魔獣創造を手に入れたが開き直ることにした   作:ダ・ヴィンチちゃん

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運動会からの蹂躙

「運動会?」

「ああ。三大勢力が集まった運動会だ。トップは一通り集めるつもりだが、テロリストが食いつきそうだとは思わないかい?」

 

 アジュカ・ベルゼブブの言葉にふむ、と手渡された資料を見る。

 

「おとりなら何で若手が?」

「恥ずかしながら、内通者が混じっていてね。一人だけでは浮いて、悟られる可能性がある。君にとっても悪い話ではないと思うよ?参加するだけで警備代も払うし襲撃があれば対応さえしてくれるならボーナス。優勝したなら賞金も出るしね」

「良いよん」

 

 おもしろそうだし、とエミヤはケタケタ笑う。

 

 

 

「………やべぇ。帰りたい」

 

 アザゼルはゲスト枠として参加している魔獣派閥を見て呟く。おかしいだろあれ、最低でも超越者クラスって……しかもエミヤが着ているコート気のせいじゃなければフェンリルの気配を感じるしペットのように足下を走る101匹わんちゃん一匹一匹フェンリルを凌ぐ気配をまとっている。

 

「よしよし。皆集まったな。結構結構……さて、終末を彼等にとかハルマゲドーンとか暴れ回れとか言ってるので俺もともなって………敵対した神は?」

「「「我等が神の糧!」」」

「死んだ魂は?」

「「「我等が神の糧!」」」

「ならばお前等の使命は何だ?」

「「「我等の神に糧を献上すること!」」」

「のりいいねお前等。大好きだぜ!」

 

 エミヤが叫ぶとオオオオオ!と魔獣達が吼えた。

 

「新しいペット101匹フェンリルの性能も試しとくか」

「「「わんわん!ハッハッハッ!」」」

 

 今フェンリルって言った。絶対言った。

 

 

・障害物競争

 

 平均台を走り抜けネットを潜り様々なボールをついたり蹴ったしながら進み、あっという間に最後の関門。

 ヒュドラにケルベロスに怪鳥シズに元龍王タンニーンが競技者達に襲いかかり………

 

「………ああ?」

 

 天龍クラスの邪龍達の魂が原材料の天龍を優に越える実力を持つシュラハトに吹き飛ばされた。

 

 

・借り物競争

 

 漫画の影響を受けたとしか思えない借り物の内容で選手達が叫ぶ中ブリュンヒルデは紙をめくる。

 

『既婚者』

「………エミヤ様!」

 

 

・玉入れ競技

 

「大丈夫かいフェデルタ?」

「ありがとうフィエルダー……」

「もう、君を失いたくないからね………しかし玉入れってこんな戦争じみてたっけ?」

 

 各勢力が喧嘩を始める。一応、きちんと実力のある者達は本来の役目を覚えて居るのか手加減はしているようだが、信憑性を持たせるためなのか一部の下っ端達は本気で殺し合ってる。

 『将』からすればそよ風だが『忠誠の兵』であるフェデルタは生前からの恋人であるフィエルダーに守られていた。

 

 

・騎馬戦

 

 イッセーが女の服を破裂させていた。

 

「……何で彼奴、ディオドラ責めれたんだろ?」

 

 エミヤは女が間違いなく嫌がる事を平然と行うイッセーが何故女にしつこく言い寄る男を責める事が出来るのか不思議に思った。

 

 

・バトンリレー

 

「ヒャッハー!俺の後ろは誰も走らせねー!」

 

 フリードが翼から放つ聖火を推進力に突き進む。ウリエルの聖なる炎の火力を優に越える炎に悪魔はもちろん天使も堕天使も近づけずあっと言う間に距離を開く。

 さて、魔獣達は平均的にほかの種族よりも優れている。ならばどうならか、簡単。普通に優勝する。

 

 

「ヒャッホー!見ろこの黄金に輝くtrophy!」

 

 無駄に滑舌良く優勝トロフィーを掲げるエミヤ。魔獣達が拍手する。

 そういや何しに今回の運動会に参加したんだっけ?と、本来の目的も忘れつつあるエミヤ。と、その時───

 

「下らん児戯をしているな」

 

 高々と掲げられていたエミヤのトロフィーが打ち抜かれ上半分が消滅し───

 

「きゃあ!?」

「アーシア!?」

 

 アーシアが攫われ

 

「これは──」

「やはり、来たか………」

 

 周囲に魔法陣が大量に現れ旧魔王派に属した悪魔達が現れる。全員『蛇』でも使っているのか最上級悪魔クラスの気配を放つ。

 

「久し振りだな偽りの魔王、サーゼクス、セラフォルー……アジュカとファルビウムはいないか……」

「………クルゼレイ」

「クルゼレイだけではない」

「シャルバ…」

 

 現れたのは旧魔王の血筋、クルゼレイ・アスモデウスにシャルバ・ベルゼブブ。

 警戒する魔獣達、その一人、ヴェーラの背後に魔法陣が現れて手が伸びてきたが、裏拳に吹き飛ばされた。

 

「ぷげぇ!?」

「あら、貴方は………ディ、ディオ………ドラ○もんさん?」

「え、あれが?顔は確かに大きいけど体が普通で気持ち悪いけど……」

 

 と、アルトンが気持ち悪がる。

 

「ヴェーラ。君も僕の元に来てくれないかい?」

「はぁ、それについてはお断りしましたが……」

「ふふ。だけどこのままだと君の主人とともに殺されてしまうよ?なぁに、僕が神を忘れさせてあげよう……僕の眷属達のようにね……」

 

 腫れていて解らないがきっとどや顔を浮かべているのだろう。

 

「…………は?」

 

 と、ディオドラの言葉に『慈愛の将』であるエレオス程でないにしろ、献身な信徒らしく心優しく常に慈悲深いヴェーラが無表情になった。

 

「………神を、忘れさせる?ああ、なるほど……貴方は私から信仰を奪おうというのですね?いけませんね、ええ……とてもいけないことです。許されない」

 

 ゾワリとヴェーラから禍々しいほどの光量が放たれる。と、その時───

 

「………俺の、トロフィー……」

 

 エミヤが上半分が消滅したトロフィーを見て呟く。

 

「…………ぶち殺してやる。『目覚めよ我が身に宿りし女神の残滓、魔の残滓───』」

「!?か、神よ!!ま──皆、今すぐ避難を!」

「『我は女神を喰らいし者。我は死を喰らう者。命の理を祖の女神より奪い、死の理を国産みの女神より奪いし人ならざる者』」

 

 エミヤから神々しいオーラが放たれる。

 ドラゴンにも似た気配を放つ藍色の女形のオーラが笑い消える。死の気配をまとう黒い女形のオーラが叫び消える。

 

「『我は魔の祖を喰らいし者。魔の母より魔を賜りし者──我、新なる世界の神となりて──』」

 

 翼を生やした女の姿をした禍々しいオーラが現れ消える。かろうじて人の形に見えるオーラが喰われるように消える。

 

「何だ、人間風情が何かする気か?下らん、殺せ」

 

 と、シャルバの言葉に悪魔達がエミヤを見下しながら向かう。

 

「『古き世界の命を喰らい尽くす』」

 

 膨大な量のオーラがエミヤから放たれる。

 その余波で最上級クラスになった悪魔達が塵一つ残さず消し飛ぶ。結界を張っていた魔獣達とその魔獣達に庇われていた三大勢力、上空にいた残りの旧魔王達は無事だが、誰一人動けない。

 

「……ふぅ、少しすっきりしたが……うん、正直やりすぎたな」

 

 と、オーラを周囲に放ち落ち着いたのかエミヤが銀の()()を払い嘆息する。その反動で無駄にでかすぎない形の整った()()()()が揺れる。イッセーがおお、と反応した。

 

「………女?貴様、女だったのか……」

「うんにゃ。ただ、喰った奴の中に力が強い女が多すぎて、完全に馴染みきってない今力を解放すると少し老けて女になる」

 

 美の女神と自称しても不思議ではない程の美貌。瑞々しく健康的な褐色の肌。純銀を伸ばしたかのような美しい銀髪。そんな女と化したエミヤは美笑を浮かべ赤い舌をんべ、と出す。つ、と……唾液が垂れ、その一滴から無数の魔獣が産まれる。

 

「そこの俺のトロフィー壊した男を殺せ」

「ルルルルロロロロロロロロロロッ!!」

 

 産み落とされた魔獣の一匹が叫び迫る。

 

「なめるな!今の私は魔王にも匹敵────」

 

 一瞬で消し飛ばされた。

 

「己、よくも真の魔王を!その罪、死を以て償え!」

「消し飛ぶがいい!」

「…………此奴等は喰え。意味は分かるな?」 

「ガアア!」「ケタケタケタケタ!」「シャアア!」

「ブルル!」「ギャオオン!」

「ひ、ひぃ!」

 

 エミヤの言葉に蹂躙を開始する魔獣達。一人だけ挑まずに逃げるという英断をした悪魔がいた。転移魔法陣を生み出し、後ろから迫った魔獣に向かって捕えていた下級悪魔を餌として差し出す。が、両方喰われる。

 

「よし、だいぶ喰わせたな。じゃ、時間かけてゆっくり溶かせよ……」

「アーシアァァァァァァァァァァッッ!!」

「ん?」

 

 と、不意に入るは難く出るのは簡単な結界から赤い小さなドラゴンが迫ってきた。なので地面に向かって叩きつけた。全身を包む鎧が砕け、血だらけの下級悪魔が地面に横たわる。が、再び鎧をまとい飛び出そうとしてエミヤに踏みつけられる。

 

「………覇龍か。それも完全の……こりゃ暴れて死ぬだけだな。おーい、ルクスリア。ドラゴンの口出せ」

 

 エミヤが言うとルクスリアが背中から龍の顎を出して結界を抜ける。

 

「グルアアアア!コロス、コロスゥゥゥゥゥ!」

「喰え。こっちは殺せ」

「あいよ~。いや~、可愛い女の子じゃなくてよかった」

 

 エミヤが足をはなし飛び出そうとするイッセーを蹴りつけるとルクスリアは龍の口で受け止め、噛み砕き飲み込んだ。

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