それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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カリーナってファッションにかなり強そうだと思った(小並


偶には二人で

休日、正門で指揮官は何時もの軍服に茶のアーミーコートを着込んだ姿で待っていると胸元は白と黒のストライプの黒のワンピースの上から赤のジャケットを着た姿のカリーナがやって来る

 

「指揮官さま、申し訳ございません、お待たせしちゃいました」

 

「ううん、私も今来た所、何時もと違う服装だ、初めて見たかも」

 

「指揮官さまとお出かけですからね、ちょっと気合い入れちゃいました」

 

実は昨日、指揮官からカリンちゃんには頼りっぱなしだから何か私ができることは無いかという話になり、ではと今日二人で街に行く約束をしていたのだ

 

そこまで楽しみにされてたんだ、私も別の服にしたほうがと買ったかなと考えるがそもそも外出の服は殆ど無いので買ったほうが良いかなぁと考えていると一台の黄色のオープンカーが二人の前に停まる

 

停まった車の運転席には【グリズリー】の姿、どうやら街までの送迎は彼女に頼んだらしい、しかしそれよりもとカリーナが驚いたのはその車だ

 

「な、何故【ヘミ・クーダ】を持ってるのですか」

 

「お、気付かれた、この間の巡回のときにね、いやぁ私も見つけた時は驚いたよ、やっぱり貴重な車だけあって厳重に保管されてたから回収しちゃったんだ」

 

「えっと、凄い車なの?」

 

いまいち状況が飲めない指揮官が遠慮気味に聞けば、カリーナが凄いと言えば凄いですね、本当によく現存してましたねと心底から驚くように呟く

 

「さぁ、乗って乗って、今日は天気もいいしコイツでドライブするつもりだったからついでに街まで送るよ、帰りも連絡さえくれれば迎えに行くからね」

 

「うん、行こカリンちゃん」

 

「ですわね、よろしくおねがいしますね」

 

了解、と二人が乗ったことを確認してから発進する、終始テンションが上り気味のグリズリーが運転するヘミ・クーダはそこまで時間を掛からずに街に到着し

 

「助かりました、グリズリーさん」

 

「何、さっきも言ったけどついでだよ。じゃあ、迎えが必要になったら連絡をちょうだい、楽しんできな」

 

「うん、グリズリーも気をつけてドライブ楽しんでね!」

 

指揮官の言葉に勿論と返してからグリズリーはドライブに出発、二人はそれを見送ってから

 

「では、行きましょうか、今日は指揮官さまをコーディネートする予定もありますわよ!」

 

「え、なにそれ聞いてあああああ、引っ張らないで~」

 

カリーナ曰く、前々から指揮官の外出の服の無さは気になっていたのでこの際、色々着せてみてしまおうという魂胆であった、そしてそれは勿論自分が払うつもりでもある

 

彼女のお金は全ては可愛い可愛い指揮官(いもうと)のために、なので糸目も付けずにあれこれと買い、休憩を挟んで今度は指揮官が気になりお店に入ったりして、数時間後、ホクホク顔のカリーナと笑顔の指揮官は公園のベンチでクレープを食べてつつグリズリーの迎えを待っていた

 

カリーナとの服屋巡りの結果、今の指揮官は今朝の軍服にアーミーコートではなく、何時もの伊達メガネ、少々大きめの水色のパーカー、青のジーンズ、黒の線が入った白のスニーカーとかなりカジュアルな格好になっている

 

そして二人の両脇にはそれなりの量の買い物袋、どれもカリーナが指揮官に似合うと選んだ服だったり小物だったり

 

「色々買ったけど、本当に私も払わなくてよかったの?」

 

「もう、先程も言いましたが私のお金はこのために貯めているのですわ、寧ろ使わせて下さい」

 

「それならいいけど、でもありがとう、これも買ってもらった服も大事に着るね」

 

「その時は是非とも写真を取らせて下さいね!」

 

カリンちゃん、試着した時も撮ってなかった?と指揮官、中にはコスプレと言えるようなものもあり、だが別段着ることに抵抗があるわけではないので着てはカリーナが写真を撮りまた別のということを繰り返して結果、今の服装で落ち着いた。落ち着いたから指揮官は思ったがあのコスプレは必要だったのかと、だが自分がカリーナと付き合うと言ったので仕方ないかと割り切りクレープを食べる

 

一方カリーナも満足していた、基本ファッションに興味がない指揮官を色々着せ替えて、なおかつその数々を写真に収めることが出来たからだ、勿論、指揮官が欲しい物も買ってあげることが出来たのも彼女としては非常に得点が高い、油断すれば直ぐに顔がニヤけてしまいそうだとクレープを食べそれを誤魔化しつつ思う、そして隣の『3つ目』のクレープに手を出した指揮官の幸せそうな顔を見つつ今日は一緒に出掛けられてよかったと笑顔になる

 

グリズリーは連絡からそれほど掛からず、3つ目のクレープを指揮官が食べ終えた所で現れた、彼女も今日のドライブは大変満足出来る感じで言わずとも楽しかったと言うのが分かるほどだった、荷物を乗せ二人が乗り込んだのを確認してから車は発進する

 

「楽しめたかい?」

 

「ええ、有意義な買い物でしたわ、ほら指揮官も服装を変えたのですわよってあら?」

 

グリズリーの質問にカリーナが答えカジュアルに変わった指揮官の服装を見て貰おうとした時、ポスンとカリーナの肩にもたれ掛かり見てみれば寝息を立ててる指揮官の姿、流石に体力を使い切っちゃいますよねと頭を撫でる

 

「ん、どうしたんだいってああ、ふふ、疲れたのかな」

 

「ええ、かなり歩き回りましたから、今日は本当に付き合ってくれてありがとうございますね指揮官さま」

 

暫くしてグリズリーはミラーで後ろを見れば気付けば二人揃って居眠りする姿を見て、仲の良い姉妹だことと笑みをこぼすのであった




カリーナの出かけの服はフリーストリート、あの服装かなり好きなんですよね

グリズリーが乗ってたのはプリマス・バラクーダ・コンバーチブル、刑事ナッシュ・ブリッジスで作者は知った、めちゃくちゃ数が少ない車であり世界で14台しか存在しないとか、この世界ではよく残ってたなおいレベルでいっそ作ったって言った方が説得力がある、でも中身は色々弄られてそう

Q 指揮官、服買ったけど今後出てくるの?

A ……ち、知識を作者が得ることができれば?

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