースに扮してるのは君だけじゃないからあと数件ってところだけどね」
私だけじゃない?その言葉に疑問に思うエゴールだったがそれは数十分後にばったり出会う形で晴れることになる、そしてその時の話をその日の夜、折角だから呑もうではないかとナガンと街のBAR【チフォージュシャトー】で話すのだが
「ブフッ!!クルーガーが!?クルーガーの奴がサンタクロースに扮して街を、クックク、駄目じゃ、笑いを抑えるのが難しくて酒が飲めぬ」
「あぁ、かなり衝撃的だった……」
尚、周りからすれば二人が揃ってサンタクロースの姿でお菓子を配ってた光景のほうが衝撃的だったと言葉にしなかったが思ってた模様、ともかく街では様々な所でクリスマスイブに関連したイベントが開催され、学校も冬休みということもあり子供たちもそこかしこで楽しげに遊び、そして夜には孤児院や寮、そして各々の家庭でパーティーや、ちょっと豪華な食事、恋人たちのロマンスあるやり取りが、だが忘れてはいけない。
イブならばまだイベントがあることを、そうクリスマスプレゼントである。それも楽しみにして眠っている子供たちへのプレゼント、だがもしかしたらサンタクロースは実在するかもしれないが基本的には親がこっそりと置いてあげたりというのが世の流れ、しかしてこの街に限ればそうとはならないらしい。
子供たちが寝静まる深夜の闇、とある一軒家の屋根の上に赤い衣装に身を包んだ誰かが降り立ったと書くと不審者に思われるかもしれないのでネタバラシを早々にすると今そこに降り立ったのはサンタクロース衣装のUMP9、彼女は一旦しゃがみこんでから耳元に手を当てて
「こちらサンタクロース、目的地に到着、任務を開始するよ」
《こちらミステリアス、他のサンタクロース達も行動を開始してる、良い?絶対にバレては駄目、分かってるわね》
他のサンタクロース、流石にUMP9一人で全ては無理だということで毎年クリスマスイブではP基地の暗部が総動員して、依頼された家庭の子供のところへプレゼントを送っているのだ、少年少女らの夢を壊さないために。
「勿論、えっと周波数は何時も通り、ってあれ、ねぇミス・スリープは?」
《……》
「あっ、そっか、恋人のリベロールと一緒だもんね、つまりこの通信に出れてるミステリアスとミス・パーフェクトは……」
《次余計なことを言ったら口を縫い合わすからね……!!》
因みにミス・パーフェクトこと416はその辺りに焦りとかは感じていない、と言うよりもボトルシップ作るほうが大事だしと普通に答えてしまうのでもう手遅れかもしれない。
「さぁて、手始めにルキアちゃんの所かな、うん、大きすぎて辛いよこれ」
《ぴにゃ猫の巨大ぬいぐるみね、私も少し欲しいとか思っちゃってるのよそれ》
「これを?いやぁ、ミステリアスさん、それはちょっとどうかなぁ」
あ?と半ギレの声が聞こえたがUMP9は気にせずに任務を開始、まぁ結果だけを言ってしまえば
「お母さん、ぴにゃ猫!!!!」
「良かったねルキア、それにしても大きいねそれ……サンタさん、これを気配を感じさせずに置いていくって凄いね」
「重さもありますのに軽々と持ってるルキアも凄いと思いますわ」
にひひ~と抱きしめながら笑うルキアの表情が全てだろう、因みにクリスはと言うと望遠鏡を頼んだようで、その日から夜になると
「……」
(そろそろ寝る時間だって声かけたほうが良いかなこれ、いや、でもなぁ……)
寝る前に星を眺める彼女の姿が見られるようになったとか。
エゴールとクルーガーがサンタクロースの格好してるのだけでも最高に笑えると思うんよね
ぴにゃ猫
元ネタはデレマスの『ぴにゃこら太』の名前を弄っただけ、なのでデザインもそのまま、ルキアはなぜかそれに嵌った模様
BAR【チフォージュシャトー】
四姉妹が経営するガーデンにあるBAR、と言っても三女と四女は学生なので長女と次女で切り盛りしている。別に世界を分解したりはしない、でも次女は会話の中に【地味】や【派手】とかを混ぜるのが口癖らしい