念獣?神様?それとも稲荷?な御狐様奇譚   作:弥生月 霊華

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集約の因果、望みと現実
因果其の一 御狐様と人魚の神童


その日、御狐様がうろつくのは、ハンター志望者の集まるザバン港。一応念能力が使える人間が居た場合の正体ばれ防止のため、人型に成って練り歩く。凝をされればそれでも狐耳や尾は隠せない。故にマントとフードは外せない。ふと、すれ違う三人組に目が留まる。何となく気になったために憑いて行こうかと思ったが、何となく呼ばれている気がしてザバン港の端へと向かう。

 

「なんだ、お主か。人魚様。息災だの」

 

「何だとは何よ~。それに最近では人魚様では無くてアクアちゃんて呼ばれる事が多いんだけど」

 

テトラポットの隙間から姿を見せる何時かの人魚だった。にっこりと笑っている笑顔は変わらないが、着物姿が世間一般で言うマーメイドの様な服装?に成っている。

 

「どうした?我を呼ぶからには何か有るのだろう?」

 

姿を一般人に見えない様にしているのは、人魚に合わせているのだが、それに意味が有るのかはわからない。人型を保つことに労力を取られたく無くて御狐様も狐型を取っている。

 

「あのね~、前から目をつけて来た私の神童がね~、ハンター試験とかに行くのよ~。それでね~頼みたいんだけど~」

 

お願い~、と手を合わせる人魚。それに御狐様は座り込んで首を振った。

 

「断らせてもらう。我に得が無い」

 

そう言ってそっぽを向く御狐様。意訳すると、報酬無ければやらないぞと。ついでにあるならやってやんなくも無いぞ、と言う訳である。なんのかんので同世代な人魚様はそれを理解しているから、得意げに言った。

 

「御狐様が入れ込んでる~悪魔?みたいな新入りさん繋がりのさ~、多分君の元神童さんが一緒だったんだよね~。いいの?」

 

その言葉に、御狐様の目線が人魚様に戻る。しかしその目は、情報を求める猛獣の目をしていた。変な発言をすれば飲まれてしまいそうだ。

 

「アンタの神力()の罹った金髪の少年。解るでしょ?お・ね・が・い❤その子ついでに私の久しぶりの神童も見守っといて♪」

 

意訳、命に関わらなければほっといていいけど、反対に命レベルで危なくなったらアンタの神童と私の神童守って頂戴❤

 

まぁ、とんでもない悪女である。もしこれで誤って死なせてしまったら、これから永遠に近い時間存在しなくてはいけない同士邪険な仲に成る訳にはいけないのだから。

 

「仕方ない、場所は解っているのか?」

 

立ち上がって人型に変形していく御狐様。相変わらずの幻想的な化け方に人魚は御得意げな表情を浮かべる。

 

「山の上の一本杉、そこに行けって言われてた」

 

反対に、御狐様ははめられたとでも言いたげに髪をまとめる。

本来の服装である巫女服を豪華にした装飾では無く、現代の服装を装着する御狐様。フード付きマントは変わらずに羽織り、空を浮遊する。

 

「いいの?人型で?見られるよ?」

 

「大丈夫だ、これでも見えない様に出来る。物によってはこの姿の方が勝手が良い」

 

どんな試験よ、そう思っても声には出さない人魚。

 

 

「キリコ、久しいな」

 

未だに受験生が来ないのは、道のりが長い事が影響しているのだろう。

 

「御狐様かい、どうかなさいましたかー!」

 

サバサバとした母ちゃんキャラなキリコに声をかける。初めましてな訳でも無いけれど、そこまで親密な訳でも無い。けれど、ネテロ会長、もといハンター協会に対して協力的で唯一存在が知られている念獣(死後の念)であることも関係されているのだろう。

 

「まだ受験生は来ていないのか」

 

「ええまぁ、厳密な審査をする予定ですが」

 

「そうか、死なせるなとだけ言っておこう」

 

そう言って姿を消す。実際には絶で見えない様にしただけだが。

 

(三人で行動しているらしいな。福神様の元神童もいるのか?)

 

三人の気配とその三人に加護をもたらしている神の気配もする。一つは御狐様の物、そして二つ目は人魚様のだろうけれど、まさか福神様の物まで居るとは思わなかった御狐様である。

福を授ける福神様、その実態は不幸でありながらも前を向くもの、つまり貧乏神の神童の加護の上から重ね掛けする事でしか得られない福の加護を授ける物。それだけで神様と呼ばれた者達は青年の性根を理解する事が出来るのだった。

 

 

 

 

 

 

読者の方々にはお分かりだろう、この三人の加護を持った人間こそこの物語の主人公である。彼らはいとも簡単に?キリコの試練を突破し、そして試験会場までたどり着く事が出来た。

 

 

 

 

オマケ 没案と有ったかもしれないやり取り。あくまで没案です。時系列バラバラ。

 

 

 

 

龍神様「お主が御狐様の言う悪魔か?」

 

パイロ「はい、パイロと言います」

 

龍神様「して、一つ聞いていいか?」

 

パイロ「?」

 

龍神様「何じゃ?その服装は?」

 

パイロ「御狐様が、悪魔っぽいと、執事服を着せて来まして」

 

龍神様「そうか……」

 

_________

 

 

パイロ「クラピカが試験受けるって?僕も行きたいな~」

 

とある森の木の上でぼやく。対して御狐様は本を手に持ち興味無さそうにしている。

 

御狐様「行って来ればよかろう。姿を見せなければ退治される事もあるまい」

 

パイロ「じゃ、行ってきます!」

 

御狐様「ちょっと待て」

 

パイロ「?何ですか?」

 

御狐様「衣服を変えて来い。そんな血濡れの執事服でどうする気だ」

 

パイロ「………、マント貸してください」

 

__________

 

 

レオリオ「畜生……」(医者に成ってやる)

 

貧乏神「ほう……ここまでやって折れない若者も最近では珍しいな」

 

福神様「では、この者に福を授けよう」

 

持っている小槌を振る。

 

その後_____

 

人魚様「あの人、大丈夫?」

 

福神様「早まったかのう?」

 

貧乏神「知るか!ワシに聞くな!」

 

 

___________

 

 

人魚様「あの子可愛い❤神童にしちゃお」

 

その後____

 

人魚様「えーあの子でてっちゃうの?いいけどさぁ~。試練替わりに嵐起こして船にぶつけてやる!」

 

 

 

人魚様「って言う風にしたんだよね」

 

御狐様「知るか、船が沈まない様に加減できたことだけ褒めてやる」

 

人魚様「えーひっどーい。じゃあ悪魔くんに教えない方が良かった?」

 

御狐様「どういう事だ」

 

人魚様「試験が始まるって事と会場を教えといたんだー!」

 

御狐様「本当、その性格をどうにかしてくれ」

 

___________

 

 

御狐様「おいパイロ。これ着ろ」

 

パイロ「コレ、何ですか?」

 

御狐様「見てわからぬか?執事服じゃ」

 

パイロ「それは見れば解ります」

 

御狐様「悪魔と言えば、だろう?」

 

パイロ「形から入れと」

 

御狐様「むしろ形が一番最後じゃな、お主の種族は既に悪魔ぞ」

 

パイロ「そうでした、それで、拒否権は?」

 

御狐様「有ると思うのか、そうかそうか」

 

パイロ「無いなら無いと言っていただきたいです」

 

 




オマケばっか長くてすみません。

次回予告?

龍神様に頼まれてもう一人の主人公組、キルアの後を憑けているパイロ。そして初めて見る死神の友達である道化師に焦る彼。さて、試験官以外の念能力者に存在がばれない様に見守る事が出来るのか?

次回、御狐様のかくれんぼ

良ければ評価、ご感想よろしくお願いします。
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