「へぇ、こんな所があるんだな」
依姫の着いて来たら、広い空間に連れて来られていた。
「此処は特殊な力で出来ている場所で多少、荒事をしても大丈夫な様に造られている」
「そうか。んじゃ、早速始めようか」
俺はそう言いつつ距離を取り、刀を構えた。
「そうですね」
そう言うと依姫も刀を構えた。
(流石に隊長をやっているだけ有って隙が無いな。取り敢えず、真っ直ぐに突っ込んでみるか)
俺は依姫に向かって走り出し、刀を左下に構え直した。
依姫は俺の行動に何もせず、刀を構え続けていた。
多分、俺の攻撃に合わせる為だろう。
「なら、これで行くか。雷閃流『怪力乱心』!」
この技は威力を目的としたモノで速さはあまり無いが、様子見としては丁度良い技だ。
「甘いですね」
依姫は俺の攻撃を最低限の動作で避け、右足を軸にして回転攻撃をしてきた。
「綿月流『三日月』!」
俺は後ろに跳んで避けたが、懐の服が少し斬られていた。
(もう少し反応が遅かったら、腹が真っ二つになっていたな)
「彼処から避けるとは意外でした」
「まぁ、このぐらいは出来なかったらアイツの相手は出来なかったからな」
俺は刀を一度強く握りしめ、依姫に向かって走り出していた。
今度は速さをメインに連撃を繰り出したが、依姫はいとも簡単に避けていた。
それだけではなく、時々反撃をしてきたが、俺も何とか避けた。
「中々、やるな。依姫」
「これでも隊長ですから」
そう言いながら、攻撃をしてきたので、一度距離を取った。
「なら、これはどうだ。雷閃流………」
そう言いつつ、全力で走り右下に刀を構えた。
依姫はさっきまでと変わらず、此方の動きに合わせる様に刀を構えた。
「………電光石火」
俺はこの流儀で最速の攻撃を放った。
が、依姫には届く事はなかったが、今までとは違い刀で防がれていた。
「ははっ、この攻撃まで防ぐとは予想外だったな」
「いえいえ、私も結構ギリギリでしたよ」
そう言った後、刀で押し返してきたので、後ろに跳んだ。
依姫はあぁやって言ったが、顔は涼しげな顔をしていたので、まだ余裕がありそうだ。
「はぁ、この流儀だと勝てないか」
そして俺は、刀を鞘に納めた。
「もう降参ですか」
「いいや、型を変えるだけだ」
そして、俺は抜刀の構えを取った。
「抜刀術ですか。そんなので私に勝てますか」
「やってみないと分からないが、これは唯の抜刀術だと思うなよ」
俺は言い終わった後、依姫に向かって走り出した。
依姫はこの行動に少し驚いていたが、直ぐに冷静さを取り戻した。
まぁ、驚くのは当然だよな。
普通、抜刀術は相手の行動に合わせて出す技だからな。
「黒刀流『雷光の一閃』!」
この技は速さに長けたもので、抜刀から入るので、『電光石火』よりも速い攻撃になっている。
それでも依姫はこの攻撃を間一髪で受け止めた。
俺はそれを見た瞬間、一瞬力を弱めると依姫は少し体勢を崩したので、刀を逆手に持ち直して右足を軸にして攻撃を仕掛けた。
「黒刀流『機龍の鉤爪』!」
「綿月流『孤月』!」
俺が攻撃を放った瞬間、そのような声が聞こえた。
そして、勝負の結果は俺の刀は依姫の首元に依姫の刀は俺の懐に寸土目であった。
引き分けだった。