それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
昼食を終えて、満腹になってからの昼寝を終えてから彼女たちが次に来たのは基地にある中庭、ともすればそこには
「そうか、二人にとっちゃノロトルはでっかい奴って認識になるのか」
「そうなると思いますわ、いいですか、顔の前に指とかを出してはいけませんわよ、大人しいとは言えもしかしたら噛まれたら怖いですからね」
ノアが保護し、未来でも元気に長生きしているゾウガメことノロトルのテリトリーであり、だがルキアとクリスはと言うとその巨体を前にしても怯えたりする様子はほとんど見せずに興味津々に見つめている。
一応、ノアとクリミナが近くにいるのとノロトル自身が物凄く周りを気にしなと言うべきか、のんびりな性格のためか誰かを噛んだり威嚇をしたりという報告がないほどに大人しい性格なのもあって、二人と一匹の間には微妙な間合いと空気が流れるだけに済んでいたりする。
「はい、御二人とも、大人しいとは言えど亀は反射的に目の前の物に噛んだりします、決して手を伸ばしたりしてはいけませんよ!」
「ふぉー」
「ふぉー?あ、私のことかってああああああ!!!離してください、た、助けて姉さん!」
更に言えば何処から聞いたのか私達も見守りますとAR小隊Jrの面々も集まっているので余程がなければ安全な空間ができあがっていたりする、と言うよりも事あることに注意を喚起するM4Jrにルキアの興味がそっちに向かったようで不意に伸ばされた手に反応できずに捕まり、グニグニとされ助けを求めるが
「楽しそうだな~」
「はっはっは、仲良くなるいい機会じゃないか」
「それに、ノロトルは全く気にしてない様子だしね、ああ、クリス、急に叩かないほうが……反応しないわねこの亀」
他のJr小隊員は助けに入る様子もなく、M4Jrはそのまま彼女が満足するまでグニグニされてしまうが実害らしい実害はないのでそのままにされるのであった。
ルキアがそうやって遊んでいる間に、クリスはと言うとおもむろに近づいたと思えばぺしぺしとノロトルの甲羅を叩き始め、これにはAR-15Jrも警戒に入るが、叩かれているノロトルは一度だけ顔を向けるが興味なんて無いとばかりに視線を外し、そのまま足を畳んで寝に入る、これには見ていたAR-15Jrが上記のセリフを言い、ノアも
「おめぇ、それでも元々は野生に居た生物かよ……」
「もしくは、ここでの生活が長いですし、安全だというのが分かってるからではありませんか?」
「いや、だとしても知らない相手に甲羅を叩かれたらもう少しあんだろ……」
ご尤もな指摘にそれはそうですわねと苦笑気味に返すクリミナ、その間にもクリスは何かが気に入ったのかペシペシと甲羅を叩くことを継続、因みにだがルキアは一通りグニグニしたら満足し、何を思ったのか、将又クリスがやってることを真似しようと思ったのか、彼女もまた隣に立ちペシペシと叩き始め、その音が楽しいのかキャッキャと笑い始め、クリミナの方に振り向けば
「ぱーぱ」
「どうしました、ルキア?」
「ぺしぺし!」
どうやら一緒にと言う意味と楽しいという意味を含めた言葉だったようで、すぐに視線をノロトルに戻しては心から楽しそうに甲羅を叩き始め、娘のそんな姿を微笑みながら見つめていると
「はぁ」
「どうしました、溜息なんて」
「ん~、なんだろう、平和だなって」
ヨイショとその場で座りだしたノアに続くようにクリミナも座り、どうして突然そんな事を?と聞いてみれば、少しだけ考え、彼女は答えた。
「理由らしいのはねぇけどさ、平和だなって思っただけ、ってわけでもないか……こうしてさ、ああやってクリスとルキアが心置きなく笑えて、あたしらがそれをを見守れて、今までの戦いが全く無駄じゃなかったんだなって」
世界が、本当に少しずつ良い方向に進み始めてるんだって考えたら、そんな事を思って溜息が出たらしい。という事を穏やかな表情で告げるノアにクリミナもまた同意するように頷く。
ほんの一年や二年前では考えられもしなかった光景が目の前にある、同時にその間に流れ続け血も、悲劇も、全てを知っているからこそ、これがどれだけ尊く、大切なものも。
「まだやるべきことは残っていますが、それでも考えられることが増えた、というのは大きいですわね」
「だな、よいしょっと」
ゴロンと寝転がるノア、それからガラス張り天井から見える雲ひとつ無い青空を見つめ、だからかなと唐突に呟く、ほんの少しとは言え平和になり、娘が出来て親としての精神の余裕が生まれた彼女が唐突に抱き始めた物があると。
「この青空みたいに、世界の柵が無くなっちまえばいいのにな、誰もが笑えて平和で、真っ白い洗濯物みたいに綺麗な世界に」
「素敵ですわね、でも彼女たちもまた、それを願っているのかもしれませんわ」
『彼女たち』というのは言うまでもなく、ネーヒストを始めとしたヨゼフの計画で生み出されたクローンたち、最後の最後に世界のため、そして姉であるユノ達のためとその身を犠牲にした行為で希望の光を生み出した彼女たちもまた、そんな事を思ってるのかもしれないと。
「かもな、レイラ母さんだって同じこと思ってたんなら、あいつらだって……でもまぁ、まだまだ掛かりそうだけどな」
「汚染どうこうを解決しても、柵をなくすというのは果てしない時間がかかりそうですわね……いえ、今はまだ目の前の事柄、ですわね」
「あっちもこっちも問題は山積みだからなぁ、少なくてもアタシらランページゴーストの出撃が収まるレベルまでにならねぇと」
でもねぇとクリスとの時間が思ったよりも取れねぇと割とそれが一番今願ってることですというノアの言葉に笑いながらそれはまた難しい願いですわねとクリミナが答える、が自身の所属する部隊もまたそこそこの出撃頻度があったりするので同じ気持ちだったりする。
と二人が少しばかり真剣な話をしている中、ノロトルの甲羅を楽器にして楽しんでいた二人が唐突に振り向く、そう言えば近くに来ないと子供心ながら感じたのだろうか、ともかく振り向けばノアは寝転がり、クリミナは座って会話をしている姿を見てから行動が早かったのはクリスだった。
トテトテと自身が出せる全速力で駆け出す姿にAR小隊Jrが慌てて並走、だが幸いというべきかよろけるような素振りも見せずに、そして勢いそのままに寝っ転がっているノアに向かうのだが当の本人はクリミナとの会話に夢中で気づいておらず、そして
「にしてもオメェ、ルキアにも『パパ』呼びされてっか、良いのか?」
「いやまぁ、ルピナスも呼んでますし、別にいいかなと」
「まぁ、オメェが良いなら別にグフォッ!?」
勢いのまま彼女のお腹へダイブ、無論、無防備であるお腹への攻撃に流石のノアと言えどダメージがない訳もなく、思わずそんな声を上げ、それから
「く、クリス、どうした……?」
「……」
「あらあら、あたくしと会話を楽しんでたから、自分もという所ですかね?「ぱーぱー!」へ、キュ!?」
何処と無くムッとしてる表情のクリスにごめんごめんと謝りながら頭をなでている光景にクリミナがそう呟くと同時に彼女もまた、クリスがやったから私もやるという勢いで突撃してきたルキアの全身全霊の体当たりを見事に鳩尾に喰らい、変な悲鳴を上げてしまえば
「……ぱーぱー」
「だ、大丈夫ですわ、えぇ」
「子供って、意外とパワフルなんだな」
「ですわね」
ともかく、それから残りは二人に付き添い、基地中を歩き回っては楽しませて、こうしてユノとクフェアを楽にしてあげようから始まった一日が終わりを告げるのであった。
因みにだがこの一日でルキアとクリスによる不意打ち気味のタックルの犠牲者はそれとなく居た模様、そして揃いも揃って告げる言葉は
「威力が痛い」
子供とは常にリミッターが外れている存在であるのだと思い知らされたとか何とか
ゾウガメに怯まないとか中々根性あるっすねちびーず(他人事
さてさて、次回からは大規模コラボに顔を出しますよ~、という事でランページゴーストとオートスコアラーとラーニョチームは頑張ろうね。
まぁキャロルとAK-12からのバフもあるナデシコもあるしなんとかなるやろ!