魔獣創造を手に入れたが開き直ることにした 作:ダ・ヴィンチちゃん
「あひゃひゃひゃ!うひゃひゃひゃひゃ!」
エミヤが腹を抱えて大笑いする。
紅白龍合戦とエミヤが名付けた戦いは、舌戦でヴァーリが先代魔王ルシファーの子孫と解った。
ルシファーの血族だけあり、当初こそヴァーリがイッセーを圧倒していたが、イッセーが天界から剣士でもないくせに貰っていたらしいアスカロンの力で一度ヴァーリの鎧を破壊し、その欠片を取り込むというエミヤを楽しませることをやってのけた。
そこまででも面白いのに周囲のモノを半減するヴァーリの能力が広がっていけばリアス・グレモリーの胸まで半分になるとアザゼルに言われ、すんごいきれた。
「き、聞いたかお前等?む、胸が半分って!彼奴親殺されるって言われたときよりきれてたぜ!?親の命より他人の胸の大きさの方が大事だとよ!いひ、いひひひひ!」
ひーひー過呼吸になるエミヤ。
「………まあ、欲望に素直なのが悪魔ですしね」
「だとしてもよぉ、ドラゴンの性欲集めて創ったルクスリア並じゃねーのかあの変態」
「きっと親も後悔しているでしょうね。ご主人様と違って、あの人自分が周りとズレてると思ってなさそうですし」
「仮にリアス・グレモリーの命と胸のどちらかを奪うと言われたら、どちらに強く怒りを覚えるのかな……」
「ん~、胸じゃないの~?流石に主人と言ってもつい最近まで赤の他人の命が両親の命より大切とは思えないしね~」
大笑いするエミヤの後ろで苦笑を浮かべるヴェーラ、呆れた様子で弟を思い出すシュラハト、親に同情するセルヴィス、素直に疑問に思うフィエルダー、どうでも良さそうなアケディア。
「あー、笑った笑った………さて、兵藤一誠じゃあヴァーリ・ルシファーにゃ勝てないな」
一頻り笑うと二人の戦いを冷静に評価したエミヤはそう切り捨てる。後ろでリアスがむっとしていたが無視した。
「面白かったけど、どうするか………これあれだ、お互いがお互い意識してさらに強くなる奴だ」
「どうする?」
「んー……ま、兵藤一誠ならともかくヴァーリ・ルシファーは普通に強くなってくだけだろうし面白味もなさそうだしなぁ……あの性格なら自分より強くて芯が通ってる奴になら誰でも憧れ越えようとするだろうし…もう良いや。ヴァーリ・ルシファーを殺せ」
「おうよ!」
と、ヴァーリに向かってブレスを吐く。
「──!?」
「な!?邪魔するな!あの半分野郎は俺が!部長と朱乃さんとゼノヴィアと成長中のアーシアと半分にされたらまるっきりなくなる小猫ちゃんのおっぱいは俺が守るんだ!」
「あー、うん。そうか………けど神命なんでな」
イッセーの主張などどうでも良さそうに押し退ける。イッセーは鎧を纏っていたがアザゼルから貰ったアイテムを使っていた、その効力が切れ鎧が砕ける。
「どのみちお前みてーな雑魚じゃ勝てねーよ」
「そ、そんなことねー!俺だって
「聞こえねーのな?邪魔だ」
と、イッセーを殴り飛ばすシュラハト。
「……君が俺と戦ってくれるのかい?」
「それが神からの命令だからな」
「そうか、なら……強いのかい?」
「ヴェーラよりはな」
コカビエルを瞬殺したヴェーラより強いという。その言葉にヴァーリが笑みを深める。
「そうか、ならばやはり使うか……『我、目覚めるは、覇の理に──』」
『自重しろ、ヴァーリ!我が力に翻弄されるのがお前の本懐か!』
「お、覇龍を己の意思で扱えるのか?良いぞ良いぞ!」
「…………」
エミヤが面白がっているのでシュラハトは強化を黙って待つ。
「おい待て!そんな事したらこの町が吹っ飛ぶぞ!」
「じゃ、頑張って結界張ってろよ。なぁに、魔王クラスが二人に超越者、堕天使総督に天使長いる。家の幹部も貸してやる」
と、止めようとするアザゼルが叫ぶがエミヤは取り合わない。仕方なく結界を強化し、例え魔王クラスであろうと出入りできないレベルに変わる。
「お、何時の間にか完成してた」
と、ヴァーリの鎧が変化していた。物凄い力の波動にイッセー達は息を飲む。
「行くぞ、シュラハトとやら!」
「ははっ!」
ヴァーリが突撃する。イッセー達には最早見えず魔王達でも感心する高速の突撃。その拳は最上級悪魔にも匹敵する一撃。しかし、その
「なに!?」
黒い翼がヴァーリの拳を受け止める。攻撃したはずのヴァーリの鎧に罅が入った。
『この気配は、グレンデル!?いや、ラードゥンか?アポプス、それに…八岐大蛇…?何なんだ、お前は!?』
アルビオンはシュラハトから感じる数多の龍の気配に叫ぶ。一体一体が強力で凶悪なドラゴン。故に滅ぼされたはずのドラゴン達の気配。
「おいエミヤ、彼奴は何者だ?」
「シュラハトは世界を転々と巡り集めた邪龍の魂を聖杯で煮詰めて混ぜて意志同士をすり減るまで掻き回した後残ったドラゴンの本能の内闘争心を集めて創った魔獣だよ」
「邪龍!?それに、聖杯だと!?」
「
アザゼル達はただただ驚くことしか出来なかった。
「ひゃは!」
『ッ!ヴァーリ、あの闇に触れるな!溶け消えるぞ!』
「───ッ!これでは近づけんな、ならば!」
と、宝玉が光り光線が放たれ闇が貫かれる。が、シュラハトが片腕を凪げばあっさり弾かれる。
「はぁ!」
「ほお?」
弾いた瞬間、一瞬だけ開いた穴から接近し腹に強烈な蹴りを与える。吹き飛ばされたシュラハトはコキコキ首を鳴らしながら起きあがった。
「いいねぇ、その勝とうとする執念!最高だ!ほら、魔力が尽きかけただけでへたってんじゃねーよ!命を燃やせ、命を懸けろ!もっと抗ってみろ!」
「────ッ!魔力なら、君から貰うさ!」
『DivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivide!!!』
ヴァーリの覇龍は、本来なら寿命を削るそれを魔力で補うことで使用していた。当然魔力も加速度的に消費する。が、彼の能力は『半減』と『吸収』。シュラハトから魔力を吸収し己の力に変える。翼からものすご勢いで光の粒子が溢れるのは、ヴァーリ程度ではシュラハトの力を吸収しても殆ど受けきれず上限を越えると言うこと。
「ふぅん、こりゃ時間かけるとやべーな」
と、シュラハトは力を吸収されているとは思えないほど軽快に笑い、地面を踏み砕き跳ぶ。
「!?」
「死ねや」
八岐大蛇の猛毒とアポプスの闇が合わさったオーラの渦を纏った拳。とっさに張った障壁を貫きヴァーリの腹を穿つ。
「ガハ───」
「おお流石魔王の血族。まだ生きてんのか………んじゃ、神の許可も下りてる。
ズルリと両肩からドラゴンの首が二つ生え、腰からは尾のように蛇にも似たドラゴンの首が8つ現れる。
「丁寧に魂も心も噛み砕いて喰ってやるよ」
「お、おい待て!何も殺さなくても!」
「あ?俺に命令すんなよカラス。俺に命令できるのは神だけだ」
と、人間の顔で振り替えてっている間にドラゴンの頭がヴァーリを噛み砕く。腕引きちぎり魂を毒で犯し腐らせ飲み込んでいく。ものの数秒でヴァーリのいた痕跡は血痕しか残らなかった。
イッセーの中で大切の基準ってやっぱ第一に胸だよな、絶対。
リアスの胸が無くなるなら死を選ぶとか断言してたし