それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
レイラ・エストレーヤのクローンの存在が発覚、その報は直ぐにユノやノア、ペルシカにも伝わり大規模救出作戦が終了して時間が経ってないというのにまたバタバタし始めたP基地。
とは言っても現状で出来るのはクローンが活動している地点をナデシコによるスキャン、情報部が引き続き掲示板などからの情報収集程度が限界ではあるが、無論現地に向かって調査というのも取れない選択肢ではないのだが、キャロルが言うには
「汚染地域というのがネックだ、無論それは汚染の危険性というのは言うまでもないが俺が一番に懸念しているのはELIDの存在だ」
前回の大規模救出作戦にて猛威を奮ったC級ELIDに対してアナとRFB、更にはオートスコアラーとラーニョチームをぶつけ、結果がラーニョチームの半壊とジャウカーンとトゥーマーン2名の一時的戦線離脱、一体でこのザマであり汚染地域に向かえば嫌でも連戦となると考えれば安易に向かえる地ではないことは明白である。
ならばノア単独での上空からの捜索はと言われそうだが、これもまた無理ではないが現状ではそもそもにして汚染地域のどの箇所で活動しているのかと言うのも不明であり、流石にその中を闇雲に探せというのはキャロルが許可をしない、つまりは……
「情報を集め、位置を特定しと言う過程の時間が必要だ」
「それじゃ、すぐに会えるって訳じゃないのか、でも私達と敵対してるってわけじゃないんだよね?」
「キャロルが言うにはな、つかなんでルキアは人参を咥えてるんだ……」
現在はお昼過ぎ、昼食も終えてお茶をしている中、ルキアが何故か綺麗に洗っているとは言え人参を両手で掴み咥えているのを一応支えながらのユノの一言にノアがそう返してからキャロルに視線を向ければ、彼女はあぁそうだと一つ頷いてから自身の考えを提示した。
「もし俺たちに敵対、もしくはパラデウスに組みしているとすれば前回の大規模救出作戦の際に出てきている筈だからな、無論、ヘカトンケイルや核の使用を考えると巻き添えにしないために出撃させなかったというのも考えられるが、だったら離脱のしやすい防衛線にでも出しておけばいい話、だがそこにすら居なかった、つまりは」
「現状のアヤツはパラデウスとは独立した存在になっている、という事じゃな?」
「しかし、仮にそうだとしても活動拠点というのはあるはずだ、そこを見付けるのは難しいのか?」
ここでP基地では聞き慣れないも良いところの男性の声が入る、とぼかしても仕方がないので答えを言えばエゴールなのだが、そして彼の言葉はご尤もでキャロルとしてもそこを攻めていきたいとのこと。
だがクローンである彼女の反応がそもそもにしてどれなのかから始めなければならないというのもあり、その線での捜索も容易ではないとも答えてから
「まぁ、焦らず探すしか無い、だが時が来たらノアに出撃してもらう、良いな」
「大丈夫だと思うけど、気を付けてね、ノア」
「安心しろクフェア、勘だけど悪いことは起きねぇからさ、なぁ、クリスって……お前はナスか」
なぜ、子供二人は野菜を食べるわけでもなく咥えているのだろうか、そんな疑問の視線が注がれるが、当の本人たちには届かず、慌ただしくはあるもののP基地は今日も日常が流れていくのであった。
……汚染地域にある活動拠点にしている廃研究所の外で例の大型バイクに跨がり夜空を見上げている、レイラ・エストレーヤのクローンである彼女はヨゼフから取り引きとして会得したレイラの生体情報を元に作られた、完全に模倣したクローンなのだが当時は失敗作の烙印を押されていた。
それはレイラが持っていたという『絶対適合体質』が現れなかった、からではない。上記にも書いたようにクローンとしては完璧に模倣しており、つまりは彼女の全てを、しかも肉体も全盛期と思われる18歳で作り出し生命活動も確認されていた、ではなぜ失敗作の烙印が押されたのか、それは唯一つの理由、彼女は『覚醒』しなかったのである。
原因不明、パラデウスの技術力を持ってしてもそれだけは一貫しており、しかし生命活動などは通常通りに行われている、その未知の部分が研究者たちの探究心に火を付け処分は逃れ、この研究所にて保管、対ELID人型兵器として様々な改造が施され続けていたのだ。
そんなある日、宇宙から光が降り注いだ、そうフェアリーリリース作戦にて衛星兵器と化したユノのクローン達が行った汚染地域への掃射攻撃、その後の自壊した衛生の流れ星が流れたその日に彼女は突如覚醒、だが開けられた瞳が映したのは蛻の殻と化した研究所。
しかし、彼女はそれについては疑問に思わず、何だったら原因すら探ることはしなかった、それ以上に彼女には自分が何者なのか、そして
(なに、この、頭じゃ何も分からないのに、『心』で何かを理解してる感じ)
自分が為すべき事、自分が抱くべき信念、その2つが目覚め、知識しかないはずの自分の心とも言える部分に刻まれたかのように存在していた。だからこそ彼女は自分が何から生まれたのかを知るべく研究所を捜索、まるで慌てて逃げ去ったかのように残された資料を読み漁り、己の大元になった存在を知った、自分が目覚める直前に起きた事柄を知り、彼女は理解した。
完璧に模倣したが故に宿ったレイラの欠片がパラデウスに協力することを拒み覚醒を妨げた、そして命を燃やし尽くすが故にあの人達の側に居られない自分たちに変わり、どうか彼女達を支えてほしいというネーヒスト達の願いがあの日、彼女を覚醒に導いたということを。
彼女からすれば酷い押し売りだという感想を抱いてしまいそうになる、けど不思議と嫌なモノは感じなかった、それはきっと自分がレイラ・エストレーヤのクローンだからというのもあるだろう、ネーヒスト達の願いが優しいものだと感じたのもあるだろう。
「まぁ、道具はあるし、
それから彼女は研究所に遺されていた3つの対ELID兵器を使い、汚染地域のELIDの狩りを行い続け、やがて噂となりとある基地の戦術人形の目に止まり……
「不思議なモンね、アンタとは会ったことあるような気がするのよ」
「奇遇だな、アタシもだ」
最強と謳われたレイラ・エストレーヤのクローン、『№0』は
うだうだやっても仕方ないだろうってことで早々に接触させる作者が居るらしい。
つか汚染地域でELID狩ってる少女とか絶対に他の基地のも噂は届いてそうだな?まま、エアロ