「もう朝か。朝食を作らないとな」
それから永琳と朝食を取り、軍事広場に向かう準備をした。
「もう行くのかしら」
俺が靴を履いていたら、永琳が話し掛けてきた。
「あぁ、冷蔵庫に昼食を置いてあるから」
「分かったわ。いってらっしゃい、凌駕」
「あぁ(何時振りかな、この言葉を掛けられるのは)」
そうして、俺は紙切れを片手に軍事広場に向かって歩き出した。
「此処か」
俺は目的地に着くと、此方に向かってくる一人の女性がいた。
「君が玖珂 凌駕で良いのかな」
「そうだ。あんたは?」
「私は綿月 依姫。この隊の隊長を務めているものだ。宜しくな」
「あぁ、此方こそ宜しく」
依姫が手を出してきたので、俺は手を取り握手をした。
「早速、訓練を始めるとしよう」
依姫はそう言って、俺を皆の前に連れてきた。
俺は軽い自己紹介をして、俺はこれから何をするのかを聞くと、先ずは走り込みらしい。
そして、それが始まって数分が過ぎた。
俺は走りながら、今後の事を考えていた。
(そう言えば、どれだけ走るか聞いてないな。てか、前の奴等遅すぎだろ)
俺は前の奴等のペースで走っていたが、そろそろ嫌になっていた。
「取り敢えず、依姫の所まで行くか」
そして、俺は走るスピードを上げ、数分で依姫の後ろまで追い付いた。
「依姫、どれだけ走るんだ」
「えっ。凌駕さん、何時の間に………」
かなり、驚いているみたいだったが、俺はそんな事は気にせずに、話を始めた。
「ついさっきだ。それより、どれだけ走るんだ」
「一時間走り続けて、ノルマは10㎞です」
「そうか、依姫はどれだけ走るんだ(案外、少なかったな)」
「20㎞ですね」
俺はそれを聞いてそんなものかと思い、自分は先に行く事にした。
「んじゃ、先に行くな」
「えっ」
俺は依姫が変な声を出した事は気にせずに走るスピードを上げた。
そして、一時間が経とうとした。
まず、驚いたのは少し後にいたが、依姫が俺のペースに着いて来た事と他の奴等はノルマしかこなしていない事だった。
本当に此処は軍なのか………
「はぁはぁ、凌駕さんってかなり体力があるんですね」
俺が少し考えていたら、依姫が飲み物を渡しながら、話し掛けてきた。
俺はそれを受け取り、一口飲んだ後、依姫に言葉を返した。
「それなりには鍛えてたからな。それで、次は何をするんだ」
「少し休憩した後、模擬試合をします」
「そうか」
それから、依姫から色々と聞かされた。
取り敢えず、聞いた主な内容は置いといて、次にやる模擬試験は作り物の武器を使うらしい。
俺の場合は木刀だな。
(木刀を使うって事はあの流儀は使えないな。あっちの流儀を使うしかないか)
それから、休憩時間が終わり、木刀を取ってから相手を探してたけど、ほとんど奴等が相手がいた。
「なぁ、俺と一戦しないか」
俺に話し掛けてきたのは大柄の男だった。
もっと詳しく言うとド〇クエに出てくるハ〇サンに髪が普通に生えている男と言った所だ。
まぁ、そんな事はどうでも良いか………
「いいぜ、俺も相手を探してた所だったんだ」
俺がそう答えるとニヤリと笑い、近くの空いている場所に歩き出した。
俺はその後に着いて行った。
「じゃ、早速始めるとするか」
そう言うと男は構え始めた。
男の武器は手には薄いグローブみたいな物を着けているので、多分、武術が出来る事が分かった。
そして、俺も木刀を構えた。
「先手はあんたにやるよ」
俺は挑発プラス様子見をするために男に向かって言葉を発した。
「後悔しても知らねぇぞ」
男の方はこの言葉に苛ついたらしく、声のトーンが少し変わった。
そして、男は此方に向かって真っ直ぐ突っ込みながら、殴り掛かってきた。
俺はその単純な攻撃を避け、反撃をしようとしたがもう片方の腕で殴ってきた。
少し驚いたが、二撃目も軽く後ろに跳んで避けた。
「中々、やるな。でも、これならどうだ」
今度は乱撃をしてきたが、これも避けたり、木刀で受け流したりして防いでいた。
(スジは中々良いが、まだ粗いな。これからに期待するかな)
「おらおら、手も足も出ないのか」
「そうだな。そろそろ反撃をしようか」
そう言って俺は男の次の攻撃をした時に、避けながら懐に潜り、木刀で腹を攻撃した。
「ぐぅ」
男は少し後ろに飛ばされ、腹を押さえていた。
「中々、やるじゃないか」
「そりゃ、どうも。んじゃ、次は此方の番だ」
そう言って俺は剣道で良く見る構えをした。
けど、木刀は片手で持っているが………
「何時でも良いぞ」
男の方もボクシングの様な構えを取った。
俺はそれを見て少しニヤつき、真っ直ぐ走り出した。
「雷閃流………」
俺がそう呟いたのと同時に男は殴ってきたが、最低限の動作で避けた。
そして、俺は反撃をした。
「………電光石火」
が、男は攻撃を喰らわなかった。
男が攻撃を避けた………否、凌駕が寸土目をしたからだ。
男の方はこれには焦りの顔をしていた。
「ま、参った」
そう言うと同時に男は尻餅を着いた。
まぁ、目で追えない速さの攻撃を寸土目されたら、ビビるよな………
「中々、良かったぜ。またやろうな」
俺はそう言いながら、手を出した。
「あぁ、俺も久し振りに格上の奴に会ったよ」
男は俺の手を握り、立ち上がった。
「あんた、名前は何て言った」
「凌駕、玖珂 凌駕だ」
「凌駕か。俺は剛力 翼だ。宜しくな」
「此方こそ宜しく」
此処で俺達は改めて握手をした。
そして、少し翼と話した後、次の相手を探すため別れた。
それから、3人ぐらいと模擬試験をして、少し疲れたので休憩をしていた。
当然、試合は全勝だ。
「凌駕さんってかなりの手練れなのですね」
俺は声のした方を見るため、首だけを動かして声のした方をみた。
「依姫か。見てたのか」
「えぇ。それで私と試合をしてくれませんか。真剣で」
「構わないぜ。俺もあんたとやってみたかったんだ」
「それでは、早速向かいましょう」
そして、依姫が歩き出したので、立ち上がり後を追うように、着いて行った。