起
正直言って、俺は今とんでもなく困ってる。というか状況が理解出来ずにいる。
というのも、何やら新しい鎮守府を開くから新しい提督が必要だから希望者を募るとかいきなり朝の集いの最中に言われ、誰も希望しないなと思っていたらいきなり同期のやつに推薦されたのだ。その後はそのまま就任となり、少尉が都合でいきなり少佐に昇任、いきなり飛ばされてきたのだ。正味、これは今回限定だろう。事務の処理はとても面倒くさくなり、本人も訳の分からないまま飛ばされてこのまま新しい鎮守府を潰されてしまっては困るからである。彼はそこまで酷くないことで定評があったため、推薦が却下されることなく通ったのだ。
「これから俺はどうすりゃいいんだ........」
かなり困っているようだ。彼は臨機応変に対応することを大の苦手としているのだ。
まずは挨拶をと、彼は執務室に行った後秘書艦室に行った......のは良かったが誰もいない。現在は艦娘は一人もいないのである。初期艦すらいないこの状況、彼には為す術が無い。
暫くして、彼宛に大量の荷物が届いた。それと一緒に、一通の手紙も入っていた。中身はこの鎮守府のこれからについてであった。中身はこうである。
「まず、この鎮守府は戦闘の最前線でたくさん戦うことになるだろう。新米の君にはかなり荷が重いと思う。そこで我々は救いの手をさしのべることにした。詳細はお楽しみだ。じゃあの(^^)/」
はっきり言って、緊張感が最後の一文で吹き飛んだ。
取り敢えず、彼は鎮守府の地理を頭に叩き込むことにした。
この鎮守府では、電源を加圧水型原子炉を主機とする原子力発電でまかなっている。これは鎮守府化に伴って急遽付けられた設備だ。陸で停電しても問題ないようにとのことらしい。水蒸気爆発の危険性があるもののまぁ大丈夫だろうなんていうとても、緩い判断の結果である。他にも太陽光発電や小型の風力発電もあるが、微々たる発電量だ。彼がこれらの設備を全て見回った時、既に深夜となっていたのは別の話だ。これは彼がいちいち深く見過ぎていたがために起こった悲劇である。彼は昔から何でもかんでも深く見過ぎてしまう癖があるのだ。そのおかげで助かったこともあるが、損をしたことの方が多い。これは彼の良い癖でも悪い癖でもある。
こうして、彼の鎮守府での初日は終わった。今後、彼をなにが待ち構えているのか、どんなことが起こるのか、それはまだ我々の知ることではない。