魔獣創造を手に入れたが開き直ることにした 作:ダ・ヴィンチちゃん
「う、ぐ………」
「イッセーさん!」
イッセーが目を開けるとアーシアの顔が飛び込んできた。すぐにイッセー、イッセー君、イッセー先輩と眷属仲間達や主のリアスが駆け寄ってくる。
「俺は………そうだ、ヴァーリは!?」
確か奴と戦っていて、勝てないから退いてろとシュラハトに殴り飛ばされて……。
「ん、ああ、喰った……」
と、そこへやってきたシュラハトが何でもないことのように言う。
「うん。俺の命令でな」
「お、神。話は終わったか?」
「終わった終わった。元々そこまで長くするような話じゃねーし?俺等の土地は異空間にあるし金も別にいらねーから契約内容は面白いことに誘うのと各神話の神界冥界に俺が遊びに行けるように面談の機会を設けること。見返りは俺等の力。な、話す事なんてとくにねーだろ?」
欲しいのは金ではないし名誉でもない。遊べる範囲が人間界のみだったから、それを増やしたいだけのエミヤとの交渉なんて単純なモノだ。元より揺さぶられる組織でもない。
「おい、喰ったってどういうことだよ……」
「そのまんま、殺して喰わせた」
「何で!?」
「いやお前だって殺すとか言ってたじゃん?それにテロリスト生かす意味あんの?」
「意味とかじゃねーだろ!生きてるんだぞ、なのに、そんな簡単に殺して!」
「おお、成る程。で?お前はお前を殺した堕天使殺した時後悔したのか?」
「─────ッ!」
その言葉にイッセーは固まる。
あれは自分が殺したのではない、と叫ぶのは簡単だが、殺さずにすむ道を選ぶことができたのも事実。
「………まあ、俺はあれだよあれ……」
と、エミヤは語り出す。
「普通の人が誰しも持つ倫理観が無いから。いや、昔は持ってたよ?けど無くしちまってな……再び教える義務のある両親も俺を捨てて倫理観なんざ教えてくれない。代わりにできた家族も、お互い悪魔やら教会の信徒やら堕天使やらに狙われ必死にいきる毎日。んで、俺の
だから、と首を傾げイッセーを下から見下すエミヤ。
「生命を創れる俺が命に無頓着になるのって、そんなに責められる事か?」
転生させた神に倫理観を消し去られ、それを教える役目持つ両親には捨てられた。
その後出会った彼女も優しいが浮き世離れしていたし、まともに学べる余裕もなかった。その上でエミヤは感情を持つ生命を生み出した。命の価値観など周りと同じはずがなく、本人も自覚している。
「お前だって女の胸の方が両親より大切なんだろ?それと同じ、俺は他人の命に価値を見いだせないからな………心配しているふりなんて相手にも失礼だろうし」
他人の命なんてどうでも良いのだから、他人のために怒るのは筋違いというもの。それがエミヤなりの倫理観だ。だからこそ親の命より胸の大きさできれていたイッセーが自分の言葉を理解できないと言った顔をしているのが不思議で仕方ない。
「ま、良いや。いちいち気にしないのが俺の生き方だからな」
と、それだけ言い残し去っていくエミヤ。『将』達はそれに続く。
「あ、そうだ。近々冥界に遊びに行くからホテルの予約お願いな。後、うまい飯や楽しい遊び場。アザゼルも、キチンと神器おくれよ」
「あ、ああ……」
「………おう」
その協定は後の歴史に『駒王協定』と名付けられた。
それは三大勢力が手を組んだ歴史の分岐点。これにより多くの神話もまた手を組み始める。
当然それを快く思わない者達が暗躍を始める、別の形の戦争が始まるきっかけでもある。しかし、そこ本来の歴史において存在しない異物が混じる。その先の未来は、誰にも予測できない。
エミヤ・リリィ
原作のレオナルドに憑依するも原作を知らず見た目で適当に名前を付けた。
生前から人が死んだ時のインタビューなどで悲しくもない赤の他人が可哀想で、などと言うのに違和感を感じていて倫理観を消されると同時に他人に興味が失せた。
新しい両親がキチンと育てていたなら話は変わった可能性もある。
通常なら忌避すべき感情を持った命の創造は勿論魂を混ぜ合わせるなどの行為も出来てしまう。
自分は他人とは違うと自覚している。
悲しくもない他人のために涙を流したり同情するのは相手に失礼と言う考えを持ち肉体の付属品でしかない胸の方が大事なくせに命を云々いってくるイッセーを不思議な存在として興味を持っている。
感想ありがとうございます