それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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波長的な意味と外見的な意味


似た者同士

「ショットガン?」

 

仕事始めの朝の書類整理の際にM1895が読み上げた書類がことの始まりだった、なんでも本部では新たなタイプの戦術人形を実戦投入に成功したらしくその一体が今日この司令部に配属となるらしい

 

その新たなタイプと言うのが冒頭で指揮官が呟いた『ショットガン』タイプ、M1895はうむと頷いてから書類の続きを読み上げる

 

「どうやら、防御を主にしたタイプらしくてな。またマシンガンタイプと相性がすこぶる良いらしい、それと装備の方でも専用のものが出たらしく……これは支給されないのじゃな」

 

「え、また依頼して作れってこと?」

 

「そうなるな、妙な所でケチじゃな本部」

 

「まぁ、そこら辺は追々って形でいいと思うよ。それより新しい子かぁ、どんな子だろうね!」

 

「お主のように手がかからなければよいがのう……」

 

ちょっと待って、それって私が手が掛かるみたいな言い方じゃない?と反論するが何言っておる、そう言ってるつもりじゃと返されればそれ以上の反論もできずにうぐぅと事実を認めるしか無い指揮官

 

唸りながらも仕事を再開する指揮官を尻目にM1895は仕事をしつつ、漸くかと言う感情を抱いていた

 

(ショットガンタイプの提唱はそれなりに前からあったというのに、実戦投入まで随分と掛かったのう)

 

まぁわしの知るところではないかとそこで考えは打ち切りさっさと終わらせるかと思考を切り替えるのであった

 

という事でいよいよその戦術人形が来る時間帯、毎度のように彼女達はヘリポートに居た、そろそろ空気も冷えてくる季節が近付いている事を知らせるように冷たい風が吹くが指揮官は何のその、今か今かと待ちわびている

 

そして待つこと数十分、そのヘリがやって来た。M1895はそこでふと思った、毎度のことながらで気にしなかったが何故毎回ヘリなのか、陸路が使えない土地じゃあるまいしと

 

(……今更か)

 

「あ、出てきたよ!」

 

指揮官が言う通り、ハッチが開いてから出てきたのはIDWとよく似た髪型にゴーグルを掛けた少女、向こうも二人を見つければ手を振りながら向かってくる

 

「ハロー、指揮官!モスバーグ500式散弾銃だよ、会えて嬉しいわ!」

 

「ハロー!私はこの司令部の指揮官、でこっちが、わぷ!?」

 

「ワァオ、すっごく可愛い指揮官ね!!」

 

自身の挨拶を済ませ、次にM1895の紹介をしようとした瞬間、ハグされた。ハグした張本人は指揮官がこんな少女だとは思ってなかったようでキュートだのお人形みたいだの言いながら抱きしめる

 

指揮官も指揮官で始めは驚くが直ぐに順応、ハグを仕返し面白い人が来たなー!と笑っている、そこでM1895は感づいた、指揮官と同じ波長の戦術人形だなコイツと

 

「あ~、自己紹介してよいか?」

 

「あっ、ごめんなさい」

 

「別に気にしてはない、わしはこの司令部の副官を務めておるナガンM1895じゃ。呼ぶ際はナガンでよい」

 

「よろしく、ナガン!」

 

では司令部を案内するぞ、いつまでも外では指揮官が風邪を引きかねん。それだけを言い歩き出せば二人も雑談を交えながら付いてくる、どうやら本当に波長が合うらしい

 

ワイワイガヤガヤと喋りながら案内をしていると指揮官がふとM500の顔を見続け唸り始める、どうしたのかと聞けば

 

「なぁんか、誰かに似てるんだよね」

 

とのこと、しかし言われるとM1895も確かになと一緒に唸り始める。その光景を見てM500は仲がいいんですね!と感心、だがこのままでは案内どころではなくなってしまうのではと思っていると

 

「……何二人して唸ってるにゃ」

 

偶々通り掛かった【IDW】見慣れない顔の人形を放置して唸り続ける指揮官と副官を見て呆れ気味に言いつつ近付いてくる

 

二人もそっちを見れば、同時にあっと声を出す、疑問が今解けた

 

「そっくりだ」

 

「そっくりじゃな」

 

「何がにゃ……で、そっちがうぉっ!?」

 

IDWがM500の方を見た時、彼女が既に目の前に居た、それもキラキラした瞳で彼女を見ていた、え、何だにゃとズズッと後退ればM500は同じ距離詰める

 

「……ワァオ、本当にそっくり」

 

「おい待て、どこがそっくりだ声に出してみるにゃ」

 

「ほら、この髪型とかそっくりじゃない!」

 

髪を触れながら言い切る、言われたIDWも触れてみる、確かにと頷く、頷くが、それだけだろと同時に思う

 

急に絡まれいい加減、どうにかして欲しいと抗議の視線を飛ばしてみるが返ってきたのは副官の力強い頷き、悟るIDW、押し付けられたぞこれと

 

「覚えてろにゃ……!!」

 

「IDWとM500、うんうん、凄く似てるね!」

 

「まさか、私達姉妹じゃないですか!?」

 

「んな訳ないにゃ!そもそも国が違うにゃ!!」

 

いやぁ、仲が良いのうと壁により掛かりつつ呟くM1895、仲が良いというのは今の光景は勿論なのだが何処と無く噛み合っているのだ、天然ボケ倒しの指揮官とM500、それに的確にツッコみつつ二人が飽きないように相手をするIDW、なるほど姉妹のようだと改めてM1895は頷く、が無論そんなのは彼女の個人的な考えである

 

「ええい、引っ付くのはやめるにゃ!だから姉妹じゃないって言ってるにゃ!」

 

「国が違うのはあれだよ、腹違いのってやつよ!」

 

「人形に腹違いもへったくれもないにゃ!!」

 

「ああ、それもそうだね~」

 

いい加減本当に助け舟が欲しいにゃと思うIDW、そこから数十分は絡まれ続けたらしい、こうしてこの日、新たな仲間が増えた司令部であった




基本的にアメリカ銃にはハグされやすい指揮官、多分身長的にハグしやすいんだよきっと

と言う訳で資材にそこそこなダメージを受けましたがM500来ました、彼女しかショットガンは来ませんでした、何度も回せんぞあれ

だから困ったらIDWはやめロッテ!(止めない
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