魔獣創造を手に入れたが開き直ることにした 作:ダ・ヴィンチちゃん
「おおう、あれてんなー聖書勢力」
神話新聞と言う各神話が手を組み始め生まれた新たな新聞。様々な勢力の情報が乗る新聞に書かれていいて内容は様々でゼウスの浮気事件とかハーデスの部下のプルートの仮面の下の秘密に迫る企画だとかオーディンのヴァルキリーに対するセクハラ問題とか色々書かれているがまあ良い。
問題は三大勢力。
『本物の聖杯』が何者かに強奪される。その際『奇跡の子』を含めた多数の死者。伝説のエクソシストにして聖剣使いの退役戦士も強力な聖なる力による氷に封じられたらしい。そんな事が出来るのは恐らく聖書の神ぐらいだろう。
レヴィアタン領では誘拐事件。しかもその誘拐された人物は
後なんかレーティングゲームの聖地とか言われる場所が盗まれたらしい。下手人は旧魔王ルシファーの血筋リゼヴィム・リヴァン・ルシファー。ついでに『王の駒』の秘密が暴露され、同時期に起こった無理やり転生させられた転生悪魔達によるクーデター。中には英雄派も混じっているらしく、なんと全員が
扇動はリゼヴィムで
「しっかし何で助けを求めねーかね?俺なら喜んで参加するのに」
「旦那様に頼める立場ではありませんよ。一勢力の長を殺そうとした相手を許可なく幽閉解除したのですから……」
「ああ、でもあれ吸血鬼に呼ばれてたんだろ?」
一応そう聞いた。まあ吸血鬼如きと三大勢力より立場が上の三つの神話の主神の義子どちらを優先するかというのは明白で、この行為は悪魔は吸血鬼を優先していると取られるのだが。
ちなみに猫又がいなかったのは黒歌がエミヤのペットになっているのが思いのほか広まり、その妹である彼女だけは悪魔達の監視のために幽閉が続けられていたからだ。
「まあ俺は嫌われてるとして、他に助力を求めないのか?」
「他の神話に関しては、このままではいずれ各神話に飲み込まれると理解しているのでしょう」
「いっそ飲み込まれた方が楽になるんじゃね?」
「プライドというモノが彼らにもあるのでしょう……」
「七大罪の傲慢のほう?それとも誇り?」
「…………答えるまでもないと思います」
皮肉の意味を分かった上で尋ねられそつ返すブリュンヒルデ。成る程、確かに言われるまでもなく解っていることだ。
「エミヤ様こそ良いんですか~?」
「悪魔の中に気に入ってる方が居たんですよね?」
「お父様には私から誤魔化しておきますよ?」
と、嫁達が尋ねてくる。リリスとオーフィスを含めた三人でピコピコゲームをしていたエミヤは新聞を少し読んでいる間にポーズ画面を勝手に解除されボコボコにされている自分のキャラを見て、速攻でスターを手に入れ二人を場外に吹っ飛ばす。
「別に良いよ。謝礼金としての冥界の菓子は喰い飽きたし、気に入ってる奴らだって死ぬならそれだけだろ。助けてやろうと思うほど興味もない」
「もう一人のリリス、協力する」
「任せる」
「よかろう、返り討ちにしてくれる!」
他の神話では助けにこそ行かなくとも結果を気にしているというのにエミヤはどうでも良いらしい。
「どっちが王権を手に入れても、まあ……今と大して変わらねーし。たんにご機嫌取りがなくなって潰しに動かれるだけだ」
「潰しに……まあやったことがやったことですからね」
「目的はあったぽいよ?俺のことを外敵とか言ってたし……まあ、自分だけで止めなくてはなんて思ったんだろ」
ガリガリと飴を噛み砕くエミヤはキシシと笑う。
「だが彼奴は俺を殺しにくる。良いよ、そういうの。殺意はでっけー感情だ………お前等もそう思うだろ?」
と、エミヤが後ろに視線を向けるとそこには4人の魔獣がいた。『将』ではない。さらに一線を越える強さを持った『王』達。
「憎い、憎い………のうのうと生きてようやく反逆されたか哀れな奴らめあっさり死ぬなああ憎い」
大柄な筋肉質な肉体を持ち血の涙を流す目玉模様が大量に書かれた目隠しをしてぶつぶつと呟くのは『復讐の王』ヴァンデッタ。エミヤが喰らう為に集めた亡者の中から怨霊を選び合わせた存在。元々与えていた能力は『同調』。他者の中に存在する復讐心と己の内に宿る復讐心を共鳴させ暴走させるというものだったのだが、予想外の進化により恨みを持つ魂を制限なく取り込み今に至る。
ギリシャの男神に運命を狂わされた哀れな人間や、戦争で無意味に殺された非戦闘員。もちろん魔女狩りの被害者やその親族、はぐれ悪魔にされ家族に再び会うことも叶わず堕天使に殺された子供などの魂も含むため基本全ての存在に憎悪を抱いている。
魔獣としての本能か、魔獣やエミヤに対する憎しみを宿す魂は喰らわないが。
「戦争か、嫌になる。大義名分を掲げて命を奪いまくる。なら、私が殺す。私なら特に理由はなく殺せる。正義を押しつけあうよりよほど綺麗だ」
日本刀を腰に差しながら目を閉じ呟く黒髪の美少女は『殺意の王』キリング。
この世界に存在する殺意の集合体。復讐は勿論夜五月蠅いという理由で人を殺すような奴もいる。楽しいから殺すクズもいる。そういった殺意のみを集め生まれた理由無き殺意の固まり。純粋な殺意を持つ魔獣だ。
「どうでも良い……俺は俺が生き残っていればそれで良い。死にたくない」
そう言った見た目普通の男は『自愛の王』メルプスト。自分が生き残ることを優先。魔獣の中で唯一エミヤが死ぬと消滅するように設定付けされた存在。故にエミヤを守る特異な魔獣。己が優先という人間らしい人間とも言える魔獣で、『王』の中において最も防御力が高い。
「……………………」
最後の『王』、彼女は何も言わない。名前はアトカース。
エミヤ曰くどんな奴も大概がこれに落ち着く。夢も希望もありゃしない。らしい………。
「………………」
『将』とは情動を司る。その中でも特に秀でた力を持つ故に『王』と呼ばれる彼らが我が強いのは当然と言えよう。本格的に戦争になったら投入する予定である。
「近い内にお前等も動けるだろうよ。まあ死なねーとは思うが………死ぬのも別に良い。最悪なのは死ぬことじゃねーからな。だからアケディアは必ず守れよメルプスト」
「ああ……お前はともかく俺は死にたくないからな」
「リゼヴィム、その力は……!」
サーゼクスは赤い鎧に身を包む自分と同じ名を持つ男を睨む。
「うひゃひゃ!どうよ、すごくねーこの鎧!力が後から後から溢れてくるぜ!」
ビシッとポーズを取るリゼヴィム。鎧に包まれている故に解らないがどうせヘラヘラ笑っているに違いない。
滅びの魔力そのものになったサーゼクスすら消しきれない力を持つ愉快犯。最悪すぎる。
「俺様サイキョー!この
「いったいどうやって、封印したあんな化け物を………!」
「
「そんな事のためにイングヴィルドちゃんを攫ったの!?」
二人の魔王を前に槍を構えた聖書の神は悪びれもせずに言う。そして、セラフォルーの言葉に顔を不快そうに歪める。
「そんな事、そんな事だと!?あれとなれ合っていた貴様等が、私の行為をそんな事だと!ふざけるな、何も知らず、のうのうと生きてきた分際で!手を組めば打ち勝てるのに、私がわざわざ神器を残し死ななければ手を組むという歴史すら歩めぬ無知な連中の分際で!」
「「─────!?」」
腕に巻かれた黒い蛇をかたどった腕輪から溢れるオーラが聖槍に込められ、聖槍から膨大な光が溢れる。魔王である二人にも離れていてダメージが与えられるレベル。
「私は貴様等を、他の神々を蔑視する!強大な力を持ちながら、神を殺せる脅威と興味を残さなければ手を組むこともできず迫る脅威などに気付かぬ貴様等を!」
「君が言っていることは何一つ理解できないね。説明してくれないか?」
「死者に語ってやる言葉などない」
「ご主人様お願いがあるにゃ!妹を、白音を助けて!」
「OK。ケモ耳メイド枠がこれで埋まるな。行くぞオーフィス、リリス。これが終われば残るは魔女っ娘メイド枠とロボットメイド枠だけ………だよな?増やさない?」
「「善処する」」