それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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少しだけ緩くなる人を信頼する気持ち


銃整備出張サービス Session 3

黙々と銃の点検を始めるガンスミス、当たり前だがそれは非常に慣れた手付きであり、指揮官にはどれをどの様に点検しているかはよく分からないがそれでも仕事が速い人なんだなというのは漠然とだが分かった

 

また彼女にしてみればこのような整備風景は初めて見るものなので見てて楽しく、最初は後ろから距離を離して見ていたのだが気付けば、ガンスミスから距離を離しているが隣にしゃがみ込んでその作業をじっと眺めるくらいに興味に惹かれていた、まぁ指揮官から見たガンスミスは未だマネキンではあるが

 

数時間、ただひたすら作業をするガンスミスの手元を少しキラキラした目で眺める指揮官、その視線に遂にガンスミスから声をかけることにした

 

「あ~、その、見てて面白いか?」

 

「はい、あ……お邪魔でしたか?」

 

「邪魔というわけじゃないんだが、暇にならないかと思ってな」

 

「暇、にはならない、です。見てて楽しいですよ?」

 

遠慮気味にそう言ってから微笑む指揮官、ガンスミスも方も特に反応もなくそうかとそこで会話は途切れたがその光景に驚いたのは副官、M1895と会話してた彼女だったが指揮官がガンスミスの隣まで行った辺りから驚くように見ていたのだが会話までしたものだから何とも嬉しそうに笑い

 

「なんじゃあやつ、存外に出来るではないか、しかしそうかこれは盲点じゃったな」

 

「何が盲点なのじゃ?」

 

「ガンスミスも人当たりが良いから兄のような立ち位置に固定したのじゃろう、人間の男性とは接する回数が極端に少なかったのもいい方向に働いかもしれぬ」

 

副官の推測は外れではないが当たりでもない、人当たりが良いからは合ってるのだが兄としての立ち位置ではなく、M1895達の銃を大事に整備する人=この人は信頼しても大丈夫と指揮官が思ったので先程の会話が可能となっている、と言うより彼女の中に兄とはどういうものかの知識がないので立ち位置も何も無いのもあったりはする

 

だがM1895は副官のその言葉に苦笑を浮かべ

 

「あれを兄?やめとけやめとけ、そっちの指揮官に変な影響が出るのじゃ」

 

「そうか?じゃがアヤツの人間不信解消の糸口になるかもしれぬと思ったのじゃがなぁ」

 

「何話してるんだろ、おばあちゃん」

 

つい、今日が休日だったのでポロッとそう呟いてしまい、あっと口を手で抑える。今は客人が居るのでどう考えてもオフではないと気付いたのだ、そして今の呟きはしっかりとその場全員に聞こえ

 

「……指揮官」

 

「ま、まぁいいんじゃないか?」

 

「呵々、会ったときから思ったが可愛らしい所があるのぉ、お主の指揮官は」

 

「うぅううぅううぅううぅう」

 

何時かの『お母さん』事件の時みたいに顔を手で覆い蹲る指揮官、若干場が混沌としてきた時に作業場の扉がノックされ

 

「皆様、昼食の用意が終わりましたのでお迎えに……お嬢様?」

 

「今は触れないで……G36」

 

はぁ、と何が起きたかはわからないが頷いたG36はガンスミス達に軽く会釈をしてから

 

「本日はようこそお越しいただきました、私この司令部でメイドをしております『G36』でございます、そちらの準備が済み次第、食堂へと案内させて頂きます」

 

「もうそんな時間じゃったか、どうじゃガンスミス、進捗は」

 

「問題ない、資料でもある程度状況がわかってたし、実際に見てみたがどれも丁寧に整備されてて思ったよりも悪い状況じゃないからな」

 

「では行こうか、ほれ指揮官、さっさと復活するのじゃ、それともう呼んでしまった以上は今後はオフの呼びで良い」

 

それはそれでキツいのでは?とガンスミスとM1895は思うが口には出さず、指揮官もそれで納得して復活したので一同は食堂へと向かった

 

食堂、G36が前もって席を用意しておいたようでそこに案内されて、では少々お待ちくださいとG36が厨房へと消える。それから少しして現れたのはサンドイッチが乗った二つの大皿を二枚持った【Vector】

 

「何故、お主が」

 

「いえ、客人が来たというのなら一度は顔を見たいと思っただけ。こんにちは、こちら今日の昼食のサンドイッチよ」

 

「どうもなのじゃ、おお、美味しそうだな」

 

「ああ、パンも焼き立てみたいな感じだが、もしかしてここで焼いたのか」

 

「そう、ですね。基本的に作って出してます、皆料理好きみたいで」

 

「因みに、ポテトサラダのジャガイモはP38が作ったものよ、アイドルは過酷ね」

 

Vectorのカミングアウトにん?となるガンスミス達、アイドルの定義はこの司令部に限り崩れている。とりあえず気を取り直して食べましょうとなり、それぞれがサンドイッチを取り一口

 

「ん、卵だ」

 

「ワシはゆで卵かこれ?うむ、美味しいのじゃ」

 

「厚焼き玉子?何か珍しいな」

 

「ふむ、これが例のポテトサラダか、あやつ本気で農業に力入れ始めてるのではないか?」

 

それぞれが感想を述べた所でVectorが何故か笑った、まるで計算どおりと言った感じで、そして指を3つ立てて

 

副官、そこでVectorが何を言い出すかを先制で読み止めようとするがそれよりも早くVectorの口が動いてしまった

 

「三人のサンドイッチの具が『三度、一致(サンドイッチ)』ふふっふふ」

 

空気が固まったのを副官は感じ取った、そして頭を抱えた、見ればガンスミスとM1895も何が起きたか理解できてない顔でVectorを見ている、そりゃそうだ、恐らく相手の基地にも居るVectorとはキャラ違いすぎる、ならそんな反応になるじゃろうと

 

こんな空気だが指揮官はモグモグとサンドイッチを食べており、飲み込んでから未だ満足気な顔なVectorに

 

「今日は、絶好調だねVector」

 

「ええ、絶好調よ、それじゃ私はまた手伝いに戻るわね」

 

ヒラヒラと手を降ってから厨房へと消えたVector、後に残るのはモグモグ食べ進め大皿の半分をそろそろ片付けそうな指揮官と何と声を掛けてよいか分からず困る副官、やっと状況が飲み込めたガンスミスとM1895

 

「すまぬ、あれがウチのVectorじゃ」

 

「いや、副官が謝る必要は無いと思う、ああ、まぁ、苦労してるんだな」

 

「一時期こっちも大概じゃったが、世界は広いのぉ」

 

「?(もぐもぐもぐ)」

 

その後、昼食は特にあれ以上のことは起きずに終わった、強いてあげるなら一人で大皿一枚を片付けた指揮官の胃袋に二人が驚いた位だろう




指揮官、少しだけ歩み寄ってみようという努力を身につけるの巻、と言っても自分の基地だからというのもありますけどね、それでも会話できるだけ成長である

Vector?あれはほら、まぁ、ほら、仕方ないよ、あの娘制御できねぇもん私

(確証はないけど)次回でコラボストーリーは終わるかなって、最後の最後までガンスミス兄貴達を楽しめせて見るんだ!(出来るとは言ってない

実を言うと『ドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー』で紹介されてガタガタ震えてる小心者系作者(小声)

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