それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
※ クフェアさん視点ぞよ
油を引き、十分に熱したフライパンにベーコンを乗せれば、ジュ~と言う聞き慣れた、だが何時聞いても耳を楽しませる音がし、少しすれば焼けていく香ばしい香りが鼻をくすぐる。
味付けは塩と胡椒だけでシンプルに仕上げ、焼けたら用意してある人数分のお皿にそれぞれ移して、続けて卵をフライパンの上で割り目玉焼きの調理を始める、ベーコンはただ焦がさないように焼くだけだったが、目玉焼きは少々集中が必要。
というのも、皆がみんな、焼き加減の好みが違うからだ、ノアは固焼きのサニーサイドアップ、クリスは半熟のサニーサイドアップ、ウロボロスさんはオーバーイージー、レイはオーバーミディアムと見事なまでに違う、因みに私は特に好みは無い、その日の気分とも言える。
だけどまぁ、焼き方を統一してくれとは思ったことはない、好みが違うのなんて当たり前のことだから、と思ってる間にまずはノアの分を焼き終えて、次はクリスの分、人数は確かに多いが起きてくるまで時間には余裕はあるので慌てず正確に焼き上げていく。今日は平日なので多分、あと数十分もすればノアとクリス、それにレイも起きてくるし、最近はウロボロスさんも朝食前には起きてきてくれるようになったので助かるっと
(誰か起きてきた、この足音は……え?)
「おはよう、私だ。くくっ、いい表情だ、私がこんな朝早くに起きるのが意外と言った感じの表情だな、クフェア殿?」
「お、おはようございます、ウロボロスさん。えぇ、まぁ、正直に言えば驚いてます」
ウロボロスさんがこの時間帯に起きてきたということは初めてとも言える、なので驚きを隠すことも出来なかったのだが、向こうは驚かすつもりだったようで私の様子に満足したように笑ってから、何時ものようにメイド妖精を呼び出して手伝いに入れてくれた、本人はテレビをつけて定位置となっているソファの上で横になっている。
まさかのことに驚きながらもいや、こういうこともあるんだなぁと思いながら調理の続きに入る、その後は特に何かがということもなく、ノアもクリスももう既に起きているウロボロスさんに驚き、最後に
「おはよう!うーん、気分痛快!」
「どこの世界界賊だおのれは」
「うお、まさかまさかの私が最後とは……」
レイが起きてきたのだが、やはりウロボロスさんに驚く、だけど私からするとレイがこの時間帯と言うのも驚きではある、いつもだったらクリスと同じくらいには起きてくるのだが、もしかして夜更かしでもしたのだろうか?
とすれば、ウロボロスさんはまさか……
「ウロボロスちゃん、もしかして寝てない?」
「寝とるわ、人を何だと思っているのだクリス嬢、いや、その顔はノア殿も同じこと思っていたな?」
「……悪いかよ」
どいつもこいつも偶に早く起きればこれだと言葉は不満げだが顔は笑っているので多分この反応が見たかったんだと思うけどごめんなさいウロボロスさん、私も同じこと考えてました……
とりあえず、出来る限りそれを悟られないように、朝食ができましたよと伝えつつメイド妖精達とともに出来上がったベーコンエッグにトースト、コーンスープ等などをテーブルに並べていけば、先程までの空気は何処へやら、ウロボロスさんも席に座ったところで全員が食べ始める。
こうして朝の一幕としての朝食が終われば、ノアとクリスはそれぞれ仕事と学校に行く準備を済ませて行ってくるのを見送り、これで一息、と言う訳にはいかない。
確かに今日は雑貨屋であるリポスティーリオのお手伝いは休み、でも家事はあるのでそれをこなさないといけない、なんて言ってるけど私はこれを楽しめている、これは多分、基地に居るときのネゲブさんのお手伝いに入ってた頃の経験だと思う。
(そう考えると、ある意味で花嫁修業ってやつだったりしたのかなぁ)
「おや、なにか楽しいことでもありましたかクフェア様」
「え、あ、基地に居るときにネゲブさんのお手伝いをやってて良かったなって」
どうやら無意識に笑みを浮かべていたらしく、隣で同じように洗濯物を干していたG36、この街に居るときは【クラリス】と名乗るようになった彼女に指摘され、私がそう返せば
「なるほど、確かにあのときの経験が今に活きているというのはありますね」
とは言っても本人はそのつもりは勿論ながら無かったと思う、いや、でもノアと恋人になった時からはもうちょっと詳しく教えてくれた時も合ったのでもしかしたら?
なんてことを考えつつ、洗濯、掃除を終わらせていくが一人でというわけでもなく、クラリスさんやアーキテクトさんからの提供で配備されているスイーパードッグが3機で掃除してくれているので負担は物凄く少なく、時間も思ったよりも掛からない。
そうして、やっと一息つけるのは大体10時前、今日はお昼はどうしようかとまだ居間のソファで横になっているウロボロスさんに聞いてみるが、返答が返ってこない。
(ってあらら、ふふ)
「クゥ……スゥ……」
春の陽気が程よく差し込むソファにてウロボロスさんは寝息を立てていた、なのでそっとタオルケットを掛けてあげてから一応のメモでお昼の買い出しに行くことを書いておき、街に出る。
それから数分後、いつものように活気溢れる大通りを通っていれば、魚屋の店主さんから新鮮なサーモンが入ったと言われついつい買ってしまったのだがその数は五切れ、一切れも結構大きいしお昼を食べるのは私とナガンさんとウロボロスさんの三人、この時間だとクラリスさんはもうリディアンの食堂の業務に向かっているから居ないと思う、とすると
(ちょっと、買いすぎちゃったかも)
この場にクリスやルキアちゃん、ユノお義姉さん、シャフトちゃんが居れば話が変わるかもしれないけど居ない、さてどうしようかと考えている背後から
「やっほー、クフェア」
「おはようございます、クフェアさん」
「キャリコさん、コンテンダーさん、今日はここの警邏ですか?」
違う違う、今日は非番で遊びに来ただけとキャリコさんが代表して答える。基地に居るときから何かと気にかけてくれた彼女とは今でも友人としての付き合いがある、もっと言うならユノお義姉さんとアーキテクトさんみたいな関係に近いかもしれない。
そこで私は思いつく、こうして久しぶりに非番の二人と出会えて、丁度手元には私達だけでは食べ切れないサーモン、なら
「二人共、良かったらお昼をウチで食べませんか?」
「え、良いならお邪魔しようかな」
「そうですね、久しぶりにナガンとも話をしたいですから」
こうして、今日のお昼はいつもより人数が増えて賑やかなものへとなる、よし腕によりをかけ作らないとね。
思ったよりも長くなったので前後編になりました(無計画)
と言うか先週更新できてないやん!!!まぁ、はい、狭間の地に行ってたのもあるのですがネタは浮かぶけど筆が動かないという状況に陥ってしまいまして……ちょっと、暫くは不定期になるかなぁとかあるかもです、はい。
あ、でもコラボは書きますからご安心を。あと、現在のコラボは正味ランページゴースト組がやれることがないので状況が動いたら書く感じになります。