それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
タリン前に形成されているパラデウス防衛線突破戦、ランページゴーストが接敵してからそこかしこで激しい戦闘が繰り広げられている。
その戦場を陸に空にと文字通り飛び回りながらランページゴースト隊長、ノアはパラデウスの防衛線に速く穴を開けようと武装をボウガンから両腕には過去にネーヒストが使っていたガトリングを三門くっつけたような兵器を、腰部分には今回は爆発系を禁止されているからとミサイルハッチではなく、そこからは細長い紅い砲身の電磁レールガンに、更にはスラスターの一部を腰部のそれと似たような砲身に変形させ、一斉発射による大火力の暴風雨を加えていく。
確かにパラデウス側には【偏差障壁】と呼ばれる一種のシールドと各兵器の正規軍並の装甲により凄まじい耐久を有しているが流石にこの暴風雨を真っ向から受ければ話は別であり、次々と爆散、しかし数は確かに減ったというのにノア目掛けて飛んできた対空射撃は薄くなったという感じがせず、即座に回避行動から地上に降りて
「チッ、質と量の両方あるのはうざってぇな」
「まるでヨゼフとの戦いを思い出させるな」
静かに語りながらゲーガ-が大剣を担ぎ、【ストレリツィ】、【ロデレロ】などのパラデウスの一般兵器の壁へと駆け出していくが、そんな彼女を見過ごすわけもなく弾幕が襲う、しかし彼女は冷静に直撃以外は左腕のバックラーを大盾に変化、防ぎつつ腰部分の装甲をスラスターへ、一気に速度を上げつつ大剣を二対の長剣に再変化、立ちふさがるそれらを流れるように斬り捨てていき突き進んでいく。
瞬く間にスクラップの海を広げ、防衛線を確かに進んではいる、いるのだがだからこそゲーガ-の電脳はこれを訴えた、それは
「奇妙だ」
「これだけの質と量を用意できる組織力がありながら、タダ数だけを用意する防衛線というのは違和感があります」
確かに通信しながらだったとは言えボソリと呟いたつもりだったのだがアナの耳には届いたようで返答が返ってくる、その彼女はと言うとノアたちと同じように防衛線の中でアメノハバキリで斬り伏せ、時にはアジダート&フォルツァンドでの射撃での牽制をし、それから結局はアメノハバキリで斬り捨てている、因みについに銃の方の【AN-94】は装備から外されたらしい。
目の前の一体を斬り捨て、完全に倒れる前にそれを踏み台に飛び出し即座に【ドッペルゾルドナー】を視認すればシューティングスターを稼働、彗星のような軌跡を描き接敵と同時にメインカメラの部分を貫き、引き抜くと同時に目立つその砲身を斬り捨ててば、射撃準備をしていたのか根元部分が赤熱化し爆散、だがアナはそれを見届けること無く、攻撃を継続しているその背中をRFBが駆るパワードスーツがドッペルゾルドナーの背後に居た【ウーラン】に向け疾走をしていく。
見た目の鈍重さとはかけ離れた高速移動と並の攻撃では当たったところでびくともしない装甲によって随伴兵のストレリツィなどは殴り潰され、ウーランに接敵すれば勢いそのままに掴み、そして
「どおおりゃぁぁぁぁああ!!」
なんと、投げ飛ばしもう一両のウーランにぶつけ二両ともスクラップに、それから
「まるで誘われてる、って気がするの私だけかな」
「その懸念はしておいても損はないかと、ですが我々のやることは変わりません」
「もうすぐで防衛線をぶち破れる、もし何あるとすりゃ廃都市だと思うが……」
《貴様らの懸念は分かっている、こちらでも一応の仕込みはしている、もっとも防衛線側の操っていたストレリツィとロデレロは尽く壊されたがな》
まぁ味方識別も出していないので仕方がないことだがとキャロルは呟きつつ、タリン内部の支配下にあるその二種を向こうに悟られない程度にアイソマーの反応がある地点に動かし見張るように、だがいざというときに彼女たちの壁になるような位置に配置していく。
また他の地点での様子を見ていこう、まずは空にて支援行動をしているヒポグリフのパイロット【81式】はと言うと乱戦になっている戦場だと言うのに的確に支援射撃を繰り返していた、彼女が狙うのは主にグラディエータやドッペルゾルドナー、ウーランと言った大型、しかし彼女が思っていたのは
(余程、空からタリンへの侵入はされたくないというのが感じれる対空射撃ですね……救出後のヘリを考えると納得はできるのですが、これはなんというか)
侵入ではなく、空に逃げることを防いでいる?なぜか知らないがそんな事を思っているとヒポグリフのレーダーが4機のヘリを捉え、即座に照合、出てきたデータは
(S01AB基地、地域が違うので接点は今日が初めてですが練度は確かですしこれならば突破は思ったよりも速く済みそうですね)
最も、それで終わりとは行かないとは思いますが。誰に呟くこともなく電脳でそう告げてからヒポグリフにて味方への支援を続ける、燃料も弾薬もまだまだ十分あるという事で空をまだ飛べることを喜びながら。
そんな余裕な感じがある戦場だが、ことオートスコアラーとラーニョチームには少しばかり話が違った、というのもこの2チームにはランページゴーストのような火力や規格外の性能は(ジャウカーンは除く)無く、あるとしても普通よりも性能が上という部分と使われている技術のみ、故に
「遠距離と障壁ありの敵にアタシがどう戦えってんだ!!!」
「とか言いながら一般兵器は倒せてるじゃんトゥーマーン」
「うっせバーカ!ストレリツィってのだけだよ!ロデレロとか言うやつなんだよ、なんであのナリで障壁持ってんだよ!」
「いや、それ言ったらフォースシールドがあるからIOPも変わらないじゃん?」
と言いつつダラーヒムがロデレロからの一撃を避けて返す刀で愛用の多機能トンファー【レ・ザネ・フォル】を振るえば障壁に当たるがその瞬間、一歩踏み込み障壁の内側に潜り込んで連撃を浴びせ沈黙させる。
させてから、ほらこうするんだよ言うという表情を向けられれば
「戦闘型のあんたらと比べるな!!!」
「え、トゥーマーンってその程度も出来ないのですか!」
「出来らぁ!!」
何という絶妙なタイミングで煽ってきたジャウカーンにブチギレたトゥーマーンが両腕の外付けで強化された増幅器を作動させてレーザーナイフをレーザーソードにまで出力を上げて斬り掛かればあっさりと成功、ほら見なさいとドヤ顔をしながら振り向けば即座に引き攣った。
そこにあった光景は、グラディエータを障壁もろとも正面から両腕の鉤爪でスクラップに変え、戦場中に響いてるんじゃないかという咆哮を上げれば電気を纏っている衝撃波が敵集団を襲いこれまたスクラップにと無双を繰り広げる小さな怪獣ことジャウカーンの姿、障壁が障子紙かというレベルで破る姿には、スユーフからしても
「本当にあの娘は規格外ですね」
「あの大規模作戦の後に例のガンスミスと意見交換して更に強化されたからね~、今じゃ大気中の電気とか敵から電気奪ったりとかでやりたい放題よ」
「人形という枠組みすらも外れそうだし、あの娘が吠えるたびに味方からも注目浴びるんだけど……あと、M82A1からお守り貰ったんだけど、これ本当にアタシが預かってないと駄目?」
トゥーマーンはそう言うがオートスコアラーという存在そのものが特異な存在なので、それで注目されているということには彼女たちは気づかないのであった。またお守りに関しては
そして最後にラーニョチームはと言うと、彼らもまた戦場を駆け巡り防衛線を突破線とする味方へ支援行動を行っているのだが
【うーむ、チェーンガンじゃ障壁を破れないの辛いなー】
【でも20mmガトリングや大口径ショットガンを使えば確かに破れるけど、弾数持たないよー?】
【じゃあ、撹乱しつつ至近距離からの射撃はどうかなー?】
【この距離ならバリアは張れないなってやつだねー!】
【意外とありかもだけど僕たちの任務は突破だけじゃないからねー!】
ワイのワイのと騒がしく自慢の四輪による高機動で撹乱、また障壁が破れないとは言っているのだが実際はドッペルゾルドナー以上の大型のものであり、彼らの装填されている【特殊徹甲弾】ならばロデレロのものは破れるので主にそれを狙い、時にヒポグリフや味方航空戦力が狙いやすいように大型に機動戦で釘付けにしたりと、決して役立っていないというわけではない。
防衛線突破もこの戦力ならば目前、問題はタリンに足を踏み込んだ後である、何が出てくるのか、それは誰にもわからない、だが
(幻影、何を訴えているのですか?)
己の身体の中にある幻影がアナに警戒を決して解くなと警告してくることに彼女の緊張が高まるのであった。
みんながんばっている(女神転生並感)
こんな感じに戦場で暴れまわってます、多分ジャウカーンちゃんの咆哮は戦場の何処に居ても聴こえるぞ。
不思議なお守り
トゥーマーンが基地でM82A1から渡された小さな宝石、宝石なのだが種類は不明、時より淡く光ったりしている。
彼女曰く「時が来たら分かる」とのこと。