それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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バレンタインだ!!


☆ チョコレートカーニバル

毎年、この時期になれば男というものは少しは意識をしてしまうという日がある……そう

 

「バレンタイン?あぁ、知ってる……話せば長い、そう、今日の話さ」

 

「知ってるか?バレンタインには3つのタイプが存在する。『本命にだけ渡す娘』『特に何も考えずに友チョコ感覚で配る娘』『そもそも持ってこない娘』……この3つだ。あの娘は」

 

この通り、本日はバレンタイン、因みに現在は始業2時間前くらいでありながら教室には数人ほど男子がチラチラと居る、理由は語るまでもないだろう。

 

淡い期待を持つ者、もしかしたらもしかしたらで待機する者、いや、この際だから義理でもいいからチョコが欲しい者、妙な緊張感に包まれる教室……彼らが得る答えは何なのか、それが分かるまではまだ少々かかるのであった。

 

「おいっすー!」

 

「あ、ペコちゃん、おいっすー!」

 

そんな空間になってることなんて全く知らないルキア達は何時も通りに登校してきていた、いや、一つだけ何時もととは言えない光景がある、それはルキアが手に持っている少々大きめの袋だ。

 

流石にこれを見逃すほど彼女も鈍くはないので聞いてみれば

 

「ほら、今日はバレンタインじゃん、だから皆に渡すお菓子を用意したんだ!」

 

「おお、今年もたくさん用意しましたね~、楽しみです!」

 

「楽しみにしててね、教室で渡すから!」

 

この言葉に喜ぶペコ、だがルキアの隣でこの言葉を聞いていたクリスは苦笑と呆れが混ざった顔をしながら

 

「あの、バレンタインは別にお菓子を配る日というわけじゃないんだけど……」

 

「そんなんだから妙な勘違いをする男子が増えてるんじゃないのかしらね、いやごめん、同性からもだったわ」

 

「あ、おはようございます、キャルさん、それに関してはもはや今更感がありますし、何だったらユノさんからしてもう」

 

「……え、ヴァルター先生もまさか!?」

 

キャルの驚きの言葉にクリスは曖昧な笑みを浮かべながら頷く、そう、ルキアの母親であるユノ・ヴァルターもバレンタインの日には決まって同僚や先輩の教師や職員にお菓子を配るのだ、勿論ながらそういう感情は一切ない、彼女的にはこれからもよろしくおねがいしますね位の感覚ではあるのだが

 

「お菓子作ってきたのでよろしければどうぞー!」

 

「お、そういや今日はバレンタインか、毎年助かるな~」

 

「どうしても糖分が欲しくなるのよね……」

 

もはや毎年恒例のことなので慣れている職員たちは彼女に感謝の言葉を伝えながら受け取っていく、が中には今年入ってきましたという新人職員も居るわけで、彼からすれば既婚者と分かってはいるが女性、しかも割と人気がある彼女から貰うということに緊張しつつ

 

「あ、ありがとうございます」

 

「惚れるなよ、既婚者で子供も居るからな彼女」

 

「いやまぁ、流石に分かってますけど、だけどほら、女性から貰えるのはどうであれ嬉しいじゃないですか」

 

「その感情は大事にしつつ早い所慣れてくれよ、じゃないと毎年、あんな感じの表情になるからな」

 

と男性教師が視線を送ればそこに居るのは分かってはいるのだがそれでも惚れそうになるという感じの表情の男子職員、そう彼らは

 

「おそらくヴァルター先生がこの職場に来たときからバレンタインにお菓子を貰って危うく本気で惚れそうになって、未だに割り切れてない奴らだ、面構えが違う」

 

「違うっていうか、大丈夫なんですかあれ」

 

「安心なさい、どうせ二分もすれば邪な心は浄化されるから」

 

今日も職員室は平和です、というのは置いておきルキア達が教室に到着、それと同時に男子たちの緊張が急激に高まる、高まると同時にルキアが手に持っている大きめの袋に

 

「ヨシ、今年もお菓子は貰えるな」

 

「これで0は無いな」

 

「ルキアちゃん、今年は何を作ったの?」

 

「慣れてる男子共がルキアに対する感情に波が出ないのが涙が出そうな光景ね」

 

勿論ながら、この場に居てそういう反応を見せる男子は一度でも彼女と同じクラスになった者たちである、なので今年になって初めて同じクラスになった、もしくは今年はどうやら同じ学年の者たちにも配ってたらしいので今年も違う学年になってしまった男子たちは見事な勘違いを引き起こし

 

「き、聞いてくれ、俺さっきルキアちゃんからチョコを……」

 

「やぁ、ようこそ今回始めてルキアちゃんからチョコを貰った同士よ、今君が見ている光景は現実だから飲み込んで落ち着いて欲しい、うん、『無差別に無邪気』なんだ。君は今回が初めてだろうしね、勘違いも仕方がないことだ」

 

「でも彼女からチョコを貰った時、君は、きっと言葉では表せない『ときめき』みたいなものを感じたと思う、この学園生活でそういう気持ちを忘れないで欲しい……じゃあ、話を聞こうか」

 

「なにやってんの、あの男子たちは」

 

石化した悲しき男子ともはや慣れたことなのでと余裕の態度の男子を尻目にキャルが辛辣にコメントする、これもまた毎年恒例の光景だというのが妙に悲しく、そしてルキアという少女がそれでも特に恨まれたりトラブルに巻き込まれないのだから凄い存在だというのが分かる話である。

 

勿論、ユノの頃から繋がりがあり友人として今も変わらず関係がある所にも彼女はチョコと言ったお菓子を渡していたりする、D08のシーナを始めとした子供たちにも流石に当日は学校もあるから難しいと前日に直接渡しに行き、今日はDG小隊の子供たちにも直接手渡ししている、ともかくルキアという少女は今年も元気にバレンタインというのをなにか勘違いしているのではないかという勢いでお菓子を配っていくのであった。

 

だが、バレンタインというのは盛り上がるのは学校だけというわけではない、例えばそう『レイディアントガーデン』でもやり取りがあったりするのだ

 

「これでよし、あとは……」

 

「あ、あああ、あああ、あ、あの!!!」

 

「うおっ!?あ、えっと、シャフト?どうした、そんな大声出してって……」

 

「ははあ、ははい!あ、あの、こここ、これ、その、い、いつも、て、点検とか、の、かか、感謝で、そそ、その……これ!」

 

半ばヤケクソ気味にシャフトは手に持ってたそれをいつぞやM16が世話を焼いた少年、今では青年である『ジェイク』に押し付けるように渡すと物凄い速さで消え去る。

 

そしてジェイクはと言うと渡されたそれ、綺麗に包装された箱を見て、何かあったっけなと思ってから

 

「……あ、バレンタイン、いや、いやいや、まさかそんな」

 

一人そんな事をイイながら仕事に戻るジェイク、そしてそれを影で見ていた2つの影があった。その影は今のやり取りを見ており、見た上で影の一つM16が

 

「おやおや?、おやおやおや?」

 

「これにゃ、これこそ私が待ち望んだ甘酸っぱいラブコメにゃ、キューピットも辞さないにゃ」

 

もう一つの影、IDWが人知れず拳を握り、M16と頷き合う。無論、背中を押すというのもあるだろう、だがそれ以上に男女の青春染みたラブコメは酒の肴として最高なので是非とも繰り広げて欲しいというのが半ば本音であるのは誰も知らない話であった……

 

バレンタインデーは今年も平和に、そして様々な種を蒔きながら過ぎていくのであった。




ネタしか喋ってねぇな名無し男子生徒と先生、まぁいいか!

という訳でバレンタインデーでした、因みに☆世界でもコラボ先とは普通にコミュニケーションとか取ってるので今回のチョコとか配ってるんやろなって……
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