IS ~剣の才の無い兄~   作:ソースケ_研究中

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では今回もよろしく


王子様は見ている

灰色の空、廃墟の都市で火の手が上がっており、そんな場所を全長5メートルくらいの影が皹が入って割れた道路を疾走する。全体が赤く頭が丸いが、体が重装甲で太くゴテゴテした人型機械が右腕にアサルトライフルの様な武器と左腕に携帯型のスナイパーライフルの様な武器を持って、両肩の折り畳んで取り付けられたアームに左は棒状のユニット、右に筒状のロケットランチャーが予備弾倉と共に接続されている。

そしてバックパック、腰後ろ、膝関節後ろにある戦闘機の様な推進機のノズルから青白い噴射炎を吐き出しながら火花を散らして地上を駆ける。そして突然、左腕に飛来して来た砲弾が直撃して装甲と関節部のモーターなどを抉って肘から下が弾け飛び、武装ごと爆散してしまう。

そしてモニター越しに周りを見ながら姿が見えない敵に焦る。

 

 

 

 

「―――――――ったく!?何処に居やがるんだ!!?センサーには映ってるのに一回も視界に入りもしねぇ!!」

 

 

 

 

 

「焦っているとこ悪いが、ちょこまか動かれると鬱陶しいのでな。――――――――――動きを止めさせて貰うぞ。」

 

 

 

 

廃墟の町にバラバラの高さのビルの中で鉄骨で組んだ鉄塔の様な建造物の中で展望台のフロアの上に全体が深緑の正面中央が角張った長方形で頭頂部が牽引フックの様な物が付いた頭部、ゴテゴテとしたジャケットの様な分厚い装甲の付いた胸部で、両碗は肩から全体的に非対象で肩は右は分厚い円柱で左は突き出したショルダーアーマーで腕は右は装甲の付いたゴツイ腕で、肘にはアームで固定して腕の下部に取り回しを良くした大砲の様な機関砲を備えており、左腕の方が長めで大きく打撃を想定しているのか頑丈そうだ。そして脚部は腰部は分厚い装甲に覆われているが動きやすくする為にリアアーマーやサイドアーマーが無い代わりに太股にリアクティブアーマーが付けられていおり、膝から下が太く装甲に覆われており、同じ様に膝関節後ろに長方形の噴射口が付いた推進機を付けて、つま先はブーツの様な形で先の二か所にストッパーの爪の様な物が付いている片膝を着いて狙撃体勢に入っている人型機械。

そしてセリフと同時にモニターに映った焦った挙動をする赤い人型機械の両足を発射煙と共に轟音を唸らせながら撃ちこんだ砲弾で吹き飛ばす。

 

 

 

 

「なっ!?足がぁっ!!」

 

 

 

 

「―――――――――続いておまけだ! こいつももってけ!」

 

 

 

 

さらに複数の砲撃音が響いて、動けなくなった人型機体の残った右腕の肘から下が吹き飛び、続いて腹部、頭部の順に砲弾が直撃して爆発炎上する。

此方の画面にWINと、隣の画面にLOSEと表示される。そして少し散らかって無造作に布団が置かれたベットの置かれた男部屋にベットに一人、テーブルを前に二人でテーブルの上に黒く四角いが表面が流線形のフォルムのゲーム機が置かれたおり、

此処にいるのはベットで週刊誌を見る無地の白のTシャツに黒のスラックスの一夏、ゲーム機の無線コントローラーを握っている黒のノースリーブに灰色のダメージジーンズの俺と頭を抱えている赤い長髪を黒い厚いバンド上げて上に黒いシャツ、下に青のジーンズの垂れ目の二枚目で実家は食堂を営んでいる中学時代からの俺達の悪友”五反田 弾”だ。

 

 

 

 

 

「あ~ぁ。また負けたぁ~。」

 

 

 

 

と言う弾は俺をジト目で見ながら恨めしそうに

 

 

 

 

「お前なんでこのゲームの中で一番使い勝手の悪い装備ばかりで構成された機体でやれんだよ。ネットでもクソ評価の組み合わせだぞ。」

 

 

 

 

 

「扱える奴が居ないだけだろ?――――重心が右に持って行かれる以外は高機動戦にも耐えられるし、堅くて射程が長く攻撃力の高い機体だろ?」

 

 

 

 

「あのなぁ・・・・。―――――お前が言った様に機関砲に重心が持ってかれる所為で飛びにくいし、左腕のパンチは威力高いがタイミングが取りずらい上に大振りだから外したらフルボッコになるし、使っているFCSの狙撃モードは動作が速すぎて狙いがつけずらいし、まだあるが上げていったら限が無いぞ。その代わりに普通に良い機体が使えないってどうなんだよ?」

 

 

 

 

画面が両機体の総合評価、各パーツの変更画面に変わっている。このゲームはパーツを組み合わせて自分の機体を作ってストーリーに沿ってミッションをこなしていく物で、その他に四人プレイ同時対戦、チーム戦。オンラインでのチーム戦などもできるのだ。

そして評価は弾の機体に比べて二段階も下なのだが、俺が何時も勝負所で使うので、人の家のゲームなのにこの機体の構成を登録しているのは、一人ではつらいミッションの時には協力プレイでコイツを使っているからだ。そして登録機体名がエンぺランザとなっているコイツには何時もお世話になっている。

 

 

 

 

「そんなこと事言われてもなぁ」

 

 

 

 

「俺は普通な機体なのに一夏は高機動ブレードとっつき機体で秋十は欠陥高威力狙撃機体とか、兄弟そろってどんだけピーキー性能なんだよ。」

 

 

 

 

週刊誌を読んでいた一夏が顔を上げて半目で弾を見ながら

 

 

 

 

「なんで俺にまで飛び火してんだよ。―――――まぁでも、弾の機体って相手に応じた武器を持っててバランス取れてるけど特にって言う感じの特徴がないよな。」

 

 

 

 

「見た目に反して性能が普通だって事だろ?」

 

 

 

 

「お前等ぁっ!!俺はオールラウンダーなんだよ!!」

 

 

 

人の事言えないけどコイツの家族も赤髪だし、弾は見た目がチャラそうなのに普通なんだよな。と言うが、こうも機体構成に性格が出るとは思わなかった。兄弟揃って変に偏った機体になってしまっている。そんな事を思っていると弾がもう一個、一夏にコントローラーを放り投げてたのをキャッチすると弾が

 

 

 

「嘘じゃない事を証明してやる!!」

 

 

 

 

「お、なんだか面白くなってきたな。」

 

 

 

 

「やってやろうじゃん。――――――――秋十兄ぃ。弾。手加減しねぇぞ。」

 

 

 

そう言ってコントローラーを操作して登録している自分の機体を引っ張り出す一夏。頭はパイロットのヘルメットの様な形状で両サイドに薄い長方形のアンテナが着いており、胸部は胸部の中心がロケットの先端の様に突き出しており、両脇に長方形の部分に冷却機とエネルギー増幅器を内蔵して、背部のバックパックは長方形の高出力大型スラスター。両肩に盾の様な装甲板に両腕部は装甲が少なく細い外見だが強度の高く、エネルギー伝達率の高い物で左腕には手首から先に球体に棒状物体が付いている。

そして腰部は腰後ろに二機の尾翼の形をしたフレキシブルスラスター、装甲の多い太い太股で膝から下は細く膝関節後ろには推進機のノズルが付いており、足はつま先と踝が尖がっている白を基調とした攻撃特化の高機動中量機体。機体名はヴァイス。

そして今さっきと違って廃墟で無い壊れていないビルばかりの高層都市のステージで弾が使っていた赤い機体。レッドスパイクに一夏のヴァイス、俺のエンぺランザがハンガーデッキをけん引する大型トラックに積み込まれて各場所に降ろされると一夏と弾は探し始めて俺は高い所へ昇って歩き回り始める。

そしてレッドスパイクは大型の高速道路を火花を散らせながら推進機を吹かせて疾走していると前方からやられた時と同じ砲弾が飛来してそれをどうにか緊急停止して推進機を横に向けて横に滑る様に移動する

 

 

 

 

 

「そう簡単には――――――っ!!?」

 

 

 

 

 

そこへ突っ込んで来る白い機影。左腕の棒状の物体”レーザーソード”の先端から青白い光の刃を放出させながら斬りかかるのを飛び上がって後方に下がると二人に弾が

 

 

 

 

「コレ、サバイバル戦だろ。てめぇら何のつもりだ?」

 

 

 

 

「いやぁなぁ。」

 

 

 

 

「後からチマチマやられんのは面倒だから先に潰しておこうと思ってな。」

 

 

 

 

と一夏、俺の順に言うと弾はため息をつくと

 

 

 

 

「―――――上等だ!!かかってこいや!!」

 

 

 

 

「遠慮無く行くぜ!!」

 

 

 

 

「派手に暴れようか!」

 

 

 

赤と白と緑の三つ巴、乱戦でヒートアップする三人の声が段々とうるさくなってきているのに気付いておらず。暫くして機体耐久値が全員危険域に入っており、互いに一夏はレーザーソードを弾に切っ先を走らせ、弾はスナイパーライフルの銃口を俺に向けて、俺は機関砲の砲口を一夏に向けて全員が回避しようと操作する前に

 

 

 

 

 

「うるさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

と怒声と共に扉が開け放たれたのに皆の視線が向いたのが悪かった。回避運動を取れなかった三人の機体は同時に撃墜判定となって勝負は引き分けで終わってしまった。そんな画面が変わっている事に気づかず直に俺達が怒鳴る声の方に視線を向けるとドアに近かった弾の顔面に投げられたスリッパが直撃して断末魔を上げて横にぶっ倒れる。三人並んで座っている真ん中にいる俺は見えないわけではないが、後ろにずらすと弾と同じの赤髪を薄紫色のバンドで髪を纏め、キャミソールにホットパンツの薄着の所為でそこそこのスタイルの目立っている可愛らしい御顔で怒っていらっしゃる彼女は

 

 

 

 

 

「――――――よっ、お邪魔してるぜ。蘭ちゃん。」

 

 

 

 

「あ、秋十さん!?ってことは・・・!!?」

 

 

 

 

「久しぶりだな。蘭。邪魔してる。」

 

 

 

 

「い、一夏さん!?!?!?」

 

 

 

と言うと顔を真っ赤にして直に入口から隠れるように直に移動しする。彼女は”五反田 蘭”で弾の妹だ。憧れを抱いている一夏君の前では彼女は猫っ被りで通しているが、本来の気の強い性格をしている。そんで俺の場合はバレたので同じ様なさんづけで呼ばれるが普段とあんまり変わらない感じで接して来る。中学では鈴ちゃんと仲が悪いのは言わんでも分かるだろうが、同じ奴を好きになっているのと、互いに気が強いからしょうがないが、何故か箒ちゃんと仲が良いのはよく分からん。そんで言葉が無くなっている所に起き上がってくる弾が痛そうに唸っているが俺は

 

 

 

 

 

「お歳ごろの女子中学生には、うるさいのは気に障ったようだな。」

 

 

 

 

「あ、そうなのか。うるさくして悪いな。」

 

 

 

 

「ワリィなちょいと白熱し過ぎちまった。」

 

 

 

 

「え、そんなこと・・・。でも下にも響きますので気をつけてください。」

 

 

 

「おう。」

 

 

 

今さっきと違ってしおらしいねぇまったく、そんな事を思っているとひょっこりと反身を隠して出口から顔を出している蘭に唸っていた弾が起きて

 

 

 

 

「蘭!!うるさいのは分かったがいきなりスリッパを・・・・・な・げ・・・・・!?!?!」

 

 

 

 

一夏の方からは見えないがバーサーカー箒ちゃんと同じオーラを感じると言うか、目が赤くらんらんと輝いているんですが?有無を言わさない気迫に抑えられていて言葉を繋げる事が出来なくなっている。一夏は気付いていないようだが・・・・・・。

そして威嚇していた蘭ちゃんは今さっきの雰囲気が反転した様に一夏や俺に視線を向けて思い出したように食堂の方で昼食を御馳走してくれるので呼びに来てくれたようだ。後で食堂で食っていたのだが、蘭ちゃんがいきなりおめかししてくるもんだから一夏はデートに出かけるのかとか聞いてくるし、救いようが無いねぇコレは・・・・。俺達は家の様子を確認した後、寮に戻り、部屋で何時も道理に武装チェックの後に漫画なんて持ちこめないので椅子に座って教科書を暇つぶしに読んでいるとドアをノックする音に気づいた俺は

 

 

 

 

「まったく、最近夜の訪ね人は俺に対して吉凶を運んでくるんだが・・・・。――――――出ないわけにもいかんか。」

 

 

 

 

俺はドアを開けると制服の箒ちゃんが居て、何も言わずに腕を組んで黙りこんでいるが、暫くして口を開いた彼女は俺に

 

 

 

 

「話がある・・・。」

 

 

 

「―――――あぁ、何だ?改まって。」

 

 

 

 

「来月の個人別トーナメントだが・・・・。」

 

 

 

なんか言い難そうにしている箒ちゃん。前に言っていたのだが、個人別トーナメントとは学園の上半期に行われる生徒強制参加の学年別のIS対決トーナメント戦で、一年は先天的な戦闘センスの評価を、二年は訓練からの成長具合を、三年の場合は、IS企業やお偉いさんがスカウトする様な場である。三年は今後の将来がかかっているから本気になるだろうがな。そんな事を思い出していると心の準備か出来たのか

 

 

 

 

「――――――わ、私が優勝したら付き合って貰う!!」

 

 

 

 

「―――――うん?いいぜ。別に優勝しなくったって付き合ってやるが?」

 

 

 

 

「な、なんだとぉ!!?そ、それは本当かっ!!」

 

 

 

 

「デートだろ?」

 

 

 

「あ、ああ!!そうだ!!」

 

 

 

ようやく分かってくれたかと言わんばかりに目をキラキラさせている箒ちゃん。まったくそんなことか、意地っ張りだと本当に難儀だなぁと思いながら俺は

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく今になって泣きついてくるとはな。――――――― 一夏君との予行練習くらい付き合ってやるって。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

と間の抜けた声を上げる彼女に俺は

 

 

 

 

「いやだから、一夏君とデートの予行練習だろ?」

 

 

 

 

「ちょっと待て!!違うぞ!」

 

 

 

 

「あん?どう違うんだ?」

 

 

 

 

「そ、それは・・・・・!!!」

 

 

 

今さっき勇気を振り絞って言った為かもう一度言う事が出来ないでいる箒ちゃんは暫く顔を真っ赤にしながら唸っていると突然、怒鳴る様に

 

 

 

「ああ!!もう!!それでいい!!トーナメントが終わった以降に時間を作っておけ!!言ったからには約束を守って貰うぞ!!」

 

 

 

 

「あ、ああ。それは良いが、何で怒っているんだ?」

 

 

 

 

「う、うるさい!!で、デートの時に貴様の間違った考えを叩き直してやる!!ではな!!」

 

 

 

 

そう言って唖然となっている俺を置いて、顔を真っ赤にさせたまま怒って行ってしまった彼女の後姿を見ていると、ふと付き合って貰うと言った辺りから曲がり角で何か動いた気配を感じたが、まぁ良いかと俺はドアを閉めて暫く教科書を読んでから寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

灰色

 

 

 

 

・・・灰色。

 

 

 

 

 

灰色の色褪せた風景。俺には、剣の才能が無い。姉は剣でいろいろな物を勝ち取った。弟にもその剣の才能がある。最初の頃は俺は剣が好きだった。憧れだった。二人の様に才能があればよかった。何時からだろうか、剣を止めたのは・・・・・。あの頃のは皆怒ってたな。進んで行く皆を見ている俺は限界という壁が見えてしまった。どう足掻いても超え様にも超えられないと見せつけられて努力を止めたのは何時だっただろうか。そんな自分を誤魔化そうとニヤニヤヘラヘラとし始めたのは何時だっただろうか。何もかにもどうにも良くなってただ働く事で憂さを晴らしていたぼんやりした俺は、一回だけ一人でフラッと足を運んで、何処か忘れた公園のブランコに座って色褪せた空を見上げる。そんな俺に春先だと言うのに白い毛皮でフードの付いた白色の厚いロングコート羽織った深緑の髪で翡翠の瞳でガタイの良い色黒の肌をした二十代後半の男性が俺に

 

 

 

 

 

 

「こんなとこで老人みたいになっていたら人生があっという間に終わってしまうぞ。青少年。」

 

 

 

 

 

 

色褪せた風景に命が吹きこまれる様に色鮮やかになって行く、多分の男との出会いが俺の人生を大きく変え、自身も何も無くなってしまった俺に中身をくれた男が俺の目の前に立っていた。そして男は

 

 

 

 

 

「写真で見たのと同じ綺麗な深緑の髪と目付きは彼女そっくりだな。」

 

 

 

 

 

「人の事ジロジロ見て・・・・・アンタ。誰だよ?」

 

 

 

 

「うん。俺かい?――――――――俺はクロエ・フェリーべ。お前さんの両親の同僚だ。」

 

 

 

 

 

そう男が言う事で思い出す。箒ちゃん達の両親と交流があった両親は俺達を預けて旅行に行く飛行機の墜落事故で死んだ。そして両親は結婚する前はかなり生死が関わりのある荒事がある仕事場だったらしい。詳しい事を聞かされていなかったから知らない。続けて彼はこう言うのだ。

 

 

 

 

 

「―――――――そのままぼんやりと人生を消化するぐらいなら一緒にお兄さんとライフルをやらないか?」

 

 

 

 

「―――――――はぁ?」

 

 

 

 

 

その申し出に俺が唖然とした所で段々と視界がぼやけていった。目覚ましの騒音で目を開けるとなんだか懐かしい夢を見たなと思いながら何時も道理のトレーニングに部屋を出る。

そして汗を流して、着替えて朝食取ってから教室に行くとなのだがざわざわと周りが騒がしい。断片的に聞いた話だと優勝したら賞品に彼氏が貰える?とかなんとか、俺としては彼氏より彼女が欲しいんだけどな。俺はホモじゃねぇんだよ。なんだよコレ?賞品が縁結びなのか強制カップル製造機なのかは知らないが、周りから変に視線が集まっていて何時も以上に居づらいと思いながら自分の席に座っていると千冬の姉貴達が来て座るように指示を出して朝のSHRを始める。今日はどうにも何時もと違う様な感じだが、と眉を顰めていると一緒に来ていた山田先生が教卓に立って

 

 

 

 

「今日はなんと転校生を紹介します。――――――入ってください。」

 

 

 

 

 

こんな時期に転校生ねぇ。と思う俺なのだが、引き戸が開いて中に入ってくる者に全員の目が釘付けになる。そいつは長めで綺麗な金髪を三つ網で後ろに纏めて男とも女ともとれる中性的な顔立ちの優しい王子様と言った感じの男性制服を着た生徒が、女性的で綺麗な声で

 

 

 

 

 

「―――――シャルル・デュノアです。フランスから来ました。皆さんよろしくお願いします。」

 

 

 

 

 

女みたいな声してんだけど、マジで男?とか思っていると一人の子が

 

 

 

 

「本当に男?」

 

 

 

 

「はい。此処に同じ境遇の方が居ると聞いて本国から転入を―――――。」

 

 

 

 

確認が取れたと同時にクラスに響き渡る歓声、さらに男が来たと言ってめっさ騒ぎ初めている。視線を少し横にずらすと束の姉貴が眉を顰めているのが見えたが、なんかあんのかこの転校生?と思っていると千冬の姉貴が手を叩きながら注意して黙らせる。そして今回の授業は二組、四組と合同でIS実習を行うそうで、要するに着替えて第二グランドの集合しろと言う事だ。先に解散させて継ぎ足す様に俺と一夏の方に来ると姉貴が王子様の面倒を見ろとの事らしいが、そこへ念を押す様に俺に言われたので何故かと聞くと

 

 

 

 

「それはデュノアは今日からお前の所に住むんだからな。」

 

 

 

 

 

「え、マジで?」

 

 

 

 

 

「この場で嘘をついてどうする?――――――貴様の部屋は元々二人部屋だ。一々先に住んでいる者を替えるのは手間暇がかかる。だから元から開いているお前の方に住まわせた方が手っ取り早い。それとも何かマズイ物であるのか?」

 

 

 

 

 

「いや、ないけど・・・。」

 

 

 

 

「それなら問題あるまい。―――――――――デュノア。荷物の搬入は晩に業者が部屋に来るそうだ。」

 

 

 

 

 

「はい。わかりました。」

 

 

 

 

そう言うと王子様は返事をして千冬の姉貴達がその場を去るのを確認すると俺達の方に向いて

 

 

 

 

「君が織斑君とそのお兄さんだよね。僕は―――――。」

 

 

 

 

 

「ああ、自己紹介は良いってそれより移動が先だな。一夏。」

 

 

 

 

「おう。急がねぇと俺達男子の更衣室は此処から大分距離があるし、それに教室は女子が着替え始めるからな。」

 

 

 

 

そんな俺は少しふざけた様におどけた笑顔で彼の手を取ると緊張からかビクッと驚いているのを落ち着かせようと

 

 

 

 

「頼まれた以上、王子様をエスコートしないとな。」

 

 

 

 

「―――――お、王子様?」

 

 

 

 

「おいおい。秋十兄ぃ。ふざけてないで早く行こうぜ。」

 

 

 

 

 

「それもそうだな。それじゃあ行きましょうか?」

 

 

 

 

「あ、うん。」

 

 

 

 

直に教室を出てされるがままに俺達に連れて行かれる王子様の顔が心なしか赤い様な気がするが、はっきり言いますが今さっきのは冗談なのはちゃんと理解しているんだろうか?少しからかっただけなのだ。ちょっとは怒ると思ったんだが・・・・・・真に受けてないよな?流石に初めてが男なんて事になったら俺はガチで立ち直れないかもしれない。

そんな事を考えていると目の前に女子が出て来て、それからどんどんと出てくる。―――ちっ、情報速過ぎだろう!!ま、しょうが無いか。こんな女受けしそうなヤツとウチのエロゲ主人公を連れていたらどうやってもこうなるのは目に見えていたしな。なんか皆は黒髪だの、金髪だの、緑髪だの、妙な事言ってるが時間が無い俺達には構っている暇は無い。手を握ったまま俺は

 

 

 

 

「王子!!握ったままで悪いが走るぞ!!一夏!!」

 

 

 

 

「おう!!」

 

 

 

 

 

「――――え、ちょっとぉ!!??!」

 

 

 

 

俺達は持ち前の無駄に有り余っている体力による猛ダッシュでその場を切り抜けたが、更衣室まで有無を言わさず彼を引っ張りまわしてしまった為に膝に手をついて息を荒げている。

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、はや、すぎる、よ。ふた、りとも―――――。」

 

 

 

 

 

「悪いなぁ何時も道理に走っちまったのは流石に配慮が出来ていなかったな。」

 

 

 

 

 

「体力無いんだな。こんな事でバテたらこの先持たないぞ?」

 

 

 

 

「き、君達が異常な、だけだから。――――はぁーふぅー。」

 

 

 

少し深呼吸して呼吸を落ち着かせている王子。とりあえずに改めて自己紹介した後に三人は更衣室のデジタル時計を確認すると時間があまりない事に気づき、急いで着替え始めた一夏に王子は驚くそぶりを見せる。

そして俺がその様子を首を傾げて見て居ると恥ずかしいのか俺達に向こうを向いて欲しいと言うと一夏は王子が見えない様に着替えを再開するが、俺は様子がおかしいと思って悪いが彼に視線と向けると一夏の体に興味があるのか、細身だが程良く筋肉が付いて逞しい体を見いっている王子に俺は

 

 

 

 

「――――――――王子。ウチの一夏君の御身体に興味が御有りで?」

 

 

 

 

 

「あ、秋十!!?ち、違うよ!?―――――その前に向こう向いてって言ったじゃないか!!」

 

 

 

 

 

「え?―――――シャルルってまさか・・・・あっちに興味がある人?」

 

 

 

 

「―――――あっちって何さ!!?」

 

 

 

 

「おっと、すまない。そんな話をしている場合じゃなかったな。手を止めてないでさっさと着替えろよ。一夏君。王子様。」

 

 

 

 

「ふっといてそれはあんまりだよ!!」

 

 

 

 

盛大に大慌てしている王子がどうしたのかと思って、着替えを止めてコッチに見ている一夏。おめぇは半裸状態で話しかけてないでさっさと着替えろよ。そんなこと思いながら各自、着替えが視界に入らない様に服を脱ぐと下にISスーツが見える。前に送られてきた俺の専用ISスーツは特注品で、一般と同じ黒をベースに深緑のラインの入っており、スイムスーツみたいに上下がつながっているピッチリした半袖、半ズボン様な物なのだが、繊維の間に衝撃吸収材が入っているので少し厚みがある。機体の特性上、一番荒くなるので体を痛めない為でもある。自分が終わったのを確認すると一夏が驚いた声で

 

 

 

 

「着替えるの超速いなぁ。って、―――――秋十兄ぃも着替えてるし、なんかコツでもあるのか?」

 

 

 

 

 

「い、いやぁ。別に下に着ていただけだよ。」

 

 

 

 

 

「―――――?、秋十兄ぃもそうなのか?」

 

 

 

 

「まぁな、下着みたいに着ときゃいいんだよ。二、三着送られてきてるだろ?それを毎日洗濯して上手く使うことだな。」

 

 

 

 

「ふぅん、そうなのか。でも幾ら下着みたいにって言っても着る時に裸ってのが着づらいんだよなぁ。引っ掛かって・・・。」

 

 

 

 

「まぁそれは同意する。」

 

 

 

「――――――ひ、引っ掛かるって・・・・・!?」

 

 

 

コイツ。下ネタにあんまり免疫無いなぁと思いながら雑談交じりで着替えを済ませていく、その中で一夏が王子の実家の方の話になって彼の育ちの良さそうとかの部分で表情が暗くなったのは少し気になったが、とまぁこんな感じでグラウンドに付くころには言わんでも分かると思うが完全に遅れてしまったわけで、一喝入れられて皆の輪に入った俺達は前回と同じ様に並んでいる。俺は姉貴達の近くに山田先生が居ないなぁと思いながら千冬の姉貴の凛々しい声を聞いていると

 

 

 

 

「本日より実習を開始する。」

 

 

 

 

「束さんからもレクチャーしながら教えて行くからみんな頑張ってねぇ♪」

 

 

 

 

彼女達の声に皆が勢い良い返事を聞くとさらに言葉を続ける。

 

 

 

 

「まずは戦闘の実演をして貰おう。―――――――凰!オルコット!」

 

 

 

 

 

「「はい!」」

 

 

 

 

「専用機持ちなら早く始められるだろ。前に出ろ。」

 

 

 

そう言うとなんだかけだるそうに前に出てくる二人。あの二人はあまりこう言った見せ物になる様な事はあまり好きで無い様だ。それを見かねた千冬の姉貴は束の姉貴と一緒に二人が此方に近づいてくると同時にコッチに歩いて、彼女等の近くで少し立ち止まって何かを彼女達によく聞こえないけど何か言っている。

そして今さっきと違って彼女達の百八十度意識が変わった。多分、一夏に良いとこ見せるチャンスだとか聞いてやる気満々になっているのだろう。本当に箒ちゃんは運がねよなぁ。ま、その為にもデートは本気でやらんとな、一度経験すれば箒ちゃんもいろいろと吹きっきれそうだしなぁって、つか前に奴らうるさい。束の姉貴も苦笑してるし、まったく一夏絡みになるとコレだ。とか思っていると耳に響く風鳴り音が聞こえてくる上空に視線を向けると、聞き覚えの悲鳴と共に飛来してくる物に皆の視線が行く、

 

 

 

 

 

「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!?!!?!退いてくださぁぁぁぁぁぁい!?!?!?!?」

 

 

 

 

 

 

その悲鳴を上げているのは今さっきまでいなかった山田先生が実技試験の時に纏っていた深緑のリヴァイブの制御を誤ったのか、コッチに落ちてくる。束の姉貴が皆に

 

 

 

 

 

「そぉ~いん!たいひ~!!学生時代に名を轟かせた!!流星の真耶の再来だよぉ~!!」

 

 

 

 

「馬鹿言っている場合か!!さっさと退避しろ!!」

 

 

 

 

といろいろ気になる事を言っているが千冬の姉貴は束の姉貴の首根っこを引っ張って下がる。皆も束の姉貴の退避命令に従って急いでその場を離れて行く、俺もなんかヤバそうだと思いながら、とりあえず下がる。こう言うのはラッキースケベの一夏君がに避雷針なってくれ・・・・って何で俺の方に来んの!?何故か走る俺の方に落ちてくる山田先生。退け退けと言ってもアンタがコッチに来ていたら本末転倒だろうが!!覚悟を決めた俺は咄嗟にオーヴェインを展開して俺は体当たりしてくる先生を受け止めたと同時にキャタピラを作動させて機体を回転させる事で衝撃を和らげながら

 

 

 

 

「――――――――このぉ!!止まれぇ!!」

 

 

 

 

叫ぶ俺はキャタピラを止めてブレーキをかけ、土煙を巻き上げながら回転する機体が土煙に姿が消えてしまう。皆の視線が巻き上がった土煙に向く、暫くすると土煙が晴れて行ってオーヴェインを纏った俺がリヴァイブを纏う山田先生を御姫様抱っこしていた。少し溜息を付きながら怖さに目を強く瞑っていた目をゆっくり開ける山田先生に俺は

 

 

 

 

「はぁ、山田先生。大丈夫ですか?」

 

 

 

 

 

「あ、秋十君!?すみません!?!?御迷惑かけて!!?」

 

 

 

 

「あまり気にする事は無いですよ。可愛い女性は放っておけん性格なんでね。」

 

 

 

 

「か、可愛いなんて・・・・私・・・・・。」

 

 

 

なんか顔が赤くなって、もじもじしてなんかブツブツ言っているけど大丈夫だろう。フォローもいれたし、問題な、アレ?なんか皆の目線が、特に箒ちゃんと簪ちゃんの目が赤くらんらんと光っているけど、アレって感染するのか?ついでにセシリアちゃん、鈴ちゃん、一夏、千冬の姉貴、束の姉貴は溜息ついてるし、王子が面白くなさそうに見ているのもわけがわからん。何コレ?状況を理解していない俺は、変ににやけている山田先生をゆっくりと降ろして立たせていると千冬の姉貴が

 

 

 

 

「―――――山田先生!!」

 

 

 

 

 

「―――――は、はい?!?すみません!!」

 

 

 

 

 

「まったく、そこに突っ立っている小娘共も直に展開しろ!山田先生がお前達の相手だ!」

 

 

 

それに応じる様にブルーティアーズと甲龍を展開するセシリアちゃんと鈴ちゃんは驚いた様子で姉貴に聞いてくる。

 

 

 

「え、に、二対一で?」

 

 

 

「いや、流石にそれは・・・・。」

 

 

 

完全に舐めている二人。俺も実技の時や、何時もの感じに今さっきの見せられれば教員と言っても仕方が無いと思うんだが、思っていたのだが、姉貴は自信満々に

 

 

 

「つべこべ言わず戦ってみろ。――――――織斑兄が仕込んだ今のお前達の付け焼き刃での連携でもすぐ負ける。」

 

 

 

その言葉に表情に怒りが感じられる。この程度の挑発に乗るのはそれはそれでどうかと思うが、姉貴は開始の言葉を言うと三人は天高く舞い上がってしまった。それから一転しておどおどしていた彼女の動きがベテランの物へと変わる。セシリアちゃんのビット兵器とライフル、鈴ちゃんの衝撃砲と双天牙月をかわし、付いている物理シールドで防御して完全に動きを見切っている。そんな実演を見ながら千冬の姉貴が王子にリヴァイブの説明をさせている。実家が開発元だから知っていて当然だけどな。説明が終わる事には上手く動きを誘われてセシリアちゃんと鈴ちゃんが激突している所に回転式弾倉のグレネードランチャー纏めて吹っ飛ばした。

そしてグラウンドに纏めて墜落した二人を見ながら千冬の姉貴は

 

 

 

 

「まったく舐めて掛かるからそうなる。言い忘れていたが山田先生は元代表候補生だ。――――――――これで教員の実力は理解できただろう。以後は敬意を持って接するように・・・。」

 

 

 

 

 

実力さえ出せれば、ベテラン級ってわけかい。見た目と違って小動物じゃなくて実は肉食動物って事か?まぁそんなのは自然界にもうじゃうじゃいるし、見せられた以上は納得はできるな。と思っていると姉貴は時間の確認して再び口を開く、

 

 

 

 

「少々早く終わったみたいだな。―――――――織斑兄。展開したままだな。ちょうど良いから時間制限付きで一戦やってみせろ」

 

 

 

 

「アレ見せられてやれって確実にや――――。」

 

 

 

 

「うるさいぞ。やってみせろと言っている。」

 

 

 

 

「はあぁ了解です。」

 

 

 

皆は避難を始めている中、俺はベテラン相手にほぼ地上オンリーの機体でどこまでやれるか考えていると再び姉貴の号令が掛かる。距離を取る様に上空へ飛び、ヴェントを展開するが此方の様子を見ている山田先生。想像の範囲内だな。俺もキャタピラを作動させて土煙を巻き上げながら互いの視線を中心に円周機動を取り始め、コッチから仕掛ける為に素早くコンパクトな動作で76mm速射砲を展開して右で逆手に持ちすると速射砲のバットプレートの両サイドに固定用の接続アームが肘に挟み込む様に腕に保持され、左で制動する為に右腕を掴んで長砲身を山田先生に向け、小指でその引き金を引いた。

そして思った以上の早い動作で向けられて轟音を響かせて撃ち出される砲弾を彼女は一度避けるが、すぐに轟音が再び唸った頃には避けた場所に次弾が迫っていた。彼女は避けたコースを読まれた事に少し目を見開くが、避ける事が出来ないと判断した彼女は左半身を前に出して左サイドの物理シールドで受けるが、弾き飛ばされた。

 

 

 

 

 

「――――――――くぁっ!!!!?!」

 

 

 

 

 

あまりの威力に悲痛の声が漏れるが、彼女が受けた巨大な速射砲の砲弾はそれだけの威力があるという事だ。それを片手で保持しているあの機体のパワーアシストは、データで見ていても実際見せられると驚かされ、あんな武装で正確に当てに来るのだから彼の射撃能力は噂通りの実力を持っている事を思い知らされる。だが、負けじとヴェントを発砲して撃ちあう。

そして彼は速度の調整をしながら紙一重で避けて行くのを見て、さらに何度か見せて貰った戦鎚での近接や操縦技術から考えるとにはまだむらがあるが、使い始めてから日が浅い事を考えれば十分に使えている。あの新聞の一件から代表候補生にも劣らない操縦技術に今まで見た中で天賦の才の感じられる射撃能力。さらに前の事件の事を考えるとこの短期間でかなりの成長を見せている。麻耶はこの状況を脱しようとヴェントで牽制してから量子化して収納すると回転弾倉のグレネードランチャーを出して軽い炸裂音と共に白煙を噴出して弾頭を撃ち出す。それを秋十は数発程、飛来してくる弾頭をコッチに来る前に速射砲で全弾撃ち落とすと大きな爆煙を辺り一面を覆い、互いの居場所を隠しまう。

そして薄れて行く爆煙に互いの姿を捉えた二人は、拮抗状態が続いたが次の手に出ようと行動に移そうとするが、すぐに終わり告げる声が響く、

 

 

 

 

「――――――――――そこまで!!」

 

 

 

 

その声に俺は土煙を巻き上げながら円周機動を止めて、山田先生は戦闘機動を止めて降りきながら、二人から感じられた張りつめた空気が四散する。そして姉貴は

 

 

 

 

「今の実演を見たな。アレがお前達の今の目標だ。今後、これぐらい操縦が出来る様にミッチリたたき込んでやる。」

 

 

 

 

そう言うと皆元気良く返事するが、ふぅ、マジ疲れる。近接戦を視野に入れて腕に固定出来る様にアームを本音ちゃんに頼んで付けて貰ったが、戦闘機動を取りながらでも十分行けるな。そう思いながら腕からは外して量子化させて収納すると姉貴が次はグループになって実習を行うのでリーダーは専用機持ちにして貰うそうだ。休めると思ったのだがなぁと思いながらオーヴェインを解除してしぶしぶと移動するとなんかいっぱい集まってきた!?

 

 

 

 

「よろしくね。秋十君。」

 

 

 

 

「しっかりエスコートお願いね。秋十君。」

 

 

 

 

「よろしく~。アッキー。」

 

 

 

とか何時ものクラスにいろいろ混じっているって、今の本音ちゃんだろ。とりあえず皆は各自、決められた班に分かれて並んでいるがなんだか面白くなさそうにしている女性陣の表情。箒ちゃんやセシリアちゃん、鈴ちゃんは分かるんだが、友達の簪ちゃんは何でだ?考えたってしょうがないと割り切ると俺は実習項目のISの装着と起動、歩行を思い出しながら実習用に用意された打鉄の前に出席番号順に皆を並ばせて一人づつやらせていく、ぎこちない動きで歩行して行く彼女を指導して行くと次の人が来る。

 

 

 

「ほいじゃ、お願いしま~す。」

 

 

 

 

「次は本音ちゃんか、今さっきの手順通りに動かして―――――。」

 

 

 

 

「アッキー。私、コレじゃ届かないよ?」

 

 

 

「――――――え?」

 

 

 

と打鉄の方に視線を向けると直立させたまま降りてしまって、このままでは届かない。そういや、始まる前にこう言った事があったらISをつかって乗せろって言ってたな。俺はオーヴェインを展開すると本音ちゃんに

 

 

 

「本音ちゃん。両腕上げて、はい。バンザーイ。」

 

 

 

 

「バンザ~イ♪」

 

 

元気よく両腕を上がり、彼女の両脇押さえて持ち上げる。熱血ロボットアニメの主題歌っぽい鼻歌を口ずさみながら打鉄のコックピットに乗せながら二人は声をそろえて

 

 

 

 

「「――――――合体!」」

 

 

 

 

この娘、ホントにノリ良いよなぁ。多分、簪ちゃんがそう言ったアニメとか見ているから知っているだけだと思うのだけど・・・。とか思っていると周りからの視線が痛い。目の前の彼女は人懐っこ笑顔が輝いているが、周りの視線が超痛い。いいじゃん。メカって男心を擽るだろ?一夏君!!王子!!そして特にそこでうずうずしているが恥ずかしくて言いだせない様子の同士、簪ちゃん!!結局居た堪れない雰囲気を払拭する事が出来ないまま授業が終わってしまう。その後で俺や一夏達も展開して打鉄の片付けている最中にバル・スパロスを纏った箒ちゃんが昼食を一緒に取らないかと言ってきたので、気を聞かせようと一夏も誘ったのは良いがもう少し考えるべきだったな。

 

 

 

 

「―――――で、こうなるわけか。」

 

 

 

「うん?何か言った?秋十。」

 

 

 

「―――――いや何でも無いぞ、王子・・・。」

 

 

 

現在昼食を屋上に箒ちゃん、一夏、俺に簪ちゃんだろ。さらにセシリアちゃん、鈴ちゃん、王子の全員で来ている。明らかに怨敵を見る様な目で俺を見ないでくれ、箒ちゃん。ホント悪かったって、ちゃんと話したんだけど連れてくるとか思わなかったんだ。一夏、セシリアちゃん、鈴ちゃん達が呆れた目で見てくる。何でだよ?いまだに箒チョップが飛んで来ないのは彼女の成長と考えるべきか?後、王子はニコニコしているが内心怒っているし、いや流石に頼まれた身でほっぽり出したのは悪かったな。簪ちゃんも少し機嫌が悪い。なんだろうなぁ。今日は日取りが悪いのだろうかと思いながら、諦めに清々しく青い空を見上げる。

そしていきなり声をかけられて

 

 

 

「何時までボサッとしているつもりだ?」

 

 

 

 

「――――え?箒ちゃん?」

 

 

 

二人は一夏はセシリアちゃんと鈴ちゃんに進められて彼女等のタッパーとバスケットに入っている物を摘まんでいる。一夏の顔を見るにどっちかハズレだったようだ。そしてコッチで弁当箱を持ってきている箒ちゃんに俺は

 

 

 

「良いのか?向こうは・・・・。」

 

 

 

 

「―――――良いから食え。」

 

 

 

 

味見しろって事か?本命に食わす前に自分だけでなく他の奴の意見も聞きたいという事なら協力はしないわけにはいかないな。と思って唐揚げを一つ摘まんで口の中に放り込む。んん、コレはなかなか。

 

 

 

 

「こいつは美味いな。これなら俺が味見しなくても大丈夫じゃないか。」

 

 

 

 

「まぁ、そう言うと思ったが、素直に喜んでおこうか。」

 

 

 

嬉しいのか軽い笑みを作りながら言う彼女。次は簪ちゃんがコッチに来てお弁当箱持ってきているが自信なさそうにしているが、勇気を振り絞っている様な感じで

 

 

 

「あ、秋十、私のも食べてみる?」

 

 

 

「お、何か悪いな。」

 

 

 

俺は可愛らしく纏まられた弁当の中から出し巻き卵を一つ貰って口へ運ぶ。うん。俺って砂糖派じゃなくて醤油派だからコレもいけるな。

 

 

 

「ふむ。コレも良いな。」

 

 

 

 

「―――――そう、よかった。」

 

 

 

安心した様な笑みを作る簪ちゃんにムッとする箒ちゃん。いや、競う相手を間違ってるぞ。と思うが二人から貰ったのだから、返さないとなと思って弁当を取り出す。それを見て王子が

 

 

 

 

「―――――秋十もお弁当を持ってきているんだ。」

 

 

 

 

「まぁ、今日は少し気が向いてな。―――――――二人がくれたんだから、俺の弁当の物で何かいるか?」

 

 

 

今日の弁当は生姜焼きに出し巻き卵、サラダ、金平と言った感じで、サラダがあるのに金平あるのはただ俺が食いたかっただけだ。とりあえず生姜焼き一切れを簪ちゃんに、箒ちゃんに出し巻き卵を渡して食べて貰うと簪ちゃんは驚いた様な顔をして、箒ちゃんは少し考え込む様な顔をするので

 

 

 

「簪ちゃんは分かるが、箒ちゃんはどうした?――――今日のは出来が良いと思ったんだが?」

 

 

 

 

「ふん、そんな事は分かっている。――――ただ、どのようにすればこの様な味が出るのかと思っただけだ。」

 

 

 

 

「まぁそいつは追々教えてやるけど―――――二人の弁当のご飯を四分の一、おかずは少しづつわけてくれ。」

 

 

 

 

「そうか、その言葉を忘れるなよ。」

 

 

 

「私も良いかな。」

 

 

 

「ああ、大丈夫だ。」

 

 

 

と言いながら一番俺の弁当の蓋が大きいので俺を含めた三人の弁当から少しずつおかずとご飯を取って行き、バランス良く纏めて弁当蓋を王子に渡す。そんな俺を見て

 

 

 

「―――――え?コレは・・・。」

 

 

 

 

「お前さんだけ、のけ者扱いはしたつもりは無いぞ。―――――その感じだと弁当が無いみたいだから寄せ集めで悪いが食べくれ。」

 

 

 

 

「そ、そんなことないよ。ありがとう。」

 

 

 

とりあえず、外国人さんだし箸を使えないだろうから、走って使い捨てのプラスチック製のスプーンとホークを後で取ってきて皆仲良く食事してその場は解散した。その後午後の授業をして今日だけは練習を早めに切り上げて、部屋の前に置かれていた荷物を片付けて終わり、のんびりと部屋にある椅子に座って雑談していると今後、王子も混ぜて欲しいと言ってきたのを了承した後に、突然彼がこう切り出して来た。

 

 

 

「会ってから気になったんだけど、何で王子って呼ぶの?」

 

 

 

 

「第一印象と親しみを込めたあだ名だと思って欲しいな。――――――嫌だっだか?」

 

 

 

 

「そこまで気にしているわけじゃないんだけど・・・・。」

 

 

 

 

「ふぅん、まぁこれからもよろしく頼むぜ。――――――――王子。」

 

 

 

 

「あ、うん。――――――――――よろしくね。秋十」

 

 

 

 

そんなこんなで二人は寝て次の日には何時も通りに日課のトレーニングを終えて教室に行き、時間はSHR。今、山田先生が教卓に立って今日の報告も皆にしているのだが、何か嫌な予感と言うか不穏な空気を感じる。

そして山田先生が

 

 

 

 

「えっとぉ・・・・。今日も嬉しいお知らせがあります。――――――また一人、クラスにお友達が増えました。」

 

 

 

 

そう言って教室に入ってきたのは、腰辺りまである綺麗な銀髪に片目に眼帯を付けて、ドイツの軍服みたいにズボンがダボっとした改造制服を来た凛々しい小柄の少女だった。

 

 

 

 

 

 

「――――――――――――ドイツから来た転校生の”ラウラ・ボーデヴィッヒ”さんです。」

 

 

 

 

 

 

彼女が、俺が感じている不穏な雰囲気の正体なのか?コレはまた一悶着ありそうな雰囲気になっているぞ。まったく面倒事は勘弁して貰いたいのだがな。これから一体どうなるってんだ?

 




感想よろしく。

ではまた次回
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