それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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あれってどう見ても生えてるよね……?


動物耳の人形

戦術人形の中には頭部に動物の耳を模した被り物や髪型がそう見える者が居たりする、それらは勿論なのだが生えてるわけではないので触った所で特に反応はない

 

だが指揮官は思った、では彼女は?とどう見ても頭部から生えてるとしか見えない耳、見た感じは狐?といった感じの耳、そう【ART556】だ

 

話によると【Gr G41】も同じような存在らしいが居ないものは確認しようがないので割愛、とにかく指揮官はART556のその耳が気になってるのだ

 

「……やっぱりあれって生えてるのかな?」

 

中庭のベンチに座りジャムを挟んだコッペパンを食べつつ彼女はポツリと呟いた、無論一人というわけではなく隣には同じ様にジャムがサンドされたコッペパンを食べていた【P7】の姿、彼女はその呟きに

 

「生えてるみたいよあれ、私が触ったらヒュイって反応したもの」

 

「驚かしちゃ駄目だよ、でもそうなんだ、生えてるんだ」

 

「もしかして、気になるの?」

 

「え、まぁ、うん少し気になる」

 

回答にP7からジトッとした視線が指揮官を襲う、が呑気食いしん坊指揮官は特に気にする様子もなく本日5つ目のコッペパンを食べながらでもだからと言って触るのは失礼だろうしなぁとか悩んでいる

 

彼女の反応はP7からしてみれば少し面白くない、もちろん指揮官が誰にでも分け隔てなく接して皆を好きなのは知ってるし理解してる、だけどそれと今回のことは別である、何故なら自分にも耳があるからだ

 

(そりゃ、私のは生えてるわけじゃないけど、でもでもこれだって立派な猫耳よ)

 

「(もぐもぐも……?)P7、私の顔になにかついてる?あ、パンくずかジャムかな」

 

「確かに付いてるけど……むぅ」

 

言われ口元に指を運べばジャムが付いており、おおっと本当だありがとうねと笑いかけ指についたそれを舐め取る、が肝心のP7の気持ちには気付いてくれない

 

遂にしびれを切らしたP7は頭を指揮官に押し付けグリグリしだす、突然の行動に驚く指揮官だったがこの行動は子猫とかがよくやるやつだと閃き、だが猫扱いで良いのだろうかとも思ったので

 

「えっと、撫でてってこと?」

 

「うん、だって私だって耳あるもん……」

 

ああ、と納得する、どうやらこれはこの子なりの嫉妬?というものらしいと微笑み、そっと差し出された頭を撫でてあげる

 

撫でられたP7は何とも気持ちよさそうな顔でニヒヒと笑いながらもっとと要求するように頭を押し付ける、それに答えるように指揮官もまた撫で続ける

 

しばしそんな安穏な時間が流れる、だがここは中庭のベンチ、当たり前だが他の戦術人形もよく通る場所なので二人に気づいた一人が近寄ってくる

 

「気持ちよさそうに撫でられてるにゃ」

 

「むむ、IDW?駄目よ、ここは私の特等席だからね」

 

「誰も譲れなんて言ってないにゃ……相変わらず指揮官は懐かれてるのにゃ」

 

「えへへ、ここまで懐かれると嬉しいね」

 

来たのはこの司令部では一番古参の動物耳戦術人形の【IDW】二人の微笑ましい光景をもう少し近くで見ようと近づいてきて仲の良さにいつもの笑顔を浮かべつつコメントを一つ

 

それに対してP7は断固として動かないという感じにIDWを見てグリグリと頭を指揮官の膝に擦り付ける

 

(マーキングにゃ……)

 

「あ、ズルい、P7変わって」

 

「にゃっ!!??」

 

P7の猫のマーキングみたいな行動にIDWが呆れていると彼女の隣で声がし驚きのあまり飛び上がる、彼女からしてみれば先程まで気配一つし無かったはずなのにと言う感情なのだが指揮官とP7は慣れてることなのでその人物に

 

「何ステアー、悪いけど速い物勝ちよ」

 

「でもずっと撫でられてるなら、変わって」

 

「ああ、ほらほら、喧嘩は駄目だよ。こっち開いてるからおいでステアー」

 

「おめぇら、何でそんなに平然と相手できるにゃ……ああ、慣れてるのかにゃ」

 

ポンポンと空いてる方を手で叩いて呼べば【ステアーTMP】がトテトテと向かい座ってからポスンと頭を差し出す、指揮官はそれを確認してから空いてる方の手でそっと撫ででばステアーの表情が嬉しそうな、はにかんだ笑顔になる

 

あっさりと二人を陥落させた指揮官、それを見たIDWはやれやれと言った感じに微笑を浮かべ芝生に座り込みゴロンと寝転がる

 

「あれ、そこで寝るの?」

 

「いいや、寝はしないにゃ。ただここで日向ぼっこしてようと思っただけにゃ」

 

と言ってはいるが、もっと言えばこのまま指揮官達を眺めていればなにか面白いことでも起きるのではという期待の方が大きい、彼女は基本的に巻き込まれるのは苦手だが第三者として騒動を見てるのは好きなのだ

 

そして、大概はその騒動に巻き込まれるのだが、いつも何時も自分は大丈夫だろう精神なので改善されない、そう今回も

 

「あ、指揮官、こんにちはって凄い人気ね」

 

「アートちゃん、えへへ、何か懐かれやすいみたいで」

 

「それは良いことね……ところでさ、何で私二人から妙に敵視されてるのかな」

 

へ?と見ればさっきまで気持ちよさそうに撫でられていた二人が今来たART556に対して指揮官は絶対に渡さないと言うオーラを発して彼女を見つめていた、気のせいでなければオーラが猫を形取り威嚇してるようにも見える

 

「来たわね、その耳で指揮官を誑かす悪い奴め」

 

「指揮官は、渡さない」

 

「えっと、二人共?どうしたの……た、助けてIDW」

 

「どうしてそこで私を巻き込むことになるにゃ!あれだ、また頭撫でればいいにゃ」

 

そ、そうだねと落ち着かせるようにオーラを発してる二人の頭を撫で、ほら落ち着いてと言えば

 

「……今回は見逃してあげるわ」

 

「にゅぅ」

 

たちまち大人しくなる、同時にオーラも引っ込みふぅとIDWは息を吐いた、なぜ日向ぼっこしてただけでこうもあっさり巻き込まれるのにゃと思うも場所を移動せずにまた寝っ転がろうとした時

 

「な、何だか分からないけど助かったのかしら、でも二人がそんなに気持ちよさそうにするなら私も撫でてもらいたいわね」

 

「ば、今それを言うのはマズイにゃ!!」

 

ゾワッと先程までとは比べ物にならない威圧が辺りを襲う、指揮官は既に怯んでいる。そして再度現れたオーラは今度は虎とライオンを形取っていた

 

流石にこれは二人の地雷を踏んだと判断したART556は顔を引き攣らせながら後退りをし、IDWはこの新人がこんな事で命を散らさないように奮闘するのだがまぁ詰まる所、今日もこの司令部は平和だということだ

 

因みに、この騒動はIDWの古参としての意地と復活した指揮官の順番で皆を撫でるからと言う言葉で終息した、今度からは少しは日向ぼっこの場所を考えようかにゃと真面目に思うIDWであった




ART556メインで書こうとしたらP7に殆ど持ってかれたでござんす、でも可愛いからね仕方ないね

Kar様が欲しくてライフル回しても出なくて気まぐれにマシンガンレシピ回したらネゲブちゃん来ちゃってガチで困惑するリアル指揮官の図

あ、でもロリスキンあるやんやったぜ

今日の指揮官 ジャムをサンドしたコッペパン 五個
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