それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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とは言っても人員は増えてるしバイキング形式だしで言うほど忙しくは無いらしい


食堂は第二の戦場

「あ、おはようございます、指揮官!」

 

P基地が誇る物の一つ、大食堂にスリーピースのリーダーであるP38の挨拶が響く、人形の規模を考えれば当然といえば当然なのだが朝食から始まり、昼食、夕食の時間となると利用者が物凄い数になるし、何だったらエンゲル係数係のお陰でその忙しさは下手をすれば生半可な戦場よりも過酷ではないのかと言う空間でもアイドルらしく笑顔を絶やさない彼女に一種の感動を覚えつつ

 

「あぁ、おはよう……ふむ」

 

「キャロルは今日はそっちから選ぶのね、私はバイキングの方から適当に見繕ってくるわね……って何時も思うんだけどここに来るとあなた不気味なほどに静かよね」

 

「勿論です、ここは聖域ですから」

 

「……あぁ、うん、そこは同意するわ」

 

サイガが見つめる先に茶碗からちょっと訳分からない縦長の白米をモリモリ食べているユノとノア、それを苦笑しつつ見つめるクリミナを始めとした何時もの面々にFive-sevenも一応の同意はする。

 

そんな二人を全く眼中には収めずにキャロルが見つめる先には本日のメニューと言う表、基本的には食堂ではバイキング形式を主体としているのだが調理場に立つ人形が増えた影響なのか、ここ最近ではこのように注文形式も現れた。

 

まぁ沢山食べたいという人形はバイキング形式でガツガツと持っていくのでこちらはバランスを考えた料理が食べたいとか、珍しい物が食べたいという者が利用することが多い、キャロルもその中の一人である。

 

そんな彼女が目に付いたのは和食の欄の『おにぎり定食』写真と内容を見れば、おにぎりと具にはネギが入っている味噌汁とたくあんと卵焼きと言う本当に朝食に特化した軽い感じの定食、おにぎり自体もそこまで大きくはなく小振りなのが2つほどで。

 

「これを頼めるか?」

 

「おにぎり定食ですね、おにぎりの数は一つにも出来ますけど、どうしますか?」

 

「(卵焼きがどの程度大きいか分からないからな)一つにしておいてくれ」

 

「畏まりました、少々お待ち下さい」

 

おにぎり定食ひとつー!とP38が調理場に声を掛ければ一〇〇式の直ぐに!という返事が返ってくる、そこでキャロルはふと疑問に思ったことを彼女に聞いてみることに

 

「しかしだ、ユノとノアを始めとする大食らい達にも白米が出せるとはな、後でカリーナが卒倒するような請求額が来るのは困るぞ?」

 

「その点でしたらご安心を、以前に開発したお米『ぬくもり』の量産体制が整いまして、この基地で賄う分は勿論、スチェッキンの商品にも並べられる程にはありますから」

 

「やれやれ、此処は本当に最前線の基地なのか……まぁ今更か」

 

今更ですね~と苦笑しているP38だがキャロルからしてみればお前が一番の特異点なのだが?という感情が生まれてしまうが蓋をしておにぎり定食の完成を持つことにするのであった。

 

とは言ってもそこまで時間がかかるわけでもなく、ついでに言えば手伝いで入っていたオートスコアラーのスユーフが出来次第持ってくるということで彼女はFive-sevenとサイガが確保してくれた席にてユノ達と会話をしながら待っていれば、程なくして

 

「マスター、お持ちしました」

 

「ありがとう、ふむ、やはり卵焼きはそれなりの大きさで数があったか」

 

「キャロルちゃん、相変わらず朝は食べないよね」

 

「これでも食べる量は増えた方ではあるのだがな、と言うよりもお前達を基準にするな」

 

ユノからの心からの言葉にそう返してからおにぎりを一口、正味な話キャロルには米の良し悪しは分からず、ついでに味も彼女の判断としては食べれるか否か、味が濃いか薄いか、というのからの美味しいかどうかの判断なので今回のこれは

 

「……つまりこれは少々塩が効きすぎているということか、いや、俺の為に調整したのか」

 

「かもしれないわね、となると卵焼きなんかもかしらね?」

 

慣れた手付きで箸を持ち、卵焼きを食べてみればキャロルの舌で十分な甘さを感じ取ることが出来た。おにぎりと味噌汁の味を考えればそれの真逆の味にすることで和らげるという意味もあるのだろうと一人納得してから、そう言えば食べて事ないなこれとたくあんを口に運び

 

「ねぇ、キャロルちゃんが目に見えて楽しいって顔し始めたんだけど」

 

「たくあんのポリポリって音に、ですかね?」

 

「やだ、可愛いんだけどウチの指揮官」

 

「あやつ、最近表情が色々と増えているようでわしとしては嬉しいがの」

 

そんな感じに周りから感想を述べられているがキャロル本人はたくあんのその食感と音に大層感動したのか、それと同時に気に入ったのか、珍しく早い速度で食事を進めていき

 

「なるほど、料理とは音と食感を楽しむという側面もあるとは聞いていたがこういうことだったのか」

 

「いたく気に入ったようね、昼食もこれ出してもらう?」

 

「む?いや、流石に何度もは飽きるから別に構わん、あれば食べるが」

 

因みに、後日たくあんが出されたのだがその時も楽しげに食べていたので本気で気に入った様子ではある、が後に一本丸々かじりたいと言うすっ飛んだ要望を出してFive-sevenを苦笑させたとか、本人曰く飴が制限されているのならばこれをおやつ代わりにと考えたらしいが渋すぎるでしょと彼女は返したとか何とか

 

まぁそんな話は置いておき、朝食が終わりその後はユノ達と食後の休憩も兼ねて雑談と今日の予定をFive-sevenと確認をしていく、何時もであればこのままナデシコと接続、監視の任務に就くのだが

 

「あぁ、それと今日はヘリアンの所に書類を出しに行く日よ」

 

「……あぁ、確か顔を出せとも言われていたな、昼前には出るぞ、その間のナデシコはオモイカネとウロボロス、AK-12に任せる」

 

「了解、3人には伝えておくわね」

 

やれやれ面倒だとボヤキはするがこれも仕事の一つなので仕方がないかと直ぐに立ち直り、その流れのまま本日の業務に特に変更がなければ各員は通常業務を行うようにと食堂に居る全員に通達、この場に居ないものには副官及びそれぞれが伝えてくれとも付け足してから

 

「では行ってくる、お前達は……」

 

「私もクフェアちゃんもこの子達も何時も通りかなって、あ、そうだ、今度の休日なんだけどもしかしたら喫茶店に行くかも、一緒にどう?」

 

「D08の事か?いや、それだったらそういうよな……まさか、例の並行世界か?」

 

「それだけで並行世界って言葉が普通に出てきちまう辺りオメェも染まったよな」

 

ノアの一言にキャロルも自分でぶっ飛んだことを言ってると自覚したのか態とらしい咳払いをしてからしばし考え、そして

 

「そうだな、迷惑にならなければ行ってみたい、祖母上も行くのだろ?」

 

「そのつもりじゃ、こやつらの無銭飲食に関しても謝らんといけないからの」

 

うぐっとユノの声がするが実際そうなので問題である、ともかく休日まではまだ時間があるのでこの話はそこで終わり、それぞれが今日の業務か予定を行うために動き出す……出したのだが同日の昼頃、本社に出向いたはずのキャロルとFive-sevenと何故か付いてきたサイガは

 

「Let's dance, boys!!」

 

「安心しろ、殺しはせん」

 

「汚れた手で指揮官を触ったことを延々と苦しみながら後悔しやがれ!!!!」

 

何故か、犯罪組織と大乱闘を繰り広げていた。




まぁ、彼女たちが外に出てトラブルに巻き込まれないわけがないと言うね。

因みに再来週はこの話の続きだけど、ここでちょっと新武装出すし正直にぶっちゃけると57さんの最後のセリフがヒントである。
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