それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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ハロウィンの時間だ!!


トリック・オア・トリート!!

本日は司令部は一日ずらしての休日、そして今日はハロウィン、一部の戦術人形は夕方には攻めてくるであろう仮装したお菓子好き達の為にと朝から準備に行い、そして決戦ないし祭り開催の時間

 

この司令部でのハロウィンは要所要所にてお菓子を配る形を取っており、それとは別に個人でも配ってたりする、中でも人気なのはやはりスプリングフィールドのカフェ、ワイのワイのとお菓子を貰おうと戦術人形が列を作る

 

「ふふ、皆さん気合入ってる仮装ですね、見てて楽しいですよ」

 

「お主も中々に気合の入ってる仮装じゃろうが、それと何故、そこまで余裕を保てるのか……ってアストラお主さっき貰ったじゃろうが!」

 

「うわ、バレた!?」

 

全くバレぬと思ってたのかと手伝いに入っているM1895は苦言を呈しつつせっせとお菓子を配り慣れ始めた頃

 

「ほい、じゃあ次」

 

「トリック・オア・トリート!!」

 

これまた元気な聞き覚えがありすぎる声に反応して顔を見れば猫耳フードが付いた白のダンダラ模様が刺繍された黒いローブに身を包み手にはそこそこ大きめのカボチャの形をした手提げのカゴを持つ満面の笑顔の指揮官

 

しかもカゴには既にそこそこの量のお菓子がありここに来る前から貰ってたのが分かる、と言うより来るのが遅かったのはそれが原因だろうと推測できる

 

「あらあら、可愛らしい衣装ですね」

 

「へへん、これP38ちゃんに習いながら作ったんだ、ほら羽根と尻尾もあるんだよ」

 

指揮官が背中を見せれば確かに小さな悪魔っぽい羽根と尻尾、どうやらこれは悪魔らしい

 

それも褒められれば嬉しそうに羽根と尻尾が動き指揮官はさぁっと両手を上げて再度、例の呪文を唱える

 

「改めてトリック・オア・トリート!」

 

「はい、では私からはこれです」

 

「おぉ、マフィンだ。あれ、もしかしてこれってかぼちゃを使ったの?」

 

「その通りですよ、ハロウィン用として作りましたパンプキンマフィンです」

 

スプリングフィールドの解説を聞きハロウィン仕様に彩られた透明な小袋に入ったマフィンを見て一頻り感動してから潰さないようにと丁寧にカゴに入れて

 

「おばあちゃん、トリック・オア・トリート!」

 

「もしかしてこの日はそれを唱えれば誰からも貰えるとか思っとらんよな?まぁ、いいが、ほれ」

 

トリック・オア・トリート、唱えるとお菓子を貰える不思議な呪文(指揮官並感)彼女にとってこういった祝祭は初めてでありはっきり言えばハロウィンがどういうお祭りかは理解しきってない、が皆が楽しめるお祭りなんだねという解釈になっている

 

それはさておき、M1895が渡したのはこれもハロウィン仕様にされた透明な袋に入った棒状の飴、何これと首を傾げれば

 

「それはチュルチヘラ、まぁナッツ類を一列にし小麦粉で煮込んだ果汁の中に付けて干して乾かした飴じゃよ、久しぶりじゃ、こんなに作ったのは」

 

「おばあちゃんの手作り!?大事に食べるね!」

 

M1895が手作りしたと知った瞬間、指揮官の顔が輝かしい笑顔になり目も中に光が見えるのではというくらいにキラキラさせてM1895にお礼を言い、どうやら他にも貰いに行くようでじゃあね!と去っていった

 

言われた方であるM1895は気恥ずかしそうに頭を掻き、あれくらいであそこまで喜ばれるとはのうと呟く、スプリングフィールドはそれを微笑むながら見ていた

 

カフェから出た指揮官、次の目的地はあそこだよねと決めて行動位を開始した時、背後から声と同時に抱きつかれた

 

「指揮官!おお、たくさん貰ってるわね!」

 

「P7ちゃん、それとTMPちゃんも居るでしょ?」

 

「き、気付かれました」

 

背後から抱きついたのは何時も通りのシスター衣装に羽根と本人の口元には牙が見えるのでシスターヴァンパイアのような【P7】と気付けば側面に居たこれまた何時も通りの服装にジャック・オ・ランタンの髪飾りを付けた【ステアーTMP】

 

二人は最近一緒が多いもんね~と笑顔で言いつつ二人の頭を撫でる、それから

 

「そうだ、二人も一緒にお菓子貰いに行こうよ」

 

「うん、ついていくわ!」

 

「はい、付いていきます」

 

ではしゅっぱーつと猫ねこネコ三人組は進行を開始して、辿り着いたのはAR小隊の部屋、コンコンとノックをすればM16の声で

 

「開いてるよ!」

 

「「「トリック・オア・トリート!!!」」」

 

「トリッぐぅっ!?」

 

「AR-15は少し黙ってて下さいね。いらっしゃい、ふふ、可愛い衣装ですね」

 

(お、恐ろしく早い手刀、私ですら見逃しかけたぞ)

 

指揮官達が部屋に入り呪文を唱え、唱えたのが指揮官だと認識した瞬間、顔が赤かったAR-15が突撃をしようとするが突然床に沈む、そして背後から【M4A1】が現れ三人の衣装を褒めつつどうぞとお菓子が詰め合わせされた袋を手渡す

 

中身はチョコレート、クッキー、マシュマロ等など、貰った三人は豪華だ!と喜び合っていると丁度カフェから帰ってきたのか【M4 SOPMODⅡ】は三人に気付けば

 

「戻ったよってあ、指揮官達も貰ったんだね!私もだよ!」

 

「SOPちゃんも沢山貰ってるね~、次は食堂に行ってご飯食べてからお菓子食べるんだけど来る?」

 

「おお、行く行く!じゃあ、行ってくるね皆!!」

 

はい、いってらっしゃいと微笑みながら手を振るM4と若干顔を引き攣らせながらおう、楽しんでこいよと送り出すM16に四人は御礼の言葉を伝えてから食堂へと向かう

 

食堂、そこでは【G36】がお菓子かデザートを配っている、四人も来るなり彼女の前に行き

 

「「「「トリック・オア・トリート!」」」」

 

「お待ちしておりました、どうぞこちら今日のために用意しましたシュネーバルでございます」

 

差し出されたお菓子は見たことがない物で四人は美味しそうだと思いつつ受け取ると調理場から【PPK】が顔を出して

 

「あ、あの、アプフェルクーヘンを焼いたのですがどうでしょうか?」

 

「この匂い、ケーキだね!うん、食べるよ!」

 

「では少々お待ちくださいまし」

 

嬉しそうな顔をしたPPKはそれだけを伝えると再度調理場に引っ込む、因みに引っ込んでから少しの間顔が赤くにやけそうになるのを堪えていたとか何とか

 

その後はご飯は本当に軽くに収め、PPKが焼いたケーキや貰ってきたお菓子をP7達と楽しく会話しながら食べるハロウィンパーティーは夜更け付近にいい加減寝るべきだとG36とM1895が止めるまで続くのであった




指揮官の仮装はFFの白魔道士と導師を合わせた感じのデザインで色をハロウィン似合う感じの黒にした奴、猫耳フードだぞ、羽根はモーグリに似た感じ、尻尾はよく見る悪魔っぽいの

他は既存衣装に羽根付けてたり尻尾付けてたりハロウィンスキンだったり

まぁここの指揮官は貰う側だよ、そりゃもう全力で楽しみながら貰うよ、だって指揮官だもの

そしてまた呑んで暴走してるよこのアサルトライフル……

他の作品の方々のハロウィンの書き方が普通に上手すぎて羨ましい……この司令部、人形過多ではってくらい多いから誰をどう出すかで悩む、本当は25歳児Vectorも出すつもりだった

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