それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
テロリスト騒ぎも、そしてヴィーラの暴走も無事に終わりキャロルとアナの二人は777号に乗車して喫茶店がある街まで来ていたのだが
到着し、街を見た二人が感じたのは圧巻という言葉だった。なんと言葉にするべきなのだろうか、そんな感情に囚われながらもキャロルが口にしたのは
「ガーデンも活気ある街だと言う認識はある、だが……まるで次元が違うな」
「我々の世界で活気があるとはいっても、それでも明日への不安が付き纏いますからね。ですがここはそれがない、人々が、空気が今日を楽しみ、そして明日へも確かな希望を持って生きてるのが分かるほどです」
敵わんな、締めのように出したキャロルの言葉が全てだった。これが『たられば』が起きなかった世界の姿、未来が絶望視されていない人々の顔、何も説明されなくとも分かるここが確かに平和な世界なのだという空気に二人は圧巻されていた。
そしてこれがレイラの願い描いた綺麗な世界なのだろう、と。だからこそキャロルはこう思ってしまった、自分たちの世界はなんて
「愚かなことをし続けた果てなのだろうな」
「……」
「歯車の噛み合い一つで何も起きなかったというのに、一度狂ったそれが更に狂いを起こし……俺達のような存在を生み、光すら失ったのだろうな」
「ですが光は生まれました」
キャロルの言葉に半ば被せるようにアナが答える、そう、今の今までは光がなく行き着く先は滅びという暗闇だった世界、だがもう違うと。
確かな希望が今の自分達には生まれたのだと、今はまだ限りなく遠く小さな光だとしても、絶望しかなかった未来を希望に変えれるモノが生まれたのだと。
「故に私はこの世界の光景をこう思います、我々が目指すべき『未来』なのだと」
「目指すべき未来、か……確かにな、まだやり直せると分かったのだから悲観になっても仕方がなかったな」
「えぇ、そのためにも私達は気張らないといけませんがね」
もうユノやナガン、出来ることならばノアにだってあまり苦労をかけさせること無く、その光を育てこの世界のような未来を描き切ろう、それがアナの今の心であり、キャロルも同じだと頷く。
と、なんだかこの世界には似つかわしくないほどにシリアスな空気を醸し出している二人に777号に乗っていた三姉妹や万能者が声をかけられずに遠巻きに見てるとかは当然ながら気づいていない。
っとこのまま終わりそうな雰囲気すらありそうな二人だが、それはそれとしてこの騒動の締めとしてはやはり例の喫茶店でコーヒーでも飲みたいというのが本音であるので
「で、喫茶店とやらは何処にあるんだ?」
「私もそれはちょっと分かりません、ですが誰かしら知っているのではいのでしょうか」
普通であれば喫茶店近くに飛ばされることが多いのだが今回の二人は飛んだ場所は全く関係のないゴーストタウンと言うことなので場所を全く知らない、はて困ったとなりかける二人だったが幸いなことに他の者達が知っていたので案内されることで事なきを得るであった。
という事で喫茶店、どうやら他の場所で事態に当たっていた者たちも集まっていたらしくかなりの人数におぉっとキャロルもなるがその殆どが見知った顔という事で思わず
「奇妙な縁もあったものだな……さて、初めましてだな、俺はキャロル……キャロル・エストレーヤ、そちらの話はユノやノアから聞いている、マスターでいいか?」
スッと右手を差し出して握手を求めるキャロルの行動にアナは驚いた顔をする、此処最近忘れがちではあるが彼女の身体は『オリジナル』の遺体を素体としており体温調整などは当然ながらされていないということ、つまりはそれに向こうの代理人、喫茶店のマスターである彼女が応じるということは
「ッ!?」
「そしてこの世界には決して存在できないほど、醜悪な存在だ」
もちろん、彼女が望んで行ったわけでもない、自分たちの世界の道徳を捨てきった科学者が生み出した存在、故にキャロルが悪いということではないが彼女としてはこの平和な世界に自分は似合わないなという気持ちからの言葉だったのだが
「いいえ、ユノちゃんのお姉さんであるならば歓迎しますよ」
「話には聞いていたがお人好しだな、だが、ありがとうっとと、こっちの紹介もだったな」
「S09P基地『ランページゴースト』隊、副隊長のアナと申します」
その後は喫茶店での打ち上げ会に二人は参加、アナはこの世界の『AN-94』の話を聞いたり、同じくこの世界に来ていた者たちと会話をし、キャロルもB基地の指揮官を始めとした者たちと指揮官としてだったり一人の科学者としてだったりと会話を楽しむことにするのであったのだがそのB基地の指揮官との会話にて
「む、あの申し出に関しては下心などは無いぞ?そうだな、恩を返したいと言うだけだ、ユノの未来を救ってくれたそちらには簡単には返しきれないほど恩義がある、それだけなのだが……」
「指揮官、その、恩義に対する返しがあれでも足りないとなると向こうも流石に困惑するのは無理ないかと」
という感じのやり取りがあったりもしたが、彼女たちは喫茶店自慢のコーヒーを飲みながら最後まで楽しみそして、向こうの世界ではそれなりに居たと思われたのだが、P基地に戻ってみれば
「……5分と経ってないな」
「いえ、それよりも」
そう、彼女たちは幻影によって同じように帰ってきた……のではない、そろそろ良い時間だなというタイミングで現れたのはアナの視線の先に居る丸々ふっくらボディの白い猫こと『大福』が店内の扉の前にいつの間にか存在しニャ~と一鳴きしてるではないか
なのだが他の者には聴こえてるふうにも見えてる感じもなく、どういうことだという感じに困惑しているとその様子を見てマスターが
「もしかしたら、何か聴こえましたか?」
「何かも何も、そこに大福、あ、いや、ユノが名付けた猫が……見えないのか?」
「ふむ、少しパターンが違いますがもしかしたら時間なのかもしれませんね」
「と、言いますと?」
アナの質問にマスターが答えれば、なるほどと納得してから大福を見れば、まだなのかという空気と視線を飛ばしてから踵を返すように扉に消えたのを二人がマスターに挨拶をしてから追いかければP基地のシミュレーションルーム、そしてさも当たり前のようにそこに居る大福にキャロルがただ思ったのは
「貴様は何者だ?」
その質問に大福はニャ~と気怠そうに答えてからのんびりとシミュレーションルームを後にし、キャロルとアナも続くように出ていき、それと同時に反応があったということでFive-sevenにキャロルは絡まれたりしつつも
「向こうの世界はどうだったキャロルちゃん」
ユノからのこの質問に、彼女はただ一言こう答えるのであった
「あぁ、とても良い所だったよ」
大福is何者
なんか打ち上げ風景を殆ど丸投げしてしまいましたが、まぁ自由に書いてもらった大丈夫ですよ!!(無責任
とても楽しいコラボでした、さてユノっち達をどのタイミングで遊ばせに行こうかしらこれ