それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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金塊を追い求めたりは無いです(ゴールデンカムイ並感


☆ 北の大地にて Session1

辺り一面の銀景色、今でこそ雪は止んでいるが数日前は記録的な豪雪だったらしく地面が見えないのは当たり前で、整備されていない道を歩こうものならば足を取られて倍以上の時間がかかることが間違いないのは誰が見ても分かる。

 

本日の物語は此処、日本の北海道、その入口に設営されたグリフィン治安維持基地のヘリポートに着陸した一機のヘリから降りてきた二人の戦術人形から始まるのであった。

 

一人は白の帽子に白いロングコートに背中には一丁のライフルが背負っている金髪の少女の名は『モシン・ナガン』彼女はグッと伸びをしつつ

 

「ん~、中々の長旅だった~、身体が固くなっちゃった気がするよ」

 

「これからスノーモービルでの移動が殆どだから嫌でも身体は柔らかくなるわよ、アーキテクトが作ったやつだから乗り心地は保証されてるでしょうし」

 

そのモシンナガンの言葉に返事をしたのは大きなリボンに2つの縦ロールが特徴的な腰まで伸びている黒髪の人形『64式自』、彼女の言葉通り乗ってきたヘリ【ヒポグリフ】には今回の出張任務のために用意されたスノーモービルやキャンプセットなどが積まれている。

 

「えっと、任務は確かこの地の現状の生態系及び奥地の調査だっけ?」

 

「奥地に関しては自然環境の状態とかも調査もあるわ、ただその前に一〇〇式と合流するわ」

 

ヘリからスノーモービルと道具一式を取り出して準備をしながら式自が伝えたように一〇〇式は約一ヶ月ほど前からこの地に来ており、彼女との直近の通信では現在は集落の一つでお世話になってるとかなんとか。

 

なので今回の道案内は一〇〇式の役割ということで事前に決めた地点で合流、その後は数日ほど掛けて調査という流れになっている。

 

そのためにも二人の最初の行く先はここから数キロ先にある『小樽』と呼ばれていた場所にある一つの街、アーキテクト謹製のスノーモービルとは言えのんびりしていれば時間に間に合うかは微妙になってしまうのでと手際よく荷物を整えてから

 

「んじゃ、行ってくるよ、81式。指揮官たちには報告お願いね」

 

「畏まりました、お気をつけて行ってらっしゃいませ」

 

「『ナビ』、一〇〇式との合流地点までのルートを出して」

 

虚空に向けて呼びかけるように呟けば、光学迷彩を解いて現れたのは下方部に機械的なアームを備え付けられている白い長方形の箱、P基地の面々からは『ナビ』と呼ばれているこれは『量産型ナデシコ』通称『ナデシコMP』

 

今日までのナデシコとオモイカネの稼働データをベースに量産化出来るレベルにまでAIレベルをコストダウンさせつつ、ナデシコの機能を搭載させた支援メカであり、索敵範囲はオリジナルのようにその区間全域などは出来ず、ポッドを中心とした一定の範囲となってしまっているが、それでも十分な範囲と拾える反応はオリジナルと大差ないと言う性能を持たせることに成功した代物になっている。

 

また、事前に向かう箇所の地形データを読み込ませておけば詳細な地図を人形であれば電脳に直接表示させてくれたり、今回のようにルートを表示も可能と長期遠征任務などの際には心強い味方となっている。

 

【了承 ルートの表示を開始】

 

「やっぱ、北海道は大きいわね……急ぐわよ、それに天気もいつまでも落ち着いてるって感じでもなさそうだし」

 

「荒れる前にはせめて合流はしちゃいたいわねそれは」

 

ポッドからの追加の情報では今日中にもまた豪雪及び吹雪の可能性アリと報告に二人はタイミングが悪い時に来てしまったと口にはせずに苦笑しつつスノーモービルを走らせる。

 

できる限り急げる速度を出しつつ式自は前方とルートを、モシンナガンは周囲を時より警戒しながら走っている間、見えてくるその景色にふと呟く

 

「13年で、ここまで動物とか森が再生するものなのね」

 

「13年『も』よ、とは言っても日本固有の木々とかはまだまだ少ないわ、ここらにあるのは可能な限り近づけた品種、D08地区とかと協力して作り出したそれを植林して、ここまで増えたのが大体だわ」

 

モシンナガンの言うように13年経過した日本ではここだけではなく各地にて汚染の除去と自然の及び生態系の回復は進んでおり、昔とは比べ物にならないくらいにはなっている、だが固有の種と言うのは全体で見ると数はまだ少ないと言わざるを得ない。

 

それでもと式自は運転に意識を集中させながら

 

「絶対に復活させてやるわ……もう、この綺麗な光景を消させたりはさせない」

 

決意が滲み出ている声と言葉にモシンナガンはそれ以上は何も言わずに笑みを返すだけに留め、彼女も運転に意識を向ける。

 

それから二時間程が経ったところで二人の視界に目的地の街が見え始める、と同時に

 

「マズイわね、思ったよりも天候の悪化が早い」

 

「今日は街で一日?」

 

「……一〇〇式次第ね、私としてはもう少し進んでおきたい」

 

【報告 一〇〇式は既に到着している】

 

どうやら向こうも天候が悪くなると予測して行動していたらしいとポッドの報告から感じてから速度をさらに上げ街の前まで行けば、向こうも同じように乗ってきたスノーモービルの側で一月ぶりの彼女の姿が……あったのだが二人は少しだけ固まる、これには一〇〇式は不思議そうな反応をしてから

 

「どうかしましたか、お二人共?」

 

「その、随分と染まったようね、一〇〇式」

 

「でも似合ってますよ、民族衣装ってだよね?」

 

二人の言葉に、漸く反応の意味を理解してあぁと自身の服装を見る、今の彼女はいつもの一〇〇式の服装ではなく如何にもな民族衣装に防寒対策のマントなどを着つつ、背中やベルトには弓と矢などの狩りの道具一式、腰には自身の愛銃もマウントしてあると中々にアンバランスな感じになっている。

 

「これは流石にずっと同じ服というわけにもという事で……今は洗濯中です」

 

「そりゃまぁそうよね、、ともかく元気そうで何よりだわ」

 

「ん~、でもなんで弓矢も装備を?もしかして狩りでもしてるのかしら?」

 

「はい、今お世話になっておる所で色々教わって、今では一人で狩りできるくらいにはなりました!」

 

この辺りの地形も完璧ですと自信満々な一〇〇式の姿に、根っこは変わってないようで何よりと二人は笑う……だが、このときの彼女たちは知らなかった。

 

変わってないように見えたのはその部分だけだったと、それ以外ではこの地に生きて行くのにあまりに適合しすぎたことを、しかしそれを知るのはもう少し後の話であり

 

「で、ここからどうする?天候もやっぱり微妙そうだけど」

 

「……一〇〇式、どう思う?」

 

「ここからでしたら、私が準備した野営地までは間に合うはずです、そこで一晩過ごしてから翌朝、集落へ、そこでまた話し合うというのはどうでしょうか?」

 

適当を言っている感じもない様子に式自とモシンナガンは彼女の提案に賛成をして風が少し出てきた北の大地をスノーモービルを一〇〇式が準備した野営地まで走らせる。

 

彼女たちはまだ知らない、この北の大地の任務は決してただの調査で終わらないということを……




一〇〇式さんの今の姿は大体【アシリパさん】だぞ、弓矢とかもそんな感じなので矢じりに迂闊に触れると大変なことになる

……そして食事も(意味深
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