それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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会話とカフェ自慢のマフィンを楽しみつつ


自由を冠した小隊 Session2

何処から案内しようか、自慢な場所は沢山あるから悩むなと少しずつテンションのギアが上がり始める指揮官を見つつ彼女達が最初の疑問に思ったのは

 

「指揮官さん、一つ聞いていいですか?」

 

「ん、なになにF45」

 

「休日って何ですか?」

 

「休日は休みの日だよ?」

 

固まる空気、休日って?と言うF45と休日は休日ではと言う指揮官、噛み合ってないと気付いたM1895はつまりじゃなと指揮官の言葉に付け足す

 

「こやつが一週間に一度は最低限のことだけして皆ゆっくりしようと定めた日が今日という訳じゃ」

 

「それって、大丈夫なの?」

 

「大丈夫だよ、だって一度も問題起きなかったし」

 

「私も初めて聞かされた時は心配になりましたがまぁ、慣れてしまえば良いものでございます」

 

慣れとは恐ろしいもので、配属された戦術人形は最初こそはえぇと戸惑うが何度も休日を迎えればこれはこれでありだよねとなる、大体は指揮官が心の底から休日を楽しんでいるからというのがあるが

 

兎に角、今の今まで何も問題も起きずに誰かから怒られるわけでもなかったこの司令部では休日は普通のものと定着していると説明を終わらせればF416が呆れ気味に

 

「Is it good to get used to?」

 

「いいんじゃない?」

 

「決めた、最初はカフェに行こう、付いてきて!」

 

パンッと両手を合わせながら指揮官は全員に伝え、彼女達もお任せしますよと言った感じに頷く、と言うよりここまで笑顔で楽しげな指揮官を見て断れないと言うのが真実だ

 

という事で場面はカフェ、最近また改装して少々広くなった店内を見た瞬間、彼女達の口から感動の声が上がる

 

「9!司令部にカフェが本当にあるよ」

 

「本当、ここに来てから驚かされてばっかりだね45姉、これってこの司令部で運営してるんですか?」

 

「いや、スプリングフィールドの趣味じゃ」

 

「Hobby, is this?」

 

趣味だと言われF416が驚きの声、まぁ普通はこの規模を趣味とは思わんよなとM1895は思いつつ、G36が用意し気付けば指揮官も座ってる席の隣に座り、ほらお主らも立ってないで座るのじゃと勧める

 

全員が着席したのを確認してからマスターであるスプリングフィールドがメニューを渡しに来る

 

「いらっしゃいませ、私はこのカフェのマスターを務めています【スプリングフィールド】です」

 

名乗った後に綺麗な礼をする彼女、F小隊の面々も慌てて立ち上がろうとしてスプリングフィールドにいえ、大丈夫ですよと優しく促し彼女達は各々座ったまま名乗る

 

「今朝、指揮官が言ってた小隊は貴女達でしたか、ぜひごゆっくりしていってくださいね。ではご注文がお決まりになったらまた呼んでください」

 

「……お嬢様、申し訳ございません、一旦スプリングフィールドの手伝いに入りますのでここで別れて宜しでしょうか」

 

「あ、そうだね、そろそろ皆も来そうだから手伝いがいるかもね。いいよ、いってらしゃい」

 

スプリングフィールドは再度お辞儀をしてからカウンターへと戻っていき、G36もお辞儀をしてから後を追う、それを確認してから指揮官がメニューを開いて

 

「さ、どれにする?因みにオススメはマフィンだよ、すっごく美味しんだから」

 

「うむ、それに関してはわしも同意じゃ、ここのマフィンはそこらのとは一味も違うぞ?」

 

指揮官と副官が声を揃えてオススメするのなら是非とも味わいたいと満場一致で決定、あとは飲み物どうしようかとなる

 

「私はコーヒーかな」

 

「Also」

 

「コーヒーでいいよ、あれ、45は?」

 

「えっと、私は、ココアがいいかな」

 

「あ、じゃあ私もココアにしよ」

 

「決まったな?G36、注文が決まったぞ」

 

各自注文を済ませ、現在はマフィンと飲み物待ち、そしてカフェも段々と司令部の人形で騒がしくなり始める

 

そうなれば、404-F小隊に気付いて会話しようと声を掛けてくる人形も来るわけで、気付けば彼女達の周りには迷惑にならない程度の人数の人形が集まり各々がF小隊の面々と楽しげに会話をしていた

 

UMP45と違うF45の性格や見た目に驚きつつも仲良く会話をする者

 

逆にそこまで変化はないがそれはそれとしてこの司令部の良さをF9に話しつつF小隊の話を聞く者

 

眠気の欠片も感じさせないF11にこの司令部のG11の休日の過ごし方を話す者

 

英語オンリーで更にテンションまで違うF416に英語で会話を試みる者、因みに大体は話せている

 

対してF小隊も最初こそはF45が慌てたりしたが今では時より笑いつつ会話を楽しみ、他の面々も同様に楽しんでいれば

 

「おまたせ致しました、こちらマフィンとコーヒー、それとココアでございます」

 

G36がテーブルに出来上がったばかりのマフィンと淹れたてのコーヒー、それとココアを並べられる。どれもいい匂いが彼女達の鼻を擽り、じゃあ食べようかと指揮官の言葉でそれぞれが食べ始める

 

「ん~、美味しいよこれ!」

 

「コーヒーも匂いがいい、え、これってもしかして豆から?」

 

「Both coffee and muffin are handmade and this taste is amazing」

 

「これで趣味、凄いな」

 

F45はマフィンを食べればその美味しさに目をこれでもかと輝かせながら感想を述べ、F9はコーヒーが豆だと分かり驚愕、F416とF11も同じく驚きながら食べ進める

 

テーブル一杯の幸せ、F小隊がここまで喜んでくれるとは思わなかった指揮官は良かった良かったとココアを飲みながら優しい笑みを浮かべM1895もこれなら夜はどうなるんじゃろうなとマフィンを食べつつ笑うのであった




目を輝かせながら仲間たちとマフィンを食べるF45ちゃんを想像すると不思議と胸が苦しくなる作者の焔薙です、おかしい……今までも書いてた日常だぞ?

予告する!(ルパパト風)
BARの出番あります

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