魔獣創造を手に入れたが開き直ることにした   作:ダ・ヴィンチちゃん

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初めての友達

 堕天使幹部を一方的に殺した天使のような姿をした自称『魔獣』の報告。

 それを見て、魔王達は頭を抱える。

 

『 魔 獣 創 造 』(アナイアレイション・メーカー)………か。本来なら天使、堕天使、悪魔の何れかが発見次第監視態勢に入る凶悪な神滅具(ロンギヌス)……まさか発見した頃に堕天使幹部、光を使うことから考えて最上級悪魔すら葬る魔獣を創り出せるようになるまで発見できなかったとは」

「今も発見できました~って、言える状況じゃないけどね~。所有者が現れたことしか解ってないし~」

 

 アジュカ・ベルゼブブの言葉にファルビウム・アスモデウスが間延びした声で応える。

 

「しかし、コカビエルを倒してくれたのだろう?友好的と見て良いんじゃないか?」

「でもでも~、見た目天使でしょ?天使を崇拝していて悪魔が嫌い!な可能性もあるよ☆」

 

 セルフォルー・レヴィアタンがサーゼクス・ルシファーの言葉にそう返すとぐっ、と言葉に詰まる。自分でも楽観視しすぎていたと気付いているのだろう。それでも、堕天使幹部クラスを瞬殺できる光の使い手がもし大量にいるとなると悪魔にとっては悪夢のような光景なのだ。

 

「とにかく、発見を急ごう。出来ることなら、友好関係を結びたいからね」

 

 

 

 

「いやぁ、君も中々良い鎧を着ている」

「そうだろうか?誉められるのはうれしいよ」

 

 駒王町のとある喫茶、異様な光景があった。何と西洋甲冑を着た2人と日本の鎧を着た1人、計三人が同じ席に座っているのだ。映画の撮影の休憩だろうか?

 オマケに褐色銀髪のショタ。目立たないわけがない。と言うかショタが食ってるホットケーキの皿が塔のようになっているのだが。

 

「………世の中には変な奴らが居るなぁ」

「変な奴?堀井君、大変です!エミヤ君が不審者を見つけたって!」

「何だって!?エミヤ君、スーザン。僕の後ろに隠れて!フィエルダー、戦えるかい?」

「腕には自身はあるけどね…………」

 

 ショタの言葉にオロオロしだす武者。庇うように西洋甲冑が立ち上がりランスを構える。不審者に心当たりがあるフィエルダーは呆れたような雰囲気を出していた。と、その時

 

「お美しいお嬢さん、こんにちは」

「え、あ……はい」

 

 1人の男が女性に声をかけていた。中々整った顔立ちの男に声をかけられすわナンパかと顔を赤くして喜ぶ女性。が──

 

「おっぱいを触らせてください」

「…………はい?」

「貴様か、この不審者め!」

「きゃー!不審者!」

 

 堂々とセクハラ発言をした男に向かってランスを構えながら突撃する堀井。女性の言う不審者とは果たして誰を指すのか………。

 

「ぬ?男に興味ねーんだよ!」

「な!?僕のランスを止めた、だと……中々やるようだね」

「ふ。これでも俺は『色欲の将』!人間如きに遅れを取るものか!」

「威張るなルクスリア」

「げふぅ!?」

 

 と、フィエルダーが後頭部を殴り地面に叩きつける。地面が揺れたが道路に罅は入っていない。衝撃が広がるようにしたのだろう。なにげに器用なことをしている。

 

「何をするフィエルダー!俺はな、女性の胸に触ると力が増すんだよ!今の内に蓄えておかないと!」

「嘘をつくな嘘を!お前の能力は見るだけで十分だろ!」

 

 だいたい何処の世界に胸を触れば強くなる変態が居るんだ、と首を振るフィエルダー。それに対してエミヤは……

 

「まあ正確には性的興奮を力に変える、だから強ち間違いとは言えないけどな………それに、世界は広いし案外いたりして」

「本当にそんな変態居たら僕はその変態をフェデルタに近づく前に殺しますよ。と言うわけでこの変態殺して良いですか?」

「面白いから駄目」

 

 ケタケタと笑う主に仕方ありませんか、と一歩距離をとるフィエルダー。ルクスリアはパンパンと土埃を払って起きあがる。

 

「えっと……ひょっとして知り合いなのかな?」

「知り合いと言えば知り合いだが、まあ不審者に変わりはない。警察くる前に俺らは逃げる。またな堀井、スーザン」

 

 

 

 

「………見つけた」

「ん?」

 

 不意に聞き覚えのない声が聞こえ振り返る。エミヤと同じぐらいの小柄な少女が居た。

 

「リリス、久しい……我の仲間になって」

「リリス?ああ、そういやあれ取り込んでたな俺」

 

 上位観測者世界の神にこの世界に落とされた、両親に捨てられミテラと共に歩み始めた数ヶ月後に現れた肉塊が確かそんな名前だったのを思い出す。魂はまだギリギリ名乗る程度のことは出来ていたので聞いたのだ。復活も出来るには出来たがいっそ取り込んだ。

 その肉塊の気配をエミヤから感じて勘違いしているのだろう。

 

「俺はエミヤ・リリィだ。間違えるな。間違えたらサマエル級のドラゴンスレイヤーのゴキブリ型魔獣のプールに放り込んでやる」

「エミヤ?リリスではない?」

「ああ、違う」

「エミヤ………覚えた。エミヤ、我と共にグレート・レッド倒す」

「え、何それ面白そう。倒した後どうなんの?」

「さあ………」

「ほほう。未知か………んー、でもなぁ、まだまだこの世界の色んな店の色んなお菓子食べてないしなぁ。ゲームだって漫画だってあるし……そういうのなくなって世界の菓子喰いあきたら手伝ってやるよ。それまでは仲間じゃないけど………まあ、友達とか?」

 

 この世界の菓子を堪能し、娯楽がなくなればこんな世界に用はない。世界最強との戦いなんて面白いこと間違いなしなイベントの末破壊されようと気にならないのでそれまで待って貰うことにした。

 

「友達?何それ」

「さあ?俺も友達いないし………でもなぁ、ミテラが作れってうるさいんだよ。だから友達になってくれ………ええと」

「我、オーフィス」

「オーフィス!?」

「やっぱりか!」

 

 と、剣を構えるフィエルダーに拳を構えるルクスリア。が、エミヤがパンと手を叩くと臨戦態勢を解く。

 

「んじゃ、友達らしくカラオケ行こうぜカラオケ」

「空桶?」

「その後ラウワンな」

「神よ……それ、高校生の友人同士の遊びでは?少なくとも見た目小学生の貴方達では違和感が………」




堀井
『西洋甲冑』
全身を西洋甲冑で覆った男。スーザンの恋人


スーザン
『武者』
夜に見ると落ち武者かと勘違いしそうになる。堀井の恋人


ルクスリア
『色欲の将』
シュラハトを創る際残ったドラゴンの雄が雌を求める部分の寄せ集め。特殊能力は性的興奮で強くなる。また、材料となったドラゴン達の力も使えるが戦闘行為が好きなシュラハトには劣る。ドラゴンの雄らしく他生物の雄が嫌いだがエミヤとエミヤの生み出した仲間たちは例外。
『性欲の将』が別にいる。


オーフィス
『無限の龍神』
ママが造れってうるさいから初めてつくった友達。
カラオケ、ゲーセン、ラウワンなどに行く。無限の胃袋は今日もエミヤの財布の中身を減らす。

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