魔獣創造を手に入れたが開き直ることにした 作:ダ・ヴィンチちゃん
ムシャムシャと和菓子がもの凄い勢いで一人の幼女に喰われていく。
「ん、我満足。次の菓子……」
「おうよ」
「あの、旦那様……お金の方は」
「大丈夫大丈夫。後でリアス・グレモリーの個人口座に請求いく魔法のカードファルビウムから貰ってるし」
「それ、クレジットカードなのでは……」
と、ブリュンヒルデが何ともいえない表情を浮かべる。まあ、しかし一勢力の長の顔に向けて滅びの力を振るっているのだ、命が助かるなら全財産失う程度軽いものか。
「フェン~、リル~お待たせ~」
「あんあん!」
「くぅ~ん」
外で待っていた二匹の子犬がエミヤ達の足下でクルクル走る。尻尾をパタパタして大変かわいらしいがフェンリルだ。
もう一度言う、フェンリルだ。
「………所でさっきから俺等を付けている奴、何かようか?別に俺はここでおっぱじめ……あ、たんま。ここ菓子屋が多いから場所移そうぜ」
と、エミヤが路地裏の入り口を見つめながら言う。ブリュンヒルデもそちらに厳しい視線を送りオーフィスはハクハクと雀焼きを喰っていた。ジッと野生の雀を見ていると雀が慌てて飛んでいった。
「気づいておったか……」
「巫女だ」
現れたのは金髪の巫女服姿の幼い少女。見た目の年齢的にはオーフィスやエミヤと同年代に見える。そういえば最近ミテラが新しい友達を作るように言ってきたような………。
「暫く監視させてもらった。その上で、貴様等には悪意がないと判断した。が、念のため聞こう……我が母、八坂を攫ったのは貴様等か?」
「八坂?誰それ……」
「……そう、か……手掛かりは、また一つ消えたか」
と、悲しげな表情をする少女。エミヤはふむ、と顎に手を当てた。
「良く解らんが、ま、頑張れよ!」
「えぇ!ここ普通は話を聞く場面であろう!?」
「え、だって俺には関係ないし」
「旦那様、彼方の少女はどうも京妖怪に連なる者のようです。妖力からして、立場のある。日本神話より神話世界の行き来の自由をもらうという契約をしている以上無視できる事柄ではないかと」
「え、まじ……はぁ、自由が欲しくての同盟なのに自由が奪われるとか。帰りたい」
「お菓子屋巡ってから。まだたくさん残ってる……」
「お腹減った……」
「ま、待て!報酬ならやる、えっと………ええと……菓子!私はガイドブックにも乗っていない穴場の菓子屋を知っておるぞ!」
「「「何をしている狐。ほら、早く案内しろ」」」
エミヤとオーフィスとグラトニーのあっさりな掌がえしにガクリとこける巫女少女に黒歌。ブリュンヒルデはニコニコ笑っていた。
「へぇ、じゃあ場合によっては俺等を襲ったのか……」
「うむ。京の者ではなく、人でもなかった故、焦っていたのだ……すまぬ」
と、頭を下げる巫女少女。九尾の狐、八坂姫の娘九重と言うらしい。
何でも母である八坂が何者かに攫われ焦っていたらしい。そこでたまたま見つけた人外達の群であるエミヤ達に目を向けた、というのが今回の顛末。
「くだらん、早とちりして同情を誘うとでも言うのか………忌々しい、腹立たしい。襲っていても間違いだ、すまぬ、謝ったから協力してくれとでも言っていんだろう?ああ、嫌だ嫌だ」
「す、すまぬ……」
「気にするな九重。其奴は『否定の将』だから基本的に否定的なんだよ」
ブツブツと呟く眉間にしわを寄せた男に九重がビクリと震えるがエミヤが何でもないかのように言う。『将』とは情動を力とする存在。故に司る情動はそのまま性格に反映される。
「ひゃんひゃん!」
「うう、お主等は慰めてくれるのだな……」
よしよしとすり寄ってくる子犬をなで回す。銀の毛並みが気持ちいい。と、不意にエミヤが立ち止まる。
「む、どうし───」
ヌルリ、と生暖かい感触が身を包む。
気がつけば辺りから人が居なくなっていた。いや、これは───
「そっくりな空間に転移か。敵の仕業だろうな……この場合捕えて八坂の居場所聞くのが良いかな」
「じゃ、私は邪魔にならないようにお姫様と大人しくしてるにゃん」
と、九重を抱えて結界を張る黒歌。空間を断裂させた結界だがぶっちゃけこのメンツに通じる気はしない。
「始めましては北欧の主神の娘、ブリュンヒルデ。そして魔獣神エミヤ殿」
「うわだっさ……」
「駄目ですよ旦那様。そういうのは黙ってあげるのが優しさです」
現れた学生服の上に漢服を着た男を見た瞬間エミヤは思わず呟きブリュンヒルデが窘める。
「曹操、九重のお母さん返す……」
「オーフィス?何故君がそこに……しかし返せと言われてもね。この実験は君のためでもあるんだろ?グレートレッドに
「?グレートレッドが実験なら、本番は何に使う?」
「……………」
オーフィスの言葉に曹操が固まる。オーフィスが首を傾げ、曹操はやれやれと首を振る。
「とにかく邪魔をしないでくれ。俺達は仲間の敵討ちに来てね」
「敵討ち?」
「ああ。ジークフリートを殺したろう?」
「……………誰それ?」
曹操とやらの言葉に不思議そうに首を傾げるエミヤ。そのエミヤにフィエルダーがこっそり耳打ちする。
「神よ、ほらあのシグルドの末裔を自称する雑魚ですよ。レア武器だけ持ってた」
「……………あ、ああー……うん、彼奴ね。覚えてるよ、緑の髪の」
「白髪でしたよ」
「…………ま、良いか。拷問されて八坂の居場所をはくか素直に吐くか選ばせてやるよ」
と、どうでも良さそうに言うエミヤ。と、複数の人影が飛び出してきた。
「魔獣神の相手は私たちが!」
「人類の裏切り者めが!」
「フェン、リル……体当たり」
「「わん!」」
しつこいようだが何度言う。フェンリルだ。
見た目子犬の二匹が体当たりした瞬間曹操の部下達が纏めて吹き飛ぶ。文字通り跡形もなく。
そのまま褒めて褒めてと尻尾を振ってエミヤの元に集まるフェンリルを見て黒歌はうへぇ、と呻いた。
「よしよし。じゃ、とりあえずダセェの生かして後は殺すか………ん?」
と、突然魔法陣が現れ中央から女の子が出てくる。
「あ、ルフェイ……」
「え、彼奴が?そうか……」
「………あ、オーフィス様!」
ルフェイというらしい少女はオーフィスに気づくと手を振ってきた。曹操は眉根を寄せルフェイを睨んだ。
「何のつもりかな?」
「兄さんからの伝言です『ボスが友人と遊びに行っているのに邪魔するのは良くありませんよ。と、言っても止まらないんでしょうが。一応一時期は英雄派に属していたのでせめてもの情けです。今すぐ謝りなさい、きっと彼等も許してくれる』だそうです。それとブリュンヒルデ様、兄さんが北欧に保護を頼めないか、と……」
「はあ、まあ構いませんが……」
「ははは。謝れ、か……負ける前提なのか。でも俺だって祖先にならって英雄を目指している一人だ。困難に立ち向かわずして英雄など名乗れるものか……」
「……………は?」
「──────」
ゾワリと殺気が膨れ上がりルフェイがヒッと息を詰まらせる。殺気の発生源は、ブリュンヒルデ。
「……困難に、立ち向かう?まさか貴方は、
「?英雄とはそういうものだからね」
違うのかい?と首を傾げる曹操にブリュンヒルデは恐ろしく冷たい声でそうですか、と呟く。
「私は、貴方方を英雄とは認めません。そんな者が、私が愛する英雄を騙って良いはずがない……信念もなく、何かに備えているわけでもないと解った以上、私は貴方達を殺すことに最早躊躇いはない」
槍を構え、北欧式の魔法陣を展開するブリュンヒルデ。
「まあ待ちなよ。君達は八坂姫を取り返したいのだろう?」
「…………」
ピクリと眉根を寄せ動きを止めるブリュンヒルデ。
「今夜、二条城に来ると良い。そこで実験を行う!是非とも制止するために我等の祭りに参加してくれ!」
「逃がして良かったので?」
フィエルダーが問いかける。周りに喧噪が戻る。元の世界だ。
エミヤはトントン地面を足で叩く。
「ブリュンヒルデは嫌ってるけど俺は好きだよ彼奴等。自分のために恥ずかしげもなく動ける奴は大好きだ。でもまあ、あのやり方で英雄を名乗るのは確かに面白くない………というわけでグラトニー、今地下を流れ二条城に集まりつつあるエネルギー喰っちまえ」
「はーい」
そういうとグラトニーは地面に口つけズルリと何かを吸い込むように頬を窄ませゴクリゴクリと喉を動かす。時折口の周りに何かキラキラ光る。
「あれは何しておるのじゃ?」
「気脈、あるいは龍脈にたまるエネルギー喰わせてる。ドヤ顔で儀式を始めようとして何も起きない光景が目に浮かぶぜ」
「あの、エミヤさん!このわんちゃん私にくださいませんか!?」
「良いよ」
「やったー!」
ちなみに召喚とか転移系でエミヤが異世界に行った場合どうなると思う?
オーバーロード
アインズの魂は人間だから喰われることはないだろうけど王都で魔王(笑)が菓子屋を攫ったらナザリックが滅びるだろうなぁ
ゼロ使
初期ルイズ偉そうだから下手したら……
ティファニアだったらエルフと人間が共存できるな
ジョゼフならタバサは復讐を諦めなきゃ
教皇だったら、ハルケギニア終わるな
問題児
何人の神様がご飯になるかな?
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術
フォースヒュドラは美味しいのだろうか?クルブスクルムとはお菓子巡りしそうだな
ゲート
異世界オワタ
fate
この戦争、我々の勝利だ……え、めんどい?
うん。混沌だな