いろいろと創作のネタはあるけれど、アニメオリカありにしないと色々と成立しないZEXALの世界のネタばかりが浮かんで「ほびゃああああああ!!!」と錯乱しているウェットルです。
めんどうなので、まとめました。今回はそういう作品です。
朝起きて、洗面台の鏡の前に立つ。
鏡の向こうの誰かは、ひまわりをモンスター化させたキャラクターのぬいぐるみを片腕に抱き寄せたまま、眠たさそうにいち等身の羊がプリントアウトされたパジャマの袖でまぶたを擦る。相変わらず可愛いなコイツ。
そうやって自分の姿を見ると、やはり不思議に思うことがあるのだ。
「・・・・・・二十越えてたはずなんだけどなー」
自分が幼い少年の姿である、という事実そのものが。
前世の記憶だけが薄っすらとある、という状態。
それそのものは悪い気分ではない。『自分と全く違う顔の誰か』が鏡を見て身だしなみを整えている記憶のようなものでもあれば、多少は気持ち悪かったかもしれないが。
「これ・・・・・・やっぱり、同じ顔だよなぁ・・・・・・??」
まったく同じ顔の、前世での『幼い頃の自分』が鏡に立っている。
ここまでそっくりだと悪い気分を通り越して、なんとなく高揚感はあるのだ。
ああ、自分は夢に見る妄想を現実にしているのだ、という実感。現実にはなかったグッズが流通していて、グッズ元のゲームが――――前世では遊戯王、こちらではデュエルモンスターズと呼ばれるものが――――社会の公用言語にも等しいツールとして楽しまれている世界にいるのだ、という夢心地の正夢。
同じ顔に対して悪い気分にならない、なったとしても過ぎ去ってしまう感覚。
だからこそ、ありえない。
どんな偶然があったとしても、前世とまったくおなじ家庭環境で、同じ顔。
こればかりは何が原因であっても、どんな数式を組んだとしても、そんなものが成立する確立は限りなくゼロだ。転生という概念を抜きにしても。
こんな事が起こりうるのか、いや起こってはいるのだが。
実際にそんなものを実現するための方法とはなんだ。
「神様・・・・・・ありえないな、日本神話はそういう宗教観じゃない。
ギリシャ・・・・・・余計にありえない。国も違うし、死者の蘇生は医術でも禁忌なんだ。
インド神話・・・・・・絶対にないし意味が違う、同じ意味なら『神々の転生』だし・・・・・・」
そもそも、神話が関わる『人間の転生』なんて歓迎されるようなものじゃない。
似たような真似ができうる創作神話だったら、アメリカ関連で少々思い至るものはあるのだが。その技術を実用している神話生物の目的が目的であって、とてもじゃないが同じ技術を流用し得るはずの『無限の顔を持つ、顔を持たないもの』しか転生の真似事などに使い得ない。
脳みそを別の身体に移し替えるとか、脳みその中身の情報を別の肉体に移すとか。
そういう真似をやるにしても、この身体を再現するにはクローン技術でわざわざ用意でもしない限りは実現できない。そこまで人間に手の混んだイタズラを仕込むやつは、やはり『定まらぬ肉体を持った、白痴の神の使者』ぐらいしかいない。
それら既知の神々ではありえない、第三者ならぬ第三の神がいるのだろうか。
「・・・・・・いやいや、フィクション的にアウトだろ!
だったら『遊戯王らしい超展開』で説明がつきそうな気がするな、うん!」
さすがに遊戯王の世界で、遊戯王と関係のない何者かのチカラで転生しましたというのは、もはやそれ自体が原作にありえざる第三勢力となりうる要素だ。
同じ遊戯王の世界でも、公式設定によって転生する手段によっては原作主人公から見た敵勢力に所属することになりうる。それにすら該当しない第三勢力なんて、絶対にややこしい事態になる予感しかしない。
公式設定や公式の歴史に関係する何かが原因で、この世界に転生した。
そっちのほうが「なにを目的に転生させたのかもはっきりしない転生者が所属する第三勢力」なんていう、まだるっこしい勢力も生まれないし。
そっちだと信じよう。そっちだと思いたい。そっちでいいよね。
「OK、もうこの話題は次の機会にしよう。
推理パートに入る以前の材料もない段階で悩むことじゃない、OK?」
まずは自分に言い聞かせる。それから、ゆっくり深呼吸。
「改めて、デッキを確認しなきゃ・・・・・・」
とりあえずポケットに入れておいたカードの束を取り出してみる。
一枚一枚めくる。《ヴェルズ・ヘリオロープ》、《ヴェルズ・サンダーバード》、《ジュラゲド》、《激流葬》、《スキル・プリズナー》。
どれもが馴染み深い、自分の【ヴェルズ】デッキのカードだ。
目に穴が空くどころか、カードにも穴が空きそうなくらい見直した我がデッキ。
初手札がクソすぎないかと思わなくはないが、序盤のジャブとしては十分な《激流葬》と《ヴェルズ・サンダーバード》の組み合わせはあるので、まあタイミングを間違えなければ最初のターンから押され負けはしないだろう、という程度か。
「・・・・・・ここがハートランドなのは、いい。いいんだけども」
だとしたら、次の問題はこれだ。
ここは、どっちの世界のハートランドか。
ハートランドと呼ばれる街は二種類ある。遊戯王ZEXALでの主要都市ハートランド。遊戯王ARC-Vでの舞台のひとつ、エクシーズ次元のハートランド。
エクシーズ・モンスターであるナンバーズ関連の騒動があれば、間違いなく前者。
逆にナンバーズ関連の騒動がなく、代わりに榊遊勝と呼ばれるエンターテイナーがハートランドを賑わせ、その後にある敵対勢力に因る侵略活動を街が受けることになるものが後者。
どちらの世界であっても、遊園地のハートランドは存在しているため、街の外観だけでは区別がつかない。どちらの場合でも、登場人物の有無だけでは区別がつかない。
そもそもの後者が前者のパラレルワールド設定に近いので、誰がいて誰がいなくて、というような判断材料が実質ないに等しいのだから。同じような判断基準で考えようものならば、さらに遊戯王ZEXALの漫画版世界というハートランドがある世界でも『一番危ない世界』も考慮に踏まえる必要がある。
破滅の女神に洗脳されたり、蜘蛛使いのやべーやつに洗脳されたりするからね。
バリアンの民として欲望の神に従うっていう選択肢すらないからね。やべーよ?
「いや、どっちの世界でもやばいんだけどな、遊戯王の世界って」
ナンバーズはナンバーズでしか倒せない。(※効果でも倒せない場合あり)
高いレベルを並べるときは魔法カードでレベル4以下を調整します。
ズタボロにされてもオリジナルカードで大量にドローして立て直します。
もうそれやられたら、ヴェルズデッキで封殺するとか無理。
これが遊戯王ZEXAL。
融合モンスターを出しながらバーン効果で追い詰めます。
突破されても高い火力で上から殴るので困りません。
魔法罠の発動をバトルフェイズ中に限り封じるので、魔法罠怖くありません。
主人公側のペンデュラムは墓地に行かないので何度でも蘇ります。
とにかくヴェルズでの対処が難しい展開手段と突破手段が多い。
それが遊戯王ARC-V。
「・・・・・・さては、ヴェルズ使いに生き残れる要素ないのでは?」
ヴェルズと言えば先行封殺。とにかく相手に何もさせない。
突破される前に魔法罠で動きを封じるか、カウンター罠でライフを削ってでも動きを封じるというものが肝だ。とにかく固く、硬く、難い盤面で相手を押しつぶす。
石臼のように。確実にゆっくりと。
逆に言えば、先行制圧されきってしまうと非常に突破に困るのだ。
魔法罠を使って妨害に専念しても、それらを受けてなお動けるようなタフな相手には特に何もできなくなってくる。持久力があるわけでもない。
そのうえで魔法罠を封じられようものならば、もはや目も当てられまい。
「うーん、これはどう考えてもナンバーズ要りますわ・・・・・・」
ZEXALの世界ならナンバーズが手に入る可能性はあるだけ、ナンバーズを狙うものから魂ごと狙われる可能性もある一方で、ナンバーズがなければ困るような事件が起こったときには対処に困らないという側面がある。
ARC-Vの世界なら、もうできることは何もない。
カード化されるまで頑張って、踏ん張って、ギリギリまで妨害に徹して仲間に助けてもらう以外の決定打となりうる勝ち目がない。
「どっちなんだろうな、これ。
どっちの世界でもヴェルズはともかく、インヴェルズの立場はないんだけどね・・・・・・ははっ、ナンバーズの耐性を無視して倒せるスペックなのに展開手段が手札事故しやすくて安定した速攻性はないとかいう悲しみを背負った悪魔族とか・・・・・・泣けるで・・・・・・」
なお、インヴェルズはレベル4悪魔族・闇属性軸に特化させて《同胞の絆》から大量展開しつつ、《深淵の結界像》で闇属性以外の特殊召喚を封じながらアドバンス召喚で攻めていったほうが強いのだが。
どちらの世界線でも闇属性デッキの使い手がこぞって強いので、完全に環境ありきの封殺力しか得られない。インヴェルズの天下はいつ来るんですかね、リンクス以外で。
「・・・・・・考えるのや~めた。
学校行こう、学校。今日もカイトがイキイキとしてるんだろうし。
アークライト家関連がどーなってんのか知らんけど、ZEXALのアニメカードがないってだけでも疑惑あるしなぁ・・・・・・ほんと、どっちの世界なんだろ、ここって・・・・・・」
訂正しよう。
悪い気はしないが疲れる。原作を先読みする手間がめんどう。
前世の知識なんて、「むしろないほうがマシなのでは?」と思われる。
がんばるぞい。(※ 歯を磨きながら)
こういうところでややこしくなるのが、『ハートランド』の厄介さである。