ヒーローと魔法少女、或いは心理学カンストゴリラ   作:就鳥 ことり

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act.13:魔法少女の休日

土曜日の昼下がり、1ヵ月ぶりに私はその門を叩いた。

 

「頼もぉーう!!」

「きゅぴーっ!!」

 

「……来たか」

 

スープの匂いと、焦げたニンニクと油の香りが鼻をくすぐりお腹の虫が物欲しそうに鳴く。今この時ばかりは、それも恥ではない。

 

「そろそろ来る頃立と思って仕込みは万全だ。今日こそは音を上げさせてやるよ、嬢ちゃん、犬っころ」

 

「今日も全力で味わいつつ、美味しく素早く平らげさせて頂きます!!」

「もきゅ!!」

 

用意された席に1人と1匹は気合い充分に腰をかける。常連と化したイズクには専用の椅子があるのだ(これだけでわかる通り店長は超絶いい人)。

ここは4代続く老舗のラーメン屋、一善。コスパがよく、小盛りから特大盛りまで揃った食べ盛りな男子学生の味方。サイドメニューも豊富でチャーハン、餃子は勿論。みんな大好き鶏カラやフライドポテトなんてものもある。素晴らしい。

 

そして月に一度(私が来る前は毎週だった)、第2土曜日には

 

「それではこれより50分以内にこれらを完食してください。超過した場合は2名分半額の1200円、残した場合は全額を支払って頂きます」

 

タイムアタックな大食いのフードファイトが開催される。

 

「そして勿論、時間内の完食で全額無料とさせて頂きます」

 

ことり、と机に並べられた大皿には山盛りのチャーハンとそのまわりに並べられた餃子。そして特大盛りの豚骨ラーメンである。

美味しそう、いや。すこぶる美味しいとよく知ってる。開始の合図が待ち遠しい。

 

「それでは、どうぞ」

 

「頂きます!!」

「もきゅぴ!!」

 

パキンっ

 

そして今、1人と1匹は同時に箸を割った。これが開戦のゴングである。

 

 

**

 

 

「ご馳走様でした」

「きゅぷっ」

 

完食の合図に、見物客が沸き立つ。3年前から毎月行われる私達の挑戦は、繰り返される内にすっかりこの店の恒例行事となっている。

もっとも、途中からは私が店長に挑戦してるのか、店長が私の胃袋に挑戦してるのか分からなくなってきているんだけれど。

調理時間を変えず、味を落とさず。如何に量を作るか。彼曰く私達は好敵手らしい。そう言って笑ってくれるのも店長の優しさなのだろうけどね。

 

「胃袋ブラックホールかよ……。しっかしまぁ本当にいい食べっぷりだよ。しかもお前らは美味そうに食ってくれる。俺も作りがいがあるってもんよ」

 

「今日もとっても美味しかったです!! いつもありがとうございます」

「もきゃ!! きゅーっ、きゅ!! もきゅぴ!! ぴ!!」

 

昔は年相応だった可愛らしい容量だった胃袋も、成長するにつれ容量が巨大化していき、今ではすっかり物理法則を無視した量が入るようになってしまった。そして増大する食欲。親が大学教授で裕福な方だとはいえ、年々増える食費に危機感を覚えて道場破りのようにフードファイトに挑むようになったのが中学1年生の秋だ。

 

「おう、また来いよ」

 

様々なお店に挑むうちに挑戦を断られるようになってしまったお店も数しれず。そんな中でもこうして、私の個性と消費カロリーの事情を知って、ある意味お腹いっぱいタダ飯を食べさせてくれる。そんな仏のように超絶優しい人達も居てくれて。彼らのおかげで胃袋ブラックホールな私でも週に1度は満腹感を味わえる。

 

お腹いっぱいごはんが食べれる幸せ。

 

それがどんなに幸せなことか、今世になってからはそれをひしひしと心と身体で感じている。週変わりでフードファイトに参加させてくれるお店の皆様には、本当に感謝してもしきれない。

 

ちゃんと自分でお金稼げるようになったら、フードファイトじゃなくてちゃんと沢山注文して、お金落として恩返しするから!!

もし有名ヒーローにもなれたら、エピソードと共にしっかりバッチリお世話にもなったオススメのお店だって紹介するからね!!

 

『おう、出世払いしてくれよ。今は腹いっぱい食え。月一の赤字なんてトータルで見りゃ黒字だ黒字。餓鬼は黙って食え』

 

そう言ってくれたのは誰だったか。

彼らは皆似た言葉を返して、山盛りの美味しいご飯を食べさせてくれるのだ。

 

……私には恩返しする相手がいっぱいだ。でもそれは、それだけ優しい人達に恵まれているということで。

 

「私は幸せ者だね、イズク」

「みゅや!!」

 

あ。そうだ。私が有名になれずともだ。ヒーロー養成の名門校なら、有名ヒーローの1人や2人、と言わず何人も出るだろうから今のうちに友人達に紹介しよ。というか、連れてこよ。

 

「誰を連れてこようか。イズク」

 

後日談としては。

有言実行とばかりに放課後に友人達の嗜好に合わせて、それぞれのお店に顔を出した。そこでオススメしたり、特盛り1杯を普通に注文して食した所までは良かったんだけれど。立ち去ろうとすると先々で「お前そんなんじゃ足りないだろ?? 大丈夫か?」と言いたげな視線を貰うことになり、お店によっては奢りだと追加してくれるお店もあって。その優しさが嬉しいやら、申し訳ないやら。

今度はお小遣いもっと握って来て、皆が安心できるほど食べてやろうと私は誓うことになる。

そして近い未来、これらの店舗は雄英生の行きつけとなるのだが。

 

それもこれも全部、また先の話だ。

 

 

**

 

 

フードファイトを終えて帰った私達は自宅の花屋……ではなく隣の喫茶店に入る。

 

「おじさん、昼休憩から戻りました!」

「もきゅ!!」

「おぉ、おかえり。どうだった、フードファイト」

「バッチリ完食してきましたよ、二人分」

 

そう、イズクと胃袋……というかエネルギーを共有しているので実質2回分の特大盛り豚骨ラーメンと餃子乗せ特大盛りチャーハンを食したことになるのだ。改めて考えると我ながら中々に気持ち悪い胃袋してんね? やだぁ。

 

「行かせてくれてありがとうございました」

「いいんだよそれくらい。私としては陽向さん家の看板娘を借りてしまって申し訳ないくらいだ」

「そんなそんな。理沙さんには昔からお世話になってましたから、こうして頼って貰えて嬉しいです」

 

そう、いつもなら休日は家の手伝いをしているのだが。今日は違う。

 

「バイトの方が見つかるまでは、お店は私がお手伝いしますから。理沙さんには安心して元気な赤ちゃんを産んでもらいましょう!」

「もきゅぴ!!」

 

なんと、理沙さん__試作品を食べさせてくれたり、道端でポロポロ泣いてるリーマンとヨシヨシ幼女という異様な光景を受け入れてくれた、あのお姉さんだ__はもう間もなく出産予定日を迎える妊婦さんで、昨日から入院しているのだ。

 

そんな訳で、忙しくなる休日のお昼から夕方にかけて(今日は初日なので朝から)、新しいバイトさんが見つかるまではお姉さんの代わりに給仕をすることになった。

ちなみにマスターたってのご希望でイズクも給仕をしている。あの人語を話せない小さなイズクを給仕にしようと考えるマスターも大概だが、こなせてしまうイズクも大概だというものだ。

 

「もきゅきゅ、きゅ。みゅやや、きゅぴ!!(※お待たせしました、こちら珈琲になります。みたいな内容だと思われる)」

「ありがとうイズクちゃん。いやぁ理沙ちゃんもお母さんかぁ。めでたいね、これでマスターも爺さん仲間だ」

「ありがとうございます。先輩お爺ちゃん」

「ほんと、花ちゃんが連れてきた学生と結婚したって聞いた時にゃ驚いたものさ」

 

そう。聞いて驚け。彼女が結婚したのは一昨年なのだが、そのお相手がなんと。小学生の私がよしよしすべく捕獲……じゃなくて。連れてきた大学生だったのだ。

 

その当時は、理沙さんもちょうど大学生で年が近かったこともあり、気になって私の全肯定botモードに参加したのがきっかけだ。

 

一方の大学生のお兄さん__叶人さんも、歳の近い柔らかな雰囲気の理沙さんに気を許しそうな気配を察知した私。あ、これはいける。とばかりに間を取り持ち、2人を店員と客から友達に昇格させたのが、そのまま馴れ初めとなってしまった。だって、鬱々とした気持ちを話せる友人って大事。

 

その後もお話を聞いて、吐き出させてを繰り返し、問題に向き合い心身共に健康になる頃には、すっかりここが居心地のいい場所なったらしい。

私が呼ばれなくなった後も見かけてたから友交が続いているのは知っていたけれど、いつの間にか付き合い出してて、まさか結婚するとは思わない。

 

結婚するんだと直々に報告に来てくれた時はびっくりした。でもまぁ。隣で聞いてたイズクが叫んで飛び回って軽く私の3倍は驚いてくれたから、なんというか私は平静でいれたよね。

それから2人でお祝いのフラワーボックスを作った。

運命の相手がどこから降ってくるなんてわからないものだね。

 

そしてさらに

 

『私達を引き合わせてくれたキューピットちゃんには、是非リングボーイならぬリングガールをして欲しいな』

 

ま?

 

驚きが止まらない。

つい当時の級友の口癖が移る程度には動揺した。

リングガールって小さく愛らしい幼女がやるから、天使みたいで可愛らしくていいものなのだと思うのだけど。

……ちなみに私はもう立派な中学生で、残念ながら愛くるしい幼女とは程遠い見た目をしてる。

ちょっと(かなり)無理がある気がした。

 

しかし聞き返しても、その都度熱烈にお願いされては断る理由はない。花嫁さんのお願いだよ? 叶えないわけが無い。

どうやら幼い時から私を知ってる彼女には、変わらず私は『かわいい はなえちゃん』らしい。

喜んで務めさせてもらった。

 

その時イズクもフラワーガールをしてたんだけれど、それがすごく好評だった。というのも、宙を駆ける白くて小さい愛らしい獣が、花嫁達を先導し花びらを散らす。それがなんとも幻想的で、本当あれはいい仕事をした。

 

あ、そうそう!!

結婚式といえば、この前プロポーズ大作戦と称して皆でプロポーズ計画を立てた孝幸さんは見事大成功したらしく、ついこの先週成功のお知らせが手紙で届いた。文面から滲み出る幸せオーラ、ご馳走様です。嬉しいね。

 

皆さんにも伝えて欲しいとのことだったので、この手紙はカフェに張り出された。今月末にカフェに挨拶に行くと書いてあったので、その時の常連さん達がちょっとしたサプライズを計画してるところだ。まったく、優しくてお茶目な人達である。ここのマスターがそういう素敵な方だから、そんな人達が集まるのだろう。

 

そして面白いことにはとことん乗っかりたい私も主犯の1人なので、混ぜてもらって楽しく画策してる。

 

「お願いします」

「はい、伺います」

「いやぁ、本当におっきくなったねぇ花恵ちゃん。そりゃ俺も歳とるわけだ」

 

そうしみじみと言うのは常連さんの1人、塚内さん。温厚で気さくな方で、お仕事はなんとお巡りさん。将来のコネとしても是非とも仲良くしていきたいところだ。

 

「30代なんてまだまだこれからですよ! 父なんて間もなくアラフィフですけれど、まだまだ心は18だーっていつも言ってます」

 

リーマン兄ちゃんこと、孝幸さんの初回ヨシヨシ以来、私はすっかり常連の仲間入り((ただし)SAN値ピンチな大人付き)を果たすことになったのだが。上記括弧(カッコ)内通りの異様な光景も合わさってバッチリ常連さん達にその幼女は認知され、いつの日か有難いことに可愛がられるようになっていたのだ。

 

うん。振り返ってみても、なぜそうなったのかはよく分からない。気が付けばいつの間にか常連さん達の輪に私も溶け込んでいたのだ。

 

「そうだ、花ちゃんのお悩み相談は今月は何日だっけ。俺の友人の相談に乗って欲しいんだ」

「すみません、今月はもう終わってて。急ぎでしたら予定空けますよ。来月はえーと、確か17日の金曜日だったかと」

「急ぎじゃないから大丈夫。来月予約しとくから頼むよ」

「はーい」

 

そう。このカフェには『花ちゃんのお悩み相談』なるものが存在する。

私の全肯定よしよしbotを見てた常連さんが巫山戯て「俺の悩みも聞いてよ花ちゃん」とか言い出したことが全ての始まりで、面白がったマスターが採用して月一で予約があれば『花ちゃんのお悩み相談』が開かれることになったのだ。

やっぱり振り返ってみてもよく分からないし。なんなら聞かれても成り行きでそうなったとしか言い様がない。

 

私としても溜め込む前に話してくれるなら、それに越したことはないかと了承し、えーと何年だ? 小学4年生の夏からだから……間もなく6年になる。思いの外経ってるなぁ。

 

勿論予約がない月も沢山あるし、相談と称して私と話したいだけのおじいちゃん、おばあちゃんもいるんだけれど。こうして真面目な相談を受けることもあるのだ。

 

 

 

**

 

 

 

「冷さん、こんにちは」

「もきゅぴ!!」

 

翌日、4月の第3日曜日。

今日は高校生になってからは初めてのお見舞いになる。

 

「いらっしゃい、花ちゃん、イズクちゃん」

「お邪魔します。今日は体調の方はどうですか?」

「今日は調子が良くてね、お昼前に少しお散歩して来たところなの! ほら、病院に中庭あるのわかる? 躑躅が綺麗だったよ」

 

……ニコニコと少女のように話してくれる。楽しそうに話してくれるのは嬉しいのだけれど。調子がいい、元気そうなのを手放しで喜べないのが双極性の痛いところだ。とはいえ彼女はピーク時でも多弁になるくらいで済むから、そこまで深刻に構えることはないけれど。それでも気にかけるに越したことはない。

 

「あーっ、今の時期は綺麗だもんね。躑躅が終われば次は菖蒲や紫陽花ですよ。確かここにも植えてあったはず、楽しみだね」

「ええ。あっ! 今日もお花持ってきてくれたの。いつもありがとう」

「冷さんが嬉しそうにしてくれるから、私も育てがいがあるんだぁ。今月のお花はチューリップとスイートピー。まだ蕾のもあるから長く飾れると思う」

 

タイミングよく水を汲んで来てくれた花瓶をイズクから受け取る。本当よく気が利くよね。今日もイズクさんが有能。

受け取った花瓶に花を生けて、どこからでもよく見えるサイドテーブルに飾った。

 

「いい香り」

「スイートピーは、訳すと甘いさやえんどうって意味になって、その名の通りとてもいい匂いがするんですよ。気に入って貰えて良かった」

「もきゅ〜!!」

 

それからいつもの通り2人と1匹でトランプをしたり、お茶を飲んだりたわいない話をして過ごした。それでそのうち私の学校生活になったんだけど

 

「ねぇ花ちゃん、焦凍とは学校で会った?」

 

彼女からそう聞かれて察せない私ではない。というか瞬間、納得した。正直彼の苗字と個性を見て確信はせずとも薄々は気付いてた。たぶん、イズクも。元々同い年だと聞いていたし、火傷も、スパルタなヒーロー教育してたのも聞いてたからね。

勘づかない方が無理だと思う。まぁ、冷さんから言われてた訳でも、轟くんと面識がある訳でもない(下の名前すら知らなかった)から何をする訳でもないけれど。

 

「轟くんとは同じクラスだけれど……もしかして冷さんのお子さんだったり?」

「言ってなかったけか。私の息子なの……どう? 友達できてた?」

「道理で!! そうかなぁっては思ってた。えーとどうかなぁ。まだ始まったばかりで何とも。でも、凄かったよ。この前戦闘訓練があったんだけれど……」

 

それから私は、轟くんの様子を知る限りで語って聞かせた。

関わりがないから、ほんの少し迷った。私が話しちゃっていいものかと。ずっと病院に顔を出してないって聞いてるから、根の浅い問題では無いのだと思うけれど。

でも、背中を押せば存外簡単に乗り越えてしまえる人もいる。こういった話も轟くんの口から冷さんに話した方が1番だし、もし轟くんが後者なら是非とも彼が真っ先に話して欲しい。だからちょっとだけ迷った。

 

冷さんが私からの話も聞きたいのもわかってるから、結局話しちゃうんだけれど。

 

「あ、そう言えば。たまたま食堂でみかけたんですけれど笊蕎麦食べてましたよ」

「そう、そうなの。ふふ。あのね、あの子昔からお蕎麦や素麺は好きだったの」

 

まぁ、なんにしても話してみないとだね。轟くんが冷さんの息子さんだとハッキリした訳だし。

彼、メンタル死亡直前みたいな顔はしてなかったけれど、ピリ付いてる雰囲気はあるし。何か胸に巣食うものがあるのは確かだ。

 

当然、無理矢理は言語道断だし轟くんの様子を見てだが、それでつつけそうならちょいちょいちょっかいをかけてみよう。

 

「ねぇ花ちゃん」

「なぁに、冷さん」

 

「花ちゃん、焦凍のこと見てあげて」

 

私の手にそっと白くて柔く冷たい手を重ねる。いつか、「冷たいでしょ、冷え性なの」と笑ってたことを思い出した。

 

「お願い花ちゃん。弱くて守れなかった私のかわりに、その手を引っ張ってあげて」

 

私を見つけてくれたみたいに。

そう緩く微笑む彼女に私も笑い返して

 

「大丈夫だよ、冷ちゃん」

 

たぶん、冷さんもお母さんだから。離れていても何か感じるものがあるのかもしれない。私も母を見てると思うのだ、母という生き物はどうしてこうわかってしまうのだろう。と。経験のない私にはわからないが、母親の勘というやつだと思う。たぶん、冷さんもそうだ。

 

でも、冷さんの中の轟くんは昔の幼い轟くんのままなんだと思う。

だから、私と同じく今の轟くんを少し見たイズクも、冷さんの肩に飛び乗り頬を寄せる。大丈夫だと。

 

「たぶん轟くんは冷ちゃんが思ってるより強くて逞しくなってるから。大丈夫」

 

第一印象だし偏見でしかないけど、轟くん根っこが強そうじゃんか。私ができるのは背中を押すか清々並走くらいだと思う。たぶん仲間に「引っ張って」はない。

 

そして何よりお母さん(冷さん)の代わりなんてできないし、要らないんだよ。

他でもない貴女がいるんだから。

 

「それに、子供(轟くん)の手を引いてあげるのは(冷ちゃん)の特権なんだよ」

 

「……そんなこと」

「あるよ。大丈夫だから、待ってて」

 

友達の手を引くのと、母が子の手を引くのとは訳が違う。そういうことだよ。

 

冷さんをどう思ってるかは聞いてみないとわからないし、冷さんを母親と見れるのかは確かに轟くん次第でしかない。冷さんはそれが不安なのも分かるんだけれど。

 

「まだお母さんで居てもいいのかな、焦凍」

 

大丈夫、大丈夫。男の子は基本皆マザコンだから。

それに事件の経緯聞いてる限りだと、苦労するのは確実にエンデヴァー(パパ)さんの方だと思うし。




あまり納得できる文が書けない。丸一日こねくり回してるけれど、先に進みたいので行っちゃいます!
主に後半部になりますが、暫くしたら改稿するかもしれません。
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