ハンターさん、集めるのが好き   作:ryure

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普段から馬鹿騒ぎしているのでハンターの日常の話。


ハンターさん、馬鹿騒ぎする

 例のハンターは今日もブリゲイドの帽子を真っ赤に染め、服はキマったキメキメのダンテ。髪は丁寧に撫でつけて目元くっきりアイシャドウ、表情は自信満々。ご機嫌なパーツカスタム(シールド三積み)のヘビィボウガンはガード強化にガード性能レベル五相まっていつでもどこでもメイン盾。もちろん担いでいるのは自慢の賊ヘビィである。自慢でない武器などこのハンターにないのだが。

 

 そして例のハンターは受付嬢とやんややんやと話し合っている。イン食事場。

 

「最初は絶対甘いと思ってたんだ、緑色だからメロン味かなって」

「メロン? 薬草から作った汁が甘いわけないじゃないですか!」

「解毒薬だって青いしソーダかなぁって。クソ苦い」

「だから所詮げどく草から作った汁ですよ。命は守っても味の保証はないですって」

「受付嬢も食ってみるか?案外にが虫とかいけるかもしれない」

「名前からして苦いですよ!」

 

 飯時と外れた時間のため、人の少ない食事場のテーブルに並べられているのはハンターたちが口に入れるなにかの材料、またはその結果。薬草、解毒草、ケルビの角、ウチケシの実、ハチミツその他、調合の材料。回復薬が少しと硬化薬、その他いろいろ。

 

 秘薬は流石に貴重品で、当初はテーブルにあったがこのハンターは被弾が多くお世話になることも多いので懐に仕舞われた。人並みに小心者なのである。

 

「で、これはなんです?」

「普段はこの苦い液体に命救われてるわけだけど、その原材料たちの味はどうなんだろうと思ってさ」

「はぁー、考えることが違いますねぇ」

 

 ハンターの頭は今日もアッパラパーである。薬効成分とはつまり、過剰摂取厳禁のマイルドな毒である。美味しいはずはない。それを理解した上で行動に移すので救えない馬鹿なのだ。頭は悪くない……はずだが実は悪いのかもしれない。

 

 こうなってくると受付嬢の方が食に関しての理性がないはずなのだが、あるように見える。

 

「ご主人今日は狩りに行かないのかニャ?」

「ふふーん、かわいこちゃんなにゃんにゃんちゃん、もちろんいくよぉ、夕方からね、ちょっと撫で撫でさせて」

「オフの相棒ちょっと気持ち悪いですね!」

 

 ちょっとどころではないのだが、気持ち悪いという点で、隣のテーブルにいつも陣取る四期団も無言で同意した。

 

 顔をデレッデレにとろけさせてアイルーを撫でくり回す姿は微笑ましいはずなのになぜか気持ち悪い。しかし気持ち悪いことには同意しつつも隣のテーブルに座ったまま逃げることに失敗した四期団のハンターは気持ちはわかる、と心の中でゆっくりとうなずいた。オトモはかわいい。

 

 わかるが、行動に移せばこのハンターと同類扱いを受けて今後の生活に支障をきたすことは簡単に予想できたので四期団はその旨を胸に刻んだ。

 

「おぉよちよち! ここがいいの? こっちがいいの? よしよし!」

「ご主人、テクニシャンニャ!」

「今日もお客さん、毛並みが良いですね、シャンプー何使ってるの?」

「お風呂なら昨日ご主人が丸洗いしてたニャ」

「そうだった」

 

 プケプケの毒液でべとべとになったオトモと自分をまとめてわしゃわしゃまとめて洗ったこともすっかり忘れていたハンターはそのまま機嫌よくオトモの頭をスーハー吸いながら、もはや奇行に抵抗もしない程度にハンターのオトモとして、哀れにも慣れてしまったアイルーの手を嬉しそうによちよちした。ぷにぷにした。

 

 肉球。イズ最高。自慢のフェイスがデレデレしすぎるあまり無残に崩れても気にしないメンタルは素晴らしいのかもしれない。顔よりオトモを優先することは間違っていない。

 

 そしてしばらくして、ようやく目的を思い出したのか、おもむろにハチミツをむしゃり。

 

「これうっめ」

「……」

「一緒に食べよう、甘いよう?」

「ありがとうニャ!」

 

 安全策に走ったか、面白くない奴! と受付嬢の顔に書いてあったが、彼女も付き合いきれなくなって別のテーブルで肉を広げ始めた。というか面白くなくなった。何をやらかしてくれるのか見ものだったのに。

 

 ペアの受付嬢にすらこんな扱いを受けるハンターだが受付嬢のことは既に眼中に無いので特に気にしない。互いにいい距離を保つ、平和な世界である。

 

 もちろんそのハチミツはオトモときちんと半分にして分け合い、舌鼓を打つ。分け合い、戦いを共にするから絆があるのである。

 

 そして何も考えずに手を伸ばしたにが虫を半分に割ると仲良くむしゃり。当然の帰結ながらあまりの苦さに仲良く地面を転がりながら悶絶した。

 

 五期団の例のハンターは筋金入りの馬鹿である。食事場のスープ作りのアイルーがそれを見ながら馬鹿だニャーと考えたのは自然の摂理である。口に出すのは危ない。アイルーなので命は無事だろうが、自分まで愛すべきにゃんにゃんちゃんとしてよちよちされてしまう。

 

 なお夕方まで時間があったのでその後、ハンターとオトモはふざけた責任を取るように探索で消費したアイテムを補充して帰ってきた。自分のアイテムだから好きにすれば良いのだが、変に真面目だった。

 

 

 

 

 

 

「ネギ狩りたいやつこの指とまれ!」

 

 流通エリアのボードの前で変なポーズをつけて立つのは邪魔である。

 

「誰も来ないと思うニャー」

「やっぱり。救援呼んで野良ハンターさんが来てくれることに期待するか、いっそにゃんにゃんちゃんと一緒に倒すことにするかだね」

「ニャンニャン」

 

 ネギ。蔑称とも言っていいネルギガンテの愛称を聞きながらアステラのハンターたちは例の導きの星にはなるべく近づかないように注意する。

 

 あんなのに導かれたくない気もするがあれでも悲願を達成したハンターなのだ。故に無碍にはできないが、無碍にしても気にもとめないのは不幸中の幸いといえる。

 

 しかし、口調のわりに言っていることは酷く凶悪だ。かくれんぼか鬼ごっこのノリで古龍を討伐しに行こうとしているのにうっかり巻き込まれたらたまったものではない。

 

 例のハンターは古龍は倒しても死んでいないことを知ると「無限に遊べる! 無限に剥ぎ取れる! なら無限に玉落とせ!」と非常に楽しそうだったので誰も彼もがドン引きした。もちろん彼はただの一般人なので、ややテンションが高いだけの普通の人の戯言なのだが、誰がそんなことに気づくだろう。

 

 しかしハンター、アステラ的には強くとも別に特別秀でたハンターではないのでそのあとはようやく真面目な顔をして耳栓生存大剣装備を組むと飛び立って行った。咆哮フレーム回避は九割失敗なのである。ならばすっぱりと諦めて、耳栓を付け、咆哮避けなくても殴り続けられる耳栓は火力スキルだ! 頭いい! と開き直ったのである。

 

 残念ながら激運チケットの力を持ってしても玉が落ちなかったので彼は夜の狩りもネルギガンテを付け狙い、返り血を滴らせながら素晴らしい笑顔で帰還した。うん、落ちなかった! と言いつつ楽しかったそうなのでなによりである。

 

 なお、彼の名誉の話をすると、受付嬢曰く、狩りに出たハンターはアステラにいる時とは別人のようにキリッとすると証言している。

 

 しかしながら救援を呼んで人数が揃うまで野良ハンターたちと踊っていたり、腰をかがめることでお辞儀を表現して輪になってペコペコしていたりと始まるまでは平常運転らしいが。もちろん狩りが終わったあとも似たような感じらしい。

 

 最近はそれにさらにジャンプが加わりかなりうるさいらしい。青い光とともにヒュンッ……ドシュッ(ゲイボルグを仕舞う音)。一人が跳ぶと周りもバッタになる。みんなしてうるさい。

 

 だが、これ以上の例のハンターの狩場での姿は、受付嬢に聞いても情報は少ない。

 

 なぜなら、何故か話をされることを恥ずかしがる例のハンターは、話をしていることを耳聡く気づくとものすごい勢いでやって来て、受付嬢と「お前支給品漁ってるの知ってるんだからな!」「漁ってるんじゃありませんよ!」「じゃあなんだ、双眼鏡で見てたらずっとゴソゴソしてたじゃないか!」「なんで狩りに行かずに見てるんですか?! 暇人なんですか?」「暇じゃないよ!」とか言い合って喧嘩を始めるからである。

 

 二人ともうるさい静かにしろと首に縄をつけるのには曲者すぎて、五分もすれば対応に困った総司令官が飯時だと鬨の声で告げ、二人が我先にと食事場へ向かうことで終息する程度のものとはいえ。

 

 もちろん手持ち無沙汰なオトモは合間合間で頭を撫でくり回すハンターの味方である。このハンター、魔性の手を持っていてオトモアイルーはめろめろであった。

 

 ご飯のあと、ハンターはようじ片手にひと狩りしに行ったらしい。




オトモかわいいよオトモ。

例のハンターのオトモ
真っ白の毛並みにぴんと尖った耳、ふさふさのしっぽのアイルー。目は黒い虹彩に赤いふちどり。ハンターは自分が赤っぽいカラーリングなのでアイルーにも赤要素を求めたが、白い毛並みにあっさりノックアウトされたので控えめに赤要素を取り入れた。かわいい。
ハンターの中の人の意向で毒武器愛用の凶悪な強さを誇る。かわいい。
定期的に着替えさせられるがもう慣れた。かなり長い間マム・タロト装備によってふさふさ長毛アイルーになっていた。夏になったので涙をのんでアロハに着替えさせてもらえる程度には溺愛、もとい大事にされている。かわいい。

どういった話を期待していますか? 最も当てはまるものを選んでください。

  • ゲームシステムによるもの
  • クエスト頻度、難度、クリア時間
  • イベント関連
  • メタ戦法(確定行動、戻り玉回避等)
  • アナザーストーリー
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